前・東京都知事選候補者の宇都宮健児弁護士が始めた東京五輪中止要請のオンライン(ネット)署名に、一週間で35万人以上もの署名が集まりました。しかし、それでも政府は五輪を強行しようとしています。それどころか、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、「(コロナ禍の五輪開催に)誰もが多少の犠牲を払わなければならない」と言い放ちました。IOC委員の中には「たとえ菅首相が中止を決断しても五輪を強行する」と言う人まで現れる始末です。まるで「国民の命より五輪の方が大事」と言わんばかりに。IOCは一体何様のつもりでしょうか?このコロナ禍の大変な時に、何故そこまでして五輪を強行しなければならないのでしょうか?
五輪推進論者は「五輪は平和の祭典だから」「多くの人に勇気と励ましを与えるから」と、推進の理由を述べています。しかし、酸素吸入機が必要なほどの重症患者なのに入院も出来ずに自宅療養を強いられている人、コロナで仕事も住居も失い路上生活を強いられている人、休業や時短営業を余儀なくされた商店主、逆に人手不足で休めず感染のリスクと隣り合わせで長時間労働を強いられている医療スタッフや運送ドライバー等にとっては、オリンピックなんかよりも、病院や仕事や休日や住居や給付金の方が、よっぽど「平和」が実感でき、「勇気」付けられ「励み」になります。
これは、もはや政治やイデオロギーの問題ではありません。人道問題です。そこまでしてまで、国民の犠牲と引き換えに、形だけの「平和」と「勇気」を押し付けられても虚しいだけです。到底、五輪を観戦する気持ちにはなれないし、歓迎する気持ちにもなれません。そんな事するぐらいなら、今回は五輪開催を中止して、その金と人を一刻も早くコロナ対策に振り向けて下さい。政府もIOCも、これ以上、世論を逆撫でするような真似しないで下さい。
それでもまだ懲りないなら、もっと署名を集めるまでです。今までネットでオンライン署名なぞした事がなかった人にも、広く署名を呼びかける事にしました。それが上記のビラです。ビラの表には下記の署名要請文が書かれています。そして裏には、オンライン署名のやり方が分かりやすく書かれています。これを読めば、誰でも携帯・スマホやパソコンから署名が出来るようになっています。是非ご協力をお願いします。
・【主張】ワクチン架空予約 「報道の自由」に値しない(以下、産経新聞の問題の記事を全文引用。但し、強調の為の下線添付は私が施しました)
今回は敢えて「怒りモード」で書きます。
「ご飯論法」という言葉を知っているだろうか?「朝ごはん食べたか?」聞かれて、パンは食べたがお米のご飯は食べていないので「食べていない」と答える受け答えの仕方だ。相手が聞いているのはあくまで「朝ごはんを食べたかどうか」であって、「お米のご飯を食べたかどうか」ではないにも関わらず。それを承知の上で、下らない言い逃れで時間稼ぎをする姑息なやり方だ。後でその噓がばれても、「自分はそんなつもりで言ったのではなかった」と、何とでも言い逃れが出来る。そうして野党の国会質問をかわし、時間切れで強行採決に持って行く。安倍政権の閣僚が何度もそうして森友・加計問題や「桜を見る会」私物化疑惑の追及を逃れて来た。
内閣官房参与を務める嘉悦大教授の高橋洋一が5月9日にツイッターでつぶやいた「さざ波論法」も、この「ご飯論法」と非常によく似ている。コロナ感染拡大で医療崩壊が起こり、緊急事態宣言が発出されても、まだ政府は五輪開催を強行しようとしている。医療崩壊のさなかに200人の医師と500人の看護婦を五輪にだけ派遣しようとしている。政府は「五輪対策とコロナ対策は両立する」と言っているが、現に医療崩壊が起こり、重症患者でも自宅待機のまま治療も受けられずに亡くなるケースが続出しているのに、なぜわざわざ五輪に予算や人員を割かなければならないのか?そんな余裕があるなら、自宅待機の患者を一人でも多く入院させるべきではないか?
