夏と言えば怪談だ。私もこの週末に史上最凶の心霊スポットを巡って来た。どこだと思う?元首相の安倍晋三が銃殺された近鉄西大寺駅前ロータリーと、安倍晋三の慰霊碑(留魂碑)のある奈良の三笠霊苑だよ。この世に未練を残して人が亡くなった地を「心霊スポット」、その人の住まいを「事故物件」と言うなら、政治家も例外ではない。現に今の首相官邸も、戦前の5.15事件で軍の反乱兵士に殺された犬養元首相の亡霊が出ると噂されている。なのに、安倍晋三の場合だけは誰も言及しない。それがもし何らかの忖度(そんたく=遠慮)の結果だとしたら、その欺瞞を暴くのも私は「あり」だと思う。
しかも、安倍晋三ほど評価の分かれる人物はいない。安倍の支持者からすれば「偉大な人物」かも知れないが、安倍が強行した安保法制に抗議して焼身自殺した人や、安倍政権に公文書改ざんを強いられたのを苦に自殺した公務員の方からすれば、「何でこんな奴を祀らなあかんねん」としかならない。なのに、安倍の支持者は安倍晋三だけを祀り、その犠牲者については一顧だにしない。これでは余りにも不公平だ。
こんな事を言うと「お前は死者に鞭打つのか?」という反論が必ず来るが、もしそんな事を言う奴がいるなら、その言葉をそいつにそっくりそのままお返しする。安倍の犠牲者については散々「自殺するような案件ではない」とか「野党が追及するからそれを苦にして自殺してしまったのだ」と、原因と結果を逆転させて、まるで「白を黒と言いくるめる」ような態度を取り、犠牲者を冒涜しながら、安倍だけを殉教者のように崇め奉り、それを国葬という形で国民にも強要するのは、ダブスタ以外の何物でもない。
そもそも、加害者の死をもって「水に流す」と言うのが通用するのは、その加害者が被害者に対して本心から反省し謝罪した時だけだ。加害者が全然反省も謝罪もせず、勝手に亡くなったにも関わらず、被害者だけが加害者に対して「水に流す」事を強要されるいわれは、これっぽっちもない。もし、相手がレイプや飲酒運転の加害者で、被害者・遺族に対して補償はおろか謝罪も反省も未だ為されなかったとしたら、当事者としては到底「水に流す」事なぞ出来ない。安倍晋三とて、それは例外ではない。この事をまず最初にはっきりさせておく。
しかし、安倍銃撃事件からほぼ1年経ち、当時の回顧録がテレビで取り上げられる事はあっても、「テロを防ぐにはどうすれば良いか」議論するばかりで、「では何故テロが起こったのか?」という観点まで踏み込んだものはほとんどなかった。あっても、せいぜい「違う立場の人や意見にも寛容に」という一般論でお茶を濁すのみだ。これではまるで「私たちが寛容でないからテロが起こった」みたいだ。確かにそういう側面がある事は否定しない。しかし、「嫌韓」「嫌中」にしても「北朝鮮バッシング」にしても、最初に非寛容を煽ったのは政治家やマスコミだ。その政治家・マスコミの責任を棚に上げ、「一億総ざんげ」に話をすり替えようとしても、そうは問屋が許すか。
とまあ、そんな事を思いながら、先日の回顧録番組(7月5日放送NHKクロ現)を観たのを機に、その銃撃現場を昨日の土曜日に探索して来ました。銃撃の舞台になったのは、近鉄奈良線・大和西大寺駅北口ロータリーのゼブラゾーン(白いペンキで車両進入禁止の斜線が引かれた一角)です。今でこそロータリー改修工事も終わってゼブラゾーンになってますが、昨年7月の参院選当時は、ロータリーはまだ工事中で、ここもガードレールに囲まれた小さな空き地のままでした。7月8日のその日も、安倍晋三はここに立ち、ロータリーの方に背中を向けて、自民党候補者の応援演説をしていました。その時に、ロータリーの方から近づいてきた容疑者に銃撃され死亡しました。(詳細についてはウィキペディアの記事参照)
