衆院大阪12区補選に野党統一候補として無所属で出馬した前共産党衆院議員・宮本岳志(たけし)の「本気度」を探るべく、昨日4月17日に実際に選挙区に行って観て来ました。(以下、文中敬称略)
衆院大阪12区は寝屋川・大東・四条畷の北河内3市で構成されます。ここは自民党衆院議員・北川知克の地盤でした。ところが、知克が昨年12月に死去した事に伴い、補欠選挙が行われる事になりました。投票日は統一地方選後半戦と同じ4月21日です。小選挙区なので当選できるのは1名だけです。
宮本岳志以外の候補者は3名。知克の甥で自民の北川晋平、維新の藤田文武、旧民主党系無所属の樽床伸二。いずれも地元出身者で、その点では落下傘候補の宮本よりも有利です。しかし、各候補の演説を動画で見る限り、とても私が支持できる内容ではありませんでした。
北川晋平は叔父の北川知克の弔い選挙で、叔父の地盤を引き継ぎ、本来なら選挙戦を有利に進められる筈でした。ところが蓋を開ければ、藤田に水を開けられ大苦戦。演説を聞いても叔父や家族の話ばかり。但し、最終日に安倍晋三が直々に応援に入る事で、どれだけ挽回できるか?
維新の藤田文武は、表向きは自民とガチンコ勝負を演じているが、憲法改正や万博・カジノ誘致については自民と同じ穴のムジナです。支持者の書き込みを見ても、「どちらが本気で憲法改正するか」みたいな投稿が目立つ。ベンチャー企業の経営者でもあり、自分を盛んに下町ロケットの主人公になぞらえているが、上から目線の話ばっかりで、社会的弱者からの視点は皆無。
旧民主党系無所属の樽床伸二は、「頑張る人が幸せになる社会を」と唱え、前二者よりは庶民目線が感じられるが、演説内容は空虚。そんな社会にする為には、高額な奨学金返済や待機児童、ブラック企業搾取の是正は避けて通れないはずだが、それに対する言及は一切無し。「正直者がバカを見る事の無い様に」と訴えるも、その最たる例であるモリカケ問題への言及も無し。
そして前共産党衆院議員で今回、野党統一候補として無所属で出馬する宮本岳志です。私は共産党支持者ですので、普通なら宮本岳志を応援すべきなのでしょう。しかし、同じ大阪でも南の岸和田出身で北河内には縁もゆかりもない宮本が、何故、既に決まっていた候補者を押しのけてまで、自分から立候補しようとしたのか?「議員の職を投げ打って背水の陣で臨む」と言えば聞こえは良いですが、これでは維新の松井・吉村のやり方と同じではないですか?
共産党は、それに対して「野党共闘候補として、有権者に選択肢を提供する為に臨む」と答えるのでしょう。でも、そんな理屈が通じるのは精々、共産党の支持者までです。支持者でもない一般有権者にとっては、単なる落下傘候補でしかありません。「覚悟を示す」と言うのであれば、統一地方選挙前半戦の和歌山県議選で、定数1の御坊市選挙区で自民党現職候補に競り勝った共産党の楠本文郎候補の様に、落下傘候補ではなく地元の候補者を擁立すべきだったのではないか?そこまでやってこそ、初めて一般有権者や保守層・自民党支持者からも支持を頂ける様になるのではないか?
どうしても、その思いが拭えませんでした。そこで、宮本岳志の「覚悟」がどれほど本物か?それを探るべく取材に出かけたのです。しかし、当日の詳しい選挙日程を明らかにしているのは宮本陣営のみ。後は夕方に自民参院議員の三原じゅん子が北川の応援に来る事が分かっているだけです。とりあえず、この宮本・北川の2人の候補者を追う事にします。
京阪寝屋川市駅には午前11時半頃に着きました。12時10分からの宮本岳志の街頭演説にはまだ間がありますが、既に宮本サポーターの人達が、黄色のヤッケを着て駅前でビラを撒いていました。その内の一人に、「なぜ落下傘候補でなく地元出身者を候補に出さなかったのか?勝つ為には何でもありと言うのでは、松井・吉村のやり方と何ら変わらないじゃないか」と、率直に疑問をぶつけてみました。それに対し、その方は「国政選挙なので地方選挙とは違う」と答えましたが、何か腑に落ちません。
やがて12時過ぎから寝屋川市駅東側の電通大行きバス停の前で、宮本岳志の街頭演説が始まりました。赤旗とMBSが取材に来ていましたが、立ち止まる聴衆は僅かです。黄色いヤッケを着た運動員の方が目立っています。
宮本岳志は演説の中で主に奨学金の問題を取り上げていました。曰く「私が和歌山大学に入学した1979年の学費は年18万、昔は更に安く年僅か1万2千円しか無かった。ところが今や国公立大学でも学費は50万以上かかる。私学に至っては100万以上も。奨学金も高い利子付きで返さなければならない。こんな物は学資ローンであって奨学金ではない。
ヨーロッパでは学費は全て無償だ。日本は1979年に国際人権規約を批准したが、そのA規約には高等教育の学費無償化が定められている。既に40年前に義務化されているのだ。その履行をずっとサボり続けながら、今頃になって学費無償化を憲法改正や自己責任論の正当化に利用するなぞ筋違いも甚だしい。無駄な安倍・麻生道路の建設や欠陥戦闘機F35の爆買いを止めれば、別に消費税10%に値上げや憲法改正なぞしなくても、学費無償化は実現できる」と訴えていました。
この宮本岳志ですが、自分の演説が終わった途端に歩き出し、全然一所(ひとところ)にじっとしていません。まだ応援弁士が喋っているのに、遥か向こうの方や反対側の歩道を練り歩く始末。その目立ちたがりな所や落ち着きの無さたるや、まるで私の職場の誰かさんにそっくりw。