それに対して、高橋は、日本と他の主要国のコロナ感染者数の推移を示した折れ線グラフを添付して、ツイッターでこうつぶやいたのだ。
―日本はこの程度の「さざ波」。これで五輪中止とかいうと笑笑
確かに、高橋の示した折れ線グラフを見ると、日本のコロナ感染者数の推移は他の主要国と比べると大きく下回っている。しかし、それは別に政府のコロナ対策が成功したからではない。①日本人の清潔好きな国民性、②土足で家に上がらない、普段からマスクを着用する、ハグする習慣もないなどの生活習慣の違い、③中国の武漢で最初に発生した、まだ変異を伴わない初期のパンデミック(感染爆発)の波が、他の欧米などの主要国よりも一足早く、近隣の韓国や日本に到来した…これらの偶然が重なり、次の変異株の感染まで時間稼ぎが出来たのが、たまたま幸いしたに過ぎない。
要は「感染が伝わるのが早かったか遅かったか」の違いだけだ。その間、日本政府のやって来た事と言えば、緊急事態宣言で国民を脅し付け、パチンコ店や飲食店を悪者に仕立て上げただけだった。肝心のPCR検査やワクチン接種は後回し。ピント外れな事ばかりやって来て、せっかくの時間稼ぎのチャンスも無駄に過ごすばかりだった。
最近はそれが徐々に裏目に出て来ている。コロナ変異株の直撃を受けた他の国々では、PCR検査とワクチン接種で、次第に感染を封じ込めつつある。最初は日本よりもはるかに多かったコロナ感染者数も、最近では次第に減少に転じつつある。それに引き換え、日本では逆に更に感染が広がろうとしている。このまま推移すれば、コロナ感染者数が逆に外国を上回るようになり、日本だけいつまで経っても自粛から抜け出せなくなる。既に大阪ではそれが現実のものになっている。(大阪府100万人あたりのコロナ死者数「インド超え」の衝撃!:日刊ゲンダイ)
それ以上に許せないのが、数字だけ見て、実際の国民生活の窮状には思い至らない、高橋の冷淡さだ。三世代同居の家族全員が感染し、祖母は意識不明の重体、夫も寝たきり、息子だけはけいれん発症で緊急入院できたが、妻も妊娠でつわりが酷いのに、まだ症状が他よりもマシだというだけで、他の家族の面倒を見なければならない。酸素の呼吸量も緊急入院の基準を満たすほど悪くはないので入院できない…これが今、日本で実際に起こっている医療崩壊の現実だ。これを「さざ波」と言い放って「笑笑」と嘲笑できる神経がまず理解できない。
数字だけで見るなら、広島・長崎の原爆の破壊力も、後のビキニ水爆実験の威力の500分の1でしかない。いわば「さざ波」でしかない。だが、その500分の1の「さざ波」の下で、一体どれだけの人が焼け死んだと思っているのか?そんな事も分からない冷血漢が、内閣官房参与として、政権中枢にふんぞり返っているのだ。これがどれだけ異常な事か。いくら野党が頼りないとしても、こんな冷血漢にいつまでも政治を任しておいて良いのか?