現在、そのゼブラゾーン向かいの交差点角に小さな花壇が作られています。私が行った時は、花壇の前で一人の青年が署名を集めていました。「安全な社会を守る緊急署名」と銘打ち、テロ防止のボディーガードをもっと政治家に付けるよう訴えていました。その署名には「与党だけでなく野党の国会議員もテロの恐怖に脅かされている」とあり、安倍晋三だけでなく民主党の石井紘基議員も、凶弾に倒れた議員の名前に載っていました。但し、署名の主催団体名は私が今まで聞いた事もない名前だったので、「本当にどの政党とも無関係ですね?」と念押しした上で、私も署名させてもらいました。(当該署名団体のサイト参照)
その青年が言うには、「当時の銃痕もまだ北の方の駐車場ビルの壁に残っている」という事だったので、その駐車場に行ってみたら、ロータリーからだいぶ離れているにも関わらず、ビルの壁にそれらしきものが残っていました。(写真の矢印の先の丸で囲った部分2か所)
ただ、そこには安倍晋三の慰霊碑はなかったので、私がネットで調べたら、奈良市街の北はずれ、若草山の北の方にある三笠霊苑(奈良墓地公園)の一角に、政治家有志が私費で建てた留魂碑があるという事で、今日の日曜日にそれを見て来ました。近鉄奈良駅前から青山住宅前行きのバスに乗り、今在家というバス停で下りて、「歴史の道」という散策路を山伝いに歩くと、やがて三笠霊苑が見えて来ました。入口には樹木が茂り、噴水もあり、本当に公園みたいでした。入口脇の管理事務所の前を通り、つづら折れの急な坂道を登っていくと、やがて留魂碑が見えて来ました。
小さな慰霊碑で、碑には黒い石がはめ込まれ、「不動心 内閣総理大臣 安倍晋三」と刻まれていました。私は安倍なんて大嫌いで、ここを訪問したのも、単なる「物珍しさ」以上のものはありませんでした。それでも、訪問した以上は弔意を表さなければなりませんので、私も社交辞令として手を合わせて故人の顔を拝ませてもらいました。
でも「不動心」の碑文を見て、私の心の中には少しざわついた気持ちがもたげて来ました。何故なら、この文言は、国民の共有財産であり、後に歴史を検証する際の史料となるはずの公文書がいくら改ざんされようが、その改ざんを強いられたのを苦に、公務員がいくら自殺しようが、ひらすら「不動心」でまい進するという表明に他なりません。安倍支持者の仲間内の間だけなら、それでも構わないでしょう。でも、世間にはそれで逆に心の中をかきむしられる人もいる訳です。安保法制強行に抗議して焼身自殺してしまった人や、前述の公務員の遺族の方を始めとして。
仮にも政治家なら、そういう方たちに対する配慮があっても然るべきではないでしょうか?どんな政党の政治家でも、いざ政治をするとなると、党や支持者の為だけでなく、反対党やその支持者、そのどちらでもない人達の要望も、国民の意見として聞き入れ、国の政治に生かさなければならないのに。それが政治家の仕事でしょう。だから「公人」と呼ばれ、要人には警護の警察官も配備され、各種の政治権限を与えられる代わりに、プライバシーにも制約が加えられるのです。それが嫌なら、最初から政治家なんてやらなければ良いのです。
それがこの体たらくでは、今後も第二、第三のテロ容疑者がいくらでも出て来ますよ。国民に「多様性」や「寛容」を求めるなら、政治家がまずお手本を示すべきです。政治家に一片の「多様性」や「寛容」もない中で、国民にだけそれを求めるのは筋違いです。それを分かってもらう為に、最初の方で敢えてキツイ言い方をさせてもらいました。失礼の段お許し下さい。確かに、私は「安倍嫌い」がキツイので、あのような過激な物言いになってしまいましたが、それほどでない人も、あの碑文を目にしたら、中には、少し心のざわつく人がおられるのではないでしょうか?
