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神宮外苑の森を「なんばパークス」にするな!

2024年07月03日 18時58分25秒 | 未完の政権交代

来る7月7日投開票の都知事選。その一大争点の神宮外苑再開発問題について調べた。但し私は都民ではなく東京の事情にも疎いので間違いがあればご指摘乞う。明治天皇とその妃を祀った明治神宮本体(内苑)に対し、その威徳を偲ぶ為に公園として整備されたのが外苑。神宮球場や秩父宮ラグビー場などがある。

この再開発は神宮球場や秩父宮ラグビー場の建替え問題が発端だ。老朽化した古い施設を耐震化・バイアフリー化する必要が生じた。じゃあそのまま改修すれば良いと思うのだが何故か場所も移して全面建替えに。風致地区の指定も緩めて隣接するビルを高層化。そのビルからのテナント賃料で環境保全すると。

再開発の事業主体は三井不動産・伊藤忠商事・明治神宮・日本スポーツ振興センター。それを許認可したのが都の整備局。推進側は歴史ある銀杏並木を保全し植樹本数も逆に増やすと。しかし反対派は球場もラグビー場も観客席は大幅に減らされスポーツ施設とは名ばかりの単なる商業施設に変えられると。

再開発推進派は「確かに開発で743本の樹木が伐採されるが、代わりに837本植樹されるので逆に94本増える」と言う。でもその94本の中には再開発ビルの屋上ガーデンの木も含まれる。それに植樹自体も成木になるまで最低でも数年はかかる。到底、今の外苑の森の代わりにならないのは明らかだ。

ラグビー場も天然芝から人工芝に変えられる。人工芝の方が長持ちするからだ。でも人工芝の素材は合成樹脂だ。天然芝のような保水・保冷効果はない。夏場になると地表面の温度は50℃にも達する。だから元ラグビー選手なども「そんな所で試合したら選手が火傷してしまう」と再開発反対の署名運動を始めた。

それに対して再開発推進派が最後に言うのは「私有財産を地主がどう処分しようと勝手だ」と。確かに外苑の所有者は明治神宮だ。明治神宮が、自己資金だけでは老朽施設の建替えが出来ないので三井不動産の手を借り、容積率緩和で三井の儲けも保障しながら建替えるのだ。何が悪いと。

幾ら私有財産でも好き勝手して良い訳ではない。神宮の森は氏子たちの勤労奉仕や国民からの献木の賜物でもある。いわば公共財産としての側面もある。それを今時こんな一昔前の公害企業の論理で開発をゴリ押しされては堪らない。そうさせない為の福祉予算であり環境行政、SDGsではないのか?

しかも都の幹部14人が三井不動産とその系列企業に天下っていた事が赤旗や週刊新潮によってすっぱ抜かれた。三井不動産は神宮外苑以外に築地市場や五輪選手村跡の再開発にも関わっている。再開発を認めた行政幹部がその再開発企業に天下り。マスコミは政局報道よりもこの事実こそもっと報じるべきだろう。

しかし何故そこまで再開発に拘るのか?施設が老朽化したなら耐震化・バイアフリー化だけすれば良いのに。ただでさえ緑の少ない東京で、神宮外苑は残された数少ない都会のオアシスなのに。それを保全するのに賃料に頼らなければならない事自体がおかしい。環境保全は本来行政が税金ですべき事なのに。

しかも当の明治神宮も再開発推進側に回ってしまっている。普段あれだけ歴史や伝統文化を大事にしろと喧しく言う保守派の筆頭が。むしろ国連の作業部会やユネスコ諮問機関イコモスなどの国外団体から心配される体たらく。結局大事なのは金儲け。自然保護や文化保護、住民生活なぞ二の次なのだろう。

これ何も東京だけに限った事じゃない。大阪でも観光客を呼び込もうと再開発が進められた。公園から野宿者が一掃され小綺麗な店に。でもどこもバカ高い店ばかり。新世界も賑わっているのは星野リゾートと新今宮駅前のみ。黒門市場も今やただのボッタクリの街に。住民置き去り守銭奴行政に今こそノーを!

それでも東京の事だから大阪の人には関係ないと思う人に一言。幾ら植樹で木を増やしても「なんばパークス」では鎮守の森の景観は蘇らない。天王寺の茶臼山や住吉大社の森を同じ理屈で伐採されても貴方は受け入れられますか?

※タイトル名を変更しました。(7月6日)

コメント (2)
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