グリコ・森永事件、リアルタイムだったからなあ。
実際、次から次へとよく訳が分からない事件が続き、「店頭の食品に青酸化合物が入っている」かもという不気味な雰囲気で、世に中ざらついた。確か「グリコ・森永を助けよう!」という目的で、会社経由でどっちかのお菓子の直販パックみたいのを買うという運動があったような気がする。そして、時効・・・。「あ~、分かる、分かる」と観ている私は、あと5か月で60歳。
地味な紳士服職人と、新聞記者が、35年経った今だからこそ、地道にコツコツと(小説の原作の)真実へと近づいて行く。リアルタイムだった、私としては、凄いドキドキして観てた。後半は、望ちゃんがどうなったんだあ!と、涙流しながら観てた。
70年代の学生運動の挫折感って、良く小説の題材(事件の動機だったり、遠因だったり)になっているけど、もうそろそろ年代的に最後なんだろうなあ。だんだん「分かる人」いなくなっていくもんなあ。
そんな、「学生」運動家と、本当の「ヤクザ」とは、違うんだから、手を組むなよ。うまく行く訳ないじゃん。
良かったねえ、星野源演じる曽根俊也君は。無事育って、家族までいて。奥さんもいい人じゃん。だから、余計、後半、泣いちゃうよねえ。
フィクションとは言え、何となく、これが真実なのかもと思ってしまう。原作通りの犯人の構成ではないんだろうけど、近いんじゃないだろうか。原作の作者は、星野源が演じた声を使われた子供に、本当に会ったのではないだろうか。
時間がたった方が、見えてくる事もあるだろうし。
でも、ハイネケンの社長誘拐事件(映画「ハイネケン誘拐の代償」にもなっている。)は、関係ないような。そして、小栗旬がイギリスのヨークまで行って会う曽根達雄を演じるのが、宇崎竜童かあ。雰囲気はあるけど・・・、うまい役者とは思えないんだけど。別の人が良かったなあ。火野正平をこっちに持ってきた方が良かったような。
142分もあったとは。気が付かなかったわい。
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