先日の「過労自殺より皇族のニュースを優先するのは人民に対する差別だ」と書いた記事の中で、居酒屋チェーン「和民」(ワタミ)での過労自殺事件についても少し言及しましたが、その後もこの事件について調べるにつれ、とても「少し言及」位で収められるような事件ではない事が、次第に明らかになってきました。
この事件は、ワタミに就職後僅か2か月後の2008年6月に、過労自殺で亡くなった元店員・森美菜さん(26歳)の労災が、過去の不支給決定を取り消して、この2月14日にようやく認定されたというものです。森さんの勤務実態は、神奈川労連ニュースによれば次のような無茶苦茶なものでした。
(1)一週間の座学後、月約140時間もの残業を強制(2)最大7日間連続の勤務(3)研修もまったくないまま、なれない大量の調理業務(4)休日や勤務終了後もレポート書きに追われ、十分な休息時間がとれなかった(5)体調不良を訴えていたにもかかわらず会社はなんら適切な措置をとらなかった(6)さらに朝3時に閉店後も電車が動いていないため帰宅できずお店にいて始発電車で帰ることとなり、過度な疲労と精神的負担が蓄積された・・・。
更に北海道新聞の記事によれば、自殺直前にノートに次のような書置きも残していました。
「体が痛いです。体が辛いです。気持ちが沈みます。早く動けません。どうか助けて下さい。誰か助けて下さい。」
そういう状況にまで労働者を追いつめておきながら、ワタミ会長の渡辺美樹が労災認定直後にツイッターで吐いた暴言がこれです。
● 労災認定の件、大変残念です。四年前のこと 昨日のことのように覚えています。彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうとしていました。労務管理できていなかったとの認識は、ありません。ただ、 彼女の死に対しては、限りなく残念に思っています。会社の存在目的の第一は、社員の幸せだからです。(2/21 22:55)
● バングラデシュ 朝、五時半に、イスラムの祈りが、響き渡っています。たくさんのご指摘に、感謝します。どこまでも、誠実に、大切な社員が亡くなった事実と向き合っていきます。バングラデシュで学校をつくります。そのことは、亡くなった彼女も期待してくれていると信じています。(2/22 14:59)
何が「彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうとしていた」「労務管理できていなかったとの認識はなかった」じゃ、白々しい。バングラデシュで学校を作るのに、彼女を勝手にダシに使うな。その学校建設も、決してバングラデシュの事を思ってやったのではないだろう。ただ単に己の出世と会社の金儲けの為に、バングラデシュを踏み台にしているだけやないか。彼女が望んでいたのは決してそんな事ではない。お前の所のような人でなしやブラック企業を根絶する事以外にはあり得ない!それは実際に、お前の次のような言動からも充分明らかだ。
● 『無理』というのはですね、嘘吐きの言葉なんです。途中で止めてしまうから無理になるんですよ。途中で止めるから無理になるんです。途中で止めなければ無理じゃ無くなります。(中略)
途中で止めてしまうから無理になるんです。止めさせないんです。鼻血を出そうがブッ倒れようが、とにかく一週間全力でやらせる。そうすればその人はもう無理とは口が裂けても言えないでしょう。(TV番組「カンブリア宮殿」での発言より)
● たとえばビルの8階とか9階で会議をしているとき、「いますぐ、ここから飛び降りろ!」と平気で言います。 本当に飛び降りたやつがいなくてよかったなと思いますけれど(笑)、これはその場で、心のままに叱るからです。(ロイターの取材記事での発言より)
・残業月140時間超。自殺を労災認定されたワタミは天地神明に誓ってブラック企業(デジタルマガジン)
http://digimaga.net/2012/02/sweatshop-watami
・ワタミ渡邉美樹会長、労災認定された社員の自殺すら“総理大臣になる夢”のために利用(同上)
http://digimaga.net/2012/02/watami-watanabe-dream-premier
・ワタミ・ブラック企業伝説まとめ(こころ世代のテンノーゲーム)
http://d.hatena.ne.jp/umeten/20110216/p1
正に「ふざけるな!」以外の何物でもありません。
かつて私が「いずみ生協」を退職する直前の時期も、新自由主義化で人員が削減された上に業務委託やIT導入により、人は減らされた上に業務分担見直しやシステム変更で逆に仕事は増やされ、IT教育や業務引き継ぎもまともにされない中で、美菜さんと同じように朝7時位から夜の2時・3時と働かさせられていました。酷い時は日曜も休みなしで2週間連続勤務で。勿論全てサービス残業です。しかも「何でそんな時間まで勝手に残って仕事していたのか」「何とかお前の過重労働を減らそうと、みんな必死で取り組んでいるのに、当のお前がそんな他人任せでどうする」と叱責までされて。勝手に人を減らしといて、ロクに引き継ぎ・教育もしないで、責任だけ個人に擦り付けて。
当時のいずみ生協は、「民主主義は口先だけ、実態は新自由主義そのもの」の「北朝鮮・スターリン生協」でした。職場運営は軍隊調で、会議では部長が下級職制をよく怒鳴りつけていました。そして下級職制(副センター長やグループ長)が私にその鬱憤をぶつけていたのです。
つまり、「彼女の精神的、肉体的負担を仲間皆で減らそうとしていました。労務管理できていなかったとの認識は、ありません。」というワタミ会長の認識と同じです。具体的なフォローは何もせずに、ひたすら個人に責任転嫁しておいて、「みんなもクソ忙しい中で、お前を何とか助けようと頑張っているのに、お前が全体の足を引っ張っている!」と。恐らくそういう認識なのでしょう。
だから、彼女の置かれた立場は私にも痛いほど分かるのです。一歩間違えれば私も美菜さんのように自殺していたかも知れません。その寸での所で、私は「もういい加減にしろや、民主主義は口先だけの<大日本帝国><北朝鮮・スターリン生協>が!」と見切りを付ける事で生協を脱出できましたが、それはまだ私にそれだけのエネルギーが残っていたからこそ出来た訳で、その最後のエネルギーさえも枯渇してしまったら、恐らく私も自殺していたでしょう。美菜さんがノートに書いたような事を、私も深夜一人で作業している時に口走っていましたから。最後の「助けて下さい」が「いつか仕返ししてやる」と違っただけで。
こんな状況で幾ら「お前がまず何とかしろ!」と言われても、一体何が出来るのでしょう。勝手に翼をもぎ取っておいて「何故飛べないのか!」と言っているようなものでしょうが。それを何とかするのが、管理者・経営者と違うのですか。それを何もせずに、会議で怒鳴り散らしたり「お前が悪い」と個人に責任転嫁するだけなら、どんなアホでも経営者になれます。オリンパスや大王製紙の社長のように。
その挙句に、「一週間全力疾走」「ビル8階から飛び降り」強要で殺された上に自殺(自己責任)で片づけられたのでは、死んでも死にきれません。しかもタチが悪い事に、「類は類を呼ぶ」ようです。
・「ワタミ」会長に教育アドバイザー要請
大阪市の橋下徹市長は20日夜、飲食店チェーンなどを展開するワタミ会長の渡辺美樹氏と東京都内で会談し、大阪府と大阪市の教育アドバイザーへの就任を要請した。
渡辺氏によると、橋下氏からの要請で会談。約2時間にわたり、今後、大阪府と大阪市に首長提案する予定の教育基本条例案などについて意見交換した。渡辺氏は学校法人の理事長を務め、政府教育再生会議委員などを歴任した経歴もある。
会談後、渡辺氏は「(橋下氏から)府と市で合同の教育委員会を開くので、アドバイザーになってほしいと要請があった。全面的にお手伝いするのは難しいが、現場が分かっているのでいいですよと伝えた」と発言。教育基本条例案については「基本的にはよくできている」と評価した。(産経新聞)
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/111221/waf11122107130001-n1.htm
・橋下氏、9条改正議論を公約に 「国民投票やる」
大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は24日、戦争の放棄などを定めた憲法9条の改正について、報道陣に「2年間かけて議論し、国民投票をやる。そこまでが大阪維新の会が主張すること」と述べ、次期衆院選向けの維新の会の政策集「船中八策」に盛り込む考えを示した。
橋下氏は9条の重要性について「日本の国柄を決める天皇制と同じくらいの問題」との認識を示し、「日本人全体で9条をどうするか決めなきゃいけない時に来ている」と主張した。
憲法改正案の発議に衆参両議院の3分の2以上の賛成が必要と定める96条の改正を先行させる考えを示した。そのうえで、9条の改正内容については「政治家がああだこうだと決めず、国民のみなさんに決めていただく」「国民の考えに乗っかって政治をやるのもありだ」とし、公約ではプロセスを示すだけにとどめる考えだ。(朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/0225/OSK201202250001.html
ブラック・ワタミを師と仰ぎ教えを乞う。この一事を以てしても、橋下徹が小泉純一郎や石原慎太郎と同じゴリゴリの右翼・新自由主義者(弱肉強食論者)である事が分かります。「労働者は24時間会社の為に働き、国民はお国の為に死ね」「労働者や国民には人権なぞない、あるのは<戦争で殺される自由><搾取される自由><支配者の言いなりになる自由>だけだ」というのが、サラ金顧問弁護士だった頃から変わらない橋下の本音です。だから、私学助成の拡充や学費軽減を求めに来た高校生にも、「悔しかったらアンタが選挙に出て俺に勝ってみろ」「定期代ぐらいバイトで稼げ」と、冷たい言葉を平気で吐けるのです。
そして、戦争反対をいう平和主義者や労働者の人権を主張する組合を目の敵にし、憲法9条改正を突破口に、日本国憲法の人権規定そのものを無き物にしようとするのです。
そのくせ、自分が火の粉を浴びるような事だけは絶対に避けようとする。自分から9条改憲を煽っておきながら「あくまでも決めるのは国民だ」と逃げるのも、己の手は汚したくないからです。橋下は、光市母子殺害事件弁護士懲戒請求の時も、自分からそれを仕掛けておきながら、懲戒請求の当事者には絶対になろうとしませんでした。それと同じです。どこまでも腹黒くて卑怯な奴です。
こんな橋下を放っておいたら、大阪中いや日本中がブラック企業だらけにされてしまいます。「戦争放棄」も「思想信条の自由」も「国民の生存権」も「労働者の団結権」も全て有名無実化されて、<殺される自由><搾取される自由><言いなりになる自由>だけになってしまいます。橋下が主導する職員・教育基本条例も、<お上言いなりの奴隷育成>が目的です。
それに対して、「いや、それは下種の勘繰りだ」「橋下が問題にしているのはあくまでも行き過ぎた組合活動に過ぎない」「決して思想統制や組合弾圧を狙っている訳ではない」という方は、今のJRを見て下さい。過去にそうやって「行き過ぎた労組活動」を抑えつけ国鉄分割民営化が強行された後、JRはどうなりました?金儲け至上主義の経営に走り、不当労働行為を社内にはびこらせた挙句に、信楽高原鉄道事故や福知山線事故の責任もとろうとしないブラック企業に成り下がってしまったじゃないですか。大阪市も必ずそうなります。
絶対にそんな事はさせません。私はこいつら、ワタミのようなブラック企業の経営者や、それを庇いだてする橋下のような「労働者の敵」を、絶対に許しはしない。どこまでも追いつめ徹底的に粉砕する。
dancyu (ダンチュウ) 2012年 02月号 [雑誌] | |
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※突然ですが、超久しぶりに「グルメ探訪」の話題をアップします。当ブログ・リンク先の「四トロ同窓会二次会掲示板」に、2月20日~26日に渡って書き込まれた「朝鮮オタク」さんの一連の下記投稿ですが、たまたま読んだら非常に興味深かったので、先方掲示板の転載フリーの規定に甘え、こちらにも保存させてもらいました。政治系掲示板の沖縄・宜野湾市長選などの書き込みに混じって、単独の話題として書き込まれたものですが、色々と勉強になりそうな内容だったので。
但し、8部に分かれていた元投稿は、読みやすくする為に一まとめにしました。各段落の文章がその一つ一つの元投稿に当たります。その他、改行位置なども一部手直しを施しましたが、本文には一切手を加えていません。
そういえば、最近、韓国料理を食べていませんね。私は、焼肉は余り食べませんが、冷麺やクッパは割りと好きでしたよ。また久しぶりに食べてみても良いかも。しかし、この文体どこかで見覚えのあるような~(笑)。
朝鮮人は食器に金属器(以下「金属器」とは「食器」をいう)を使うが、それが現われたのは、三国時代(4世紀~7世紀-高句麗、百済、新羅の鼎立時代)である。『三国史記』(巻第32 雑志第2 器用)には、貴族の階級によって金・銀・鍍金(メッキ)の使用を禁じたことが記されている。新羅の都「慶州」の「金冠塚」(5世紀末~6世紀初頭)からは、金製の鋺が出土している。同じく「慶州」の「金鈴塚」(6世紀)からは、鉄器の蓋付の飯用の器も出土している。ただ、これらの器は王族・貴族階級のもので、庶民は土器・木器を使用していたものと考えられている。
統一新羅(532年~935年)も同じような食器が使用されていた。ただ、この時代になると、土器には釉薬がかけられており、上品な器も登場している。
ところで、食器というと器のみに目が奪われるが、朝鮮では「匙」(現在のレンゲ状のもの)の発達が著しかった。朝鮮で、飯類は「箸」で、汁物は「匙」でという習慣によるものであろう。楽浪古墳(北朝鮮の平壌付近におかれた後漢時代の植民地)〔紀元前108年~紀元133年〕のもの)から出土した青銅製の「匙」がある。そのほかにも中国の東北部の遺跡(青銅器時代)〔紀元前10世紀〕から、同じようなものが発掘されている。中国には「匙」が発達しなかったと言われていることから、北方民族(ツング-ス系)がもたらしたものかもしれない。楽浪古墳からは、子供が年老いた父親に匙でものを食べさせる図があるから、この時代には「匙」が広く使われていたことがうかがえる。中国では今でも「匙」・「スプ-ン」はあまり使われていないと聞いている。
