仕事の帰りに古民家を見てきました
木綿街道の保存活動をしていると、どうしても古民家に目が行きます。今日も家庭訪問の帰りに気になっているT家を尋ねてみました。
無住になって何年か経ってかなり荒れも目立つようになっています。江戸時代からこの地域きっての豪農・豪商の屋敷はさすがと思いました。屋敷を取り巻く石垣は硬い火山性の石で、島石と言われる花崗岩?で組まれていて、(石が超硬度があり非常に加工するのに時間がかかる石)当地方では冨の象徴のような意味がある石をふんだんに使用してあります。
このまま朽ちていくのは偲びないものがあります。何かイベントのようなもので使えたら、また存在価値も出てくるのでしょうに、残念な気持ちがします。
とはいっても、そのためには修理等も行うことになり、莫大な費用を負担することになり、現実は大変です。
特に、田舎の旧家は、学問するために東京へ出てそのまま生活し、実家が無住になるケースが多いように思います。経済的な豊かさが進学に結び付き、都会生活になり、孫は全く田舎での生活を知らずに育つために、田舎の家に愛着を失うように思います。
生活の基盤を持っている人は、費用が掛かると文句を言いながらも、修理しながら維持している方が多いと思います。
我が家も築120年の家を10ヶ月かけて修繕と耐震工事とを行いました。私の孫は何でこんなものを残したのかと爺さんを恨むかもしれませんが、古いものが新しく(斬新・再評価)なってきた時代に入ってきたようにも思います。