Yahoo!ニュースで、大阪において私立高校の授業料無償化に伴って多くの受験生がそちらに流れた煽りを受け、公立高校の定員割れが全体の半分にまで達していることに学校関係者の間に大きな動揺が広がっているという。
この事からは色んなことがうかがえますが、まず頭に浮かんだのは「保護者や生徒達が優先していたのは結局のところ費用面のことだけだったのだろうか」ということです。
もしそうなら、少なくとも従来人気があった(ように見えた)全体或いは特定の公立高校が持つ伝統や校風、そして指導内容や充実度といったものは、実は大した魅力がなかったということでもありますよね。
でも、これは同時に私立高校のそうしたものの魅力が相対的に上がったことも意味しますから、この先にあるのはそうした私立高校群の受験倍率の上昇なのではないでしょうか。もしもそうなら、特定或いは人気の私立高校をめぐる難易度アップを受けた、従来とは別の形での受験の難しさが生じてくるのかもしれません。
少なくとも神奈川県の私立高校受験の選考基準の多くが内申点、つまり普段の学習態度や成績に重きを置いていますので、大阪現象が神奈川にも波及した場合、「私立高校無償化→公立離れ→受験地獄改善」などといった短絡的な楽観は全くその意味を失うことにもなりますよね。