高麗時代(918年~1392年)になると、真鍮(銅と鉛の合金)製の食器が登場してくる。鋺だけでなく匙も同じである。『高麗史』(高麗時代の1451年(李氏朝鮮時代)に「金 宗瑞」らにより撰進された高麗王朝の歴史書)には「高麗の真鍮・真鍮器は合金技術が優れていて、中国人が絹の反物数千反ずつ持ってきて、それらと交換していった」という記述がある(光宗9年・10年〔957年・958年〕条)一方で、同じく元宗3年(1261年)条には「真鍮の原料は高麗では生産されておらず、中国から買っている」という記述がある。これは、高麗が真鍮の原料を中国から買入れて、それを加工し、中国に輸出していたと考えられている(『韓国食生活史』姜仁姫 藤原書店 2000年12月30日 199頁)。
また、『高麗図経』(中国の「宋」の「徐 兢」により表された高麗の見聞録-1124年〔1123年の事実を記したもの〕)には、当時の人が真鍮器をたくさん使っていたと記されており、高麗王朝末期の「恭譲王」(1345年~1394年)には、真鍮器の使用を禁止し、陶器や木器を使おうという上訴文まで出されている。
これらのことから、高麗時代には庶民にまで真鍮器(鋺・匙)が高級食器として普及していったことがうかがえる。
李氏朝鮮時代(1392年~1910年)になると、陶器・磁器で作られた食器(主として飯器〔茶碗〕)が使われるようになった。特に夏に多く使われたというから、真鍮などの金属器では熱くて持てなかったのが原因であると考える。陶器・磁器が普及したのは、各地に官民の陶器制作場が設置されたことにある。しかし、後に述べるように現在の陶器・磁器とは違い、粗雑なものだった。
木器も食器として多く使われていた(『朝鮮紀行』オペルト〔『韓国食生活史』254頁〕)。このころには中国では食器として木器が使われることがなかったので、とても珍しかったようである。真鍮器(鋺・匙)はやはり高級品で、庶民は陶器・磁器、木器を使うのが一般的であった。ところで、日本人は、陶器というと器を考えるが、朝鮮での陶器の一般的な使用は、キムチや醤(味噌)を入れる大きな甕である。
★ 朝鮮紀行
ドイツのユダヤ人で貿易商である「オペルト」による1882年(李氏朝鮮時代末期)の朝鮮見聞録
李氏朝鮮時代の後期の中国の見聞録『熱河日記』には、「中国は専ら画の描いてある陶磁器を使用し、白銅や真鍮、錫などの器は見えなかった。へんぴなところのぼろ屋でも、その日用の食器は、みな金や碧の絵付けのある椀や皿であった。わが国の陶磁器は下手でその域に達してない」(意訳)とある(『熱河日記(上巻)』朴 趾源 平凡社〔東洋文庫 325〕1978年3月27日 192頁)。ここから、朝鮮では器に金属製のものが使われており、陶器・磁器もあったが、単なる素焼きの域を脱してなかったと考えられる。したがって、陶器・磁器は高級品からはほど遠く、庶民が専ら使用したものと考えられるのではあるまいか。
李氏朝鮮時代の末期の朝鮮人の食器について、前記で「箸よりも匙(土製・木製)が盛んに用いられた」(『朝鮮紀行』オペルト)と紹介したが、ここでは、中国にように食器を直接口に当てるのではなく、匙で口元に運ぶという食事様式が描写されている。ただ、「匙」といってもかつてのようにレンゲ状のものではなく、現在朝鮮で使われている「スプ-ン」状のものである。しかし、欧米の「スプ-ン」とは異なり、柄の部分が長い。
先に朝鮮では「匙」の発達が著しかったと記したが、この習慣は新羅時代、いやもっと昔からの食習慣であったのか中国を旅行した朝鮮人の「朴 趾源」は、中国に「匙」が無くて驚いたと記している(『熱河日記』朴 趾源〔『韓国食生活史』33頁〕)。日本も同じようだったと考えられている。
★ 『熱河日記』
李氏朝鮮時代の後期の実学派(朱子学に対抗する学問)であり、地方官吏であった「朴 趾源」(1752年~1805年)が李朝から中国へ派遣された使節「燕行使」に随伴し、漢城(ソウル)から平壌、義州を経由して中国の北京を経由して清朝乾隆帝のいる避暑地熱河へ向かった際の見聞記
ところで、現在の韓国では、高級食器に銀器が使われているが、「銀器」に関する歴史書での記述は殊の外少ない。三国時代の新羅では「銀器」が使われていたようであるから、高級食器として貴族階級に使われていたとは考えられるが、高級食器として使われていたのは「真鍮器」だったと考えられる。
李氏朝鮮時代末期には、真鍮器生産工場が北朝鮮の「平安北道」に集中していたようである(『韓国食生活史』390頁)。なお、陶磁器も使われており、その生産工場は、磁器工場が21、陶器工場が13、で(『朝鮮の窯業』朝鮮総督府 1925年〔『韓国食生活史』390頁〕)、規模は不明で詳細は不明である。食器として一般的なものは次の記述からも「陶器」だったと考えられる。
外国人の朝鮮への紀行文をひも解いても、ソウルから漢江を50里ほど登ったところの農村で「ご飯は主食で、大きなボ-ルに盛って出されるが、その以外に陶器の器が最低5つか6つは並べられ(中略)、食べる際には箸と角製または卑金属製のやや平たいスプ-ンを使う」とある(『朝鮮紀行』イザベラ・ビッショプ(イギリス人 1894年1月~1897年3月まで旅行)図書出版社 1995年5月31日 81頁)。ここにいう「大きなボ-ル」および「箸」が何で作られたかは不明であるが、おかずの器は陶器、スプ-ンは金属製だったことがわかる。「朝鮮の地方当局者の正餐ではどこでも(中略)食物は銅器や銅匙で食べる」(「1896年12月および1896年1月の朝鮮旅行」アリフタン中佐(ロシア人)〔『朝鮮旅行記』平凡社(東洋文庫 547)1992年3月24日 290頁〕)。
これを見ると、農村では陶器、高貴な客には銅器を使っていた。農村でも「スプ-ン」だけは金属製のものを使っていたというから(前記のオペルトの『朝鮮紀行』では、匙は土製・木製とある)、一般的には金属製の器の普及はまだまだだったのではあるまいか。
日本統治時代(1910年~1945年)には、朝鮮人の食器は「真鍮器」が主だった。それは生活のレベルも上がり、陶器のものより高級感がその原因だったと考えられる。もちろん陶器工場もあったので、陶器も使われていたが、安っぽい食器のイメ-ジが根強かったようである。日本人が陶器の食器を持込んだが、これが朝鮮人の間に根付くことはなかった。
なお、韓国に陶磁器が発達(再興)したのは1980年代からで、日本人韓国客が買い求めたのがきっかけである。高麗青磁、李朝白磁というが、これは王族・貴族用で一般庶民からはほど遠い存在で、これも李氏朝鮮時代末期には政治・経済の混乱のなかで衰退しており、日本統治時代にも復興しなかった。
食器としての陶磁器は粗雑で、前述の李氏朝鮮時代中期のとおり、この時代でも高級感に乏しかったと考えられる。
日本統治時代が終わってからは、朝鮮人の食器は「真鍮器」から「アルミニュ-ム器」が次第に主流を占めてきている。これはそれが「真鍮器」よりも安価であるというのが理由だと考える。
最近では陶器の食器が綺麗だといってもてはやされているが、これはこの10年のことではないかと思われる。なお、一般の食堂などでは食器として陶器が使われることはまずない。壊れやすいということが原因の一つではなかろうか。日式食堂(日本料理店)や高級韓式食堂では、陶器の器が使われている。
陶器の食器が高級食器として使われるようになったのは、日本の影響だと考える。韓国では日本製の陶磁器が質が高いととても評判が高い。
さて、銀器だが、韓国の一般家庭ではお客用として用意されている。これも韓国が経済的発展をとげたオリンピック(1988年)以来ではなかろうか。
なお、朝鮮で「銀器」を使うのは、朝鮮では毒殺が多く、銀は毒に反応しやすいから、それを使うと考える者がいるが、これは「俗説」であろう。
北朝鮮では、食器としては陶器のものが使われている。金属器はあまり目にすることはない。観光客にも陶器のものが提供されている。それは金属器が高価であることによろう。北朝鮮へ家族訪問に行かれる在日朝鮮人に聞いても、金属器(アルミ、真鍮)は法事などに使うもので、普段の食事には使うことはないそうである。
「金属器」が良いかと言えば、日本人としての感覚で言えば、そうとも言い切れない。まず、熱いから持ち上げるのが大変だ。箸も細いからなかなか物をつかみ難い。それゆえ、朝鮮では食器を持ち上げて食べない。いわゆる日本人が蔑む「犬食い」だが、習慣だから何とも言えない。
この器を持ち上げないで食べる習慣がいつからあったかは明らかではないが、先に楽浪古墳からは、子供が年老いた父親に匙でものを食べさせる図(孝子図)があると紹介したが、この図では息子が手に食器(椀)を持っていることから、この時代は手に飯器を持っていたとも考えられる。息子が父親に冷たいものを食べさせるはずはないだろうから、この器は「金属器」でなかったであろう。
器を持ち上げないで食べる習慣は「金属器」が用いられるようになってからだと思える。熱くて持てなかったことからきたのではなかろうか。そして、これは「三国時代」に始まったと考えられよう。
朝鮮で、飯類は「箸」で、汁物は「匙」でという習慣が昔からあり、日本のようにいずれも「箸」でという習慣はない。したがって、「スプ-ン」の発達が著しい。スプ-ンは優れものだ。先に形状を示したが、先が尖ったり、細くなく、丸いのが特徴である。銀でできたものはとても綺麗・優雅でしかも使いやすい。これは韓国に行ったら買い求めたら良いと思う。ただし、銀器に限る。値段は「箸」と一緒で6~8000円くらいか。「箸」を省いて売ってくれるか交渉してみたらよい。「箸」が珍しいといって買っても日本では使わないだろう。わが家でも食器棚の引出の中に眠っている。日本では、大阪なら「鶴橋」、東京なら「大久保」で買い求めることができると思う。
世界で、朝鮮の他に「金属器」を使う国・民族がいるかどうかはわからないが、あってもとても少ないのではなかろうか。(終わり)
http://6305.teacup.com/mappen/bbs?page=1&
・「新型うつ病」は首に原因とする学会発足 雅子さまも? 治療で治せる(J-CASTニュース)
従来のうつ病とはタイプが異なる「新型うつ病」が精神科医の間でも注目されているが、この病気は精神病ではなく、首が原因で治せると主張する「日本新型ウツ病学会」が昨年2011年12月に発足、12年1月26日に記者会見を開いた。
学会理事長に就任した松井孝嘉・東京脳神経センター理事長 (脳神経外科) は「首からの新型うつ病の最も典型的な患者は皇太子妃の雅子さまではないでしょうか。毎年3万人超の自殺者の多くもこの病気であり、精神科では治らない」と早期の対応の必要性を訴えた。(以下略)
http://www.j-cast.com/2012/02/19121144.html?p=all
もう少し早めにこの記事についての感想をブログに書くつもりでいましたが、諸般の事情で今になってしまいました。
まず、私がこの記事を読んで思ったのは、取り上げる順序が逆だろうという事です。「毎年3万人超の自殺者の多くもこの病気」だというのであれば尚更、「皇太子妃の雅子さま」一人の事よりも、そちらの問題から取り上げるのが筋でしょう。その上で、雅子さんの悩みもそれとは無関係ではないと書くべきではないですか。少なくとも、雅子さんもその他の自殺者も、同じ一人の人間としては平等であり、差別される筋合いは一切ありません。日本国憲法の第14条においても「全て国民は法の下の平等である」と書かれています。だったら、より普遍的な問題で対象者も多い自殺者の問題から筆を進めるべきでしょう。それがこの順序では、雅子さんの方が主で、自殺者の方はまるで付け足しみたいじゃないですか。こう言うとひょっとしたら、脱原発や消費税や橋下問題が予断を許さない中で「何を些末な事を取り上げているのか」とか、或いは逆に「皇族を批判するとは何と畏れ多い」(笑)と取られる向きもあるかも知れませんが、日本人の「民主主義」「人権」「主権者」感覚の希薄さが、こんな所にも現れているのではないでしょうか。
何故こんな事を言うかというと、この「新型うつ病」=頚性神経筋症候群(頚性うつ、首こり病、CNMSとも言う)の問題は、私にとっても無縁ではないからです。斯く言う私自身も、もう大分以前の生協正職員時代から、類似の症状に悩まされてきたからです。幸いうつ病や自律神経失調症を発症するまでには至らなかったものの、私も首の特に左付け根の所に大きな硬結(しこり様のグリグリ)があり、そこから来る首こり・肩こり・腰痛や眼精疲労・ドライアイに悩まされてきました。この硬結は、幼児時代のプールサイドでの転倒事故に因るものですが(多分)、小さい頃はそんなに気にはなりませんでした。それが近視の影響もあって、次第に猫背や眼精疲労にも悩まされるようになりました。
それに生協時代の低温環境下(冷凍庫・冷蔵庫・作業場)での長時間労働や、当該職場でのパワーハラスメント横行(主義主張は民主的でも職場運営は軍隊式)が加わり、身体的にも精神的にも強い緊張に晒され続けてきました。生協退職後は精神的緊張からは解放されたものの、以後も結局「餅は餅屋」で主に物流センターでの商品の検品・仕分け・搬送業務に就く事になり、それにここ十数年来のパソコン・携帯使用や加齢の影響が加わり、腰痛・頸肩腕症の慢性症状に日常的に悩まされるようになってしまいました。
・頚性神経筋症候群(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%9A%E6%80%A7%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%AD%8B%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
・最近の「うつ症状」は、頚筋症候群(頚性神経筋症候群)を疑え!
