実益には邪魔なもの

2022-10-29 11:28:04 | 学習塾・勉強の仕方
損保に勤めていたある時期、外国人とある案件で取引する機会がありました。相手はアメリカ人。
それ以前にも本で読んだり人から聞いたりもしていましたが、彼らはその国民性からくる行為や行動が本質的に日本人と異なります。

彼らは実務に特化した行動が徹底しており、そこに日本的な情実が入り込むことはあまりありません。こちらが対日本人の取引と同じような情実絡みのビジネススタイルで取引の進展を図ろうと企てても殆んどのって来ないか、時には明確にこちらのそうしたスタイルを拒否してきます。彼らは実感とそこから得られる実益にしか興味がありません。

彼らは意味のない(と彼らが考える)言辞~無駄な社交辞令、あからさまなお世辞、彼らにしたら不気味にしか思えない作り笑いなど~は、ハッキリとこれを拒みます。もしも取引交渉の仮定で(彼らから見たら)しょうもない嘘や誤魔化しをさしはさもうものなら、それが発覚した後は、ひどい場合には交渉そのものが白紙化されます。

これはもう大分前の話であって、今はまさにここに書いた嘘や誤魔化しを羅列した交渉(←もはや交渉とは呼べず、ただの詐欺行為でしかありませんが)しかしないロシアや朝鮮を相手にしているアメリカも、髄分と勝手が違っているのではないかと思います。

話を戻します。意識した嘘や誤魔化しでなくても、外形が、或いは結果的にそうであった場合、私たちの仕事も決して上手くはいきません。それ(嘘や誤魔化しなど)が明確になった時点では、いくらそれを取り繕うとしようとも、殆んど意味のない言葉を弄し、ところどころにライトな社交辞令や笑みを交えても、上手くはいきません。



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