嘘をついたり言い逃れをするのは子供にありがちな行為ですが、一方それを指摘されたり叱責されるとすぐに非を認めて「ごめんなさい」と子供らしく謝る子も少なくありません。
宿題をめぐっては、この嘘や言い逃れが最も多く現れる場面ですが、これをやってこないことにはこちらは一定の理解はしています。体調不良もあるかもしれませんし、他にやることに時間がかかってしまい、そのためやるつもりだったのに出来なかったということだってあるでしょう。
私はこの欄で度々言っていますが、子供達に勉強(の仕方)を教える時に、まず必要なのは、環境面を整えてやることです。私自身の話で恐縮ですが、決して裕福ではなかった子供時代に、私の母は、常にこの環境面の整備に心を砕いてくれていて、食べるものや切るものは質素というか、貧相でしたが、私は心身ともに安心して勉強だけはすることが出来ました。その際母親は、明確に言葉では言わなかったものの、陰に陽に「ウソはダメ。やらなかったら素直にその事実をまず言いなさい。理由を訊かれたときに初めてそこでそのわけを言いなさい。自分から言い逃れをするんじゃない」という態度を私に示しました。
それでも不真面目な私は度々宿題はじめ、子供或いは生徒としてやらなければならない、いわばルーティンワークをサボったり誤魔化したりもしたもので、子供は言って聞かせても素直にそれに従うものではないということを、この身をもって実践実感しているという情けなさなのですが。
最近のことですが、かつての私のような、いや私以上の新種のサボり、言い逃れをする中学生と対峙しました。
何度言ってもちっともやってこない簡単な宿題に業を煮やした私が彼にそれをいうと、彼も言い返しました。
「言われた宿題をその都度やっていたら次にやることがなくなってしまうじゃないですか。宿題をやる子はやる子。僕は僕です」
お先真っ暗でしたね。
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