http://profile.allabout.co.jp/w/c-51875/
・男性更年期? それともうつ症状? 不定愁訴と頚性神経筋症候群(週刊ダイヤモンド)
http://diamond.jp/articles/-/11388
・CNMS 頚性神経筋症候群の啓蒙と克服をすすめる会
http://www.cnms.info/
それは何も私だけの問題ではありません。他にも同じような労働者が一杯います。でなければ、腰痛や頸肩腕症がここまで広がる筈はないし、毎年3万人(実際はもっと多いと言われている)もの自殺者が出る筈がありません。
以前に、埼玉県のニコン熊谷工場で、過労とパワハラに苦しめられた末に、自殺に追い込まれた派遣社員(上段勇二さん)の労災認定問題が世間の耳目を集めた事がありましたが、この自殺の引き金になったのも頚性神経筋症候群だと言われています。つい最近も、居酒屋チェーンのワタミで女性店員の過労自殺があり、それに対して、ワタミ社長が他人事のようなコメントを出して社会の指弾を浴びました。似たようなブラック企業は他にも一杯あります。
・「上段さんの過労自殺裁判を勝たせる会」HP
http://www10.ocn.ne.jp/~karoushi/
・就職2カ月で過労自殺 居酒屋チェーン「和民」の26歳女性(神奈川労連ニュース)
http://www.kanagawa-rouren.jp/archives/151
「新型うつ病」は、単なる「首こり、肩こり」でもなければ健康問題でもない。また雅子さんやうつ病患者だけに限った問題でもない。その背景には過労・自殺問題や、それをもたらす劣悪な労働条件や「蟹工船」的搾取、貧困・格差の広がりがある。
そんな大事な人権問題を、何故マスコミはもっと取り上げないのか。それを殆ど取り上げずに、雅子さん・愛子さんや天皇・皇室の問題だけに矮小化するのは、どう贔屓目に見ても片手落ちであり、はっきり言って差別以外の何物でもないと思いますね。
その上で、雅子さんたちの問題も、たとえ皇族と言えども、政治的実権のない個人に対して、寄ってたかって興味本位に書き立てるのはプライバシーの侵害であり、過労・自殺問題とも人権侵害という点では根っ子は同じだという視点で、この問題についても取り上げるべきではないでしょうか。少なくとも、マスコミがジャーナリズムや「社会の木鐸」として認知されたいのであれば。
今日は定例の腰痛治療日。いつものように、行きつけの鍼灸医さんに、1時間半みっちり鍼を打って貰いました。そこは完全予約制で隔週に通っており、会社の出勤シフトも治療日を定休日にして貰っています。保険がきかないので治療費が毎回6千円もかかりますが、腕が良いのか、日曜日の今日も次の患者さんが途切れることなく来られていました。
そこで、鍼灸医さんと治療中にブログの話になり、前回記事「弱肉強食とベーシック・インカム―維新八策の橋下話法」の内容をかいつまんで紹介しました。橋下大阪市長と彼の率いる地域政党「大阪維新の会」が国政進出用に打ち出した選挙公約の中に、改憲・日米安保強化・TPP推進・競争至上主義・市場原理主義のいわば「弱肉強食」的主張と同時に、ベーシック・インカム(最低生活保障)や「富裕層の年金は掛け捨てにし、それを貧困層の年金引き上げに回す」といった「所得再配分・弱者救済」的な主張も打ち出してきているが、それをどう評価するかという話です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120213-00000000-san-pol
その時に鍼灸医さんから出たのが、「所得再配分・弱者救済」と言うが、当の貧困層の中にはそれを望んでいない人もいる。職業柄色んな患者さんと話をするが、その中で経営者の患者さんから、「今の最低賃金制度が雇用確保の障害になっている」「最低賃金以下でも働きたい人は幾らでもいる」「最賃の縛りがなければ、こちらももっと人を雇えるのに」という話がよく出るが、××さん(私の事)はそれについてどう思うか?―という質問です。
私は最初、果たしてそんな人がいるのだろうかと、訝しく思いました。誰だって最低賃金は少ないより多い方が良いに決まっています。しかし、確かにそう言われれば、以前の職場で休憩中に最賃時給千円への引き上げの話が出た時も、「そんな夢物語みたいな事を」とまともに取り合わなかったバイトも決して少なくなかった事を思い出しました。また、その職場では、社会保険への加入を忌避するバイトもいた事を思い出しました。
だから「これは決してあり得ない話じゃないな」と思いました。しかし、そんな「奴隷根性のへ理屈」を認めてしまったら、正に経営者に好いようにあしらわれるだけ、それこそ資本家の思う壺だろうと思い、こう答えました。
「それこそ正に財界の思う壺じゃないか。恐らくその発言は、外国人を違法に雇わなければやって行けないような零細企業の経営者から出たものだろうが、大企業ばかり優遇して中小企業を顧みない国の経済政策を糺さずに、その矛盾をより貧しい人たちにしわ寄せする事ばかり考えていたのでは、最後にはそんな状態が当たり前のようになってしまい、国民はみんな自滅してしまう」と。
そうしたら、その鍼灸医さんは、「それはその通りで正論なんだけど、当の経営者や、どんな仕事でも良いから職にありつこうとしている(そこまで追い詰められている)失業者に、そんな正論だけ言っていても受け入れられない」「橋下のトンデモ発言の方が有権者に受け入れられてしまい、橋下批判が正論であるにも関わらずなかなか有権者に浸透しないのも、そこら辺に原因があるのじゃないか」という事を仰っていました。
なるほど鍼灸医さんの言う事も一理あります。これだけ格差が広がっているのに貧しい人がなかなか立ち上がらず、それどころか逆に「給料の手取りが減るから社会保険には入りたくない」というような意見がバイトから出るのも、それと同じ現象です。冷静に考えれば、無保険や国保加入よりも社会保険に加入する方が、医療費の負担額も少なくて済むし、「金の切れ目が命の切れ目」となる確率も少なくて済む。でも、そんな事よりも一円でも多く稼がなければならない、そこまで追い詰められている人にとっては、やはり「将来の安心より目先の金」なのです。
でも、それでは鍼灸医さんも仰っていたように、結局は「朝三暮四」に終わってしまうだけなのです。猿にエサの栃の実を晩4つ与える代わりに朝は3つに減らすと猿は怒るが、その逆をすると1個エサが増えたと猿は喜ぶ。その分逆に晩のエサが削られる事になるだけなのに、猿はそこまで考えられない。橋下の「富裕層の年金は一代限りの掛け捨てに」という公約もそれと同じで、そんな事をすれば富裕層の年金滞納や脱税が増え、年金制度への信頼が根底から崩れてしまうだけなのに、貧乏人はそこまで考えられずに、橋下の「朝三暮四」公約に簡単に騙されてしまう。
しかし、その橋下の「朝三暮四」公約が単なる詐欺的なトリックである事を批判できるのは、まだ全体的に物が見れる人、それだけまだ経済的な余裕のある人に限られるのだ。その余裕のない人、朝のエサを4つから3つに減らされたら餓死してしまうような人にとっては、たとえそれが詐欺だと薄々感じていたとしても、それでも朝4つ貰える方に靡いてしまうのだ。
そうさせない為には、「朝三暮四」を詐欺と批判しているだけでは不充分であって、朝も晩もエサを4つ貰えるようにするか、エサではなくまともな食事が取れて、食うだけのカツカツの生活からも抜け出れるような運動にしていかなければならない・・・と、そういう趣旨の事を仰っていました。
じゃあ具体的にどうすれば良いのか。簡単には答えが出ませんが、ひょっとしたら、この話の中にそのヒントが隠されている・・・かも。
そこで、鍼灸医さんと治療中にブログの話になり、前回記事「弱肉強食とベーシック・インカム―維新八策の橋下話法」の内容をかいつまんで紹介しました。橋下大阪市長と彼の率いる地域政党「大阪維新の会」が国政進出用に打ち出した選挙公約の中に、改憲・日米安保強化・TPP推進・競争至上主義・市場原理主義のいわば「弱肉強食」的主張と同時に、ベーシック・インカム(最低生活保障)や「富裕層の年金は掛け捨てにし、それを貧困層の年金引き上げに回す」といった「所得再配分・弱者救済」的な主張も打ち出してきているが、それをどう評価するかという話です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120213-00000000-san-pol
その時に鍼灸医さんから出たのが、「所得再配分・弱者救済」と言うが、当の貧困層の中にはそれを望んでいない人もいる。職業柄色んな患者さんと話をするが、その中で経営者の患者さんから、「今の最低賃金制度が雇用確保の障害になっている」「最低賃金以下でも働きたい人は幾らでもいる」「最賃の縛りがなければ、こちらももっと人を雇えるのに」という話がよく出るが、××さん(私の事)はそれについてどう思うか?―という質問です。
私は最初、果たしてそんな人がいるのだろうかと、訝しく思いました。誰だって最低賃金は少ないより多い方が良いに決まっています。しかし、確かにそう言われれば、以前の職場で休憩中に最賃時給千円への引き上げの話が出た時も、「そんな夢物語みたいな事を」とまともに取り合わなかったバイトも決して少なくなかった事を思い出しました。また、その職場では、社会保険への加入を忌避するバイトもいた事を思い出しました。
だから「これは決してあり得ない話じゃないな」と思いました。しかし、そんな「奴隷根性のへ理屈」を認めてしまったら、正に経営者に好いようにあしらわれるだけ、それこそ資本家の思う壺だろうと思い、こう答えました。
「それこそ正に財界の思う壺じゃないか。恐らくその発言は、外国人を違法に雇わなければやって行けないような零細企業の経営者から出たものだろうが、大企業ばかり優遇して中小企業を顧みない国の経済政策を糺さずに、その矛盾をより貧しい人たちにしわ寄せする事ばかり考えていたのでは、最後にはそんな状態が当たり前のようになってしまい、国民はみんな自滅してしまう」と。
そうしたら、その鍼灸医さんは、「それはその通りで正論なんだけど、当の経営者や、どんな仕事でも良いから職にありつこうとしている(そこまで追い詰められている)失業者に、そんな正論だけ言っていても受け入れられない」「橋下のトンデモ発言の方が有権者に受け入れられてしまい、橋下批判が正論であるにも関わらずなかなか有権者に浸透しないのも、そこら辺に原因があるのじゃないか」という事を仰っていました。
なるほど鍼灸医さんの言う事も一理あります。これだけ格差が広がっているのに貧しい人がなかなか立ち上がらず、それどころか逆に「給料の手取りが減るから社会保険には入りたくない」というような意見がバイトから出るのも、それと同じ現象です。冷静に考えれば、無保険や国保加入よりも社会保険に加入する方が、医療費の負担額も少なくて済むし、「金の切れ目が命の切れ目」となる確率も少なくて済む。でも、そんな事よりも一円でも多く稼がなければならない、そこまで追い詰められている人にとっては、やはり「将来の安心より目先の金」なのです。
でも、それでは鍼灸医さんも仰っていたように、結局は「朝三暮四」に終わってしまうだけなのです。猿にエサの栃の実を晩4つ与える代わりに朝は3つに減らすと猿は怒るが、その逆をすると1個エサが増えたと猿は喜ぶ。その分逆に晩のエサが削られる事になるだけなのに、猿はそこまで考えられない。橋下の「富裕層の年金は一代限りの掛け捨てに」という公約もそれと同じで、そんな事をすれば富裕層の年金滞納や脱税が増え、年金制度への信頼が根底から崩れてしまうだけなのに、貧乏人はそこまで考えられずに、橋下の「朝三暮四」公約に簡単に騙されてしまう。
しかし、その橋下の「朝三暮四」公約が単なる詐欺的なトリックである事を批判できるのは、まだ全体的に物が見れる人、それだけまだ経済的な余裕のある人に限られるのだ。その余裕のない人、朝のエサを4つから3つに減らされたら餓死してしまうような人にとっては、たとえそれが詐欺だと薄々感じていたとしても、それでも朝4つ貰える方に靡いてしまうのだ。
そうさせない為には、「朝三暮四」を詐欺と批判しているだけでは不充分であって、朝も晩もエサを4つ貰えるようにするか、エサではなくまともな食事が取れて、食うだけのカツカツの生活からも抜け出れるような運動にしていかなければならない・・・と、そういう趣旨の事を仰っていました。
じゃあ具体的にどうすれば良いのか。簡単には答えが出ませんが、ひょっとしたら、この話の中にそのヒントが隠されている・・・かも。
・大阪維新版"船中八策"、「ベーシック・インカム」導入を検討…改憲・教育改革を柱に
大阪維新の会が、次期衆院選の公約として策定を進めている「維新版・船中八策」の骨子が13日、判明した。統治機構の再構築や行財政改革、憲法改正などの8項目が柱。細目では、首相公選制の導入や、憲法改正の発議要件を衆参両院それぞれの3分の2から過半数に改めることを盛り込む方針だ。また、経済対策や社会保障制度改革の一環として、最低限の生活に必要な所得を全国民に保障する「ベーシック・インカム」(最低生活保障)の導入も検討しており、議論を呼びそうだ。
船中八策の柱は、統治機構の再構築▽行財政改革▽教育改革▽公務員制度改革▽社会保障制度改革▽経済政策▽外交・安全保障▽憲法改正-の8つとなる見通し。維新代表の橋下徹大阪市長が目指す「国と地方の仕事の仕分け」「民間での資金流動を活発化させる税制」「一生使い切り型の社会保障」などを反映させる方向で、今後、所属地方議員や「維新政治塾」で議論し、細部を詰める。
統治機構改革や憲法改正では、参院を現在の形から首長が兼務する代表機関に改めることも盛り込む方針。維新幹事長の松井一郎大阪府知事は13日、参院について「衆院のカーボンコピー的な形はいかがなものか。首長が兼務すれば、国と地方の意思伝達がスピーディーに協議できる」とメリットを語った。
ベーシック・インカムは、年金や雇用保険、生活保護など複雑化したセーフティーネットを一元化する方策として検討。維新は、働けば働くほど収入が増える仕組みで、社会保障上の利点のほか、勤労意欲の向上や経済活性化などにもつながるとみている。
維新では、ベーシック・インカムと併せ、最低生活水準に達しない低所得層に所得税を免除し、逆に給付金を支出する「負の所得税」制度とセットで盛り込むことも検討している。(以上、産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120213-00000000-san-pol
橋下徹・維新の会がまた変わった事を言い出しました。国政進出をにらんだ次の選挙公約(維新版・船中八策=略して維新八策)に、憲法改悪や主権在民・民主主義の否定(参院廃止=国会の形骸化・翼賛化)、更なる対米従属(安保強化・TPP推進)、自分の言いなりになる公務員・教員育成(職員・教育基本条例の全国化)と抱き合わせで、寧ろその「弱肉強食」路線とは正反対の、ベーシック・インカムや資産課税強化といった「弱者受け」する政策も、同時に打ち出してきたからです。
そして、2月9日の橋下市長記者会見のユーストリーム中継でも、「米国のような格差社会ではいけない、社会が無茶苦茶になる」とか、まるで今までの考え方とは一見相反するような、一瞬耳を疑うような発言をしていました(当該動画の1時間38分30秒~1時間49分10秒の部分)。
http://www.ustream.tv/recorded/20319672
それだけを取ってみると、先の「脱原発」公約同様に、「たまには良い事も言うじゃないか」となるのでしょうが、でも少し変ですね。橋下はその一方で、「これは自由競争を否定するものではない、最低限の生活は保障するが、それ以上に稼ぎたい人はどんどん稼いで貰って良い」「資産を貯めるよりも、じゃんじゃん消費に金を使って欲しい」という事も言っています。橋下自身はそれを「共産主義と自由主義のそれぞれの長所を取った」とも言っていましたが、その発言を聞いていると、やはり前者よりも後者を持ち上げていると言わざるを得ません。つまり、重視しているのはあくまで後者の「どんどん稼ぎ、どんどん消費してほしい」という点であり、前者の「最低限の生活保障」は、あくまで後者の邪魔にならない程度に、付け足しで行うものにしか過ぎないという事です。