大阪のオバちゃん連中の中には、「政治の事はよく分からないけど、菅さん周りから叩かれて何か可哀そう」という人もいるらしい。冗談言ってはいけない。本当に可哀そうなのは、コロナ重症者なのに入院も出来ずに自宅で亡くなって行く人たちだ。断じて菅なんかではない。このままではマジで皆、安倍や菅に殺されてしまう。
安倍や菅が人気取りや利権漁りの為に招致した東京オリンピック・パラリンピックなぞ、コロナが収束するまで中止すべきだ。オリンピックなぞいつでも出来るが、人は一旦死んだらもう生き返らない。オリンピック中止は違約金払えば済むが、人の命はカネでは買えない。五輪大臣の丸川珠代は「コロナ禍だからこそ人々の絆や連帯感を高めるためにもオリンピックが必要だ」と嘯くが、コロナにかかり、息も絶え絶えで苦しむ人や、失業し家賃も払えなくなった人を見捨てておいて、何が「絆や連帯感」か。オリンピックと人の命。一体どちらが優先か、誰が考えても分かる事だ。
2021年5月22日から約3年間の運転休止を前に、久しぶりに南海高師浜線に乗って来ました。高師浜(たかしのはま)線は、大阪府高石市の南海本線羽衣駅から分かれ、伽羅橋(きゃらばし)駅を経て高師浜駅まで伸びる、わずか約1.5キロの短い支線です。日露戦争中の俘虜(ふりょ)収容所の跡地に開発された住宅地の通勤輸送の為に、大正時代に敷かれました。付近は高級住宅地であると共に、浜寺公園から伸びる白砂青松の海水浴場としても有名でした。その海水浴場も戦後は臨海コンビナートに姿を変え、高師浜線も、伽羅橋以遠は、府道堺・阪南線(旧国道26号線)の渋滞解消の為に、1970年に一足早く高架化されました。残る羽衣・伽羅橋間も、南海本線の高石市内高架化完成の後、5月22日からの高架化工事に伴い、約3年間、電車の代わりに代行バスが運行される事になりました。終着駅の高師浜駅は、高架後も昔の駅舎が保存され、窓のステンドグラスに往時の繁栄の跡を偲ぶことが出来ます。高師浜線の廃止論議が起こった時も、工場夜景のラッピング電車を走らせる等して、集客に取り組んで来ました。その努力が実り、高架化工事完成の後、再び電車が走り出す事を願っています。
高師浜線は羽衣駅2番ホームの南端にある切り欠け式の3番ホームから出ています。往年のズームカーを改造した2230系の2両編成が機織り運行で走っています。但し、午前5時40分(土・休日は41分)の始発電車だけは、住之江車庫からの回送の都合上、2番ホームから発車します。この地上の2・3番ホームも、5月22日からは高架上のホームに切り替わります。それを最後に、高師浜線は約3年間の運転休止に入り、その間は代行バス輸送に切り替わります。3番線への降り口には5月22日からの代行バスの案内パンフレットも置かれていました。
途中駅の伽羅橋へは羽衣から電車で約1分半で到着します。伽羅橋の駅名は、付近の芦田川に、昔、伽羅という名前の香木で出来た橋が架かっていた事から来ています。今はもうコンクリートの橋に付け替えられてしまいました。近くには羽衣浜神社もあり、昔はその横が海岸線でした。境内には砂丘遺跡の標柱も建っています。駅前には、浜寺の地名の元になった大雄寺という寺院が昔ここにあった事を記す石碑が置かれていましたが、残念ながら高架工事で撤去されてしまいました。また、駅前には銀装カステラの羽衣工場もあり、工場直営の喫茶店もあります。しかし、目ぼしい店はそれだけで、後は普通の住宅街しかありません。駅前の高架下には小さなアーケードがありますが、ほとんどシャッター街と化してしまっています。
終着駅の高師浜にも電車で約3分半で到着します。1970年の伽羅橋・高師浜高架化の際に、高師浜の地上駅の駅舎は取り壊される予定でしたが、「ステンドグラス窓のレトロな駅舎をぜひ保存してほしい」という地元の要望が聞き入れられ、駅舎は高架の階段の下に残される事になりました。駅前には日露戦争当時の俘虜収容所の解説板もあります。
