アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

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五輪中止署名にご協力を!

2021年05月28日 18時44分00秒 | 新型コロナ・アベノマスク

 前・東京都知事選候補者の宇都宮健児弁護士が始めた東京五輪中止要請のオンライン(ネット)署名に、一週間で35万人以上もの署名が集まりました。しかし、それでも政府は五輪を強行しようとしています。それどころか、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、「(コロナ禍の五輪開催に)誰もが多少の犠牲を払わなければならない」と言い放ちました。IOC委員の中には「たとえ菅首相が中止を決断しても五輪を強行する」と言う人まで現れる始末です。まるで「国民の命より五輪の方が大事」と言わんばかりに。IOCは一体何様のつもりでしょうか?このコロナ禍の大変な時に、何故そこまでして五輪を強行しなければならないのでしょうか?

 五輪推進論者は「五輪は平和の祭典だから」「多くの人に勇気と励ましを与えるから」と、推進の理由を述べています。しかし、酸素吸入機が必要なほどの重症患者なのに入院も出来ずに自宅療養を強いられている人、コロナで仕事も住居も失い路上生活を強いられている人、休業や時短営業を余儀なくされた商店主、逆に人手不足で休めず感染のリスクと隣り合わせで長時間労働を強いられている医療スタッフや運送ドライバー等にとっては、オリンピックなんかよりも、病院や仕事や休日や住居や給付金の方が、よっぽど「平和」が実感でき、「勇気」付けられ「励み」になります。

 これは、もはや政治やイデオロギーの問題ではありません。人道問題です。そこまでしてまで、国民の犠牲と引き換えに、形だけの「平和」と「勇気」を押し付けられても虚しいだけです。到底、五輪を観戦する気持ちにはなれないし、歓迎する気持ちにもなれません。そんな事するぐらいなら、今回は五輪開催を中止して、その金と人を一刻も早くコロナ対策に振り向けて下さい。政府もIOCも、これ以上、世論を逆撫でするような真似しないで下さい。

 それでもまだ懲りないなら、もっと署名を集めるまでです。今までネットでオンライン署名なぞした事がなかった人にも、広く署名を呼びかける事にしました。それが上記のビラです。ビラの表には下記の署名要請文が書かれています。そして裏には、オンライン署名のやり方が分かりやすく書かれています。これを読めば、誰でも携帯・スマホやパソコンから署名が出来るようになっています。是非ご協力をお願いします。

 

「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」

署名のあて先:国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長、国際パラリンピック委員会(IPC)アンドリュー・パーソンズ会長、菅義偉首相、丸川珠代五輪相、小池百合子都知事、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員長・橋本聖子会長

発起人:宇都宮けんじ弁護士(東京弁護士会所属、前・都知事選候補者、反貧困ネットワーク代表世話人)

 現在、国際オリンピック委員会(IOC)、公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)および東京都は、2021年の東京オリンピック・パラリピック開催を強行しようとしています。ところが、周知のように東京都のみならず、国内各地、さらには世界各国では今日に至るまで新型コロナ感染拡大はまったく止まっておりません 。昨年末から開始されたワクチン接種も、現在のところ欧米などの一部地域で普及しているにすぎず、感染防止の決定打とはなっておりません。

―― 命や暮らしを危険にさらしてまで東京五輪を開催するのか

 このような状況下で、本年7月に東京オリンピック・パラリンピックを安全に開催できると考えることは極めて難しいと言わざるをえません。この状況で開催すれば、「平和の祭典」であるはずの五輪は、その理念から大いに逸脱する ことになります。出身国によって、満足のいく準備をまったくできなかったアスリートとそうでないアスリートのあいだに、多大な格差が生じます。また、東京に来たところで、感染のストレスにたえずさらされ、厳しい制限を課せられては、満足のいくパフォーマンスを発揮することは不可能です。

 東京オリンピック・パラリンピックを7月に開催するためには、大勢の医療従事者の方々、また医療施設や医療設備などの貴重な資源、その他のさまざまなリソースを割かなければなりません。しかし、すでに各種団体が指摘するように、現在の東京都および日本全体にその余裕はまったくありません。外国からの観客を制限したところで、五輪は1万5千人にも及ぶ大規模な人の移動と接触を引き起こします。五輪によって感染状況が悪化することは大いにありうると言えます。
 ただでさえ深刻な不足に直面している医療資源を五輪に回すことは、コロナ禍で疲弊している医療従事者の方々をさらに苦しめ、住民および参加者の命と暮らしを危険にさらす ことになります。

―― 人々の命や暮らしを守ることに資源を割くべき

  また、新型コロナ感染症により、多くの人々は命を脅かされると同時に、経済的にも困窮を強いられています。とりわけ、非正規雇用で働くことの多い女性・若年層・老年層の暮らしは、わずか一年たらずで劇的に悪化しました。現在、多くの方が、民間団体の主催する食糧や住居の各種支援に頼って暮らしています。このような状況のなか、五輪の延期にともなう追加費用は3000億円 にも上りました(経費総額は1兆6440億円)。

 人々の命と暮らしを守ることが自治体の本義であるならば、東京五輪は一刻も早く開催中止を宣言し、窮乏にあえぐ人々に資源を割くべきではないでしょうか。

―― 国内外から高まる五輪中止の声に耳を傾けて

 すでに国内外での新聞等による各種世論調査では、五輪開催の中止または延期を求める声がいかに多いかが繰り返し示されています。また、国内外のメディア、多くの政治家たち、またアスリート自身も五輪開催を難しいとするとの意見を繰り返し発表してきました。

 政府や都がいまだに五輪中止の判断や要請をしていないことはあまりに遅い失策ですが、今からでも東京オリンピック・パラリンピックの今夏開催中止を即刻決断し、五輪中止によって利用可能になった各資源を、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぎ、人々の命と暮らしを守るために向ける ことを強く求めます。

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近況報告

2021年05月27日 20時03分00秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ
 
2週間ほど前に、私が住むマンションの改装工事の際に、工事業者が共同アンテナを壊してしまい、全ての部屋のテレビが一時映らなくなりました。その時は二、三日したら映るようになったので、これで解決したものと思っていました。しかし、昨日また急にテレビが映らなくなってしまいました。但し、今度は2週間前とは違って、一部のチャンネルだけが映りません。映らないチャンネルは時間帯によって変わります。今朝は1チャンネル(NHK総合)と3チャンネル(サンテレビ)が映らなかったのが、夕方には2チャンネル(NHK Eテレ)、6チャンネル(テレビ朝日)、10チャンネル(読売テレビ)に変わっていました。
 
映らないチャンネルに切り替えると、電波状態が悪くなっている事を示す「E203」というエラーコードが表示されます。そして、リモコンのdボタンで電波状態を調べると、35の値が表示されます。通常は60以上なければならない値らしいです。
 
最近はテレビは余り観ないし、主な番組は今でも普通に映るので、このテレビの異常も余り気にはなりませんでした。
 
その中で、昨日、マンション管理会社から電話がかかって来て、テレビの受信状況について聞かれました。「一部のチャンネルが映らない」と答えたら、後日、工事業者が室内の電波状態を調べに来る事になりました。
 