ここで言うベーシック・インカムとは、先の引用記事にもあるように、「最低生活保障=国民誰でもが最低限の生活を送れるようにする」という政策体系の事ですが、憲法25条(国民の生存権)に基づく従来の生活保護や失業給付との大きな違いは、それらの諸制度を全て一元化した所にあります。それ自体は別段悪い事ではないと思います。本当に無駄があるなら省かなければなりません。しかし、それを「福祉削減・弱肉強食」論者の新自由主義者が言う時は警戒が必要です。「生活保障=人権」という本来の趣旨から離れて、「生かさず殺さず」という変な方向に持って行かれがちだからです。
その典型的な例が、米国の学校給食やフード・スタンプです。元々は貧困家庭への食費補助として始まった制度が、相次ぐ予算削減で「安かろう悪かろう」に流れ、マクドナルドやケンタッキー・フライドチキンなどの金儲けの道具にされ、ジャンクフードや遺伝子組み換え作物由来のものばかり食べさせらるようになり、貧乏人に肥満が広がってしまった。映画「スーパーサイズ・ミー」や堤未果のルポ「貧困大国アメリカ」(岩波新書)が、その実態を赤裸々に告発しています。
福祉・教育の削減・民営化・支配統制を今まで散々煽ってきた、橋下のこれまでの言動から考えても、それは充分在り得る事です。「本音を言えば、貧乏人には極力金をかけたくないんだけど、全くそういう訳にもいかないので、最低限の金だけはくれてやるから、それと引き換えに、従来のセーフティネットは全廃する」、もっと有体に言えば「貧乏人には最低限のエサさえ与えておけば良い」と。何のことはない、これでは、「大阪都構想」で推進しようとしている水道やゴミ収集や学校の統廃合と同じ延長で、社会保障の統廃合(リストラ)を図り、それを金儲けの道具に変えようとしているだけじゃないですか。
一見耳触りが良い「富裕層の年金は掛け捨てにする」といった公約も、橋下のスポンサーでもある大企業や富裕層が、本気でこんな政策に賛成するとは到底思えません。時給千円への最低賃金引き上げといった、それよりもはるかに「大人しい」要求に対しても、四の五の言って抵抗しているのですから。つまり、これは「騙し絵」じゃないでしょうか。公的年金なぞ当てにしなくても一向に困らない超大金持ちではなく、それが無ければ無一文に転落する年収400~800万円クラスを狙い撃ちし、それらと年収200万クラスのワーキングプアとを意図的に対立させて、超大金持ちに矛先が向かわないようにし、あわよくば国民全体を年収200万の泥沼に沈める為の「高等戦術」じゃないかという。
社会保障を、基本的人権から、「最低限のエサだけ与えておけば良い」という単なる「お恵み、憐憫」のレベルまで後退させる。そして、公務員や教師を叩いたように、今度は年収500万クラスの正社員層を叩く事で、国民全体の生活レベルを年収200万クラスにまで落とさせ、ブラック企業にやりたい放題させる。これこそが、橋下徹・維新の会が掲げる「格差是正策」の、本当の狙いではないでしょうか。
「東大話法」という言葉があります。原発の老朽化を「高経年化」と言いくるめ、放射線障害の影響が晩発性で立証も困難なのを盾にとって「直ぐには健康被害は出ない」と誤魔化す、原発御用学者(東大閥が主流)のインチキ言論を揶揄した造語です。この伝でいくと、「社会保障=エサ=お恵み」という「論理のすり替え」も、差し詰め「橋下話法」と言えるのではないでしょうか。
ちなみに上記著書によれば、東大話法の具体的規則とは次のようなものです。かつて一世を風靡したネトウヨ話法とも瓜二つです。
規則1 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。
規則2 自分の立場の都合のよいように相手の話を解釈する。
規則3 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする。
規則4 都合のよいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す。
規則5 どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す。
規則6 自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を、力いっぱい批判する。
規則7 その場で自分が立派な人だと思われることを言う。
規則8 自分を傍観者と見なし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を勝手に設定し、解説する。
規則9 「誤解を恐れずに言えば」と言って、嘘をつく。
規則10 スケープゴートを侮蔑することで、読者・聞き手を恫喝し、迎合的な態度を取らせる。
規則11 相手の知識が自分より低いと見たら、なりふり構わず、自信満々で難しそうな概念を持ち出す。
規則12 自分の議論を「公平」だと無根拠に断言する。
規則13 自分の立場に沿って、都合のよい話を集める。
規則14 羊頭狗肉。
規則15 わけのわからない見せかけの自己批判によって、誠実さを演出する。
規則16 わけのわからない理屈を使って、相手をケムに巻き、自分の主張を正当化する。
規則17 ああでもない、こうでもない、と自分がいろいろ知っていることを並べて、賢いところを見せる。
規則18 ああでもない、こうでもない、と引っ張っておいて、自分の言いたいところに突然落とす。
規則19 全体のバランスを常に考えて発言せよ。
規則20 「もし○○であるとしたら、お詫びします」と言って、謝罪したフリで切り抜ける。
橋下にとっては、どれもこれも当てはまるようなものばかりですが(特に規則8・10)w、ここでは規則1(自分の今の立場を考えればここは脱原発やベーシック・インカムで有権者をケムに巻いておく必要もあるかも)、5(核武装と脱原発、弱肉強食とベーシック・インカム)、6(自分の事を棚に上げての米国格差社会批判)、11(ベーシック・インカム)、14(羊頭狗肉=見かけと内容が一致しない、見かけ倒し)、16(相手をケムに巻く)辺りがそうなのかも。
大阪維新の会が、次期衆院選の公約として策定を進めている「維新版・船中八策」の骨子が13日、判明した。統治機構の再構築や行財政改革、憲法改正などの8項目が柱。細目では、首相公選制の導入や、憲法改正の発議要件を衆参両院それぞれの3分の2から過半数に改めることを盛り込む方針だ。また、経済対策や社会保障制度改革の一環として、最低限の生活に必要な所得を全国民に保障する「ベーシック・インカム」(最低生活保障)の導入も検討しており、議論を呼びそうだ。
船中八策の柱は、統治機構の再構築▽行財政改革▽教育改革▽公務員制度改革▽社会保障制度改革▽経済政策▽外交・安全保障▽憲法改正-の8つとなる見通し。維新代表の橋下徹大阪市長が目指す「国と地方の仕事の仕分け」「民間での資金流動を活発化させる税制」「一生使い切り型の社会保障」などを反映させる方向で、今後、所属地方議員や「維新政治塾」で議論し、細部を詰める。
統治機構改革や憲法改正では、参院を現在の形から首長が兼務する代表機関に改めることも盛り込む方針。維新幹事長の松井一郎大阪府知事は13日、参院について「衆院のカーボンコピー的な形はいかがなものか。首長が兼務すれば、国と地方の意思伝達がスピーディーに協議できる」とメリットを語った。
ベーシック・インカムは、年金や雇用保険、生活保護など複雑化したセーフティーネットを一元化する方策として検討。維新は、働けば働くほど収入が増える仕組みで、社会保障上の利点のほか、勤労意欲の向上や経済活性化などにもつながるとみている。
維新では、ベーシック・インカムと併せ、最低生活水準に達しない低所得層に所得税を免除し、逆に給付金を支出する「負の所得税」制度とセットで盛り込むことも検討している。(以上、産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120213-00000000-san-pol
橋下徹・維新の会がまた変わった事を言い出しました。国政進出をにらんだ次の選挙公約(維新版・船中八策=略して維新八策)に、憲法改悪や主権在民・民主主義の否定(参院廃止=国会の形骸化・翼賛化)、更なる対米従属(安保強化・TPP推進)、自分の言いなりになる公務員・教員育成(職員・教育基本条例の全国化)と抱き合わせで、寧ろその「弱肉強食」路線とは正反対の、ベーシック・インカムや資産課税強化といった「弱者受け」する政策も、同時に打ち出してきたからです。
そして、2月9日の橋下市長記者会見のユーストリーム中継でも、「米国のような格差社会ではいけない、社会が無茶苦茶になる」とか、まるで今までの考え方とは一見相反するような、一瞬耳を疑うような発言をしていました(当該動画の1時間38分30秒~1時間49分10秒の部分)。
http://www.ustream.tv/recorded/20319672
それだけを取ってみると、先の「脱原発」公約同様に、「たまには良い事も言うじゃないか」となるのでしょうが、でも少し変ですね。橋下はその一方で、「これは自由競争を否定するものではない、最低限の生活は保障するが、それ以上に稼ぎたい人はどんどん稼いで貰って良い」「資産を貯めるよりも、じゃんじゃん消費に金を使って欲しい」という事も言っています。橋下自身はそれを「共産主義と自由主義のそれぞれの長所を取った」とも言っていましたが、その発言を聞いていると、やはり前者よりも後者を持ち上げていると言わざるを得ません。つまり、重視しているのはあくまで後者の「どんどん稼ぎ、どんどん消費してほしい」という点であり、前者の「最低限の生活保障」は、あくまで後者の邪魔にならない程度に、付け足しで行うものにしか過ぎないという事です。
ここで言うベーシック・インカムとは、先の引用記事にもあるように、「最低生活保障=国民誰でもが最低限の生活を送れるようにする」という政策体系の事ですが、憲法25条(国民の生存権)に基づく従来の生活保護や失業給付との大きな違いは、それらの諸制度を全て一元化した所にあります。それ自体は別段悪い事ではないと思います。本当に無駄があるなら省かなければなりません。しかし、それを「福祉削減・弱肉強食」論者の新自由主義者が言う時は警戒が必要です。「生活保障=人権」という本来の趣旨から離れて、「生かさず殺さず」という変な方向に持って行かれがちだからです。
その典型的な例が、米国の学校給食やフード・スタンプです。元々は貧困家庭への食費補助として始まった制度が、相次ぐ予算削減で「安かろう悪かろう」に流れ、マクドナルドやケンタッキー・フライドチキンなどの金儲けの道具にされ、ジャンクフードや遺伝子組み換え作物由来のものばかり食べさせらるようになり、貧乏人に肥満が広がってしまった。映画「スーパーサイズ・ミー」や堤未果のルポ「貧困大国アメリカ」(岩波新書)が、その実態を赤裸々に告発しています。
福祉・教育の削減・民営化・支配統制を今まで散々煽ってきた、橋下のこれまでの言動から考えても、それは充分在り得る事です。「本音を言えば、貧乏人には極力金をかけたくないんだけど、全くそういう訳にもいかないので、最低限の金だけはくれてやるから、それと引き換えに、従来のセーフティネットは全廃する」、もっと有体に言えば「貧乏人には最低限のエサさえ与えておけば良い」と。何のことはない、これでは、「大阪都構想」で推進しようとしている水道やゴミ収集や学校の統廃合と同じ延長で、社会保障の統廃合(リストラ)を図り、それを金儲けの道具に変えようとしているだけじゃないですか。
一見耳触りが良い「富裕層の年金は掛け捨てにする」といった公約も、橋下のスポンサーでもある大企業や富裕層が、本気でこんな政策に賛成するとは到底思えません。時給千円への最低賃金引き上げといった、それよりもはるかに「大人しい」要求に対しても、四の五の言って抵抗しているのですから。つまり、これは「騙し絵」じゃないでしょうか。公的年金なぞ当てにしなくても一向に困らない超大金持ちではなく、それが無ければ無一文に転落する年収400~800万円クラスを狙い撃ちし、それらと年収200万クラスのワーキングプアとを意図的に対立させて、超大金持ちに矛先が向かわないようにし、あわよくば国民全体を年収200万の泥沼に沈める為の「高等戦術」じゃないかという。
社会保障を、基本的人権から、「最低限のエサだけ与えておけば良い」という単なる「お恵み、憐憫」のレベルまで後退させる。そして、公務員や教師を叩いたように、今度は年収500万クラスの正社員層を叩く事で、国民全体の生活レベルを年収200万クラスにまで落とさせ、ブラック企業にやりたい放題させる。これこそが、橋下徹・維新の会が掲げる「格差是正策」の、本当の狙いではないでしょうか。
「東大話法」という言葉があります。原発の老朽化を「高経年化」と言いくるめ、放射線障害の影響が晩発性で立証も困難なのを盾にとって「直ぐには健康被害は出ない」と誤魔化す、原発御用学者(東大閥が主流)のインチキ言論を揶揄した造語です。この伝でいくと、「社会保障=エサ=お恵み」という「論理のすり替え」も、差し詰め「橋下話法」と言えるのではないでしょうか。
原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語― | |
クリエーター情報なし | |
明石書店 |
ちなみに上記著書によれば、東大話法の具体的規則とは次のようなものです。かつて一世を風靡したネトウヨ話法とも瓜二つです。
規則1 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。
規則2 自分の立場の都合のよいように相手の話を解釈する。
規則3 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする。
規則4 都合のよいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す。
規則5 どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す。
規則6 自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を、力いっぱい批判する。
規則7 その場で自分が立派な人だと思われることを言う。
規則8 自分を傍観者と見なし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を勝手に設定し、解説する。
規則9 「誤解を恐れずに言えば」と言って、嘘をつく。
規則10 スケープゴートを侮蔑することで、読者・聞き手を恫喝し、迎合的な態度を取らせる。
規則11 相手の知識が自分より低いと見たら、なりふり構わず、自信満々で難しそうな概念を持ち出す。
規則12 自分の議論を「公平」だと無根拠に断言する。
規則13 自分の立場に沿って、都合のよい話を集める。
規則14 羊頭狗肉。
規則15 わけのわからない見せかけの自己批判によって、誠実さを演出する。
規則16 わけのわからない理屈を使って、相手をケムに巻き、自分の主張を正当化する。
規則17 ああでもない、こうでもない、と自分がいろいろ知っていることを並べて、賢いところを見せる。
規則18 ああでもない、こうでもない、と引っ張っておいて、自分の言いたいところに突然落とす。
規則19 全体のバランスを常に考えて発言せよ。
規則20 「もし○○であるとしたら、お詫びします」と言って、謝罪したフリで切り抜ける。
橋下にとっては、どれもこれも当てはまるようなものばかりですが(特に規則8・10)w、ここでは規則1(自分の今の立場を考えればここは脱原発やベーシック・インカムで有権者をケムに巻いておく必要もあるかも)、5(核武装と脱原発、弱肉強食とベーシック・インカム)、6(自分の事を棚に上げての米国格差社会批判)、11(ベーシック・インカム)、14(羊頭狗肉=見かけと内容が一致しない、見かけ倒し)、16(相手をケムに巻く)辺りがそうなのかも。