ところで、高師浜線運転休止中の代行バスですが、確かに電車と同じだけの輸送力は確保されているようです。日中の時間帯は電車もバスも同じ1時間に3本のダイヤが組まれています。問題は朝夕のラッシュアワーです。電車は2両編成なので1時間に4本もあれば大丈夫ですが、バスは1台ずつなので、それではとても間に合いません。しかし、それについても、ラッシュアワーでは朝の上り(高師浜発羽衣行き)、夕方の下り(羽衣発高師浜行き)ともに1時間に7本ものバスダイヤが設定されています。(左上が今の羽衣発高師浜行き電車時刻表、右上が同じく代行バスの時刻表)
しかし、代行バスのルートを見ると、いささか不安になります。何故なら、代行バスは既存の道路を通らなければならないので、代行駅(代行バスの停留所)は今の駅舎からだいぶ離れた場所に移ってしまいます。高師浜の代行駅は、何と臨海スポーツセンターの敷地内に移動してしまいます。伽羅橋の代行駅に至っては、今の駅舎から離れた場所に、伽羅橋(南)と伽羅橋(北)の2つも代行駅を置かなくてはならなくなりました。代行バスの所要時間も、クランク状に遠回りを強いられる為に、電車では3分半で到達できていたのが、5倍の15分以上もかかる事になりました。
南海電鉄は、「今までと同じ運賃でバスに乗る事が出来、運行ダイヤも電車と同じぐらい頻発させるので、乗客に不便はかけない」と説明していますが、果たしてそれで大丈夫なのでしょうか?このままでは道路が大渋滞してしまわないか心配です。そうなると、高師浜線に並行して南海本線も走っているので、駅が遠くなった上に、渋滞にも巻き込まれる事になった利用客が、代行バスに嫌気が差して、マイカー通勤や南海本線の方に流れてしまうおそれがあります。実際、今の高師浜駅から高石駅までは、徒歩でも10分余りで着いてしまいます。羽衣駅にも、線路沿いの散策路をたどれば、20分余りで着いてしまいます。
高師浜線も、南海電鉄の他の支線と同様に赤字経営です。しかし、それでも、朝夕の通勤ラッシュアワーの時間帯は乗客で溢れかえっています。今でも1日3千人からの利用客を抱えています。その乗客が全てマイカーや南海本線に流れてしまったら一体どうなるでしょう?マイカーで渋滞に拍車がかかり、南海本線の混雑もますます酷くなります。ただでさえコロナで三密を避けなければならないのに、逆に密集をあおる事になりはしないか?
南海電鉄は、「工期短縮と工事費削減の為に、電車の運行を維持しながら高架工事を進める通常の工法ではなく、代行バス方式で工事を進める事にした」と説明しています。しかし、それがかえって高師浜線廃止の引き金になってしまわないか?非常に心配です。
所長へ。実はこういう事を考えていたのですが、所長はどう思われますか?↓
外国人労働者の住環境改善がもたらす波及効果について
新型コロナウイルス感染症の発生源と言えば、まず槍玉に挙げられるのが飲食店や病院、介護施設ですが、実はそれ以上に危険な場所があります。それは外国人実習生・留学生の寮です。実習生は自由にバイト先を選べません。留学生も週28時間以上は働けません。最低賃金ギリギリの安い時給で、就労時間も制限されている中では、まともな賃貸物件に住めるだけの家賃は払えません。それでも働こうとするなら、シェアハウスで部屋を借りるしかありません。「シェアハウス」と言えば聞こえが良いですが、実態は「21世紀のタコ部屋」です。そこで一人がコロナに感染すれば、他の同居人にもすぐに感染が広がってしまいます。
ところが、行政もマスコミも、飲食店や病院、介護施設は槍玉に挙げますが、外国人労働者の寮やショアハウスのクラスター発生は見て見ぬふりです。外国人労働者がいなくなると、人手不足が更に酷くなるからです。外国人労働者の働く場所は、いずれも低賃金で重労働の現場がほとんどなので、求人募集をかけても若い日本人はほとんど来ません。来るのは外国人と高齢の日本人ばかりです。その上、外国人の就労に際しては、前述のように種々の制約があります。しかし、仮にそれに違反していたとしても、見て見ぬふりする企業も決して少なくはありません。
今まではそれで何とか誤魔化せて来れたかも知れません。しかし、今後はそういう訳にはいきません。それでコロナ感染を広めてしまったら、一体誰が責任を取るのでしょうか?一旦、コロナのクラスターが発生してしまったら、もはや外国人も日本人も関係ありません。その職場の従業員全員がコロナに感染してしまうのです。そうなれば、労働者の命と健康が危険に晒される事になりますし、企業の事業継続も立ち行かなくなってしまいます。