演説は30分ほどで終わり、私は京阪寝屋川市駅前の図書館で時間を潰した後、隣駅の香里園駅まで電車で移動。17時からの香里園駅西口ロータリーでの宮本岳志の演説に臨みます。もう聞いた候補者の演説を何故2度も聞くのか?それは、ここには参院議員の山本太郎も宮本岳志の応援に来るからです。何故、宮本岳志が現職衆院議員の職を投げ打って、わざわざ無所属で出馬する気になったのか?その舞台裏が聞けるかも知れないと思ったからです。
しかし、西口ロータリーは、同時に行われる寝屋川市長選候補の演説に占拠され、宮本たけしの宣伝カーが入り込む余地はもはやありません。仕方なく東口で演説する事になった様です。ところが、飛び入り参加の私には、そんな情報は伝わらず、私は15分過ぎまで、その事に気が付きませんでした。
演説会場の変更に気付いた私が、ようやく東口に移動した時には、山本太郎の応援演説は既に佳境を迎えていました。山本太郎は「今年10月の消費税10%増税を食い止めよう」と話されていました。曰く「日本は20年以上も、世間に金が回らないデフレが続いている。これは先進国の中でも日本だけだ。美味いと評判のラーメン屋も消費税を価格に上乗せ出来ず、税金滞納で差し押さえの危機に瀕している。
ところが大企業は金余りで、総額400兆円もの内部留保を溜め込んでいる。税金は、金の無い所から無理やり取るのではなく、有る所から取れ。それを麻生財務相に言ったが、日本は資本主義なのでそんな事は出来ないと言われた。出来ない筈はない。消費税増税の度に引き下げられた法人税や所得税の税率を元に戻せば済む話じゃないか」。これには私も完全に同意。自民や維新の公認候補や、旧民主党系無所属の樽床伸二も、その肝心な事を言わずに、少子化などの抽象的な話に逃げ込み、社会保障などの制度の問題にすり替えているのです。
確かに今の社会保障制度にも問題はあります。少子化が続けば、若い世代だけで老後の福祉を支える事は出来なくなります。でも、少子化も勝手に進んだ訳ではありません。正社員を減らして低賃金で不安定な非正規雇用を増やしたからこそ、皆んな将来不安から子どもを産まなくなったのです。つまり、これは政治家の責任です。その責任の所在をはっきりさせず、全世代社会保障などの抽象的な制度論議ばかりされても、全然、国民の心には響きません。だから投票率が下がり、組織票だけで当選できる世襲候補や、知名度だけで当選できるタレント候補ばかりになるのです。金権・汚職や忖度(そんたく)・賄賂政治がはびこる事になるのです。
それを聞いて、やはり宮本岳志は、無くてはならない政治家だと思う様になりました。しかし、ここでも聴衆は精々50名ぐらい。場所変更で狭い場所で演説せざるを得なかった点を割り引いても、やはり活気にイマイチ欠けるというのが実感です。
この後、17時半から再び駅西口のロータリーで、自民党・北川陣営の演説も聞きましたが、全然心に響く物がありませんでした。同じ姓の寝屋川市長が「息子を宜しく」と言えば、自民党応援弁士の中山泰秀も「私も世襲議員だが世襲自体は悪くない。子は必ずしも親のコピーではない。親を乗り越えれば良いんだ」と居直り。親の七光りで最初から下駄を履かせてもらって、親を乗り越えるもクソもあるか。乗り越えられて当たり前じゃないか。下駄を履かせても乗り越えられないなら、単なる穀潰しに過ぎない。
続いて登壇した三原じゅん子も「何をするかではなく何が出来るかが大事だ」と。最初から全部出来る人間なぞ誰もいない。最初は誰もがほとんど失敗する。「失敗こそ成功の母」。それでも挑戦し続ける中で、徐々に「出来る」人間に成長して行くのだ。自民党もそれを「再チャレンジ」と言って推奨して来た筈だ。それを三原みたいに「最初から出来ないとダメ」なんて切り捨ててしまったら、新人は永遠に政治家にはなれない。新陳代謝も進まない。三原の言っている事は単なる世襲政治擁護、独裁政治擁護でしかない。
この後、候補者の北川晋平も演説しましたが、「亡くなった叔父の遺志を継がせて欲しい、私には若さがある」と、相変わらずお涙頂戴の内容に終始。お前の叔父の話なんかどうでも良い。我々はお前の叔父や家族の為に生きているのではない。しかし、そう思うのは私だけで、聴衆は次第に増えて来ました。最初こそ宮本陣営と変わらぬ50名ぐらいからスタートしたものの、三原じゅん子の客寄せ効果もあってか、北川晋平の演説が終わる頃には80名ぐらいに増えていました。
今日は宮本岳志、北川晋平の2人の候補者の演説しか聞けませんでしたが、他の藤田文武や樽床伸二も、社会保障制度などの一般論、抽象論に終始している点では、北川と同じです。後二者の演説もネット動画で、ある程度確認しました。
後の候補者は「反対ばかりでは何も出来ない」と言いますが、宮本岳志も決して反対ばかりしている訳ではありません。対案もちゃんと提示しています。この報告の中で述べた通り。
抽象的な話ばかりして、現実の庶民の苦境には何も答えない。あるいは、上から目線の話ばかり、経営者の苦労話ばかりに終始して。維新の藤田文武は、自分を下町ロケットの主人公になぞらえ、自民党の北川晋平を利権政治と攻撃していましたが、下町ロケットも所詮はベンチャー企業。ベンチャー企業の中にはブラック企業も少なくない。
