SF小説ぽいけど、単に非日常のシチュエーションが欲しかっただけみたい。
登場人物13人にとっては世界が滅んでサバイバルが始まるんだが、2日目で食べ物を心配しだす。
え~、ターミネーターの抵抗軍だって、ゾンビ映画の生き残りの人間だって、もっと絶望的な状態でも、頑張って生きてるのに。わずか数週間で、赤ん坊の粉ミルクまで盗んで舐めるかあ?
「漂流教室」の翔達なんか小学生なのに、あんなに頑張ったんだぞ。
しかも、総理官邸でこうなった原因が全て分かるというご都合主義。君たち13人だけが、この世界に飛ばされたわけじゃないはずなのに。
「世界が変われば善悪も変わる」というコピーなんだけど、その世界の凄味が感じられない。主人公のお兄さんが立派過ぎて、鼻につく。
そしてサバイバルの1ヶ月の記憶がなくなり、日常に戻っていく13人の中の生き残りたち。
日常に帰って、すべて覚えてないんじゃ意味ないじゃん。
読んだ後、読んだことがちょっと空しくなる小説だった。
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