 
ちょうど良い機会だったので、室内のキッチンの下にある冷蔵庫の霜取りについても、管理会社の担当者に相談してみました。この冷蔵庫は、入居時から賃貸契約で備え付けられていたワンドア直冷式のミニ冷蔵庫です。
 
直冷式で、コンプレッサーと冷蔵庫が一体になっているタイプなので、長い間使っているうちに、コンプレッサーの配管や製氷室の周囲に霜がこびり付いてしまいました。最近、夜中にコンコンと異音がするのも、その正体はコンプレッサーの振動音でした。
 
だから、本当は小まめに霜を取らなければならなかったのですが、入居当時はそんな知識もありませんでした。気が付いた時には、霜がこびり付いて、もうどうしようもない状態になってしまっていました。
 
電源を落として1時間以上ドアを開けて放置していても、製氷室にこびり付いた氷(霜)はびくともしません。ここまで氷がこびり付いてしまったら、ドライヤーの熱で溶かそうとしても、そう簡単には取れないでしょう。そもそも、私の部屋にはドライヤーなんてありませんし。
 
そこで、ダメ元で管理会社に霜取りを頼んでみましたが、やはり「無償では難しい」という話でした。これ以上、管理会社とやり合っても、実際に工事に来るのは施工業者です。その施工業者に「なぜ今まで小まめに霜取りしなかったのか?」と偉そうに言われてもかないません。
 
それに、もし素人判断で溶かして階下を水浸しにしてしまい、階下の住民から損害賠償を請求されても厄介なので、ネットで調べて、9千円ぐらいで請け負ってくれる一番安い業者に後日、霜取りに来てもらう事にしました。
 
(追記)
 
 
やっぱり冷蔵庫の霜取りぐらいでわざわざ清掃業者を呼ぶのはもったいないので、昨日5月30日の日曜日の休みに、もう一度、時間をかけて自分で霜取りしました。百均で買って来たクーラーバッグに冷蔵庫の中の食品を移し替え、勝ち割り氷を入れて風呂場に保管。こびり付いた霜の下に水滴防止の吸水マットを敷き、冷蔵庫の電源を落として気長に2時間ほど待ったら、あれほど頑固だった霜も、突然ごそっと削げ落ち、きれいに取れました。やはり諦めずにやってみるものです。
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自衛隊による大規模ワクチン接種の舞台裏

2021年05月25日 00時10分12秒 | 新型コロナ・アベノマスク
 
前回に続きコロナワクチン接種の問題を取り上げます。国が自衛隊に設置させたワクチン大規模接種会場の舞台裏が次第に明らかになって来ました。アエラなどの報道によると、この大規模接種は、先の衆参補選・出直し選で三連敗し、内閣支持率も急落した菅首相が、何とか人気挽回し、五輪成功で今年の衆院選に反転攻勢に出ようと、和泉洋人・首相補佐官や北村滋・国家安全保障局長など、取り巻きのごく少数の人たちと、トップダウンで決めたようです。伊藤詩織さんレイプ揉み消し事件やアベノマスク中抜き利権疑惑の時も散々名前の出た取り巻き連中が、ここでも暗躍!
 
この大規模接種会場の設置については、菅政権のコロナ担当閣僚も全員、蚊帳(かや)の外でした。西村経済再生相も河野ワクチン担当相も寝耳に水です。自衛隊を管轄する岸防衛相すら、「自衛隊を出すなんて聞いていない」と驚く有様です。自治体を統括する武田総務相の携帯にも、2時間おきに「何が何でも7月まで接種を完了させろ」と、矢のような催促の電話がかかって来るそうです。市町村にも政府から直接「接種を終えなければ市町村名を公表するぞ」と、脅しの電話が入っているとか。ワクチン接種は元々、自治体がやる事になっていたのに、国に勝手に大規模接種会場を設置され、ただでさえ面目丸潰れなのに、その上、恫喝まがいの催促までされて、武田大臣はストレスが溜まりまくっているのだそうです。
 
しかし、肝心のワクチンは届かず、人も集まらないでは、土台無理な話です。医官や看護師を差し出さなければならなくなった自衛隊にも、そんなに人はいません。「元はと言えば国の不手際でこんな事になったのに、その責任を自治体や地元の医師会に押し付けるとは、横暴にも程がある」…こんな声が、各地の都道府県知事や市町村長だけでなく、閣内からも聞こえてくるようになりました。
 
幾ら大規模接種会場だとアドバルーンを上げても、東京で1日1万人、大阪で5千人接種するのが限界です。それを5月20日から7月末まで約80日、土日祝日もぶっ通しで接種し続けたとしても、1.5万×80日=120万人。こんなペースでは、日本の65歳以上の高齢者3600万人に2回の接種を完了させる事なぞ到底不可能な事ぐらい、私がこの場で計算しても直ぐに分かる話です。
 
ファイザー社のワクチンだけでは足りないから、モデルナ社のワクチンも回す事になりました。自衛隊の医官や看護師だけではまかない切れないから、歯科医や薬剤師も動員する事になりました。長時間労働に嫌気が差して退職した医療従事者にも、「お国の為だもう一度働け」と、無理やり駆り出す事になりました。…しかし、注射もろくに打った事がない薬剤師に、ワクチンの注射が打てるでしょうか?ファイザーにモデルナと、1回目と2回目で違う会社のワクチンを接種してしまって、副反応は出ないのでしょうか?
 
それに、ワクチン接種の仕事は注射だけではありません。接種の受付や電話対応、ワクチンの保管・輸送の仕事もあります。生ワクチンなので、マイナス20〜70度の超低音で冷凍保管し、使用期限内に使い切らないといけません。しかし、そのワクチン手配の目処すら立っていません。幾ら「自衛隊は緊急事態に対処するのが仕事」と言っても、こんな無茶ぶりに対処出来る訳がありません。案の定、自衛隊は旅行代理店に丸投げ。日本旅行や東武鉄道、近ツリ(近畿日本ツーリスト)系列の派遣会社がワクチン接種の案内誘導やコールセンター業務に携わる事になりました。
 
 
自衛隊が旅行代理店に畑違いのワクチン接種業務を丸投げしたのも、おそらく自民党の二階幹事長の差し金でしょう。二階氏は旅行業界にも顔が利きます。コロナで失業し困っている業界団体の足元を見透かして、「国の施策に協力しろ」と圧力をかけたのではないでしょうか。その結果、コロナ禍の失業苦の中で、時給千円超の「見かけの高時給」を餌にしたワクチン接種関連求人広告が巷(ちまた)に溢れる事になりました(上記写真は日本旅行ビジネスソリューションズの自治体向けワクチン接種求人広告)。これを「貧困ビジネス」と呼ばずに何と呼ぶ。
 
医療従事者や高齢者の次には、いよいよ私達にもワクチン接種の番が回って来ます。しかし、こんないい加減な状態で、果たしてちゃんとワクチン接種してもらえるでしょうか?大規模接種会場オープン初日の今日は、会場内を色分けし来場者が迷子にならないようにする等、スムーズに接種が終えられるよう様々な工夫がされたようですが、数さえこなせば良いという姿勢では困ります。一部では、生理食塩水をワクチンと間違えて注射してしまったという混乱も発生しました。
 
もし、ワクチン接種後の副反応が治らず、後遺症を患う事になったら、誰が責任取るのでしょうか?菅首相は退陣すればそれで良いかも知れませんが、私達はそれでは済みません。国民の命を弄んだ代償を菅首相には必ず取ってもらいます。
 
(参考記事)
 
菅政権、壊れた 閣僚5人がNO!(週刊文春5月27日号、最初の写真)
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副反応なぞ取るに足らない問題なのか?