こいつらの話は総じて「上から目線」。当人は一端の国士気取りなのでしょう。しかし、庶民の苦境に目を向け、民衆救済に立ち上がる。そんな百姓一揆の指導者みたいな人こそ、本当の国士ではないでしょうか?ところが、奨学金返済や消費税納税に苦しむ庶民の事なぞ眼中に無く、天下取りの話ばかりにうつつを抜かして。有権者はお前らの金ヅルや出世の道具ではない。
そんな政治ばかり続いて来たから、政治が面白くなくなり、庶民はますます投票に行かなくなるのです。それで更に世襲候補や金権・タレント候補ばかりがのさばる事になるのです。
そんな事は以前から分かっていましたが、昨日の北川陣営の演説を聞いて、更にその感を強くしました。そう思うと、宮本岳志が落下傘候補である事も大して気にはならなくなりました。世襲・金権候補と比べたら、まだ落下傘候補の方がナンボかマシです。しかし、これまでの世論調査の結果では、残念ながら当選可能性は一番低いのも事実です。後は「どこまで追い上げる事が出来るか?」にかかっています。
共産県議の海外視察の無駄使い指摘に対し、議事日程を事前にバラしたのは規則違反だと難癖を付け、代表質問を封殺。升添より更にタチが悪い。大政翼賛会もここまで酷くはなかった。ヤクザの恫喝に謝罪は一切不要。たとえ県議に手続き上の瑕疵があってもhttps://t.co/aeflPKtDyA
― プレカリアート (@afghan_iraq_nk1) 2016年5月15日
神奈川県議会で執拗な共産党バッシングが行われています。
これまでの詳しい経過については、ツイッターのまとめサイトや、共産党県議団の声明・「しんぶん赤旗」等の記事を参照して下さい。
地元の神奈川新聞やIWJなどネットメディアによる情報発信と、それに応えた市民による「言論封殺を許すな」の抗議行動の広がりによって、すんでの所で、代表質問の封殺という最悪の事態は免れました。しかし、まだ問題の火種は残っています。何故なら、本来なら単なる「言いがかり」にしか過ぎない県政与党(自民・民進・公明・保守系諸派)による「共産党による議会ルール無視」という口実が、いまだに議会内でまかり通っているからです。その為、本来なら恫喝の加害者として糾弾されなければならないはずの県政与党が、逆に野党の共産党を追い詰める構図が、今も無傷のまま温存されています。
<先の県議選で共産新人6人当選 → 県議会のベトナム視察を無駄使いと批判 → それを逆恨みした県政与党による陰湿な共産党いびりが始まる → 他方で、共産党県議団も新人ばかりの為に、議会内の取り決めに精通しておらず、細かなミスを連発 → それで、かさにかかった与党が、「共産党のミスによって議事が混乱した」と難癖をつけ、同党の代表質問を封殺にかかる。>
これが、この間の大まかな経緯です。その代表質問の封殺については、深夜の開催にも関わらず県議会議会運営委員会の傍聴にかけつけた市民の目もあって、かろうじて封じ込める事が出来ましたが、その代わりに「共産党に猛省を求める決議案」が可決されてしまいました。
でも、共産党が一体どんなミスをしたと言うのでしょうか?
確かに、そのミスの中には、「特別委員会の議案採決で賛否を間違える」と言った、これではたとえ新人議員であっても問題にされても仕方ないような初歩的なミスも、あるにはあります。しかし、このミスも、後の本会議で議員が訂正・謝罪した事で、その場では収まったはずです。それを何日も後になって、自民党が蒸し返して来ています。
また、ある共産党県議のブログ記事が問題になっているようです。今はもうそのブログ記事は削除されてありませんが、新聞記事の写真やツイッターの画像などに今も記録が残っています。私もその記事を読みましたが、議会報告として「×月×日に議長選挙や所属委員会の割り振りなどの人事案件が採決されます。これから新人議員として頑張るぞー!支持者の皆さんも応援宜しくお願いします」という趣旨の事が書かれていただけでした。これが「議決前の案件を事前に漏らした」と問題にされているようです。
しかし、この程度の事も書けないで、一体どんな議会報告が書けるのか?そんな事を言い出せば、TPPの黒塗りの情報開示(実際は隠ぺい)も、「交渉中なので情報公開できない」と言って、のらりくらりと逃げている自民党政府を、一切批判できなくなってしまいます。公益通報そのものが出来なくなってしまいます。そのくせ、国会にはTPPの交渉経過が一切明らかにされずに、与党議員によるリークや手記の内容だけが独り歩きしている現状については、一切おとがめなしです。事前のリークが問題だと言うのであれば、一県会議員の何の変哲もないブログ記事の内容よりも、むしろ、そのような秘密主義の横行や国会軽視の方が、よっぽど国益に関わる重大問題ではないでしょうか。民進党は、この問題では与党を批判しているくせに、神奈川県議会では与党と一緒になって、共産党叩きに加担しています。それでよく「民」と共に「進む」なんて臆面もなく言えるものです。
はっきり言って、「書かれるのが嫌なら、書かれるような事をしなければ良い」だけです。「何もやましい事をしていなければ、別に何を書かれても問題はないはず」です。それが明らかな事実誤認や名誉棄損でない限り。「×月×日に議長選挙や所属委員会の割り振りなどの人事案件が採決されます。これから新人議員として頑張るぞー!支持者の皆さんも応援宜しくお願いします」といった内容の、一体どこが事実誤認や名誉棄損に当たるのか?