企業が本気でコロナ感染を防ぎたいのであれば、タコ部屋状態だけでも早急に解消しなくてはならないと思います。今すぐにでも相部屋ではなく一人ずつ個室に住まわせなければなりません。その為には、企業の方で部屋を借り上げるなどして、従業員の住まいを確保しなければなりません。この住居費負担は、中小企業にとっては決して安い出費ではないかも知れません。しかし、もはや外国人抜きでは仕事が進まないのですから、必要経費として認めるべきだと思います。
そうしないと、せっかく日本に働きに来てくれた外国人も、もう日本に嫌気がさして、二度と働きに来てくれないようになります。それどころか、他の外国人にも日本の悪いうわさが広まり、下手すれば国際問題にも発展しかねません。そうなったら、もはや伝染病予防だけの問題では済まなくなります。そういう意味では、これは人権問題であり、国際問題でもあるのです。
そこでどうでしょうか?既に外国人が大勢住み、日本人との共住が進んでいる地域で、企業の方から行政に働きかけて、家賃補助を受けれるような仕組みを作れないか?真剣に考えてみる価値はあると思います。例えば、大阪・西成の釜ヶ崎地域も、今後ますます日雇い労働者が高齢化し、このままでは早晩、「都心の限界集落」と化してしまうのが目に見えています。勿論、行政の方でも、それを手をこまねいて見ている訳にはいきません。だから、大阪府や大阪市も、西成特区構想を策定し、「新今宮ワンダーランド」と銘打ち、新たな街づくりを志向するようになったのでしょう。
その中で、行政が家賃を補助する形にすれば、中小企業でも、外国人労働者に安い値段で一人一部屋の住居を提供できるようになるのではないでしょうか。「最低限度の健康で文化的な生活を保障する」という憲法25条の趣旨を踏まえるならば、最低でもユニットバスがあり最低限の家電製品が置ける住居でなければなりませんが、仮にそれが急には無理だとしても、少なくとも一人一部屋の個室さえ確保できれば、この地域には幸い弁当屋も銭湯もコインランドリーも一杯あります。既に外国人が多く住んでいるので、他の地域ほど外国人が孤立する事もありません。
行政にとっても、これは決して悪い話ではないと思います。得体のしれない外国人ブローカーに街を占拠され、違法民泊が広がるぐらいなら、まだ地域に根を張った地元企業の従業員に住んでもらう方が、街の活性化にもつながるはずです。企業にとっては人件費の削減になり、当の労働者にとっても、安い家賃でプライバシーの保たれた個室に住めるようになるのだから。当事者全員に恩恵が及ぶことになります。
細目については、今後詰めて行かなければなりませんが、決して実現不可能な夢物語でもないと思います。そうすれば、感染症予防だけでなく、住環境や労働条件の改善、街の活性化にもなり、ひいては企業のイメージアップ、日本のイメージアップにつながると思うのですが、いかがでしょうか?
↑私は、「西成特区構想」については、「大阪都構想の西成版」であり、ホームレスや日雇い労働者、生活保護受給者を釜ヶ崎から追い出して、星野リゾートや中国人経営の民泊に街を売り飛ばす、いわば「地上げ屋」みたいなイメージで、余り良い印象は持っていませんでした。そこまで行かなくとも、このコロナで大変な時に、何を今更、雑誌「Meets」と組んで「新今宮ワンダーランド」「新世界・西成ワンダーランド」かと、いわば「GоTоトラベルの西成版」みたいなイメージでいました。
でも、これまで釜ヶ崎の夏祭りや越冬ライブ、SHINGO★西成のライブに参加したりする中で、行政の中にも、真剣に街づくりについて考えている人がいる事を、何となく感じるようになりました。
だから、上記に挙げた事は、決して夢物語ではないと思います。もし、それで月2万円ほどの安価な家賃で、ユニットバスもエアコンもWiFiも完備した物件に住めるなら、どれだけの人が恩恵をこうむる事になるか?これこそ究極の感染対策であり、食・住環境や労働環境の改善になり、人手不足解消策にもなる、まさに「一石二鳥、三鳥の策」ではないでしょうか?