2021年05月22日 11時25分00秒 | 新型コロナ・アベノマスク

ブログ読者の皆さんはどう思われますか?例のワクチン架空予約の件。
 
コロナワクチンの接種が遅れ、菅内閣の支持率急減。焦った菅首相は、自衛隊を総動員して、東京と大阪に大規模接種会場を設営し、来週から運用。高齢者が殺到しクラスターが発生する危険も顧みず。自衛隊が無理だと言うのも聞かずにゴリ押し。
 
しかも、自治体のワクチン接種予約サイトがアクセス殺到によるサーバーダウンで機能不全に陥ったのを見て、大規模接種会場の予約サイトにはサーバーに負荷がかからない様に、セキュリティを弱めた結果、誰でもアクセス出来るザルサイトに。
 
アエラと毎日新聞の記者がそのリスクを防衛省に問い合わせるも、防衛省からは何の連絡もなし。仕方なく試しに接種予約サイトに入力したら、例えば「生年月日2月31日」等のあり得ない情報を打ち込んでも予約が取れてしまった。
 
それを報じたら産経が、「不正の手口をバラすな」と噛み付いて来た。産経曰く、「今はとにかく接種を急ぐべき。システムの多少の不備には目をつむるべき。それを不正の手口をバラすような真似しやがって!朝日は反日かー!」と、いつもの朝日バッシング…これが、この間の経過です。
 
でも、大規模接種会場のワクチンはモデルナ製で、通常の自治体接種会場のワクチンはファイザー製。これをそのまま放置していたら、二重予約による異種ワクチン接種で、副反応(アレルギー反応による副作用)続出の可能性があります。やむを得ないとはいえ、それでなくとも急ごしらえのコロナワクチン。その中において、この副反応のリスクは、決して小さなものではないでしょう。その危険を事前に報じるのは、公益に基づいた正当な報道活動ではないでしょうか?事が起こってから報じたのでは手遅れになってしまいます。さすがに産経のこの言い方は無いんじゃないでしょうか?
 
ワクチン接種を急がなければならないのは言うまでもありません。しかし、だからと言って、粗悪なシステムのまま辻褄合わせに走っても、後でその何倍もの労力で尻拭いをしなければならなくなります。何故そんな辻褄合わせに走らなければならなくなってしまったのか?国民皆保険の先進国であるはずの日本で、何故、コロナワクチン接種回数が100人当たりわずか6.3回、世界第128位の途上国レベルにとどまっているのか?
 
菅首相は4月23日の記者会見で、「65歳以上の高齢者で、希望する人については、7月末までに2回のワクチン接種を終えるように自治体を指導・援助する」と大見得を切りました。日本全国の65歳以上の高齢者は約3600万人だから、その倍の7200万回接種しなければなりません。それに対し、5月17日までに実際に接種完了したのはわずか115万回。まだ7千万人以上が未接種なのに、それを5月18日から7月31日までの平日53日間で接種し終えるには、1日100万回以上のペースで接種していかなけれれば間に合いません。
 
今でも医療崩壊でアップアップしている上に、オリンピックにも医療従事者を割かなければならないのに、果たしてそんな事が可能かどうか?「85%の市町村が7月末まで完了する」と回答したようですが、それは「あくまでも医療従事者が確保できれば」という話です。現実には「机上の空論」に過ぎません。「今のままでは8月末、場合によってはそれ以上かかる」と回答した市町村が大半です。
 
ところが、産経新聞は、これらの疑問には一切答えず、ひたすら野党や朝日新聞を叩くのみです。産経新聞は、かつて大阪・西成あいりん地区の労働者が、騙されて福島原発の廃炉作業に従事させられていた事が明るみになった時も、労働者の被曝リスクや、多重下請け構造下での賃金ピンハネ搾取の不正追及もせず、原発労働者をまるで住所不定、素性不明のテロリスト予備軍扱いした記事を書いた事がありました(参考記事)。
 
今回も、「ワクチン接種率さえ上げればそれで良いのだ。副反応なぞ取るに足らない問題だ」と言わんばかりの記事を書いています。そんな新聞が、いくら「ワクチン接種を急げ」と言った所で、本当に困っている人の事を心配をしているとは思えません。幾ら電話しても接種予約が取れずに困っている人の前で、「架空予約はケシカランが、二重予約は織り込み済み」なんて事、言える訳がない。「悪意を助長」しているのは、むしろ産経新聞の方ではないでしょうか?

・【主張】ワクチン架空予約 「報道の自由」に値しない(以下、産経新聞の問題の記事を全文引用。但し、強調の為の下線添付は私が施しました)

 結論からいえば、これは認められない。憲法が「公共の福祉に反しない限り」と定めた報道や取材の自由の範囲を明らかに逸脱している。
 防衛省が運営する新型コロナウイルスのワクチン大規模接種センターに関し、毎日新聞と、朝日新聞出版が運営する「AERA dot.(アエラドット)」が、架空の接種券番号で実際に予約し、予約システムに不備があると報じた。
 岸信夫防衛相は「不正な手段により予約を実施した行為は、本来のワクチン接種を希望する65歳以上の方の接種機会を奪い、貴重なワクチンそのものが無駄になりかねない」とツイートし、防衛省は正式に抗議した。
 これに対し両社は「予約はすぐにキャンセルした」「公益性の高さから報道する必要があると判断した」などと正当化している。
 だが一連の報道の反社会性については、アエラドットが「防衛省関係者」の指摘として報じた次の内容が証明している。
 「悪意を持った人物が、乱数的に任意の番号を次々と入力し、全ての枠を占拠することだって出来てしまう」「予約枠だけ占拠して、当日誰も行かなければ、大量のワクチンがムダになりかねない。まさにワクチンテロが出来てしまいます」
 防衛省はシステム改修を行うことを決めたが、報道時点では不正アクセスができるままだった。歯止めがないままの架空入力の手口の実例の指摘は、悪質行為の教唆、奨励と読むことも可能で極めて重大な事態を招きかねない。
 「公益性」を主張するなら、せめてシステムの改修後に報道すべきだった。
 もちろん、不正アクセスそのものが問題であり、報道目的だから許されるとの考えなら、それは思い上がりであろう。
 東京、大阪を会場とする大規模接種は高齢者を対象に、一人でも多く、一日でも早くワクチン接種を完了させるためのものだ。
 自治体との二重予約が防げないなど、システムの不備はある程度織り込み済みで、広範、迅速性を優先させたと解すべきである。
 新型コロナの克服は、時間との戦いだ。遺漏のないシステム構築に時間がかかるなら、これを犠牲にしてでも接種を急ぐことは緊急時の判断として妥当である。悪意の助長はこれを妨げるものだ。
 https://www.sankei.com/column/amp/210520/clm2105200002-a.html
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さざ波論法の嘘を暴く