第1 はじめに
橋下大阪市長が職員(任期付職員、再任用職員、非常勤嘱託職員、臨時的任用職員、消防局職員を除く)に対して行っている「労使関係に関する職員のアンケート調査」(以下、「本件調査」という)は憲法違反・法律違反の内容を含んでおり、これを職務命令として強制することはできず、また、職員はこれに応答すべき義務はないといわなければなりません。
以下では、本件調査の法的問題点を具体的に明らかにするとともに、市職員の疑問にもお答えしたいと思います。
第2 本件調査の問題点
(1) 本件調査の目的
本件調査は「市の職員による不適切と思われる政治活動、組合活動」について「徹底した調査・実態解明」を行い、「膿を出し切」るために行うとされています。
そもそも地方公務員もひとりの国民であり、憲法上、思想良心の自由や表現の自由、政治活動の自由が保障されています。 ただ、政治的行為については、行政の公正な運営のために、地方公務員法36条によって例外的に制限が加えられているものです。逆に言えば、地公法36条によって規制されている政治的行為以外の政治活動については、地方公務員であっても、他の国民と同じく完全に保障されているわけです。
組合活動については、地方公務員も労働者である以上、憲法上、労働基本権が保障されるのが原則です。ただ、地公法37条が団体行動権を制限し、地公法55条が団体交渉権について一部制限しています。逆に言えば、これらの制限されているもの以外の労働組合活動は、地方公務員であっても、民間の労働者と同じく完全に保障されています。ただ、勤務時間内の組合活動に関しては、地公法35条の職務専念義務に抵触する場合には制限されます。
本件調査は、「不適切と思われる政治活動、組合活動」を調査することを目的とするものですが、問題とされるべきなのは、「不適切」かどうかではなく、「違法(地公法の規制に抵触する)」かどうかです。この点をあいまいにしている本件調査は、そもそも地方公務員の政治活動・組合活動の自由についての基本的な理解を欠いているのではないかと言わざるを得ません。
(2) 本件調査の法的性質
本件調査は、「アンケート調査」と銘打たれてはいますが、市長の「業務命令」(職務命令)としてなされるものであり、「真実を正確に回答」すること、「正確な回答がなされない場合には処分の対象となりえ」ることとされています。
これは、本件調査を地方公務員法32条の職務命令として職員に回答を義務づけるものであり、その義務違反については、同法29条1項2号による懲戒処分を行うということを意味します。
ただ、後述のように、本件調査に回答せよという職務命令は違法であると考えられます。違法な職務命令に従わなかったからといって懲戒処分をすることは、やはり違法です。
(3) 本件調査の態様
本件調査は、記名式であり(Q1)、記載者が特定される形式となっています。また、同頁の全ての項目について回答しないと、次頁の回答ができないシステムになっているため、本件調査に応じるには全ての項目に回答しなければなりません(この点は、「正確な回答」をしなければ懲戒処分を行うという点からも強制されています。)。
憲法19条は「沈黙の自由」を保障していると解されています。誰しも自分の思想信条の表明を強制されないということです。本件調査は、全ての項目への回答を懲戒処分の威嚇によって強制するものですから、明らかに、「沈黙の自由」を侵害するものです。刑法223条1項の強要罪に該当する可能性もあります。
第3 職務命令の規制について
1 地公法32条は、職員は、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならないと規定しています。 しかし、まずそもそも、命令は、職務に関連するものでなければ、職員を拘束する命令にはなりません。職務と関連しない日常的な生活や社会的活動、思考・表現等に関する職務命令は違法となります。
次に、職務命令の内容が憲法、法律、条例等に違反する場合にも、もちろんその職務命令は違法となります。
2 では、違法な職務命令が行われた場合、職員はこれに従う義務があるのでしょうか。
この点については、違法が明白な場合や客観的に明らかな場合のみ従う義務がないとする裁判例があります。
ただ、日本は法治主義の国なのですから、職員は全体の奉仕者として法令を遵守する義務があるのであって(憲法15条2項、地公法30条、32条)、その義務は職務命令に優先するはずです。職員は違法な職務命令には従う義務がなく、むしろ違法が明白であるにもかかわらず、その職務命令に従うことは、法令遵守義務に違反する行為と考えるべきです。
第4 本件調査の違憲性・違法性について
1 それでは、具体的に、本件調査について見ていきましょう。
本件調査の質問項目は、全部で22問ありますが、Q1からQ5は記述者の特定に関する項目ですので、残る17項目について検討します。以下では、説明の都合上、問題となる法令ごとに検討していきます。
2 職務に関連しない事項に関し回答を強制することは違法です。
(1) まず、前記のように、職務に関連しない事項についての質問に対する回答を職務命令として強制することはできません。これは当然の事理ですが、職務命令としては地公法32条に反し違法です。
(2) 本件調査の質問項目をみれば、個人の組合活動の有無を問題にする項目(Q6、Q16から21)や、個人の選挙活動の有無を問題にする項目(Q7~Q10)などは、職務に関連しない事項である(少なくとも関連しない事項を含む)ことが明らかであり、これらの回答を強制する行為は違法です。
3 職員の内心の自由を侵害し、憲法19条に違反します。
(1) 憲法19条は、個人の思想及び良心の自由を保障しています。個人の内心について公権力が介入できないことは近代国家の大原則であり、同条の保障の内実として、「内心の告白を強制することの禁止(沈黙の自由の保障)」が含まれています。
したがって、公権力が個人の個人の世界観、人生観、主義、主張などを告白させあるいは推知することは、たとえそれが具体的な不利益取扱いと直接連結させられていなくても、それ自体、思想・良心の自由の侵害となります。
(2) この点、本件では、組合活動や選挙活動についての考えを強制的に回答させており(Q15、17~19)、内心の自由を侵害することが明らかです。また、組合活動や政治活動に関する事実の摘示を強制する行為(Q6、7など)も、内心の思想を推知させるものであり、同様に思想及び良心の自由に違反するというべきです。
4 職員の団結権を侵害し、憲法28条に違反します。
(1) 地方公務員にも団結権が保障されており(憲法28条、地公法52条3項)、その保障内容の一つとして、使用者である当局から労働組合の結成や運営(参加)について介入されたり、妨害されたりしない権利があります。
(2) 組合活動への参加の有無・誘った人の有無(Q6)、組合加入の有無(Q16)、組合への相談の有無(Q20)の回答を強制する行為は、組合の自由な活動やその参加を抑制するおそれの強いものであることから、労働組合の組織・運営に対する支配介入行為として違法とされています。
また、組合に加入するメリットについてどう感じるか(Q17)、組合の力にはどのようなものがあるか(Q18)、組合に加入しないことによる不利益にどのようなものがあると思うか(Q19)、などの意見の回答を使用者である当局が強制する行為も、組合の運営・活動に関する外部からの不当な干渉行為として許されないというべきです。
5 職員の政治活動の自由を侵害し、憲法21条に違反します。
(1) 選挙活動・政治活動の自由は、憲法の国民主権の原理に直結した国民の重要な権利であり、憲法が保障する表現の自由(21条)の根幹をなすものです。地方公務員にも当然にこの保障は及びます。
ただ地方公務員法36条は、この保障の例外として、地方公務員の政治的団体の結成への関与等の禁止(同条1項)と、特定の政治的目的を有する特定の政治的行為の禁止(同条2項)を定めています。
第1項の行為のうち「政党など政治的団体」の「結成への関与」とは、政治団体の発起人となったり、代表者となったりすることで、単に団体の構成員になったり、政治団体の会合に出席するなどの行為は禁止されていません。また、「構成員になることの勧誘運動」とは、「不特定多数の者を対象として、組織的・計画的に決意をさせるよう促す行為」を指すのであり、限定された友人に入党を勧めることや、個々の政治団体への入会を依頼することは禁止の対象ではありません。
第2項は、「投票勧誘運動」(同項1号)、「署名運動の企画・主催」(同項2号)、「寄付金募集」(同項3号)、「文書又は図画の庁舎への掲示」(同項4号)を規制しています。ただ、これらの行為であっても、行政の公正な運営を実質的に阻害する場合に限って制限されると、限定的に解釈されています。例えば、「投票勧誘運動」については、組織的、計画的、又は継続的に勧誘する場合に限って規制され、そうではない個人的な投票勧誘については規制の対象ではありません。このように、地公法36条は極めて限定された行為を禁止しているだけであり、その以外の政治活動は自由に行うことができるのです。
(2) 以上からすると、特定の政治家を応援する活動に参加したかどうか・どのように誘われたかの質問(Q7)は、職場の関係者から特定の政治家に投票するよう要請されたかどうかの質問(Q8)、「紹介カード」の配布を受けたか否か、記入返却したか否か、返却した理由に関する質問(Q9)は、それ自体、何ら禁止される行為にあたらない質問であり、これを強制的に回答させる行為は憲法21条の表現の自由に反するというべきです。
第5 結論
以上のように、本件調査は、憲法上・法律上種々の内容に明白に違反するものであり、職務命令としてその回答を強制することは違法で、職員はこれに従う義務がないと言わなければなりません。
なお、本件調査項目のいくつかについてはさらに検討を要する事項が含まれている可能性はありますが、質問内容が無限定で明らかに違憲・違法な部分を含んでいること、明らかに違憲・違法なものを含め全ての項目への回答を強制していることからして、本件調査全体について回答に従うべき義務はないというべきです。
http://www.minpokyo.org/information/2012/02/1182/
橋下大阪市長が職員(任期付職員、再任用職員、非常勤嘱託職員、臨時的任用職員、消防局職員を除く)に対して行っている「労使関係に関する職員のアンケート調査」(以下、「本件調査」という)は憲法違反・法律違反の内容を含んでおり、これを職務命令として強制することはできず、また、職員はこれに応答すべき義務はないといわなければなりません。
以下では、本件調査の法的問題点を具体的に明らかにするとともに、市職員の疑問にもお答えしたいと思います。
第2 本件調査の問題点
(1) 本件調査の目的
本件調査は「市の職員による不適切と思われる政治活動、組合活動」について「徹底した調査・実態解明」を行い、「膿を出し切」るために行うとされています。
そもそも地方公務員もひとりの国民であり、憲法上、思想良心の自由や表現の自由、政治活動の自由が保障されています。 ただ、政治的行為については、行政の公正な運営のために、地方公務員法36条によって例外的に制限が加えられているものです。逆に言えば、地公法36条によって規制されている政治的行為以外の政治活動については、地方公務員であっても、他の国民と同じく完全に保障されているわけです。
組合活動については、地方公務員も労働者である以上、憲法上、労働基本権が保障されるのが原則です。ただ、地公法37条が団体行動権を制限し、地公法55条が団体交渉権について一部制限しています。逆に言えば、これらの制限されているもの以外の労働組合活動は、地方公務員であっても、民間の労働者と同じく完全に保障されています。ただ、勤務時間内の組合活動に関しては、地公法35条の職務専念義務に抵触する場合には制限されます。
本件調査は、「不適切と思われる政治活動、組合活動」を調査することを目的とするものですが、問題とされるべきなのは、「不適切」かどうかではなく、「違法(地公法の規制に抵触する)」かどうかです。この点をあいまいにしている本件調査は、そもそも地方公務員の政治活動・組合活動の自由についての基本的な理解を欠いているのではないかと言わざるを得ません。
(2) 本件調査の法的性質
本件調査は、「アンケート調査」と銘打たれてはいますが、市長の「業務命令」(職務命令)としてなされるものであり、「真実を正確に回答」すること、「正確な回答がなされない場合には処分の対象となりえ」ることとされています。
これは、本件調査を地方公務員法32条の職務命令として職員に回答を義務づけるものであり、その義務違反については、同法29条1項2号による懲戒処分を行うということを意味します。
ただ、後述のように、本件調査に回答せよという職務命令は違法であると考えられます。違法な職務命令に従わなかったからといって懲戒処分をすることは、やはり違法です。
(3) 本件調査の態様
本件調査は、記名式であり(Q1)、記載者が特定される形式となっています。また、同頁の全ての項目について回答しないと、次頁の回答ができないシステムになっているため、本件調査に応じるには全ての項目に回答しなければなりません(この点は、「正確な回答」をしなければ懲戒処分を行うという点からも強制されています。)。
憲法19条は「沈黙の自由」を保障していると解されています。誰しも自分の思想信条の表明を強制されないということです。本件調査は、全ての項目への回答を懲戒処分の威嚇によって強制するものですから、明らかに、「沈黙の自由」を侵害するものです。刑法223条1項の強要罪に該当する可能性もあります。
第3 職務命令の規制について
1 地公法32条は、職員は、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならないと規定しています。 しかし、まずそもそも、命令は、職務に関連するものでなければ、職員を拘束する命令にはなりません。職務と関連しない日常的な生活や社会的活動、思考・表現等に関する職務命令は違法となります。
次に、職務命令の内容が憲法、法律、条例等に違反する場合にも、もちろんその職務命令は違法となります。
2 では、違法な職務命令が行われた場合、職員はこれに従う義務があるのでしょうか。
この点については、違法が明白な場合や客観的に明らかな場合のみ従う義務がないとする裁判例があります。
ただ、日本は法治主義の国なのですから、職員は全体の奉仕者として法令を遵守する義務があるのであって(憲法15条2項、地公法30条、32条)、その義務は職務命令に優先するはずです。職員は違法な職務命令には従う義務がなく、むしろ違法が明白であるにもかかわらず、その職務命令に従うことは、法令遵守義務に違反する行為と考えるべきです。
第4 本件調査の違憲性・違法性について
1 それでは、具体的に、本件調査について見ていきましょう。
本件調査の質問項目は、全部で22問ありますが、Q1からQ5は記述者の特定に関する項目ですので、残る17項目について検討します。以下では、説明の都合上、問題となる法令ごとに検討していきます。
2 職務に関連しない事項に関し回答を強制することは違法です。
(1) まず、前記のように、職務に関連しない事項についての質問に対する回答を職務命令として強制することはできません。これは当然の事理ですが、職務命令としては地公法32条に反し違法です。
(2) 本件調査の質問項目をみれば、個人の組合活動の有無を問題にする項目(Q6、Q16から21)や、個人の選挙活動の有無を問題にする項目(Q7~Q10)などは、職務に関連しない事項である(少なくとも関連しない事項を含む)ことが明らかであり、これらの回答を強制する行為は違法です。
3 職員の内心の自由を侵害し、憲法19条に違反します。