日本は立憲主義に基づく法治国家です。「言論・表現の自由」を保障した憲法の下で、それを具体的に保障していくための法律や条例、規則が制定されているはずです。たとえ現実がどうあれ、建前上は。その中で、もし議会の制定した法律や条例、規則が憲法の趣旨に反したものであるなら、その規則自体が無効になります。「情報を事前に漏らした」と言うのが規則違反だと言うなら、そんな規則こそ、「言論・表現の自由」を保障した憲法に違反しています。そんな規則や取り決めなぞ、違憲立法として最初から断固として撥ね付けるべきでした。
ところが、共産党県議団は、このブログの件についても、最初に謝罪してしまっています。別に何も問題ないのに。だから、それが後々まで尾を引いて、あわや代表質問の封殺一歩手前まで行ってしまったのではないでしょうか。
確かに、地方議会も、公務員や学校、生協と同じくらい閉鎖的な世界です。そこでは、他の世界では通用しないような、特殊なルールやボス支配がまかり通っていたりする事が多々あります。それを、先の選挙で躍進したとは言え、たかだか6人ぐらいの新人議員だけで改革するのは至難の業でしょう。だからこそ、共産党県委員会や中央委員会の指導が求められるのですが、それがどこまで為されていたのか、はなはだ疑問に思います。この問題が「しんぶん赤旗」に載るようになったのも、つい数日前からです。
また、これは共産党だけが悪いのでしょうか。他会派の先輩議員や、議会事務局の指導やレクチャーはどうだったのか。先の選挙で初当選の新人議員の中には、それまで市議会議員だった人もいるようです。そういう人は、県議では一年生でも、政治家としてはもう一年生ではありません。それなりに経験を積んだ議員もいたはずです。そんな県議団が何故、議案採決で賛否を間違えるなぞという、普通ならあり得ないようなミスを連発したのか?ひょっとしたら、他会派が議会事務局とつるんで、必要な情報を県議団に流さなかったのではないか?私も、まさかそこまで酷いとは思いたくありませんが、お隣の東京都議会でのセクハラ野次事件から推測しても、決してあり得ない事ではないと思います。
いずれにしても、ヤクザの土俵に乗ってしまったら、そこでもう負けです。ヤクザの恫喝に謝罪は一切不要。これは、総会屋対策やスラップ訴訟への対抗策にだけ言える事ではありません。政治の世界においても心に留めなければならない格言だと思います。もちろん、そればっかりで突っ張っていてもダメで、引きべき所は引かなければなりませんが。最初から引いていたのでは、ヤクザにつけ込まれるだけです。
統一地方選(前半戦)投票日。私の地元は府議選のみだが、自民・維新・維新もどきの無所属と、保守で上から目線の同じ様な候補しか出ないので、予告通り無効票を投じて来た。これなら棄権とは違い、少なくとも「抗議票」としてカウントされる。 pic.twitter.com/9NmaEHIm5h
― プレカリアート (@afghan_iraq_nk1) 2015, 4月 12
今度の統一地方選挙で、生まれて初めて選挙で無効票を投じて来ました。
統一地方選挙は4年に1度、4月に前半戦と後半戦に分かれて行われます。前半戦は都道府県と政令都市の知事・市長・議員の選挙です。但し、大阪では以前に知事と大阪市長のダブル選挙があったので、私の地元では府議選だけとなりました。
その府議選ですが、支持する候補が誰もいません。以前なら共産党も候補を立てていたので、私はダメ元でも自分の支持する共産党の候補に入れていました。ところが今回は、府議会の定数が大幅に削減され、選挙区も周辺の泉大津・忠岡と合区となってしまいました。選挙区定数は合区の影響で1から2に増やされましたが、出馬したのは、「維新の会」現職府議・大橋一功(かずのり)と自民党公認(元高石市議)・奥田悦雄の他には、素性のよく分からない川戸康嗣(かわと・やすし)という無所属候補の3人だけでした。
自民党も「維新の会」も嫌いな私としては、もう無所属の川戸にでも入れようかと思い、念のために川戸候補の公約を選挙公報で読みましたが、支持する気には全然なりませんでした。
なぜそう思ったかというと、まず何よりも、この5月には大阪都構想の賛否を問う住民投票が行われると言うのに、それに対する言及が全然ありません。確かに、住民投票に参加できるのは大阪市民だけですが、その他の市議や府議も無関係ではいられないはずなのに、一番取り上げなければならないこの話題について、なぜ3人とも選挙ポスターや選挙公報で一言も触れないのか。その一番知りたい事には一言も触れずに、いくら「住民目線と実現力」「地域医療の充実、地域の活性化」なぞと抽象的な言葉を並べられても、全然支持する気にはなれません。「39歳」と、やけに若さだけを強調している点も、その事で余計に不信感が増してしまいました。
そして決定的だったのが、あの義家弘介(よしいえ・ひろゆき)政務官から応援してもらっている点です。義家弘介といえば「ヤンキー先生」として有名な人物です。ところが実際は、母校の北海学園余市高校(北海道)での教育のおかげで、元暴走族の不良高校生が母校の教師として立ち直る事ができたにも関わらず、欲に目がくらんで文部官僚や自民党国会議員に転身し、今やかつての恩師を「偏向教師」呼ばわりしている卑劣漢です。川戸は、そんな人物から応援されている事を自慢していたのを、この目で確認しました。これでは、いくら消去法でも一票を投じる訳にはいきません。(なお、義家からの応援メッセージについては、その後、川戸候補のHP等からは削除されてしまったようで、今ここに表示する事ができません)(注:追記あり)
でも、私は自分のブログで、「棄権だけはするな。そんな事をしたら、それこそ自民党の思う壺だ」と、ずっと主張してきました。その私が棄権する訳にはいきません。そうしたらもう、後は無効票を投ずるしかないじゃないですか。棄権とは文字通り「権利放棄」にしかなりませんが、無効票だと一種の「抗議票」としてカウントされ、多くなればマスコミにも取り上げられるようになる事は、この前の出直し大阪市長選挙でも証明されましたからね。
そこで、「保守系のボンボン世襲候補か、上から目線の成り金社長みたいな候補しか出てなくて、入れたい人がいない」と、投票用紙に書いて出してやったのです。
そもそも、おかしいじゃないですか。「自民も維新も嫌だ」という人は私だけでなく他にも大勢いるはずなのに、そういう人の投票先がまったくない、と言うのは。
