少し前までは、パソコンを使った授業はそれほど多くはなく、小中学生対象の学習塾でそういうスタイルのところは若干奇異の目で見られているようなところがありました。
ここでいうパソコンを使った授業というのは、文字通りパソコンの中に問題が入っていて、生徒はただそれを解いて解答や解説もそこから引き出して学習するというようなイメージではなかったかと思います。
それが正しいかどうかという話ではなく、あくまで一般的なイメージの話であって、保護者面談の場などでも、たびたびそういった言葉を主にお母さん方から聞いたことがあります。
しかし、パソコンを使った授業と一口に言っても、実際にはいろんなパターンやバージョンがそこにはあって、とてもではありませんが、一くくりにできるものではありません。
たとえば、遠くの拠点から講師がテレビ電話式に授業を行う媒体としてパソコンを用いるものもありますし、それ自体にしても、リアルタイムで授業を行うものと、あらかじめ収録してある講義を聴く形の映像授業もあります。
また、前者の場合であれば、一度に講師一名が複数の生徒に授業を行うものもありますし、完全個別式のものもあって、それらは単に生徒の目の前に講師が座っているかいないかの違いだけで、実態としてはリアルな対面授業となんら変わりありません。
断言しますが、単に目の前に講師が座っているかいないかの違いは、それ自体生徒の学力向上とは直接の関係はありません。
言い換えれば、無能な講師が目の前に座っていても意味ありませんし、それでも目の前に座っているということだけを求められるとしたら、学習塾が本来提供するモノの意味とのすれ違いは避けられません。
ところで、ASCアカデミーでも、こうしたパソコンの用い方を駆使した個別授業をさまざまな形で行っています。
それらの全てについてをここで書くにはあまりに余裕がありませんので割愛しますが、ただ一つポイントを指摘しておきたいことは、パソコンを活用して問題を解くことや自宅学習のアシストの役割を担うこと、或いは生徒一人ひとりの成績管理をして、それを今後に活かしていくということなどは、決して片手間に出来ることではなく、ありていに言えば、それにはかなりのコストもかかっています。
ごくまれに、パソコンの機能を活用することと、自宅でチャレンジをやることとを同列に考えている保護者の方がいたりしますが、大きな間違いと言えます。
パソコンの機能を活用しつつ、人間の講師がこれを使いこなして生徒の学力を引き上げていくことと、ペーパーをこなして自立的学習をすることとが同列である筈がありません。
このことは、パソコンを使った個別指導では先駆者的でもあるP学習塾チェーンの方の何人かの方も、同じことを仰っていました。
おそらく、パソコンの持つさまざまな機能を駆使した学習指導システムというのは、今後益々一般的になっていくことと思います。
完全なパソコン一辺倒ではなく、反対に、完全なマンパワーオンリーの旧来型学習指導でもない、それらを融合したネオ学習指導とでも言い得るスタイルを追求していく、言い換えれば古いやり方をしつつ、新しいことにもどんどんチャレンジして、そしてその中から結果(生徒の学力を確実に引き上げていく)を出していくこと。
ACSアカデミーはそういう方向を目指しています。