2021年05月17日 21時57分05秒 | 新型コロナ・アベノマスク

 

今回は敢えて「怒りモード」で書きます。

「ご飯論法」という言葉を知っているだろうか?「朝ごはん食べたか?」聞かれて、パンは食べたがお米のご飯は食べていないので「食べていない」と答える受け答えの仕方だ。相手が聞いているのはあくまで「朝ごはんを食べたかどうか」であって、「お米のご飯を食べたかどうか」ではないにも関わらず。それを承知の上で、下らない言い逃れで時間稼ぎをする姑息なやり方だ。後でその噓がばれても、「自分はそんなつもりで言ったのではなかった」と、何とでも言い逃れが出来る。そうして野党の国会質問をかわし、時間切れで強行採決に持って行く。安倍政権の閣僚が何度もそうして森友・加計問題や「桜を見る会」私物化疑惑の追及を逃れて来た。

内閣官房参与を務める嘉悦大教授の高橋洋一が5月9日にツイッターでつぶやいた「さざ波論法」も、この「ご飯論法」と非常によく似ている。コロナ感染拡大で医療崩壊が起こり、緊急事態宣言が発出されても、まだ政府は五輪開催を強行しようとしている。医療崩壊のさなかに200人の医師と500人の看護婦を五輪にだけ派遣しようとしている。政府は「五輪対策とコロナ対策は両立する」と言っているが、現に医療崩壊が起こり、重症患者でも自宅待機のまま治療も受けられずに亡くなるケースが続出しているのに、なぜわざわざ五輪に予算や人員を割かなければならないのか?そんな余裕があるなら、自宅待機の患者を一人でも多く入院させるべきではないか?

それに対して、高橋は、日本と他の主要国のコロナ感染者数の推移を示した折れ線グラフを添付して、ツイッターでこうつぶやいたのだ。

―日本はこの程度の「さざ波」。これで五輪中止とかいうと笑笑

確かに、高橋の示した折れ線グラフを見ると、日本のコロナ感染者数の推移は他の主要国と比べると大きく下回っている。しかし、それは別に政府のコロナ対策が成功したからではない。①日本人の清潔好きな国民性、②土足で家に上がらない、普段からマスクを着用する、ハグする習慣もないなどの生活習慣の違い、③中国の武漢で最初に発生した、まだ変異を伴わない初期のパンデミック(感染爆発)の波が、他の欧米などの主要国よりも一足早く、近隣の韓国や日本に到来した…これらの偶然が重なり、次の変異株の感染まで時間稼ぎが出来たのが、たまたま幸いしたに過ぎない。

要は「感染が伝わるのが早かったか遅かったか」の違いだけだ。その間、日本政府のやって来た事と言えば、緊急事態宣言で国民を脅し付け、パチンコ店や飲食店を悪者に仕立て上げただけだった。肝心のPCR検査やワクチン接種は後回し。ピント外れな事ばかりやって来て、せっかくの時間稼ぎのチャンスも無駄に過ごすばかりだった。

最近はそれが徐々に裏目に出て来ている。コロナ変異株の直撃を受けた他の国々では、PCR検査とワクチン接種で、次第に感染を封じ込めつつある。最初は日本よりもはるかに多かったコロナ感染者数も、最近では次第に減少に転じつつある。それに引き換え、日本では逆に更に感染が広がろうとしている。このまま推移すれば、コロナ感染者数が逆に外国を上回るようになり、日本だけいつまで経っても自粛から抜け出せなくなる。既に大阪ではそれが現実のものになっている。(大阪府100万人あたりのコロナ死者数「インド超え」の衝撃!:日刊ゲンダイ

それ以上に許せないのが、数字だけ見て、実際の国民生活の窮状には思い至らない、高橋の冷淡さだ。三世代同居の家族全員が感染し、祖母は意識不明の重体、夫も寝たきり、息子だけはけいれん発症で緊急入院できたが、妻も妊娠でつわりが酷いのに、まだ症状が他よりもマシだというだけで、他の家族の面倒を見なければならない。酸素の呼吸量も緊急入院の基準を満たすほど悪くはないので入院できない…これが今、日本で実際に起こっている医療崩壊の現実だ。これを「さざ波」と言い放って「笑笑」と嘲笑できる神経がまず理解できない。

数字だけで見るなら、広島・長崎の原爆の破壊力も、後のビキニ水爆実験の威力の500分の1でしかない。いわば「さざ波」でしかない。だが、その500分の1の「さざ波」の下で、一体どれだけの人が焼け死んだと思っているのか?そんな事も分からない冷血漢が、内閣官房参与として、政権中枢にふんぞり返っているのだ。これがどれだけ異常な事か。いくら野党が頼りないとしても、こんな冷血漢にいつまでも政治を任しておいて良いのか?

大阪のオバちゃん連中の中には、「政治の事はよく分からないけど、菅さん周りから叩かれて何か可哀そう」という人もいるらしい。冗談言ってはいけない。本当に可哀そうなのは、コロナ重症者なのに入院も出来ずに自宅で亡くなって行く人たちだ。断じて菅なんかではない。このままではマジで皆、安倍や菅に殺されてしまう。

安倍や菅が人気取りや利権漁りの為に招致した東京オリンピック・パラリンピックなぞ、コロナが収束するまで中止すべきだ。オリンピックなぞいつでも出来るが、人は一旦死んだらもう生き返らない。オリンピック中止は違約金払えば済むが、人の命はカネでは買えない。五輪大臣の丸川珠代は「コロナ禍だからこそ人々の絆や連帯感を高めるためにもオリンピックが必要だ」と嘯くが、コロナにかかり、息も絶え絶えで苦しむ人や、失業し家賃も払えなくなった人を見捨てておいて、何が「絆や連帯感」か。オリンピックと人の命。一体どちらが優先か、誰が考えても分かる事だ。

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運転休止前の南海高師浜線に乗って来ました。

2021年05月12日 18時12分00秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ

2021年5月22日から約3年間の運転休止を前に、久しぶりに南海高師浜線に乗って来ました。高師浜(たかしのはま)線は、大阪府高石市の南海本線羽衣駅から分かれ、伽羅橋(きゃらばし)駅を経て高師浜駅まで伸びる、わずか約1.5キロの短い支線です。日露戦争中の俘虜(ふりょ)収容所の跡地に開発された住宅地の通勤輸送の為に、大正時代に敷かれました。付近は高級住宅地であると共に、浜寺公園から伸びる白砂青松の海水浴場としても有名でした。その海水浴場も戦後は臨海コンビナートに姿を変え、高師浜線も、伽羅橋以遠は、府道堺・阪南線(旧国道26号線)の渋滞解消の為に、1970年に一足早く高架化されました。残る羽衣・伽羅橋間も、南海本線の高石市内高架化完成の後、5月22日からの高架化工事に伴い、約3年間、電車の代わりに代行バスが運行される事になりました。終着駅の高師浜駅は、高架後も昔の駅舎が保存され、窓のステンドグラスに往時の繁栄の跡を偲ぶことが出来ます。高師浜線の廃止論議が起こった時も、工場夜景のラッピング電車を走らせる等して、集客に取り組んで来ました。その努力が実り、高架化工事完成の後、再び電車が走り出す事を願っています。