大阪都構想に関して言えば、「維新の会」は推進、自民党は反対の立場です。そういう意味では、大阪都構想に反対するだけなら、別に自民党に入れても良いでしょう。でも、大阪都構想一つとっても、実現するには国による法律改正が必要です。その他の問題にしても、たとえば原発や米軍基地の問題一つとっても、国政の影響をもっともこうむるのは、現にそこに住んでいる人たちなのですから、国政と地方政治を機械的に切り分ける事なぞ本当はできないのです。しかも、自民党は、その他の原発や米軍基地の問題どれ一つとっても、住民とは相いれない立場にある事は、これまでの動きからも明らかです。同様に「維新の会」も、これらの問題やその他の消費税、TPP、集団的自衛権、「残業代ゼロ」法案などの問題や、もっと地元と関わりの深い国保料・住民税の減免、保育所増設などの問題にしても、ことごとく「自民党の別動隊」として、自民党と一緒になって住民の陳情に背を向けてきました。
でも、いざ選挙で投票しようと思っても、出馬しているのは「苦労知らずの保守のボンボン世襲候補」か「弱肉強食、上から目線で金儲け・競争至上主義のホリエモンみたいな奴」しかいないとなったら、もう後は私のように無効票を投ずるか棄権するしかないじゃないですか。これでは投票率が下がるのも当然です。実際、私の選挙区でも、今回ついに投票率が4割を割り込み、とうとう39%台になってしまいました。全国的にも、無投票当選の選挙区が全体の21.9%を占め、過去最高記録となりました。川戸候補も、その中でたった4千票余りしか獲得できず、第3位で落選してしまいました。
どんな選挙区にも候補者を立てる共産党すら、今度の私の地元選挙区では候補を擁立しませんでした。多分、候補を擁立しても勝てる見込みがなかったから、擁立を見送ったのでしょうが、本当にそれで良かったのでしょうか。
そこで、念のために、どの党も候補を擁立した一番最近の選挙である昨年末の衆院選データを元に、当選の可能性を探ってみました。
今回の府議選と同じ高石・泉大津・忠岡の大阪3市町における衆院選党派別得票データで比較した試算結果が上記の表です。
それによると、与党の自民党・公明党や、その別動隊にしか過ぎない「維新の会」以外の、民主・共産・生活・社民の野党4党の比例票を合計すれば約1万2千票になります。また、小選挙区票で比較しても、この選挙区で自民党と「維新の会」以外に候補を立てたのは共産党だけですが、その候補だけでも8千票余になります。いずれも、それだけでは当選するには非常に困難な数字ですが、それでも供託金没収点や法定得票数はゆうに上回っています。
ここで「供託金」の金額やその「没収点」、「法定得票数」について少し説明しておきます。
日本では、町村議会以外の選挙に出るには、多額の供託金を積まなければなりません。その額は選挙の種類によって異なります。衆院選では300万円、都道府県議選では60万円、政令指定都市の市議選では50万円ものお金を、候補者個人が供託しなければならないのです。そのお金は、得票が供託金没収点を上回れば全額返って来ますが、1票でも下回れば全て没収されてしまいます。没収点も選挙の種類によって異なりますが、今回の府議選での私の地元選挙区の場合に当てはめて考えると、有効得票総数を選挙区定数2の8倍で割った票数=3863票が供託金没収点となります。
また、選挙にはそれ以外に、法定得票数という基準もあり、こちらの金額も選挙の種類によって変わってきます。法定得票数というのは、当選者が死亡するなどして欠員が生じた場合に、繰り上げ当選の対象となるギリギリの数字です。こちらはもう少し多くて、今回の府議選に当てはめて考えると、有効得票総数を同じく定数2の4倍で割った票数=7726票となります。
このように、日本では諸外国と比べても異様に選挙立候補へのハードルが高いのですが、それでも前述の試算結果によれば、ゆうにそれを上回る得票が可能である事が分かります。しかも、これはあくまで各党の基礎票だけに限った試算でしかありません。それ以外にも、今は棄権に回っている有権者も、選挙での頑張り次第では、自分に投票してくれるようになるかも知れません。実際、今回の府議選で2位当選した奥田候補の票数も1万6千票余りでした。最低当選ラインの1万6千票に対して、前述の4党比例票の合計は1万2千票と、4千票余りにまで肉薄しているのです。この事からも、本当に共産党が候補擁立を見送って良かったのかどうか、私は疑問に思います。
今回の統一地方選挙で、千葉市花見川区から市議選に立候補した上野竜太郎という人の事が話題になっています。彼は25歳のニートでしたが、彼なりに社会の矛盾に目覚める中で、千葉市議選に無所属で立候補する事を決断しました。
でも、中学2年生で引きこもりになってからは、まともに学校へ行った事も働いた事もない自分が、果たして議員として務まるだろうか?そう自問自答しながら、他の候補と同じように50万円の供託金を積み、選挙ポスターなどの事務経費は公費でまかなう事ができるのに、それも「公約で議員歳費の削減を掲げたから」と拒否して、わざわざ自作の選挙ポスターをコンビニでコピーして、早朝から深夜まで自分一人で黙々と、掲示板にポスターを貼って回ったそうです。
完全無所属のたった一人の選挙戦なので、できる事と言えばポスター貼りぐらいです。学歴も職歴もマイクも選挙カーもなしで、延々とポスターだけを貼り続けました。一応、ブログやツイッター、フェイスブックへの投稿は立候補後に始めたそうですが、他の候補とは違いネット初心者で勝手もなかなか分からなかったそうです。ポスターも白黒の文字だけで、それも自身の氏名と年齢とニートである事だけを大書した、お世辞にも上手いポスターとは言えない代物ですが、それでも落選したとは言え、総額たった8千円の選挙費用(!)で1399票も獲得し(定数10に対し15人立候補した中で第12位の得票、開票結果参照)、供託金も見事取り返す事に成功しました。左上写真の候補者の後ろに貼ってあるのが、そのポスターです。
彼の選挙公約(上記真ん中の写真参照)を読むと、稚拙な文章ながらも、ニートやその他の社会的弱者の声を何とか政治に反映させようと奮闘する気持ちが伝わってきます。彼はもはやニートなんかではなく立派な政治家です。彼から見たら、私の抗議の無効票投票も所詮は自己満足にしか過ぎません。こんな事になるなら、私も府議選に無所属で立候補すれば良かった・・・と、その時は一瞬マジで思いました。
