懇意にしているある学習塾の塾長が、とある会合の席上、こんなことを言っていました。
「毎年新しく入ってこられる塾生の保護者の方で、時々勘違いされる人がいるんですよね~」
彼は続けます。
「主に新中学1年生に多いんですが、入学後最初の数学テストなんかでわりと良い点を取って幸先良い場合に限って、次のテストから明らかな油断と楽観が災いして、大した勉強もしない子供がいたとします。
一方中学の数学の勉強で優しいのは最初の計算問題くらいで、そこから先は次第に難しくなっていきますから、そういう姿勢では躓くのも当たり前。当然テストの点数も低下してくる。
すると、くるんですよね~、クレームの電話。
「塾に行ってもちっとも点数が上がらない。それどころか下がる」
困るんですよね、こういうの。
まず、なんでもかんでも塾に行かせれば、後は何もしなくても自動的にテストの点が取れると思い込んでいるからこういう発言になる。
学習塾を手品師かなにかと間違えてる。
お湯をそそげば3分で麺が出来上がるカップ麺じゃあるまいし、そんなの絶対無理。もしもあるんなら、こっちが教えて欲しいくらい」
そこまでいうと、後は黙りこくってしまう彼、
学習塾ですから、そこは与えられた条件の中で最大限の努力を払い、できる限りの手を打って点数や成績を上げたいのは、学習塾であればどこも同じだと思います。
でも、油断と根拠のない楽観とで自ら勉強の姿勢を半分放棄してるとしたら、そこは結構大変なんですよね~。