高師浜線は羽衣駅2番ホームの南端にある切り欠け式の3番ホームから出ています。往年のズームカーを改造した2230系の2両編成が機織り運行で走っています。但し、午前5時40分(土・休日は41分)の始発電車だけは、住之江車庫からの回送の都合上、2番ホームから発車します。この地上の2・3番ホームも、5月22日からは高架上のホームに切り替わります。それを最後に、高師浜線は約3年間の運転休止に入り、その間は代行バス輸送に切り替わります。3番線への降り口には5月22日からの代行バスの案内パンフレットも置かれていました。

途中駅の伽羅橋へは羽衣から電車で約1分半で到着します。伽羅橋の駅名は、付近の芦田川に、昔、伽羅という名前の香木で出来た橋が架かっていた事から来ています。今はもうコンクリートの橋に付け替えられてしまいました。近くには羽衣浜神社もあり、昔はその横が海岸線でした。境内には砂丘遺跡の標柱も建っています。駅前には、浜寺の地名の元になった大雄寺という寺院が昔ここにあった事を記す石碑が置かれていましたが、残念ながら高架工事で撤去されてしまいました。また、駅前には銀装カステラの羽衣工場もあり、工場直営の喫茶店もあります。しかし、目ぼしい店はそれだけで、後は普通の住宅街しかありません。駅前の高架下には小さなアーケードがありますが、ほとんどシャッター街と化してしまっています。

終着駅の高師浜にも電車で約3分半で到着します。1970年の伽羅橋・高師浜高架化の際に、高師浜の地上駅の駅舎は取り壊される予定でしたが、「ステンドグラス窓のレトロな駅舎をぜひ保存してほしい」という地元の要望が聞き入れられ、駅舎は高架の階段の下に残される事になりました。駅前には日露戦争当時の俘虜収容所の解説板もあります。

 

ところで、高師浜線運転休止中の代行バスですが、確かに電車と同じだけの輸送力は確保されているようです。日中の時間帯は電車もバスも同じ1時間に3本のダイヤが組まれています。問題は朝夕のラッシュアワーです。電車は2両編成なので1時間に4本もあれば大丈夫ですが、バスは1台ずつなので、それではとても間に合いません。しかし、それについても、ラッシュアワーでは朝の上り(高師浜発羽衣行き)、夕方の下り(羽衣発高師浜行き)ともに1時間に7本ものバスダイヤが設定されています。(左上が今の羽衣発高師浜行き電車時刻表、右上が同じく代行バスの時刻表)

しかし、代行バスのルートを見ると、いささか不安になります。何故なら、代行バスは既存の道路を通らなければならないので、代行駅(代行バスの停留所)は今の駅舎からだいぶ離れた場所に移ってしまいます。高師浜の代行駅は、何と臨海スポーツセンターの敷地内に移動してしまいます。伽羅橋の代行駅に至っては、今の駅舎から離れた場所に、伽羅橋(南)と伽羅橋(北)の2つも代行駅を置かなくてはならなくなりました。代行バスの所要時間も、クランク状に遠回りを強いられる為に、電車では3分半で到達できていたのが、5倍の15分以上もかかる事になりました。

南海電鉄は、「今までと同じ運賃でバスに乗る事が出来、運行ダイヤも電車と同じぐらい頻発させるので、乗客に不便はかけない」と説明していますが、果たしてそれで大丈夫なのでしょうか?このままでは道路が大渋滞してしまわないか心配です。そうなると、高師浜線に並行して南海本線も走っているので、駅が遠くなった上に、渋滞にも巻き込まれる事になった利用客が、代行バスに嫌気が差して、マイカー通勤や南海本線の方に流れてしまうおそれがあります。実際、今の高師浜駅から高石駅までは、徒歩でも10分余りで着いてしまいます。羽衣駅にも、線路沿いの散策路をたどれば、20分余りで着いてしまいます。

高師浜線も、南海電鉄の他の支線と同様に赤字経営です。しかし、それでも、朝夕の通勤ラッシュアワーの時間帯は乗客で溢れかえっています。今でも1日3千人からの利用客を抱えています。その乗客が全てマイカーや南海本線に流れてしまったら一体どうなるでしょう?マイカーで渋滞に拍車がかかり、南海本線の混雑もますます酷くなります。ただでさえコロナで三密を避けなければならないのに、逆に密集をあおる事になりはしないか?

南海電鉄は、「工期短縮と工事費削減の為に、電車の運行を維持しながら高架工事を進める通常の工法ではなく、代行バス方式で工事を進める事にした」と説明しています。しかし、それがかえって高師浜線廃止の引き金になってしまわないか?非常に心配です。

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外国人労働者の住環境改善がもたらす波及効果について

2021年05月09日 17時45分48秒 | 新型コロナ・アベノマスク

所長へ。実はこういう事を考えていたのですが、所長はどう思われますか?↓

外国人労働者の住環境改善がもたらす波及効果について

新型コロナウイルス感染症の発生源と言えば、まず槍玉に挙げられるのが飲食店や病院、介護施設ですが、実はそれ以上に危険な場所があります。それは外国人実習生・留学生の寮です。実習生は自由にバイト先を選べません。留学生も週28時間以上は働けません。最低賃金ギリギリの安い時給で、就労時間も制限されている中では、まともな賃貸物件に住めるだけの家賃は払えません。それでも働こうとするなら、シェアハウスで部屋を借りるしかありません。「シェアハウス」と言えば聞こえが良いですが、実態は「21世紀のタコ部屋」です。そこで一人がコロナに感染すれば、他の同居人にもすぐに感染が広がってしまいます。

ところが、行政もマスコミも、飲食店や病院、介護施設は槍玉に挙げますが、外国人労働者の寮やショアハウスのクラスター発生は見て見ぬふりです。外国人労働者がいなくなると、人手不足が更に酷くなるからです。外国人労働者の働く場所は、いずれも低賃金で重労働の現場がほとんどなので、求人募集をかけても若い日本人はほとんど来ません。来るのは外国人と高齢の日本人ばかりです。その上、外国人の就労に際しては、前述のように種々の制約があります。しかし、仮にそれに違反していたとしても、見て見ぬふりする企業も決して少なくはありません。

今まではそれで何とか誤魔化せて来れたかも知れません。しかし、今後はそういう訳にはいきません。それでコロナ感染を広めてしまったら、一体誰が責任を取るのでしょうか?一旦、コロナのクラスターが発生してしまったら、もはや外国人も日本人も関係ありません。その職場の従業員全員がコロナに感染してしまうのです。そうなれば、労働者の命と健康が危険に晒される事になりますし、企業の事業継続も立ち行かなくなってしまいます。

