被害者支援2回目の支援講座を開催しました。本日は被害者のお母さんから当時を振り返って最も困ったことの実例を発表していただきました。
この事故は約10年前、鳥大3年生であった4名が、岡山からの帰りに智頭トンネルの中で飲酒暴走の車に正面衝突され3名がいのちを落とした事故です。このときの心境や、欲しかった支援について語られました。
その中で一番苦しかったのは「4人で遊んでいるから仕方がない」とか「被害者にも落ち度がある」という事を言われたことです。
被害者はいつでも「あの人が気をつけないと」とか「落ち度がある」と言ういわれもない批判を受けることが多いものです。それは被害者の家族にとってはまさに追い討ちをかける仕打ちになります。そうでなくても、もし自分が電話して1分止まってくれたらこの事故は無かったと思っておられるからです。被害者の方は、まず自分がこうしておれば…。と自分のせいにされています。
また、買い物に出るのが一番大変であった事も話されました。どんなことを言われるか、どんな挨拶をすればいいのか。そんな思いから人のいる場所に出れなくなったそうです。その時に一番助かったのはおかずを持ってきてくれた近所の人だったそうです。被害者支援は難しい心理学より、まず身近なことをお手伝することが大切だと言うことを強調されました。
被害者の方の気持ちは何度聞いても胸が詰まります。直接カウンセリングしている時より講演を聴いたときがそんな感じが強いです。冷静に聞いているからかもしれません。