(1) 憲法19条は、個人の思想及び良心の自由を保障しています。個人の内心について公権力が介入できないことは近代国家の大原則であり、同条の保障の内実として、「内心の告白を強制することの禁止(沈黙の自由の保障)」が含まれています。
したがって、公権力が個人の個人の世界観、人生観、主義、主張などを告白させあるいは推知することは、たとえそれが具体的な不利益取扱いと直接連結させられていなくても、それ自体、思想・良心の自由の侵害となります。
(2) この点、本件では、組合活動や選挙活動についての考えを強制的に回答させており(Q15、17~19)、内心の自由を侵害することが明らかです。また、組合活動や政治活動に関する事実の摘示を強制する行為(Q6、7など)も、内心の思想を推知させるものであり、同様に思想及び良心の自由に違反するというべきです。
4 職員の団結権を侵害し、憲法28条に違反します。
(1) 地方公務員にも団結権が保障されており(憲法28条、地公法52条3項)、その保障内容の一つとして、使用者である当局から労働組合の結成や運営(参加)について介入されたり、妨害されたりしない権利があります。
(2) 組合活動への参加の有無・誘った人の有無(Q6)、組合加入の有無(Q16)、組合への相談の有無(Q20)の回答を強制する行為は、組合の自由な活動やその参加を抑制するおそれの強いものであることから、労働組合の組織・運営に対する支配介入行為として違法とされています。
また、組合に加入するメリットについてどう感じるか(Q17)、組合の力にはどのようなものがあるか(Q18)、組合に加入しないことによる不利益にどのようなものがあると思うか(Q19)、などの意見の回答を使用者である当局が強制する行為も、組合の運営・活動に関する外部からの不当な干渉行為として許されないというべきです。
5 職員の政治活動の自由を侵害し、憲法21条に違反します。
(1) 選挙活動・政治活動の自由は、憲法の国民主権の原理に直結した国民の重要な権利であり、憲法が保障する表現の自由(21条)の根幹をなすものです。地方公務員にも当然にこの保障は及びます。
ただ地方公務員法36条は、この保障の例外として、地方公務員の政治的団体の結成への関与等の禁止(同条1項)と、特定の政治的目的を有する特定の政治的行為の禁止(同条2項)を定めています。
第1項の行為のうち「政党など政治的団体」の「結成への関与」とは、政治団体の発起人となったり、代表者となったりすることで、単に団体の構成員になったり、政治団体の会合に出席するなどの行為は禁止されていません。また、「構成員になることの勧誘運動」とは、「不特定多数の者を対象として、組織的・計画的に決意をさせるよう促す行為」を指すのであり、限定された友人に入党を勧めることや、個々の政治団体への入会を依頼することは禁止の対象ではありません。
第2項は、「投票勧誘運動」(同項1号)、「署名運動の企画・主催」(同項2号)、「寄付金募集」(同項3号)、「文書又は図画の庁舎への掲示」(同項4号)を規制しています。ただ、これらの行為であっても、行政の公正な運営を実質的に阻害する場合に限って制限されると、限定的に解釈されています。例えば、「投票勧誘運動」については、組織的、計画的、又は継続的に勧誘する場合に限って規制され、そうではない個人的な投票勧誘については規制の対象ではありません。このように、地公法36条は極めて限定された行為を禁止しているだけであり、その以外の政治活動は自由に行うことができるのです。
(2) 以上からすると、特定の政治家を応援する活動に参加したかどうか・どのように誘われたかの質問(Q7)は、職場の関係者から特定の政治家に投票するよう要請されたかどうかの質問(Q8)、「紹介カード」の配布を受けたか否か、記入返却したか否か、返却した理由に関する質問(Q9)は、それ自体、何ら禁止される行為にあたらない質問であり、これを強制的に回答させる行為は憲法21条の表現の自由に反するというべきです。
第5 結論
以上のように、本件調査は、憲法上・法律上種々の内容に明白に違反するものであり、職務命令としてその回答を強制することは違法で、職員はこれに従う義務がないと言わなければなりません。
なお、本件調査項目のいくつかについてはさらに検討を要する事項が含まれている可能性はありますが、質問内容が無限定で明らかに違憲・違法な部分を含んでいること、明らかに違憲・違法なものを含め全ての項目への回答を強制していることからして、本件調査全体について回答に従うべき義務はないというべきです。
http://www.minpokyo.org/information/2012/02/1182/
橋下徹大阪市長は、9日、野村修也市特別顧問に「労使関係についての調査」を指示するとともに、全職員に対し、アンケートによる同調査に回答するよう職務命令を発した。同調査の目的は、「市の職員による違法ないし不適切と思われる政治活動、組合活動などについて、次々に問題が露呈して」いることから、「労使関係の適正化」を図るためであるという。市の職員が地方公務員法などの関係諸法令に定められた服務規律を遵守すべきことは当然であるが、同調査については、以下に指摘するような重大な憲法上ないし法律上の問題がある。
すなわち、同調査の調査項目には、勤務時間の内外を問わずに街頭宣伝に誘われたり参加したことがあるか、他の職員から投票依頼を受けたことがあるかなど、職員個人の内心にわたる事項が含まれており、職員のプライバシー権を侵害し、思想・良心の自由(憲法19条)を侵害する思想調査に他ならない。また、組合への加入や組合活動への参加の有無から始まり、組合加入のメリットや不利益、組合に対する評価などを回答させて職員と組合の相互不信を煽ることまで含まれており、組合への支配介入をたくらむ明白な不当労働行為であって、労働基本権(憲法28条)を著しく侵害するものである。同調査は、ひとつひとつ質問項目に答えなければ先に進むことができないシステムが採られた「アンケートサイト」による回答が命じられており、これらの違法な質問項目についてまで回答を強要している。また、職務上の命令として回答が命じられており、回答するか否かによって市長への忠誠さを試す「踏み絵」まがいの調査であり、憲法21条1項に違反する。
橋下市長は、「市長の業務命令」により調査への回答を要求している。しかし、職務上の命令(地方公務員法32条)は職務に関連したものでなければならない。職員や組合の政治活動は職務に関しないものである上、高度なプライバシー性を有する事項であって、これらを詮索することは市長としての職務権限を大きく逸脱し、明白に違法である。
橋下市長は、「市の職員による違法ないし不適切と思われる政治活動、組合活動」が発覚したことを調査の契機と指摘する。しかし、違法ないし不適法な行為について調査を行う必要があるとしても、このような職員のプライバシーや政治活動の自由、思想・良心の自由を土足で踏みにじる方法による調査が正当化される余地はない。地方公務員は、地方公務員法36条に定める政治的行為について制約されるほかは、自由に政治活動を行うことができるし、職員組合として、首長選挙において特定の候補者を支援し、政治活動や投票を呼びかけることは、正当な権利行使であって、違法のそしりを受けるいわれはない。ましてや、「不適切」と評して、適法な政治活動を制約する調査を正当化する理由には到底なり得ない。
このように職務に関連せず、明白に違憲・違法な調査には、職員として応答すべき職務上の義務はないことは明らかであり、回答しなかったことを理由に懲戒処分をすることは許されない。
同調査は、職員の思想・良心の自由、労働基本権を侵害し、職員組合に支配介入をねらう不当労働行為であることは明らかであり、直ちに中止するよう求める。また、違法な調査に対する回答によって取得したデータをただちに廃棄することを求める。
2012年2月13日
民 主 法 律 協 会
会 長 萬井 隆令
http://www.minpokyo.org/information/2012/02/1173/
すなわち、同調査の調査項目には、勤務時間の内外を問わずに街頭宣伝に誘われたり参加したことがあるか、他の職員から投票依頼を受けたことがあるかなど、職員個人の内心にわたる事項が含まれており、職員のプライバシー権を侵害し、思想・良心の自由(憲法19条)を侵害する思想調査に他ならない。また、組合への加入や組合活動への参加の有無から始まり、組合加入のメリットや不利益、組合に対する評価などを回答させて職員と組合の相互不信を煽ることまで含まれており、組合への支配介入をたくらむ明白な不当労働行為であって、労働基本権(憲法28条)を著しく侵害するものである。同調査は、ひとつひとつ質問項目に答えなければ先に進むことができないシステムが採られた「アンケートサイト」による回答が命じられており、これらの違法な質問項目についてまで回答を強要している。また、職務上の命令として回答が命じられており、回答するか否かによって市長への忠誠さを試す「踏み絵」まがいの調査であり、憲法21条1項に違反する。
橋下市長は、「市長の業務命令」により調査への回答を要求している。しかし、職務上の命令(地方公務員法32条)は職務に関連したものでなければならない。職員や組合の政治活動は職務に関しないものである上、高度なプライバシー性を有する事項であって、これらを詮索することは市長としての職務権限を大きく逸脱し、明白に違法である。
橋下市長は、「市の職員による違法ないし不適切と思われる政治活動、組合活動」が発覚したことを調査の契機と指摘する。しかし、違法ないし不適法な行為について調査を行う必要があるとしても、このような職員のプライバシーや政治活動の自由、思想・良心の自由を土足で踏みにじる方法による調査が正当化される余地はない。地方公務員は、地方公務員法36条に定める政治的行為について制約されるほかは、自由に政治活動を行うことができるし、職員組合として、首長選挙において特定の候補者を支援し、政治活動や投票を呼びかけることは、正当な権利行使であって、違法のそしりを受けるいわれはない。ましてや、「不適切」と評して、適法な政治活動を制約する調査を正当化する理由には到底なり得ない。
このように職務に関連せず、明白に違憲・違法な調査には、職員として応答すべき職務上の義務はないことは明らかであり、回答しなかったことを理由に懲戒処分をすることは許されない。
同調査は、職員の思想・良心の自由、労働基本権を侵害し、職員組合に支配介入をねらう不当労働行為であることは明らかであり、直ちに中止するよう求める。また、違法な調査に対する回答によって取得したデータをただちに廃棄することを求める。
2012年2月13日
民 主 法 律 協 会
会 長 萬井 隆令
http://www.minpokyo.org/information/2012/02/1173/
※さる2月12日(日)に大阪・中之島公園で行われた「橋下さんにひとこと言いたい!プロジェクト」の中で、一部の参加者から、不当・違法なアンケート強要が、橋下市長名で大阪市職員に対して行われている旨の報告がありました。その時点では、私はまだ詳しい内容については承知していなかったので、先日の参加報告記事では触れませんでした。その後、そのアンケートのトンデモな内容を知るに及び、ここに緊急にお知らせする次第です。
なるほど、大阪市役所の労働組合(市労連:連合系の多数派組合)については、歴代オール与党市政との癒着から来る、様々な不適切な事例が今まであったのは事実です。しかし、橋下・大阪市長が今やろうとしているのは、その不適切事例を糺そうとするのではなく、それにかこつけて労組の運営そのものに介入し、労働者の団結権を破壊しようとする、労働組合法違反の不当労働行為に他なりません。
「組合員の一部がカラ出張やったからと言って、労組自体を弾圧するような事が許されるのか」「労働者の団結権や思想・信条の自由を踏みにじるような事が、業務命令としてまかり通って良いのか」という事が、今正に問われているのです。そんな事があって良い筈がないでしょう!若し、そんな事がまかり通るようになれば、事は公務員だけに止まりません。その次は民間の職場にも波及する事は、火を見るより明らかです。日本全体を「ブラック企業」「強制収容所」化してしまうような、そんな企てなぞ断じて阻止しなければなりません。
(以下、民主法律協会=民法協のブログから転載) ※後続記事の参考資料1・同2も是非併読を。
思想・良心の自由、労働基本権を侵害するアンケート調査の即時中止を!
橋下徹・大阪市長は、9日、野村修也・市特別顧問に依頼して、「労使関係についての調査」(原文はこちら)を行わせるとともに、全職員に対し、16日を期限として同調査に回答するよう職務命令を発しました。
★アンケートはまるで「踏み絵」★
しかし、調査項目には、組合活動への参加の有無や、組合への加入の有無などを訪ねたり、組合加入のメリットや不利益、組合に対する評価など、組合活動にストレートに介入する不当労働行為といわざるを得ません。
また、街頭宣伝に参加したり、誘われたことがあるかどうかや、他の職員から投票依頼を受けたことがあるかどうかを尋ねるなど、職員及び職員組合による正当な政治活動についても調査しており、職員個人の思想・良心の自由や組合活動への参加の自由を侵害し、職員団体の活動に介入するもので、違憲・違法な思想調査です。
このような内心や自立的な職員組合の活動に土足で立ち入るような調査は許されるものではなく、回答を義務づけるのは、まさしく「踏み絵」を踏ませるものというべきです。
★違法な職務命令に従う義務なし!★
橋下市長は、調査への回答は「市長の業務命令」に基づくものであると述べています。しかし、職務上の命令(地方公務員法32条)は、文字どおり、職務に関連したものでなければなりません。職員や職員団体の政治活動は職務に関しないものである上、高度なプライバシー性を有する事項であって、これらを詮索することは職務の権限を大きく逸脱し、明白に違法です。また、職員組合の活動については支配介入が厳しく禁止されており、労働基本権(憲法28条)を著しく侵害する違法な調査です。このように、職務に関連せず、違憲・違法な調査については、職員が回答すべき義務を負うものではありません。
★違法なアンケート調査の即時中止を!★
このように、違憲・違法なアンケート調査は、即時中止しなければなりません。また、すでに回収した回答データについても破棄しなければなりません。
大阪市に対し、アンケート調査の即時中止を求める抗議の声を集中させましょう。
(送付先)大阪市情報公開室市民情報部広報事業担当
〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所5階)
ファクス: 06-6227-9090
http://www.minpokyo.org/information/2012/02/1155/
なるほど、大阪市役所の労働組合(市労連:連合系の多数派組合)については、歴代オール与党市政との癒着から来る、様々な不適切な事例が今まであったのは事実です。しかし、橋下・大阪市長が今やろうとしているのは、その不適切事例を糺そうとするのではなく、それにかこつけて労組の運営そのものに介入し、労働者の団結権を破壊しようとする、労働組合法違反の不当労働行為に他なりません。
「組合員の一部がカラ出張やったからと言って、労組自体を弾圧するような事が許されるのか」「労働者の団結権や思想・信条の自由を踏みにじるような事が、業務命令としてまかり通って良いのか」という事が、今正に問われているのです。そんな事があって良い筈がないでしょう!若し、そんな事がまかり通るようになれば、事は公務員だけに止まりません。その次は民間の職場にも波及する事は、火を見るより明らかです。日本全体を「ブラック企業」「強制収容所」化してしまうような、そんな企てなぞ断じて阻止しなければなりません。
(以下、民主法律協会=民法協のブログから転載) ※後続記事の参考資料1・同2も是非併読を。
思想・良心の自由、労働基本権を侵害するアンケート調査の即時中止を!