アベノミクスの時も景気回復感ないと感じる人が多かったのは確かなのに、そんな声は一部だ、景気は回復していると、政府の太鼓持ちみたいな事まで言わなければ公平ではないとされるなら、それはもはや報道番組ではなく唯の政府広報だ。その声に文句があるなら別の番組でそれを主張すれば良いだけだろう。
新型コロナウイルスの感染の急拡大の中で、自公政権の統治能力の喪失は明らかとなっている。政策の破綻は、安倍、菅政権の9年間で情報を隠蔽し、理性的な対話を拒絶してきたことの帰結である。この秋に行われる衆議院総選挙で野党協力を広げ、自公政権を倒し、新しい政治を実現することは、日本の世の中に道理と正義を回復するとともに、市民の命を守るために不可欠である。
市民連合は、野党各党に次の諸政策を共有して戦い、下記の政策を実行する政権の実現をめざすことを求める。
1 憲法に基づく政治の回復
・安保法制、特定秘密保護法、共謀罪法などの法律の違憲部分を廃止し、コロナ禍に乗じた憲法改悪に反対する。
・平和憲法の精神に基づき、総合的な安全保障の手段を追求し、アジアにおける平和の創出のためにあらゆる外交努力を行う。
・核兵器禁止条約の批准をめざし、まずは締約国会議へのオブザーバー参加に向け努力する。
・地元合意もなく、環境を破壊する沖縄辺野古での新基地建設を中止する。
2 科学的知見に基づく新型コロナウイルス対策の強化
・従来の医療費削減政策を転換し、医療・公衆衛生の整備を迅速に進める。
・医療従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーの待遇改善を急ぐ。
・コロナ禍による倒産、失業などの打撃を受けた人や企業を救うため、万全の財政支援を行う。
3 格差と貧困を是正する
・最低賃金の引き上げや非正規雇用・フリーランスの処遇改善により、ワーキングプアをなくす。
・誰もが人間らしい生活を送れるよう、住宅、教育、医療、保育、介護について公的支援を拡充し、子育て世代や若者への社会的投資の充実を図る。
・所得、法人、資産の税制、および社会保険料負担を見直し、消費税減税を行い、富裕層の負担を強化するなど公平な税制を実現し、また低所得層や中間層への再分配を強化する。
4 地球環境を守るエネルギー転換と地域分散型経済システムへの移行
・再生可能エネルギーの拡充により、石炭火力から脱却し、原発のない脱炭素社会を追求する。
・エネルギー転換を軸としたイノベーションと地域における新たな産業を育成する。
・自然災害から命とくらしを守る政治の実現。
・農林水産業への支援を強め、食料安全保障を確保する。
5 ジェンダー視点に基づいた自由で公平な社会の実現
・ジェンダー、人種、年齢、障がいなどによる差別を許さないために選択的夫婦別姓制度やLGBT平等法などを成立させるとともに、女性に対する性暴力根絶に向けた法整備を進める。
・ジェンダー平等をめざす視点から家族制度、雇用制度などに関する法律を見直すとともに、保育、教育、介護などの対人サービスへの公的支援を拡充する。
・政治をはじめとした意思決定の場における女性の過少代表を解消するため、議員間男女同数化(パリテ)を推進する。
6 権力の私物化を許さず、公平で透明な行政を実現する
・森友・加計問題、桜を見る会疑惑など、安倍、菅政権の下で起きた権力私物化の疑惑について、真相究明を行う。
・日本学術会議の会員を同会議の推薦通りに任命する。
・内閣人事局のあり方を見直し、公正な公務員人事を確立する。
2021年9月8日
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合
立民新代表に泉氏 党役員半数、女性を登用ー共産との合意「存在せず」(時事通信)
立憲民主党代表選は30日、東京都内で開かれた臨時党大会で投開票され、決選投票の結果、泉健太政調会長(47)が逢坂誠二元首相補佐官(62)を破り、新代表に選出された。泉氏は直ちに党役員人事に着手。週内に骨格を固める。代表選で戦った3候補を起用するとともに、半数は女性とする方針だ。任期は2024年9月末まで。
泉氏は、衆院京都3区選出で当選8回。旧国民民主党出身で国対委員長や政調会長を歴任。昨年9月の代表選で枝野幸男前代表と戦った。泉氏は先の衆院選敗北を受けた党勢の立て直し、来年夏の参院選への対応など、野党第1党の党首として重責を担う。