それに引き換え、自民党の選挙ポスターの嘘くさい事。首相官邸自ら裏から手を回して、創価学会・公明党に圧力をかけ、大阪都構想の賛否を問う住民投票実施に反対から賛成に寝返らせておきながら、よくもまあ臆面もなく「大阪市の廃止・分割に反対」なんて掲げる事ができたものだ。安倍よりも上野竜太郎さんの方が、よっぽど政治家として相応(ふさわ)しいわ。
(追記)
その後、コメント欄に川戸候補本人から、「義家弘介との繋がりは一切ない」との申し出がありました。どうやら私の勘違いだったようです。ここに謹んでお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
大阪・ミナミの宗右衛門町(そうえもんちょう、そえもんちょう)にロフトプラスワン・ウエストというトークライブハウスがあります。東京にあるロフトプラスワンの姉妹店で、大阪にもこの4月にオープンしました。トークライブハウスなので音楽だけでなく映画の上映や各種のイベントなども開催されます。そのロフトプラスワン・ウエストで、標記タイトルのイベントがある事をバイト仲間の一人から聞き及び、私自身も元共産党員だった事もあり、昨夜ロフト見学も兼ねて行って来ました。
会場には18時過ぎに着きました。まだ開演まで少し時間がありましたが、もう室内はこの通り、若者たちで大盛況。最近は、こういう共産党がらみのイベントは、この前の地元の母親大会でもそうでしたが、中高年が大半で若者は数えるほどしかいなかったので、この若者の多さにはビックリ。聞けば今回は第二弾(Vol2)で、第一弾が予想外に好評だったので、またやる事になったのだと。
幕開けは清水ただし氏(党大阪府委員会副委員長)と宮島正氏(同府政対策委員長)のWタダシの掛け合い漫才から。清水さんの方は元松竹芸能のコメディアンで地元のラジオ番組にも出演された事があるので私も名前だけは知っていましたが、宮島さんの方は初めて聞く名前で、この記事もネットで経歴など検索しながら書いている状態です。でもまあ、漫才はなかなか面白かったです。
この後に大阪の若手議員・候補予定者として、4名の方が紹介されました。そのうちの3名の方については、もうメモも取らなかったので名前は覚えていません。
しかし、右端の赤いコスプレの女性だけはやけに目立っていたので、名前もはっきり覚えています。大阪12区衆院予定候補の吉井芳子さんです。服装こそ派手ですが、もう大学生の息子が2人いて、その息子が1食40円の鶏うどんの自炊で下宿生活をしのいでいるの見て、若者の貧困状態に怒って選挙に出たのだとか。その「若さ」や思い切りの良さに再度ビックリ。同年齢の私が、いつも疲れた疲れたと言っているのとは対照的。
その後もレンとかいう女の人や男性のライブが続きます。
次にドン・イノコシとかいうオッサン(党の教育係?)が登場して、「共産党に対する疑問に応える」コーナー。
(1)旧ソ連や中国の共産党とどう違うの?
(2)今は護憲とか言ってるけど最初は今の憲法にも反対だったのでは?
(3)民主集中制で入党したら強制的に活動させられるのと違うの?
という3つの質問の他に、参加者からの質問にも答える形で話が進められました。
このうちの(1)(3)については、
(1)昔はソ連や中国から干渉され党内にそれに迎合する動きもあったりして困ったが、今はそれらの干渉もはねのけ自主独立でやって行っている、
(3)議論は民主的に行うが決まった方針はみんなで実践する事で、その方針の正否をみんなで確かめる(これを民主集中制という)、
という、私が党員だった頃ともそう違わない答えが用意されていましたが、(2)については、
(2)憲法制定当時は個別的自衛権も認めず天皇の戦争責任もあいまいにされたので反対したが、憲法で天皇の政治的権利が制限され天皇もそれを守ると言っているので護憲に転じた、という答えでした。
私はそれを聞いて、「本当にそれで大丈夫なのかな?」と疑問に思いました。
何故なら、たとえ天皇個人には権力欲がなくとも、今の安倍首相の様に、天皇をダシにして独裁者の様に振る舞おうとする政治家が今でも大勢いるのに、復古主義の温床となる様な制度をいつまでもそのままにしておくのは拙いのではないか。天皇制そのものが一種の身分制度で、今の民主主義の考え方とは相いれないし、今でもそれをダシにして、隙あらば大日本帝国の頃の様な日本に戻そうとする勢力がうごめいているのに、いつまでもそんな制度によりかかっていてはダメではないでしょうか。
「今の日本は君主制ではない」という答えも、確かに制度面では今の天皇には政治的権限はほとんどないのは事実ですが、さりとて、普通の共和国でもないのに、「民主的」と手放しで称賛するのは、余りにも甘すぎる評価ではないかと思います。
その他にも、参加者からの質問にも答えるという事だったので、元いずみ生協職員だった私も、「生協内で横行していた長時間労働・サービス残業やパワハラ・セクハラについて党としてどう総括しているのか?」と質問用紙に書いて、アンケート回収箱に入れました。
その後も「9条落語」や演歌のコーナーが続きます。落語では、食い詰めて自衛隊に入隊した「熊さん八っつぁん」が、隊内研修で「イラクやアフガンへの派遣も政治家が決める事で我々はそれに従うのみ。それがシビリアンコントロール(文民統制)だ」との教官の欺瞞(ぎまん)的な説明に対し、「実際にコントロールしているのは日本の文官ではなく米国じゃないか」と突っ込むオチが面白かった。
会社でもそうでしょう。確かに業務命令や法律には従わなければなりませんが、それはあくまで人道や人権に反しない限りにおいてです。「公害垂れ流し」「食品偽装」や「パワハラ、セクハラ」を容認するような業務命令や法律には、むしろ人間として断固抵抗しなければならないという事も、今の日本国憲法の前文、12条、97条などに書かれている通りです。
そうこうするうちに、宴もいよいよたけなわに。ブラック企業撲滅を公約に掲げ、今年の参院選挙で大阪選挙区から当選した辰巳コータロー議員が会場にかけつけてくれました(左上写真の右側の人)。この人、何と入党してまだ半年しか経っていないのに、いきなり選挙に出馬要請されて通ってしまったのだとか。これを「党の若返り」と素直に評価して良いのか、それとも、ちまたのブラック企業の様に「即戦力」として使われているだけなのか、私としてはまだ判断しかねますが。
最近は共産党への入党者が激増しているそうです。そう言えば、少し前の「蟹工船」ブームの時も、そんな事が言われましたね。その時に激増した党員は今どこにいるのだろう?