橋下徹・大阪市長は、9日、野村修也・市特別顧問に依頼して、「労使関係についての調査」(原文はこちら)を行わせるとともに、全職員に対し、16日を期限として同調査に回答するよう職務命令を発しました。
★アンケートはまるで「踏み絵」★
しかし、調査項目には、組合活動への参加の有無や、組合への加入の有無などを訪ねたり、組合加入のメリットや不利益、組合に対する評価など、組合活動にストレートに介入する不当労働行為といわざるを得ません。
また、街頭宣伝に参加したり、誘われたことがあるかどうかや、他の職員から投票依頼を受けたことがあるかどうかを尋ねるなど、職員及び職員組合による正当な政治活動についても調査しており、職員個人の思想・良心の自由や組合活動への参加の自由を侵害し、職員団体の活動に介入するもので、違憲・違法な思想調査です。
このような内心や自立的な職員組合の活動に土足で立ち入るような調査は許されるものではなく、回答を義務づけるのは、まさしく「踏み絵」を踏ませるものというべきです。
★違法な職務命令に従う義務なし!★
橋下市長は、調査への回答は「市長の業務命令」に基づくものであると述べています。しかし、職務上の命令(地方公務員法32条)は、文字どおり、職務に関連したものでなければなりません。職員や職員団体の政治活動は職務に関しないものである上、高度なプライバシー性を有する事項であって、これらを詮索することは職務の権限を大きく逸脱し、明白に違法です。また、職員組合の活動については支配介入が厳しく禁止されており、労働基本権(憲法28条)を著しく侵害する違法な調査です。このように、職務に関連せず、違憲・違法な調査については、職員が回答すべき義務を負うものではありません。
★違法なアンケート調査の即時中止を!★
このように、違憲・違法なアンケート調査は、即時中止しなければなりません。また、すでに回収した回答データについても破棄しなければなりません。
大阪市に対し、アンケート調査の即時中止を求める抗議の声を集中させましょう。
(送付先)大阪市情報公開室市民情報部広報事業担当
〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所5階)
ファクス: 06-6227-9090
http://www.minpokyo.org/information/2012/02/1155/
先日お知らせした様に、今日2月12日に大阪・中之島公園で行われた、標記のプロジェクトに参加してきました。
プロジェクトは、地下鉄・京阪淀屋橋駅を降りて川を渡った大阪市役所すぐ横の、公園入口の女性像前の広場で、14時から始まりました。ジェロニモ・レーベルさんたちのオープニング・ミュージックで始まり、用意された2つの横断幕に、参加者がそれぞれ橋下市長に言いたい事を一言メッセージとして書き込んでいきます。
上記左が私のメッセージ。ちょうど石原都知事が脱原発運動を「猿のセンチメント(一時の感情的反発)」と罵倒していたので、「脱原発がサルのセンチメントだって?(by石原慎太郎) なら、橋下・石原の弱い者イジメ(保育所民営化などの福祉切り捨て)は人でなしのハラスメントじゃないか!!」。
後は全て他の人のメッセージからこれはと思うものをピックアップ。右は「災害廃棄物(ガレキ)広域処理 絶対反対」。但し、放射性ガレキの処分問題については、私は正直言って今も結論を出しあぐねています。途上国に金をエサに核廃棄物やガレキを押し付けるのは先進国のエゴだが、では被災地に押し付けるのも、大都市圏の地方に対する「植民地主義」的なエゴではないか。じゃあ一体どうすれば良いのか。ただ、「1億総懺悔」や「頑張れ日本」キャンペーンで、国や電力企業などの原子力ムラの責任を曖昧にしてはならない事だけはハッキリしている。
左「区長公募というけれど 区民はかや(蚊帳)の外で 自衛隊・銀行・大企業の管理職の人間ばかりえら(選)んでは、とうてい区政はほど遠い!! 民意なんてないやないか!!大阪市民をバカにするな!!」。橋下改革も、所詮はかつての小泉改革と同様に、勝ち組を肥え太らせるだけのものでしかない。
真ん中「民間やとフンショク(粉飾)したらワッパ(手錠)はめられてオリの中やゾ」。二言目は民間を引き合いに出しながら、当の自分は、思いつきで不良債権のWTCビルを購入し、府の借金を収入に書き換えて赤字決算を黒字に粉飾しておいて、その責任も取らない橋下のダブル・スタンダードを揶揄したもの。
右は手作りのノボリ「自分たちの生活を 維新の会 橋下なんかに渡さんぞ~!!」。
引き続き横断幕へのひとことメッセージから。
左「府知事の3年間の教育行政は失敗の連続!! エリート高校に、一般高校の倍以上の予算を使っておいて なにが「平等の競争」や!(怒)」。幾ら学区制を撤廃しても、有名進学校に通えるのは一部の金持ちだけで、それ以外の貧乏な家庭は逆に学校統廃合で教育から締め出される事になる。
右「「ほんまや」は世界一の水!! 守らなあかんやん!」。思いつきで「道頓堀川を天然のプールに造り変える」とか、ゼネコンを儲けさせるような事ばかり言いながら、水道局の人が折角苦労してブランドとして売り出せるほど水質を向上させたのに、無駄とバッサリ切り捨て。これでは只の壊し屋による公務員イジメだ。
左「差別と偏見たっぷりのハシズム 競争反対」「大阪を変えるじゃなくて 橋下あんたが心をかえろ!」。
右「教育基本条例は学校の治安維持法」。
鳴り物入りで導入しようとしている西成特区構想も、貧困自体を根絶するのではなく、ただホームレスを目につく所から排除しようとしているだけ。正に「差別と偏見」そのもの。その「差別と偏見たっぷり」の政治や教育を推進する為に、「学校の治安維持法」が用意された。
左「1%のエリート生徒をゆうぐう(優遇)し 99%の生徒を切りす(捨)てる 「教育基本条例案」に反対です!!」。
右「私の教え子は10年で4人自殺した。 天使のような子達ばかり 弱い事は死ぬ程悪い事なのか。」。
そして、メッセージを書いた人が先着順に、それぞれ1人3分以内でメッセージに込めた思いの丈をぶちまけるコーナーに移っていきました。
まず最初に女性の司会者の方から、関西の某有名私立大学(実際の発言では実名)で非正規の事務職員として働いていたのに一方的に解雇され、大学側を相手に3年間闘っている経験から、「橋下が次から次へと人気取り政策を打ち出しているが、どれもこれも大企業の経営者を助けるものばかり。教育・職員基本条例も、単なる「日の丸・君が代」強制ではなく、企業・国家の言いなりになる奴隷育成が狙い。そんなものに「何か変えてくれる」と期待する貧しい若者にこそ言いたい。橋下が非正規の為に何かしてくれた事なぞ今まであったか?橋下の掲げる政策の中に非正規労働者の権利・生活向上に結びつくものなぞ何もないじゃないか!そんなものに騙されるな」と強くアピール。
その同じ大学の学生から、学内に「××大学・維新の会」という橋下応援団まで組織されているが、決してそんな学生ばかりじゃない、そんな動きと闘っている学生も大勢いるのに、マスコミは橋下のパフォーマンスを興味本位にヨイショするばかりで、全然真実を取り上げない、もっとちゃんと真実を報道しろと怒りのメッセージ。
その他、福島から避難してきた人や千葉県の習志野からわざわざ参加してくれた人からも。避難しているのは福島県民だけではない、関東地方のホットスポットからも住民の避難が始まっている、言わば国民の一部が難民化しているのに、何故マスコミはそれを告発せずに、大本営発表や些末な政局報道、芸能人のどうでもよいゴシップばかりを垂れ流すのか。
その後、教育現場からの報告や、ミュージシャンによる自作の歌の発表が相次ぎましたが、もう書き留めている余裕がなくなりパス。教育現場からの告発については、画像で取り上げた一言メッセージの他にも、身につまされるものが多々ありました。
みんなそういう話をされて、1人3分以内の制限時間もたびたび超過するほどヒートアップする中で、とうとう私の喋る番が回ってきて、「わあどうしよう」と思っていましたが、私もそのうちにある程度感化されて、「脱原発がサルならお前ら橋下・石原は一体何なのだ、ただの人でなしじゃないか」「そもそも、脱原発の筈の橋下が、核武装も原発も大賛成の石原と何故組めるのか? そして、橋下も核武装に賛成したままで何故脱原発を推進できるのか?」「大阪都構想にしても脱原発にしても、単に権力にありつく為の野合や大衆迎合に過ぎないじゃないか」と、思ったよりもスムーズに喋れました。
そうこうしているうちに、今まで天満橋で教育基本条例反対の集会を開いていた「日の丸・君が代強制反対ホットライン大阪」の人たちのデモ行進もやって来て、その人たちと一緒に(多分その頃にはもう200人以上に参加人数が膨れ上がっていたのでは)大阪市役所包囲のヒューマン・チェーン(人間の鎖)行動を行いました。市役所の周囲を人間の鎖で取り囲んで、ウェーブをしながら「パフォーマンスはいらない(だったかな?)、強制もいらない、ついでに橋下さんアンタもいらない」とコール。大盛況のうちに午後4時半頃お開きとなりました(追記:主催者発表で約700名結集との事)。
この様に、橋下のいう「民意」とは、自分にとって都合の良いイエスマンや、自分の思い通りに出来る奴隷だけの「民意」でしかない。何の事はない、選挙を悪用して政権についたヒトラーや、お手盛り選挙で世襲を行ってきた北朝鮮と、全く同じやり口じゃないですか。しかし、そんな嘘はいつかばれる。それを誤魔化す為に、組合・公務員・教師叩きをしたり、自転車操業のように、次から次へと思いつきの政策やハチャメチャな発言を繰り返すしか方法がないのです。
他方で労働組合も、長年に渡る政治の右傾化の下で、すっかり牙を抜かれ御用組合化し、企業や国家にすり寄り、そのお零れにあやかるだけの存在に成り下がってしまいました。自民も民主も相乗りのオール与党候補を推してきた自治労・日教組や、会社と一緒になって原発を推進している電力大企業の組合(電力総連)、会社べったりのトヨタの組合(自動車総連)なんて、正にその典型です。その中で、不況に苦しむ国や企業は、今や、たとえ御用組合といえども従来のようには優遇できなくなったので、今度は橋下や石原みたいなのを使って、労組自体を潰しにかかっているのです。だから、これは決して他人事ではない。公務員や教師の次には、今度は民間正社員や非正規のパート・バイトが弾圧されます。「日の丸・君が代」強制も、単なる靖国参拝・天皇崇拝・従軍慰安婦叩きが目的ではなくて、国民を自分たちにとって都合の良い奴隷・社畜・ロボットとして飼い馴らす為にやっているのです。我々も、それに対して、そんな腰抜け・名ばかりの組合幹部・労働貴族なぞ一刻も早く追放して、本当に労働者や弱者の権利・生活向上の為に闘う労組を確立しないといけないのです。
帰り際に御堂筋の淀屋橋のたもとで、「在特会」と思しきゴロツキ右翼が、また例によってアホの一つ覚えの様に「在日朝鮮人は北朝鮮へ帰れ、このチンカス・ハナクソが~」と薄汚い喚き声をあげていて、参加者の失笑を買っていました。こんな姿が日本の伝統を守り愛国心を貴ぶ事になる筈もなく、寧ろ日本の評判を地に落とすだけだと思うのですがw。以上、簡単にですが報告しておきます。
上は、左から右へ、前述の大学生から借りたアノニマスの仮面をかぶって、自分の書いた一言メッセージについてアピールする私。竹馬に乗って「教育基本条例は本当に子どもの為になるのか?」と訴えるスタッフ、大阪市役所を取り囲んで思い思いに怒りを橋下市長にぶつける参加者、日の丸を隠れ蓑に薄汚い罵声を発し思いっきり日本の評判を落としているゴロツキ右翼集団。
プロジェクトは、地下鉄・京阪淀屋橋駅を降りて川を渡った大阪市役所すぐ横の、公園入口の女性像前の広場で、14時から始まりました。ジェロニモ・レーベルさんたちのオープニング・ミュージックで始まり、用意された2つの横断幕に、参加者がそれぞれ橋下市長に言いたい事を一言メッセージとして書き込んでいきます。
上記左が私のメッセージ。ちょうど石原都知事が脱原発運動を「猿のセンチメント(一時の感情的反発)」と罵倒していたので、「脱原発がサルのセンチメントだって?(by石原慎太郎) なら、橋下・石原の弱い者イジメ(保育所民営化などの福祉切り捨て)は人でなしのハラスメントじゃないか!!」。
後は全て他の人のメッセージからこれはと思うものをピックアップ。右は「災害廃棄物(ガレキ)広域処理 絶対反対」。但し、放射性ガレキの処分問題については、私は正直言って今も結論を出しあぐねています。途上国に金をエサに核廃棄物やガレキを押し付けるのは先進国のエゴだが、では被災地に押し付けるのも、大都市圏の地方に対する「植民地主義」的なエゴではないか。じゃあ一体どうすれば良いのか。ただ、「1億総懺悔」や「頑張れ日本」キャンペーンで、国や電力企業などの原子力ムラの責任を曖昧にしてはならない事だけはハッキリしている。
左「区長公募というけれど 区民はかや(蚊帳)の外で 自衛隊・銀行・大企業の管理職の人間ばかりえら(選)んでは、とうてい区政はほど遠い!! 民意なんてないやないか!!大阪市民をバカにするな!!」。橋下改革も、所詮はかつての小泉改革と同様に、勝ち組を肥え太らせるだけのものでしかない。
真ん中「民間やとフンショク(粉飾)したらワッパ(手錠)はめられてオリの中やゾ」。二言目は民間を引き合いに出しながら、当の自分は、思いつきで不良債権のWTCビルを購入し、府の借金を収入に書き換えて赤字決算を黒字に粉飾しておいて、その責任も取らない橋下のダブル・スタンダードを揶揄したもの。
右は手作りのノボリ「自分たちの生活を 維新の会 橋下なんかに渡さんぞ~!!」。
引き続き横断幕へのひとことメッセージから。
左「府知事の3年間の教育行政は失敗の連続!! エリート高校に、一般高校の倍以上の予算を使っておいて なにが「平等の競争」や!(怒)」。幾ら学区制を撤廃しても、有名進学校に通えるのは一部の金持ちだけで、それ以外の貧乏な家庭は逆に学校統廃合で教育から締め出される事になる。
右「「ほんまや」は世界一の水!! 守らなあかんやん!」。思いつきで「道頓堀川を天然のプールに造り変える」とか、ゼネコンを儲けさせるような事ばかり言いながら、水道局の人が折角苦労してブランドとして売り出せるほど水質を向上させたのに、無駄とバッサリ切り捨て。これでは只の壊し屋による公務員イジメだ。