泉氏は記者会見で、先の衆院選で共産党と合意した「限定的な閣外協力」に関し、「単に継続ではなく、党として総括しなければならない」と指摘。「衆院選に向けて交わしたもので現時点で何かが存在しているということでない」と述べた。参院選での野党共闘については「塊をつくるところを目指していく」と述べるにとどめた。
これに先立つ代表選の演説で、参院選対策本部を設置する考えを表明。先の衆院選で惜敗した候補を年内に1次公認する方針を示した。
泉氏はこの後のBS―TBS番組で、代表選の3候補を幹事長に起用するかを問われ、「可能性はある」と言及。世代交代に向け、若手を党役員に積極登用する考えも示した。
代表選は、泉、逢坂両氏、小川淳也元総務政務官(50)、西村智奈美元厚生労働副大臣(54)の4氏によるポイント制で争われた。泉氏は1回目の投票でトップとなったが過半数に届かず、2位の逢坂氏との決選投票となった。(2021/11/30-21:36)
衆院大阪3区(大阪市住之江区・住吉区・西成区・大正区)の公明党候補者ポスターが公示日を境に一斉に張り替えられました。それまでの岸田首相とのツーショットから党の実績強調型に。政党の中で公明だけ何故張り替えなのか?先の大阪住民投票で、公明党が都構想に反対から賛成に変節した事で、自民支持層の離反に直面し狼狽したからか?あるいは岸田首相の思いの他の不人気ぶりをいち早く察知し、「岸田隠し」に出たからか?(左上:公示前、右上:公示後の公明党ポスター)
自民党の新総裁に岸田文雄氏が選出されましたが、私はこの人には何も期待しません。
そもそも自民党総裁選そのものが茶番劇ではないですか。新総裁は党員・党友票382票と国会議員票380票の合計で過半数を取った候補2名の決選投票で決まったそうですが、110万の党員・党友と382人の自民党国会議員が、何故同じ380票台なのか?国会議員は1人1票の値打ちがあるが、1党員は国会議員の約2800分の1の値打ちしかない(110万÷382)って、もう差別そのものじゃないですか。それで、党員・党友票では河野氏が第1位で岸田氏は第2位だったのに、国会議員の票で首位が逆転してしまったのでは、党員の意向が全然反映されていないじゃないですか。
もともと自民党自体が、与党とはいえ一政党にしか過ぎないのに、その一政党の代表選挙を、まるで国家の一大事であるかのように報じるマスコミ自体に私はうんざりしていましたが、それを脇においても、これでは余りにも党員が可哀そうです。党の主人公はあくまで一人一人の党員であるはずです。それが本来の民主主義です。ところが、この総裁選では国会議員が、党員の2800倍もの投票権を行使しています。国会議員なんて党の要職でも何でもなく、ただの有権者の代表に過ぎないのに。こんな不公平な規定に、マスコミや国民だけでなく当の党員も、よく黙っているなと思います。
おまけに選出過程も無茶苦茶です。自民党総裁選挙には次の4人の方が立候補しました。河野太郎、岸田文雄、高市早苗、野田聖子。4人とも自民党員なので、政策も大筋では違いはありません。憲法改正も消費税も言っている事は4人とも同じです。森友問題の再調査を表明しているのも野田氏1人だけです。他方で、経済政策では、岸田氏は「これまでの新自由主義的なやり方を見直す」と言い、他の3人とは明らかに違っていました。
新自由主義とは、一言で言えば規制緩和です。「政府は企業のやる事に口出しするな。何でも企業に任せていたら上手くいく。法人税引き上げで福祉国家を目指すなぞ邪道だ。政府はもっと企業活動を後押しすべきだ」という考え方です。今までは、この考え方に基づき、法人税を引き下げ消費税をその穴埋めに使って来ました。規制緩和で、非正規雇用もどんどん増やして来ました。それに異を唱えたのは、4人の中では岸田氏だけでした。
自民党総裁選第1回投票で、岸田氏が256票で首位、河野氏は1票差で2位、高市氏が上位2人には引き離されながらも200票近く得票し3位、野田氏は3人から大きく引き離され4位に終わりました。しかし、4人とも総得票782票の過半数381票を下回ってしまったので、上位2人による決選投票にもつれ込みました。普通なら、3位の高市氏は同じ新自由主義派の河野氏を応援するのが筋でしょう。森友再調査以外の他の政策では、どの候補も主張は似たり寄ったりなんだから。