企業が本気でコロナ感染を防ぎたいのであれば、タコ部屋状態だけでも早急に解消しなくてはならないと思います。今すぐにでも相部屋ではなく一人ずつ個室に住まわせなければなりません。その為には、企業の方で部屋を借り上げるなどして、従業員の住まいを確保しなければなりません。この住居費負担は、中小企業にとっては決して安い出費ではないかも知れません。しかし、もはや外国人抜きでは仕事が進まないのですから、必要経費として認めるべきだと思います。

そうしないと、せっかく日本に働きに来てくれた外国人も、もう日本に嫌気がさして、二度と働きに来てくれないようになります。それどころか、他の外国人にも日本の悪いうわさが広まり、下手すれば国際問題にも発展しかねません。そうなったら、もはや伝染病予防だけの問題では済まなくなります。そういう意味では、これは人権問題であり、国際問題でもあるのです。

そこでどうでしょうか?既に外国人が大勢住み、日本人との共住が進んでいる地域で、企業の方から行政に働きかけて、家賃補助を受けれるような仕組みを作れないか?真剣に考えてみる価値はあると思います。例えば、大阪・西成の釜ヶ崎地域も、今後ますます日雇い労働者が高齢化し、このままでは早晩、「都心の限界集落」と化してしまうのが目に見えています。勿論、行政の方でも、それを手をこまねいて見ている訳にはいきません。だから、大阪府や大阪市も、西成特区構想を策定し、「新今宮ワンダーランド」と銘打ち、新たな街づくりを志向するようになったのでしょう。

その中で、行政が家賃を補助する形にすれば、中小企業でも、外国人労働者に安い値段で一人一部屋の住居を提供できるようになるのではないでしょうか。「最低限度の健康で文化的な生活を保障する」という憲法25条の趣旨を踏まえるならば、最低でもユニットバスがあり最低限の家電製品が置ける住居でなければなりませんが、仮にそれが急には無理だとしても、少なくとも一人一部屋の個室さえ確保できれば、この地域には幸い弁当屋も銭湯もコインランドリーも一杯あります。既に外国人が多く住んでいるので、他の地域ほど外国人が孤立する事もありません。

行政にとっても、これは決して悪い話ではないと思います。得体のしれない外国人ブローカーに街を占拠され、違法民泊が広がるぐらいなら、まだ地域に根を張った地元企業の従業員に住んでもらう方が、街の活性化にもつながるはずです。企業にとっては人件費の削減になり、当の労働者にとっても、安い家賃でプライバシーの保たれた個室に住めるようになるのだから。当事者全員に恩恵が及ぶことになります。

細目については、今後詰めて行かなければなりませんが、決して実現不可能な夢物語でもないと思います。そうすれば、感染症予防だけでなく、住環境や労働条件の改善、街の活性化にもなり、ひいては企業のイメージアップ、日本のイメージアップにつながると思うのですが、いかがでしょうか?

↑私は、「西成特区構想」については、「大阪都構想の西成版」であり、ホームレスや日雇い労働者、生活保護受給者を釜ヶ崎から追い出して、星野リゾートや中国人経営の民泊に街を売り飛ばす、いわば「地上げ屋」みたいなイメージで、余り良い印象は持っていませんでした。そこまで行かなくとも、このコロナで大変な時に、何を今更、雑誌「Meets」と組んで「新今宮ワンダーランド」「新世界・西成ワンダーランド」かと、いわば「GоTоトラベルの西成版」みたいなイメージでいました。

でも、これまで釜ヶ崎の夏祭りや越冬ライブ、SHINGO★西成のライブに参加したりする中で、行政の中にも、真剣に街づくりについて考えている人がいる事を、何となく感じるようになりました。

だから、上記に挙げた事は、決して夢物語ではないと思います。もし、それで月2万円ほどの安価な家賃で、ユニットバスもエアコンもWiFiも完備した物件に住めるなら、どれだけの人が恩恵をこうむる事になるか?これこそ究極の感染対策であり、食・住環境や労働環境の改善になり、人手不足解消策にもなる、まさに「一石二鳥、三鳥の策」ではないでしょうか?

(注)所長に送ったメールの文章はここまでです。その文章の最後の方にある「行政の中にも、真剣に街づくりについて考えている人がいる事を、何となく感じるようになった」例として、大阪府立西成高校における反貧困学習の教育実践や、西成区民センター人権展における在日朝鮮人差別落書きを行政としても断固許さない姿勢を鮮明にした展示を上げておきます。その上で、これはあくまでも、所長を通して会社幹部にも読んでもらうべく、したためた提案文書なので、敢えて企業寄りの立場で書いた事も、ここで申し添えておきます。

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このままでは日本もインドの二の舞になる。

2021年05月08日 22時39分00秒 | 新型コロナ・アベノマスク
 
今夜もコロナ対策を意識した晩ごはん。スーパー玉出で買った4尾100円のイワシを全部ホイル焼きして、イズミヤで買った卵醤油だれ納豆をご飯にかけ、豆苗をはさみで切って即席味噌汁に追加😃
 
ナットウキナーゼと魚の善玉コレステロールで血液サラサラ、豆苗でビタミンも補給。食費も安く抑えられて、イワシもアルミホイルに包んで捨てるだけなので皿洗いの手間も省ける。まさに一石三鳥✌️
 
昨日、菅首相が緊急事態宣言を5月末まで延長すると言いましたが、私はそれでコロナが収束するとはとても思いません。多少、感染者が減っても、緩めた途端にまた激増するに決まっています😣
 
ワクチン調達も、所詮は外国の製薬メーカー頼みなので、日本人全員に行き渡るには数年かかるでしょう。その間にコロナウイルスはどんどん変異株に置き換わり、ワクチン開発競争とのイタチごっこが繰り返される事でしょう。
 
最初にPCR検査で感染源をあぶり出し、治療に専念しなかったから、コロナ対策も景気対策も後手後手になってしまったのです。
 
ところが、政府や大阪府は、いまだに飲食がどうの、クラスターがどうのと言っています。その上、商業五輪も強行する始末。大阪府の実際の重症病床使用率は97%どころか200%を超え、重症者でも10人に1人しか入院出来ず、既に1万5千人も自宅やホテルで亡くなっていると言うのに。
 
こんな場当たり的な対応で、コロナを収束できる訳がありません。もはやマスクや三密回避だけではコロナを防ぐ事は出来ません。でも、我々に出来る事は限られています。後はもう食事でコロナ予防するしかありません😭
 
米国ジョンズ・ホプキンス大学が集約した5月8日時点のコロナ累計感染者数は、全世界で1億5690万人、国別では順に第1位米国3265万、第2位インド2189万、第3位ブラジル1508万。この三ヶ国が4位以下を大きく引き離しています。この三ヶ国は、いずれも保守政権で、コロナ対策より経済回す事を優先して来た国々です。(上記参照。元データはこちら
 
米国は共和党のトランプ政権。民主党の福祉政策をバラマキ福祉と攻撃し、不十分な公的医療保険制度(オバマケア)すら「社会主義」だと言って拒否して来ました。この国では公的医療保険制度がない為に、盲腸の手術も受けられずに亡くなる貧乏人が大勢いました。最近ようやく民主党のバイデン政権に変わり、コロナ対策も立て直しが図られようとしています。
 