左「差別と偏見たっぷりのハシズム 競争反対」「大阪を変えるじゃなくて 橋下あんたが心をかえろ!」。
右「教育基本条例は学校の治安維持法」。
鳴り物入りで導入しようとしている西成特区構想も、貧困自体を根絶するのではなく、ただホームレスを目につく所から排除しようとしているだけ。正に「差別と偏見」そのもの。その「差別と偏見たっぷり」の政治や教育を推進する為に、「学校の治安維持法」が用意された。
左「1%のエリート生徒をゆうぐう(優遇)し 99%の生徒を切りす(捨)てる 「教育基本条例案」に反対です!!」。
右「私の教え子は10年で4人自殺した。 天使のような子達ばかり 弱い事は死ぬ程悪い事なのか。」。
そして、メッセージを書いた人が先着順に、それぞれ1人3分以内でメッセージに込めた思いの丈をぶちまけるコーナーに移っていきました。
まず最初に女性の司会者の方から、関西の某有名私立大学(実際の発言では実名)で非正規の事務職員として働いていたのに一方的に解雇され、大学側を相手に3年間闘っている経験から、「橋下が次から次へと人気取り政策を打ち出しているが、どれもこれも大企業の経営者を助けるものばかり。教育・職員基本条例も、単なる「日の丸・君が代」強制ではなく、企業・国家の言いなりになる奴隷育成が狙い。そんなものに「何か変えてくれる」と期待する貧しい若者にこそ言いたい。橋下が非正規の為に何かしてくれた事なぞ今まであったか?橋下の掲げる政策の中に非正規労働者の権利・生活向上に結びつくものなぞ何もないじゃないか!そんなものに騙されるな」と強くアピール。
その同じ大学の学生から、学内に「××大学・維新の会」という橋下応援団まで組織されているが、決してそんな学生ばかりじゃない、そんな動きと闘っている学生も大勢いるのに、マスコミは橋下のパフォーマンスを興味本位にヨイショするばかりで、全然真実を取り上げない、もっとちゃんと真実を報道しろと怒りのメッセージ。
その他、福島から避難してきた人や千葉県の習志野からわざわざ参加してくれた人からも。避難しているのは福島県民だけではない、関東地方のホットスポットからも住民の避難が始まっている、言わば国民の一部が難民化しているのに、何故マスコミはそれを告発せずに、大本営発表や些末な政局報道、芸能人のどうでもよいゴシップばかりを垂れ流すのか。
その後、教育現場からの報告や、ミュージシャンによる自作の歌の発表が相次ぎましたが、もう書き留めている余裕がなくなりパス。教育現場からの告発については、画像で取り上げた一言メッセージの他にも、身につまされるものが多々ありました。
みんなそういう話をされて、1人3分以内の制限時間もたびたび超過するほどヒートアップする中で、とうとう私の喋る番が回ってきて、「わあどうしよう」と思っていましたが、私もそのうちにある程度感化されて、「脱原発がサルならお前ら橋下・石原は一体何なのだ、ただの人でなしじゃないか」「そもそも、脱原発の筈の橋下が、核武装も原発も大賛成の石原と何故組めるのか? そして、橋下も核武装に賛成したままで何故脱原発を推進できるのか?」「大阪都構想にしても脱原発にしても、単に権力にありつく為の野合や大衆迎合に過ぎないじゃないか」と、思ったよりもスムーズに喋れました。
そうこうしているうちに、今まで天満橋で教育基本条例反対の集会を開いていた「日の丸・君が代強制反対ホットライン大阪」の人たちのデモ行進もやって来て、その人たちと一緒に(多分その頃にはもう200人以上に参加人数が膨れ上がっていたのでは)大阪市役所包囲のヒューマン・チェーン(人間の鎖)行動を行いました。市役所の周囲を人間の鎖で取り囲んで、ウェーブをしながら「パフォーマンスはいらない(だったかな?)、強制もいらない、ついでに橋下さんアンタもいらない」とコール。大盛況のうちに午後4時半頃お開きとなりました(追記:主催者発表で約700名結集との事)。
この様に、橋下のいう「民意」とは、自分にとって都合の良いイエスマンや、自分の思い通りに出来る奴隷だけの「民意」でしかない。何の事はない、選挙を悪用して政権についたヒトラーや、お手盛り選挙で世襲を行ってきた北朝鮮と、全く同じやり口じゃないですか。しかし、そんな嘘はいつかばれる。それを誤魔化す為に、組合・公務員・教師叩きをしたり、自転車操業のように、次から次へと思いつきの政策やハチャメチャな発言を繰り返すしか方法がないのです。
他方で労働組合も、長年に渡る政治の右傾化の下で、すっかり牙を抜かれ御用組合化し、企業や国家にすり寄り、そのお零れにあやかるだけの存在に成り下がってしまいました。自民も民主も相乗りのオール与党候補を推してきた自治労・日教組や、会社と一緒になって原発を推進している電力大企業の組合(電力総連)、会社べったりのトヨタの組合(自動車総連)なんて、正にその典型です。その中で、不況に苦しむ国や企業は、今や、たとえ御用組合といえども従来のようには優遇できなくなったので、今度は橋下や石原みたいなのを使って、労組自体を潰しにかかっているのです。だから、これは決して他人事ではない。公務員や教師の次には、今度は民間正社員や非正規のパート・バイトが弾圧されます。「日の丸・君が代」強制も、単なる靖国参拝・天皇崇拝・従軍慰安婦叩きが目的ではなくて、国民を自分たちにとって都合の良い奴隷・社畜・ロボットとして飼い馴らす為にやっているのです。我々も、それに対して、そんな腰抜け・名ばかりの組合幹部・労働貴族なぞ一刻も早く追放して、本当に労働者や弱者の権利・生活向上の為に闘う労組を確立しないといけないのです。
帰り際に御堂筋の淀屋橋のたもとで、「在特会」と思しきゴロツキ右翼が、また例によってアホの一つ覚えの様に「在日朝鮮人は北朝鮮へ帰れ、このチンカス・ハナクソが~」と薄汚い喚き声をあげていて、参加者の失笑を買っていました。こんな姿が日本の伝統を守り愛国心を貴ぶ事になる筈もなく、寧ろ日本の評判を地に落とすだけだと思うのですがw。以上、簡単にですが報告しておきます。
上は、左から右へ、前述の大学生から借りたアノニマスの仮面をかぶって、自分の書いた一言メッセージについてアピールする私。竹馬に乗って「教育基本条例は本当に子どもの為になるのか?」と訴えるスタッフ、大阪市役所を取り囲んで思い思いに怒りを橋下市長にぶつける参加者、日の丸を隠れ蓑に薄汚い罵声を発し思いっきり日本の評判を落としているゴロツキ右翼集団。
※私のうっかりミスで、開催直前それも前夜の告知となってしまいしたが、明日、以下のような取り組みが、東京を始め全国数ヶ所であります(海外でもドイツなどで連帯の取り組みあり)。当該公式サイトから、メーン会場の東京と、関西(神戸・大阪)での催しの案内をこちらに転載しておきます。みなさん是非お越し下さい。
(以下、転載・転送歓迎)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
再稼働許すな!
2.11さようなら原発1000万人アクション全国一斉行動in東京
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
★ 1000万人署名にご協力を! ★
★ ――1000万人が動けば変えられる―― ★
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■日時:2月11日(土)
13:00 オープニングコンサート……the JUMPS
13:30 開会
■場所:代々木公園B地区、イベント広場&ケヤキ並木
(JR原宿駅徒歩10分、地下鉄代々木公園駅徒歩8分)
地図http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/access039.html
■発言:大江健三郎さん(呼びかけ人)、落合恵子さん(呼びかけ人)、永山信義さん
(福島県から)、増子理香さん(つながろう!放射能から避難したママネット@東京)、
菅野正寿さん(NPO法人福島県有機農業ネットワーク理事長)、藤波心さん(タレント)、
山本太郎さん(俳優)、他
※手話通訳あり
■パレード出発 14:30~/送り出し音楽:TEX&SUN Flower Seed/日音協
コース(予定):①代々木公園イベント広場→原宿駅前→ラフォーレ原宿→
千駄ヶ谷小学校→明治公園(解散地点)
(1時間弱のコース、市民・個人・NPOなど)
②代々木公園イベント広場→代々木公園駅→参宮橋→新宿中央公園(解散地点)
(1時間半ぐらいのコース、労働組合・団体など)
昨年9月19日明治公園、12月10日日比谷野音に続いての1000万人アクション実行委員会の取り組みです。子どもたちの未来のために、エネルギー政策の転換と既存の原子力発電所の廃止を求めてのアクションです。お誘い合わせご参加ください。
そしてこのアクションを、来る震災発生1年目となる3月11日の全国の大きなうねりに繋げていきたいと思います。
■主催:さようなら原発1000万人アクション実行委員会
http://sayonara-nukes.org/2012/01/0211action_a/
■問い合わせ先:TEL03-5289-8224/原水禁
※プラカード、横断幕、鳴り物等アピールグッズをお持ち寄りください。
(以下、2/11神戸、2/13大阪での関連企画)
●福島と向き合う講演会―飯館村酪農家 長谷川健一さんを招いてー(神戸)
時間:2/11(土・休)18:00~21:00
場所:神戸市「兵庫県中央労働センター」1階ホール
(JR・阪神「元町駅」10分、阪急「花隈駅」5分)
内容:講演と質疑「飯館村であの 日から起こってきたこと」長谷川健一さん(酪農家)
報告「福島と向き合うと は?」
前迫志郎さん(兵庫県有機農業研究会・福島の子どもを招きたい!明石プロジェクト)
参加費:1000円
呼びかけ:さよなら原発神戸アクション
連絡先:TEL090-3652-8652 FAX078-441-1236
dfadl300▲kcc.zaq.ne.jp(高橋秀典さん)※▲を@に変えてください。
●「さよなら原発 講演集会」(大阪)
時間:2/13(月)18:30~
会場:「エルおおさか」5階 視聴覚室
内容:講演「福島原発事故からもうすぐ1年 脱原発への政策転換は実現するか」
講師:末田一秀さん(はんげんぱつ新聞編集委員・自治労脱原発ネットワークアドバイザー)
主催:大阪平和人権センター(TEL06-6351-0793)
(以下、転載・転送歓迎)
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再稼働許すな!
2.11さようなら原発1000万人アクション全国一斉行動in東京
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★ 1000万人署名にご協力を! ★
★ ――1000万人が動けば変えられる―― ★
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■日時:2月11日(土)
13:00 オープニングコンサート……the JUMPS
13:30 開会
■場所:代々木公園B地区、イベント広場&ケヤキ並木
(JR原宿駅徒歩10分、地下鉄代々木公園駅徒歩8分)
地図http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/access039.html
■発言:大江健三郎さん(呼びかけ人)、落合恵子さん(呼びかけ人)、永山信義さん
(福島県から)、増子理香さん(つながろう!放射能から避難したママネット@東京)、
菅野正寿さん(NPO法人福島県有機農業ネットワーク理事長)、藤波心さん(タレント)、
山本太郎さん(俳優)、他
※手話通訳あり
■パレード出発 14:30~/送り出し音楽:TEX&SUN Flower Seed/日音協
コース(予定):①代々木公園イベント広場→原宿駅前→ラフォーレ原宿→
千駄ヶ谷小学校→明治公園(解散地点)
(1時間弱のコース、市民・個人・NPOなど)
②代々木公園イベント広場→代々木公園駅→参宮橋→新宿中央公園(解散地点)
(1時間半ぐらいのコース、労働組合・団体など)
昨年9月19日明治公園、12月10日日比谷野音に続いての1000万人アクション実行委員会の取り組みです。子どもたちの未来のために、エネルギー政策の転換と既存の原子力発電所の廃止を求めてのアクションです。お誘い合わせご参加ください。
そしてこのアクションを、来る震災発生1年目となる3月11日の全国の大きなうねりに繋げていきたいと思います。
■主催:さようなら原発1000万人アクション実行委員会
http://sayonara-nukes.org/2012/01/0211action_a/
■問い合わせ先:TEL03-5289-8224/原水禁
※プラカード、横断幕、鳴り物等アピールグッズをお持ち寄りください。
(以下、2/11神戸、2/13大阪での関連企画)
●福島と向き合う講演会―飯館村酪農家 長谷川健一さんを招いてー(神戸)
時間:2/11(土・休)18:00~21:00
場所:神戸市「兵庫県中央労働センター」1階ホール
(JR・阪神「元町駅」10分、阪急「花隈駅」5分)
内容:講演と質疑「飯館村であの 日から起こってきたこと」長谷川健一さん(酪農家)
報告「福島と向き合うと は?」
前迫志郎さん(兵庫県有機農業研究会・福島の子どもを招きたい!明石プロジェクト)
参加費:1000円
呼びかけ:さよなら原発神戸アクション
連絡先:TEL090-3652-8652 FAX078-441-1236
dfadl300▲kcc.zaq.ne.jp(高橋秀典さん)※▲を@に変えてください。
●「さよなら原発 講演集会」(大阪)
時間:2/13(月)18:30~
会場:「エルおおさか」5階 視聴覚室
内容:講演「福島原発事故からもうすぐ1年 脱原発への政策転換は実現するか」
講師:末田一秀さん(はんげんぱつ新聞編集委員・自治労脱原発ネットワークアドバイザー)
主催:大阪平和人権センター(TEL06-6351-0793)