まあ、そうは言っても、今の日本の政党の中で選ぶとすれば、もう共産党しかないのも事実ですが。自民党や「維新の会」、次世代ナンチャラなんて、憲法や道徳を自分の都合の良い様に変える事しか考えていない。米国や大企業には何も言えず、弱い者虐めやセクハラ野次飛ばすしか能のない、これらの政治家が、とても今の労働者や若者の事を考えているとは思えない。民主党や「みんなの党」も、自民党と似たり寄ったりで、言ってる事もテンでバラバラで、しょっちゅう内輪もめ起こしているし。
でも、共産党も決して万能ではない事は、党のリーダーシップで作られた「民主的な生協」の中にも、先に上げた事例が蔓延していた事からも明らかです。私はそれに愛想を尽かして生協も党も辞めたのです。さっきの私の出した質問にも回答はありませんでしたし。
だからと言って、「どこも一緒だから何も行動しない」では、ただの負け犬にしかならないので、今でも選挙では共産党に投票するし、近所の党員から頼まれれば全戸配布のビラ撒きも一緒にやっていますが、党に入るのだけは今でも躊躇(ちゅうちょ)しています。
会場では赤旗や「共産党ノート」も売っていました。「共産党ノート」と言っても、表紙に党本部の写真が写っているだけで、中身は何の変哲もない普通の大学ノートでした。Tシャツも売っていたが、3千円と高めで、もう10月で季節外れだし、単に「Anti War」のロゴだけでは。これがもしチェ・ゲバラやネルソン・マンデラ、トーマス・サンカラのTシャツだったら、ひょっとしたら私も無理して買っていたかも知れませんが。
帰りに入口の所で、またあのコスプレのお姉さんがいて、何と私に握手までして見送ってくれました。
世の移り変わりは早いものです。少なくとも橋下慰安婦発言以前は、こんな「溺れる者は藁をも掴む」なんて(旧)タイトルで、維新の話題を取り上げる事になるとは、想像もつきませんでした。確かに、昨年の衆院選の頃には既に党勢に陰りが出始めていたとは言え、それでもまだ当時は「第三極の筆頭」として、マスコミから「時代の寵児」扱いされていたのに。
今度の参院選で、維新は相当焦っているのではないでしょうか。橋下徹による慰安婦発言のお蔭で支持率急落、でも今、橋下に共同代表を辞められたら、更に求心力を失い党は瓦解してしまいます。進退窮まり身動き取れなくなった今となっては、維新議員にとっては、橋下と共に心中するか、維新を見限り自民党に移籍(出戻り)するしか、生き残る道は残されていません。
6月30日の日曜日に、大阪・難波の高島屋横の道路を、維新の宣伝カーが必死の形相でアナウンスを流していました。「はて、まだ参院選の公示前なのに?」と思いつつも、宣伝内容は「憲法改正で国防力強化を」という政治宣伝で、「誰それに一票を」という選挙活動ではなかったので、「まあ良いか」と思いながら、当日帰宅したら、自宅に上記の郵便物が来ていました。
郵便物は私の名前宛で、送り主は「日本維新の会 参議院比例代表(全国区)支部長 吉田ひろみ事務所」となっていました。「はて、維新なんか支持した覚えはないのに?」「そもそも吉田ひろみって一体誰?」と訝しく思いながら、開封したら出てきたのが推薦依頼の上記文書と2通の推薦ハガキでした。
推薦依頼文書には、私と同じ大学のOBで、卒業後は奈良県橿原市の市役所勤務の傍ら、外国人支援のボランティア活動に没頭→やがて国際交流の社団法人理事長に就任し、地元紙に連載記事を載せ始めたのが維新の目に留まり、全国比例区支部長に就任→地域づくりの情熱と経験を活かし、ボランティア活動で感じた壁や矛盾を政治の力で解決したい。それで「何卒、先輩諸氏のお力添えで、ご支援賜りますよう宜しくお願い申し上げます」と。
ついては、同封の推薦ハガキ2通に推薦人として名を連ね、全国の知人・友人に送って欲しいと。しかも、直接ポストに投函させず、ハガキを一旦「吉田ひろみ」事務所に返信用封筒で転送させた後に、7月4日の参院選公示日以降に事務所から一括で指定郵便局経由で発送する手順になっているのだそうです。でも、幾ら発送のみ告示日以降にしても、それ以前の推薦人募集活動もれっきとした選挙運動なのだから、これは事前運動で公選法違反じゃないのか。しかも、同窓会名簿を使って、会員の個人情報を特定政党の宣伝に悪用して。
私、そう思って大学の校友会(同窓会)事務局にメールを送り、「既に他のOBからもこの件で抗議が殺到している」「会として特定政党を支持した事はない」「名簿については、個人情報保護法が施行された平成17年に在庫を全て廃棄処分にしたので、それ以前の名簿が流用されたのではないか」「発送人が吉田ひとみ個人ではなく事務所で、直接投票依頼もしていないのでグレーゾーンだと思うが、会としても吉田ひとみ事務所には抗議しておく」という返事をいただきました。
この事務局の対応についても、確かに維新の公約ビラも同封されていたが、郵便物の主体はあくまで「吉田ひとみ」という個人の選挙事務所による「ご支援=投票」依頼なのだから、私個人は、これはグレーなぞではなく完全にブラックだと思いますが、でもまあ一応は「抗議する」との事なので、それで了承しました。
「吉田ひとみ」氏についても、幾ら大学OBと言えども、卒業年次も在籍学部も違い、政治信条もまるで違う「赤の他人」を応援する義理なぞ露ほどもないが、それでも氏にも選挙に出馬する自由はあるので、どこの党からいつ出馬しようとそれは氏の勝手だが、少なくとも「地域づくり」に拘るのであれば、衆院小選挙区か参院選挙区から出馬するのが筋でしょう。そこで地域活動を通して知り合った人たちに支援を頼むならまだ分かりますが。それが何故、参院比例区から出馬なのか。「外国人支援」云々とか言うのについても、本来なら、規制緩和推進とかで外国人労働者の人権を蹂躙するブラック企業に大甘な維新なぞから出馬できる筈はないのに。言ってる事とやってる事が全然違うやないか。口から出まかせばかり言うな。