インドはインド人民党(BJP)のモティ政権。かつてインドはガンジー、ネルーの国民会議派が与党で、非同盟中立の平和外交を推進した時代がありました。しかし、右翼のBJPに政権が移ってからは、隣国パキスタンと核兵器開発競争にシノギを削り、支持基盤のヒンズー教徒を優遇する政策を露骨に押し進めるようになりました。少数派イスラム教徒のモスク礼拝は規制しながら、多数派ヒンズー教徒の宗教行事は野放しに。その結果、ヒンズー教の祭礼クンブメーラに大群衆が押し寄せ、コロナ感染爆発を引き起こしてしまいました。(参考記事
 
ブラジルはネオナチとも仲良しのボアソナロ政権。それまでの左翼政権が汚職で退陣した後に、ポピュリズム(大衆扇動)で選挙に勝利。弱者切り捨て、金持ち優遇の上に、コロナ対策より経済優先で、たちまち有数のコロナ大国に。
 
日本も、累計感染者数こそ63万人で、世界の中では第36位スイス(67万人)に次ぐ順位に収まっていますが、東アジア諸国ではフィリピンやインドネシアに次いで多くの患者を抱えるようになりました。ちなみに韓国は第83位(累計感染者数12万人)、中国は第96位(同9万人)、台湾に至っては第194位(同わずか1178人!)です。今や中国や台湾ではもう誰もマスクなんてしていません。
 
マスコミはインドの感染爆発のニュースばかり流していますが、商業五輪を強行しようとしている日本の菅政権も、クンブメーラを強行開催して感染爆発を引き起こしたインドのモティ政権と、やってる事は何ら変わりません。
 
大阪府の吉村知事は、「コロナ重症病床率が97%で、大阪は医療崩壊の真っ只中にある。更に不要不急の外出自粛を」と府民に要請していますが、「お前も、菅やインドのモティみたいな事を散々やって来て、その結果、コロナの感染爆発を引き起こしておきながら、よくそんな他人事みたいな言い方出来るな」と思いますね。
 
府立看護専門学校の廃止を強行して、救命救急センターへの補助金を削減して、都構想の住民投票も強行して、全国最悪のコロナ感染爆発を招いておきながら、よくそんな他人事みたいな言い方が出来るな。
 
大阪府の実際の重症病床使用率は97%どころではありません。200%をゆうに超えています。それを、一般病床や中等病床を重症病床に無理やり転用して、重症者でも自宅待機のまま放置して、数字を操作して97%に見かけ上抑え込んでいるだけです。
 
そのしわ寄せで、コロナ以外の一般患者も病院に入院出来ないようになってしまいました。こんな状態でも、まだ菅政権と一緒になって、商業五輪にうつつを抜かせる神経が理解出来ません。
 
商業五輪なんて、コロナが終息すればいつでも出来ます。商業五輪に回す人や金があるなら、それをコロナ対策に回すべきです。 
 
それを抜きにして、我々にばかり外出自粛を押し付けるな。医療崩壊の中で不眠不休の働きを強いられている医療従事者が、一刻も早くまともに休めるようにしろ。国家の体面や商業利権の為に、オリンピックと心中させられては堪らない。
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野菜不足の救世主 ゴーヤと豆苗

2021年05月05日 08時21分27秒 | なにわB級グルメ探訪

一人暮らしをしていると、どうしても野菜が不足しがちになります。別に野菜が嫌いだからではありません。野菜を買って調理しても一人では食べきれないからです。それに下ごしらえも結構手間がかかるので、ついつい敬遠してしまうのです。特に私の場合は、冷蔵庫は元々賃貸契約で備え付けの安物のツードアタイプなので、冷凍庫は小さな製氷室しかありません。製氷室には冷凍野菜が1パック保存できる程度のスペースしかありません。野菜室もないので野菜を買っても腐らせるしかありませんでした。

「このままでは、慢性的な野菜不足の為に、体の抵抗力が衰え、簡単にコロナにかかってしまう。さて、どうしたものか?そうだ、ゴーヤ(苦瓜)を出来るだけ食べる事にしよう!ゴーヤなら一人でも2日ぐらいで1本食べる事が出来るし、ビタミンも豊富なので、野菜不足が解消できる!」…そう考えた私は、早速ゴーヤ料理に初挑戦する事にしました。

以前、近所の沖縄料理店で食べたゴーヤチャンプル定食が美味しかったので、その定食をまねて、ランチョンミートとゴーヤを炒める事にしました。しかし、ゴーヤだけでなくランチョンミートも今まで調理した事がなかったので、ミート缶の開け方も分かりませんでした。缶詰の上蓋に付いている鍵型の缶切りの使い方も知らなかったので、最初は鍵が取れてしまい缶が開けなくなり途方に暮れてしまいました。

缶の開け方をネットで調べ、鍵を側面の出っ張りに引っかけて巻き取れば、開梱できると分かり、何とか缶を開ける事が出来ました。但し、巻き取る際は、指を切らないように気を付けなければなりません。私はうっかりして少し指を切ってしまったので、次からはミートの代わりにベーコンと一緒に炒める事にしました。ベーコンなら、どこのスーパーやコンビニにも置いてあるし、もっと手軽に調理出来ます。

次にゴーヤの調理に取り掛かります。ゴーヤは種とワタを取り、皮をランチョンミートや卵と炒めます。最初、シマヤの和風だしの素で味付けして炒めていましたが、1袋10グラム個包装の小袋入りのだしの素でも、一人暮らしの分量では多過ぎて、味が濃くなり過ぎるので、2回目以降は醤油を垂らすだけにしました。醤油だけでは味が薄いと感じたら、麵つゆで味を調節します。最初は苦みが気になりましたが、慣れれば苦にならなくなり、逆に苦みが食欲を引き立てるようになります。

ゴーヤには栄養が豊富に含まれています。まず苦み成分のモモルデシンは胃酸の分泌を促します。食欲不振に陥りがちな夏には持って来いです。その他にコラーゲンの元になるビタミンCや、貧血を防止する葉酸、塩分の取り過ぎを防ぐカリウムなども豊富に含まれています。炒める事で苦みも軽減されます。但し、ビタミンCも炒め過ぎると損なわれますので注意が必要です。逆に食べ過ぎても、胃酸の分泌過多で胃が痛くなったりするので、ゴーヤチャンプルにする場合は、最低でも1日間隔を空けて調理しなければなりません。

ゴーヤの他に豆苗も、野菜不足解消には持って来いである事が分かりました。豆苗とはエンドウ豆の若芽の事です。豆苗にもビタミンCや葉酸が豊富に含まれています。その中でも、骨の形成を助けるビタミンKに至っては、1食分だけで1日の必要量の2倍も摂取できるそうです。値段も安く、1パック使い切っても、トレイに移して水を張り、その中に豆苗を漬け込めば、また芽が出て3回ほど使えるので、非常に経済的で重宝しています(参考)。ゴーヤを炒めた時に使ったベーコンの残りとエノキ茸を、豆苗と炒めて食べたら非常に美味しかったです。

