もし小学生のお子さんがおられましたら、皆さんのご家庭では、子供たちの生活スケジュールの中に、「勉強をする」という時間を設けておられますか。
ほとんどの親御さんはその点かなり意識して努力しておられると思います。
実際、入塾前の面談で、家庭での学習状況をお尋ねすると、各家庭で様々な取り組みの様子をうかがい知ることが出来ます。
たとえば、「夕食前の1時間」などとしっかり生活の中に取り入れているご家庭もあれば、「勉強するように!」との声かけは熱心にされるが、やるかどうかは本人任せのご家庭もあり、またはいくら声をかけても子供が全く言うことを聴かなくて困っているご家庭もあったりと、いろいろあります。
しかし、学習習慣がしっかりと組まれているとしても、一番大切な「学校の復習をする」ということができている家庭はほとんどありません。 面談で聞いてみると、「学校の宿題をやっている」や「漢字テストかテストがあればその勉強をする」といった回答が多いです。
もちろんそれらの勉強も大事なのですが、中学に入ってからは日々の授業の復習をきちんと行なえるかどうかで大きな差がついてしまいます。 この習慣がない生徒は、日頃の授業で分からなかったことをそのままにしてしまうので、学校が進めば進むほど、遅れがちになってしまいます。 テスト前に慌てたところで、それを取り戻すのは不可能なほど落ちこぼれてしまうこともあります。一方、一日短時間でも復習をすることが身についているならば、毎日の学校の授業にも着実についていけますし、テスト前には基本の勉強ではなく、テスト向けの問題演習にじっくり時間を割くことができます。本人の中にも余裕が生まれてくるので、過度なストレスを抱えることもなくなります。
ですから、今後のことも考えて、なんとしても小学生のうちに「学校の復習をする」という習慣をつけてくべきです。ところが先ほども申しましたように、これを子供に言い聞かせている親御さんはほとんどいらっしゃいません。「勉強しなさい!」と子供に叱咤激励するのですが、では「何を、どのようにやるのか」という点で親自身が具体的に復習の仕方を教えてあげることもあまりないようです。これははっきりいえることですが、子供たちは自分で勉強の仕方を探ることはほとんどないですし、どうやるべきかまできちんと提案をしてあげないと、勉強は出来ません。やり方を教えてもらわないといけないのです。
それでもし小学生のお子さんをお持ちでいらっしゃるならば、早いうちに(低学年ぐらいから)短い時間でよいので、学校の復習をする時間を、子供の生活に取り入れて習慣にしていただきたいと思います。復習とは何を使ってどのようにすればよいか、方法も教えてあげてください。 高学年、さらには、中学生から復習をするようになるかというと、本人が自発的に思わない限り、親の言うようには従ってくれなくなります。そのときになって、学業面で問題を抱えて、親子共々苦しい思いをしないように、是非早めに習慣づけてあげてください。