河野氏の経済政策は「菅路線の継承。デジタル・脱炭素分野への投資促進」、高市氏の経済政策も「アベノミクスの継承。危機管理と成長分野で投資促進」。どちらも規制緩和推進の新自由主義派です。岸田氏の「新自由主義見直し」とは相いれないはずです。ところが実際は、「河野は中国べったりだ」という理由で、高市氏の票は河野氏にではなく岸田氏に流れました。
そこで「河野は中国べったり」の根拠についても調べてみましたが、よく分かりませんでした。「河野氏の父、河野洋平氏が慰安婦問題について中国寄りの河野談話を公表した」「河野氏の経営する日本端子という会社が中国と取引している」と言うのが、「中国べったり」の根拠らしいですが、父と子は別人格です。そんな事言い出せば、親父の封建的な価値観に反発して実家を飛び出した私も「家父長制論者」にされてしまいます。私の勤めている中小企業も、中国に現地法人があるので「中国べったりの反日企業」になってしまいます。
だから、こんな「根拠」には何の意味もありません。ただただ「河野憎し」「敵の敵は味方」の論理で高市氏が河野氏支持に回っただけです。自民党は、二言目には「野党共闘は野合だ」と言いますが、自分達の方がよっぽど「野合」じゃないですか。立憲民主党・共産党・社民党・れいわ新選組の野党4党が市民団体と交わした政権合意には、「安保法制廃止、森友問題などの疑惑再調査、消費税廃止」などの明確な公約があります。その公約を差し置いて、共産党以下の政党が、首位の立憲民主党憎しで、安倍・菅政権べったりで新自由主義派の「維新の会」に票を流すような事があり得るでしょうか?そんなあり得ない事が、自民党総裁選では起こりました。
もっと言えば、岸田氏の「新自由主義見直し」も、甚だ怪しいものです。岸田氏自身が、「新自由主義・アベノミクス」路線の安倍政権の下で、ずっと外務大臣を務めて来たのですから。岸田氏が本当にそう思うなら、何故その時に見直しを表明しなかったのか?幾らでも進言する機会はあったはずなのに、安倍政権の下では何も言わず、総裁選に立候補するようになってから、急に「分断から協調へ」と言われても、「今頃何言ってんだ?」という事にしかなりません。
岸田氏は、総裁選挙の決意表明で「日本の民主主義が危機にある」とも言っていましたが、これも眉唾物です。安倍政権の最大の疑惑である森友問題の再調査も拒否して、2018年7月5日の西日本豪雨のさなかに、「赤坂自民亭」と称して、党本部で安倍氏と一緒に酒盛りに興じておきながら、「危機も糞もあるか」と思います。自分達の方がよっぽど「野合」であり「危機」そのものじゃないですか。岸田新総裁就任後の党内人事も、麻生副総裁に甘利幹事長、高市政調会長と、安倍派に牛耳られています。これでどうやって「危機克服」や「新自由主義見直し」が出来るのでしょうか?
だから、自民党にも新総裁にも、私は何も期待しません。このコロナ禍の中で、入院も出来ずに自宅療養で亡くなる人が後を絶たず、失業や休業で路頭に迷う人も大勢いるのに、病院や保健所の拡充も言わずに、消費税減税も言わず、女系天皇にも選択的夫婦別姓にも反対し、賛成論者を「中国べったりの反日」と叩くだけ。そんな自民党総裁選のどこに期待できるでしょうか?
それでも敢えて「期待」するなら、せめて役所提出書類に西暦も使えるようにして欲しいです。元号よりも西暦の方が便利なので、私は日常生活ではもっぱら西暦を使用して来ました。ところが役所ではいまだに元号しか使用できません。だから住民票の申請でも使えるのは元号のみです。免許証の更新も、今の免許証は平成34年に失効するそうですが、平成34年が西暦何年に当たるのか全然分からず、ペーパードライバーなのでいちいち調べるのも面倒くさいと、警察から更新呼び掛けの通知が来るまで、もうそのままにしています。ダブルワークの面接で履歴書を書く際も、西暦なら簡単に書けるのに、いちいち元号で書かなければならないので、昭和と平成の使い分けに苦労しました。そこに令和も加わるとなるともう、はっきり言ってウザいです。
女系天皇や選択的夫婦別姓の是非について延々と議論する位なら、公文書での西暦の選択使用についても是非議論していただきたい。勿論すぐにでも認める方向で。そっちの方が、ハンコ廃止よりもよっぽど現実的な公約だと思います。女系天皇や選択的夫婦別姓よりも、よっぽど簡単に実現できる公約だと思います。集中豪雨の際にも宴会でうつつを抜かし、このコロナ禍の中でも天皇がどうたらとか、そんな浮世離れした議論しかできないなら、それ位すぐにでも実現してほしいです。