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広島の反省抜きに「誰も見捨てない」と言われても

2021年05月02日 07時26分51秒 | 新型コロナ・アベノマスク
 
4月25日投開票の衆参補欠選挙、再選挙で野党が全勝した事は良かったが、これは自民党の敵失に助けられた部分が大きい。このまま野党が政権公約抜きに数合わせだけを先行させるなら、再び民主党政権の轍を踏む事になるだろう…前回のブログ記事でこう指摘しました。その後、参院広島選挙区再選挙の動向を調べ直してみて、更にその感を深くしました。
 
広島では野党統一候補の宮口治子氏とは別に、佐藤周一氏も、革新系無所属候補として出馬していました。彼の選挙公約を見ると、脱原発や格差是正など、宮口氏よりも更にリベラルな内容が掲げられていました。私はこれを見て、同じような公約を宮口氏も掲げる中で、何故、野党票を分断するような真似を佐藤氏が敢えて行ったのか?非常に疑問に思いました。
 
この佐藤氏ですが、実は2008年頃に、私ともブログ仲間を介して多少交流があった方なのです。その当時の記憶によると、確か広島県庁を退職した後、介護職に就きながら、介護労働者の待遇改善や格差是正を訴えて、県議選に出馬した事もあったように思います。当時、お仲間のブログの中でも、彼を応援しようという動きがあった事を覚えています。
 
しかし、当方は大阪人で先方は広島県人。遠方同士でネット限定の付き合いだった事もあり、次第に関係が疎遠になる中で、私は彼の事をすっかり忘れてしまっていました。その彼が何故、野党を分断するような事をわざわざしたのだろうか?調べて行くうちに、宮口候補の重大な弱点が見えて来ました。
 
まず、宮口候補の公約を彼女の公式ウェブサイトから項目だけ抜き出して幾つか下記に列挙してみます。
 
・多様性のある社会、みんなが生きやすい社会へ
・新型コロナを抑えて命も経済も救う社会へ
・市民感覚に一番近い政治へ
・女性の社会進出を推進
・子育て世代の不安を減らし、少子化対策を
・核兵器のない平和な世界の実現…。
 
佐藤周一候補の公約「やめる原発、ふせぐ貧困、なくす小選挙区制、核禁(核兵器禁止)条約発効の今こそ民主主義の原点へ」と比べると、文字数が多い割には内容が総花的で薄っぺらい印象を受けます。同じような事を何度も繰り返してダラダラ書き連ねている。しかし、その割には肝心な事が抜けている…そんな印象を受けました。
 
女性だから子育てに特化した公約を掲げたと、好意的に解釈出来ない事もないですが、それでも国政選挙の公約なのですから、消費税や原発政策についても言及があって然るべきなのに。核兵器廃絶は言っても脱原発は言わない。核兵器廃絶だけなら自民党候補でも言います。こと広島においては、核廃絶を言わないと絶対に当選出来ない土地柄なのですから。
 
それに比べ、脱原発や消費税廃止については言及がほとんどありません。これは、もう1人の広島選出参院議員の森本真治氏が国民民主党広島県連代表である事とも大いに関係があるように思います。国民民主党のバックには連合(日本労働組合総連合会)が控えています。連合は大企業正社員を中心とした労働組合の集まりです。その中には、UIゼンセン(流通業界の労働組合)のように非正規のパート従業員が多く参加する組合もありますが、この組合も執行部を握っているのは中間管理職の社員です。
 
だから、大企業正社員の利益擁護を第一に考えます。非正規労働者が首切られても正社員の雇用さえ守られればそれで良い。脱原発や消費税廃止を正面切って掲げて政府と対立するような真似はしたくない…そういう傾向も強くあります。加盟労組の大半が御用組合です。私が想像するに、佐藤候補は、それに反発して、野党統一候補がいるのも承知の上で、野党分断と非難されるのも覚悟の上で、広島の再選挙に出馬したのではないでしょうか?
 
だとすると、宮口候補が今まで通りの公約を掲げている限り、自公与党に勝つのは難しいと言わざるを得ません。消費税廃止も格差是正も言わない。そんな自民党と似たり寄ったりの候補者同士による「コップの中の争い」では、食うや食わずの非正規労働者が、投票所に足を運ぶはずありません。食うや食わずの非正規労働者にとっては、金権政治批判や子育て充実、脱原発や核兵器廃絶よりも、消費税廃止や格差是正の方が、はるかに重大な関心事なのですから。
 
そう思った私は、何人かの知人に、佐藤氏の立候補が野党票の分断、利敵行為に当たるのかどうかを聞いてみました。その知人の中で、実際に佐藤氏に何故立候補したのか聞いてくれた人がいました。やがて佐藤氏から返事が来ました。
 
その返事によると、佐藤氏が立候補を決意したのは宮口氏が出馬表明をするより前だったそうです。ところが、立憲・共産・社民・れいわ新選組の野党各党に推薦願を出しても、どの党からも無視されたそうです。最初、野党は郷原信郎弁護士に出馬を打診していました。しかし、郷原氏が出馬を固辞した為に、立憲民主党を中心に、フリーアナウンサーで地元FM局の司会を務めた事のある宮口氏を擁立する動きが広まりました。野党としては、一介の市民活動家に過ぎない佐藤氏よりも、知名度に勝る宮口氏の方を、候補者に擁立する事を選んだのです。
 
選挙は勝たなければ意味がないので、この野党の選択はやむを得ないものと思われます。しかし、幾ら無名の候補者と言えども、何も無視する事はないでしょう。佐藤氏は、宮口氏が野党統一候補に決まった後も、公開討論会で政策の一致が見られれば、自身の出馬を取り下げると表明していました。ところが、野党各党は、その公開討論会の申し出も無視してしまったのです。
 
遂に、佐藤氏は引くに引けなくなり、参院広島選挙区の再選挙に出馬する道を選びました。供託金も市民にカンパを募って集めたそうです。結果は、6名の候補者の内で、宮口・西田の両有力候補に次ぐ第3位につけたものの、得票は前二者よりはるかに少ない2万票余りにとどまりました。
 
でも、「どちらが野党統一候補としてふさわしいか?」を考えると、呉越同舟で脱原発や消費税廃止についてもあいまいな宮口氏よりも、介護労働者として格差是正を訴え、原発反対運動にも参加された佐藤氏の方が、よりふさわしかったように思います。ところが、野党は最終的に、知名度に勝る宮口氏の方を候補者に選びました。私もその選択はやむを得ないものと思います。
 
しかし、せめて公開討論会だけでもやるべきではなかったでしょうか?公開討論会もなしに、無名の候補だからと無視されたのでは、幾ら宮口氏が「誰も無捨てない」と公約に掲げても、誰も信用しなくなると思います。野党がこの事を真摯に反省しない限り、幾ら自民党が失政を重ねても、野党に政権が回ってくる事はないでしょう。私も野党共闘を支持する立場ですが、今回は敢えて辛口の評価を下さざるを得ませんでした。
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