(注)所長に送ったメールの文章はここまでです。その文章の最後の方にある「行政の中にも、真剣に街づくりについて考えている人がいる事を、何となく感じるようになった」例として、大阪府立西成高校における反貧困学習の教育実践や、西成区民センター人権展における在日朝鮮人差別落書きを行政としても断固許さない姿勢を鮮明にした展示を上げておきます。その上で、これはあくまでも、所長を通して会社幹部にも読んでもらうべく、したためた提案文書なので、敢えて企業寄りの立場で書いた事も、ここで申し添えておきます。
一人暮らしをしていると、どうしても野菜が不足しがちになります。別に野菜が嫌いだからではありません。野菜を買って調理しても一人では食べきれないからです。それに下ごしらえも結構手間がかかるので、ついつい敬遠してしまうのです。特に私の場合は、冷蔵庫は元々賃貸契約で備え付けの安物のツードアタイプなので、冷凍庫は小さな製氷室しかありません。製氷室には冷凍野菜が1パック保存できる程度のスペースしかありません。野菜室もないので野菜を買っても腐らせるしかありませんでした。
「このままでは、慢性的な野菜不足の為に、体の抵抗力が衰え、簡単にコロナにかかってしまう。さて、どうしたものか?そうだ、ゴーヤ(苦瓜)を出来るだけ食べる事にしよう!ゴーヤなら一人でも2日ぐらいで1本食べる事が出来るし、ビタミンも豊富なので、野菜不足が解消できる!」…そう考えた私は、早速ゴーヤ料理に初挑戦する事にしました。
以前、近所の沖縄料理店で食べたゴーヤチャンプル定食が美味しかったので、その定食をまねて、ランチョンミートとゴーヤを炒める事にしました。しかし、ゴーヤだけでなくランチョンミートも今まで調理した事がなかったので、ミート缶の開け方も分かりませんでした。缶詰の上蓋に付いている鍵型の缶切りの使い方も知らなかったので、最初は鍵が取れてしまい缶が開けなくなり途方に暮れてしまいました。
缶の開け方をネットで調べ、鍵を側面の出っ張りに引っかけて巻き取れば、開梱できると分かり、何とか缶を開ける事が出来ました。但し、巻き取る際は、指を切らないように気を付けなければなりません。私はうっかりして少し指を切ってしまったので、次からはミートの代わりにベーコンと一緒に炒める事にしました。ベーコンなら、どこのスーパーやコンビニにも置いてあるし、もっと手軽に調理出来ます。
次にゴーヤの調理に取り掛かります。ゴーヤは種とワタを取り、皮をランチョンミートや卵と炒めます。最初、シマヤの和風だしの素で味付けして炒めていましたが、1袋10グラム個包装の小袋入りのだしの素でも、一人暮らしの分量では多過ぎて、味が濃くなり過ぎるので、2回目以降は醤油を垂らすだけにしました。醤油だけでは味が薄いと感じたら、麵つゆで味を調節します。最初は苦みが気になりましたが、慣れれば苦にならなくなり、逆に苦みが食欲を引き立てるようになります。
ゴーヤには栄養が豊富に含まれています。まず苦み成分のモモルデシンは胃酸の分泌を促します。食欲不振に陥りがちな夏には持って来いです。その他にコラーゲンの元になるビタミンCや、貧血を防止する葉酸、塩分の取り過ぎを防ぐカリウムなども豊富に含まれています。炒める事で苦みも軽減されます。但し、ビタミンCも炒め過ぎると損なわれますので注意が必要です。逆に食べ過ぎても、胃酸の分泌過多で胃が痛くなったりするので、ゴーヤチャンプルにする場合は、最低でも1日間隔を空けて調理しなければなりません。
ゴーヤの他に豆苗も、野菜不足解消には持って来いである事が分かりました。豆苗とはエンドウ豆の若芽の事です。豆苗にもビタミンCや葉酸が豊富に含まれています。その中でも、骨の形成を助けるビタミンKに至っては、1食分だけで1日の必要量の2倍も摂取できるそうです。値段も安く、1パック使い切っても、トレイに移して水を張り、その中に豆苗を漬け込めば、また芽が出て3回ほど使えるので、非常に経済的で重宝しています(参考)。ゴーヤを炒めた時に使ったベーコンの残りとエノキ茸を、豆苗と炒めて食べたら非常に美味しかったです。