でもまあ、「地域づくり」とか「外国人支援」とか言っても、維新や自民党と私らでは、同じ言葉でも定義や意味合いが全然違うという事例は、今までも幾度となく経験してきたので、別に今更驚くまでもないでしょう。少なくとも私らにとっては、「他人種・民族や少数派への差別との闘い抜きに、外国人支援なぞあり得ない」し、「公害反対・環境保護の運動や、住民の暮らしを守るとか抜きに、地域づくりも糞もないだろう」と思うのですが、所詮彼らにとっては「地域」も「外国人」も、「人権」抜きの単なる「金儲けの道具」でしかないのでしょう。
しかし、最初の選挙違反の件については、これはもうグレーなぞではなく完全にブラックだと思います。下記のワタミの例と一体どこが違うのか。
●渡辺美樹・ワタミ前会長 「公選法違反」証拠ビデオ公開(週刊文春)
参院選に自民党公認で出馬することを表明している渡辺美樹・ワタミ前会長が公示前に「ぜひ応援をしてもらいたい」と呼びかけていたことが、週刊文春が入手したビデオレターでわかった。
当時、ワタミの会長だった渡辺氏は、「今回、僕は自民党の公認を得て国政に挑戦することになりました」、「政治の目的が国民の幸せならば、私は今回の参議院選、自民党が勝つことが国民の幸せに一番大きな影響を与えると思っています」、と述べ「皆に話をしたくて今回はビデオレターを送りました。ぜひ応援をしてもらいたい」と結んでいる。
このビデオレターは、6月10日前後、ワタミの各事務所に届けられた。ワタミの現役社員によれば、ビデオレターは「ワタミの全社員とスタッフは見て視聴シートに感想を書くよう義務づけられている」もの。翌週、ワタミ本部から、内容に不備があったという理由でビデオレターと視聴シートの回収が指示された。
専門家によれば、公職選挙法129条によって、公示前は投票の勧誘などの事前運動は禁止されている。
「『参院選』、『ぜひ応援してもらいたい』と語っていますから、今回の参院選の支援依頼とみなされます。違反行為であったことは間違いない」(岩井奉信日大教授)
渡辺氏とワタミは次のように回答した。
「渡辺が政治活動に重点を置く決意をしたことから、スタッフ等に不安を与えぬよう説明をした次第であり、会社内部の業務連絡に過ぎません。したがって、事前運動に該当するとの指摘は当たりません」
ただ、「業務連絡なら、主語が会社になるはず。『公認』、『参院選』、『ぜひ応援して』と言っており、投票依頼と受け取れます」(前出・岩井教授)との指摘もあり、選挙違反の取り締まりにあたる警察当局、公認を機関決定している自民党の対応が注目される。
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/2887
●【追記・速報】参議院選挙出馬断念のご報告とお詫び(吉田ひろみHP)
(以下引用)
・・・橋下代表の慰安婦発言以降から、日本維新の会は逆風にさらされ、大変、厳しい日々となりました。奈良県選挙区の候補者も立候補を断念され、ますます厳しい状況になりました。
本来、どんな逆風が吹こうとも、それらをはねつける自分自身の力が必要であることは言うまでもありません。私は、その信念にもとづき、日々、邁進してまいりました。
しかしながら、残念なことに、厳しい空気は、私の後援会や支援者にまで広がって参りました。参議院議員全国比例区選挙は、多くの候補者の中から名前を書いてもらわなければならないという、わかりにくい選挙であったことも原因であったと思います。
一昨日、こうした状況から発生した様々な事態から、後援会長を始め、支援者から出馬断念を促されました。私としては、無念極まりないものがあり、なんとしても最後まで戦いきりたかったわけでありますが、これ以上、内部が混乱することは、避けなければなりません。苦渋の決断を致しました。(以下略)平成25年7月3日 吉田ひろみ
http://yoshidahiromi.jp/
この記事を書いた直後に早速氏のHPを覗いていたら、既に上記の様な結末になっていました。「一昨日、こうした状況から発生した様々な事態」とか色々書いていますが、恐らく抗議殺到でにっちもさっちも行かなくなったのでしょう。しかも、この期に及んでもまだ、自らの言行不一致を棚に上げ、「分かりにくい選挙」制度に責任転嫁の言い訳に終始とは(呆)。
もう今から記事を丸ごと書き換えるのもしんどいので、とりあえずタイトルだけそれまでの「溺れる者は藁をも掴む」から今の「維新メルトダウン」に変更しておきます。
現在、ブラック企業大賞のウェブ投票が行われています。最も酷いと選ばれたブラック企業を「表彰」する事で、ブラック企業の跳梁跋扈を許さない社会にして行こうという趣旨で、現在8つの会社・法人がブラック企業がノミネートされています。投票期間は8月11日までという事なので、皆さんもどしどし投票をお願いします。
その現時点での開票速報を見ると、やはりワタミが8割近くの票を集め、断トツで首位にたっています。ワタミ元会長が今度の参院選の自民党比例区候補に選ばれた事で、ブラック企業の代表格と見做されたようです。下記に、そのワタミの「表彰理由」と、そのワタミによって過労死させられた娘さんの親御さんが、ワタミ元会長を参院選の公認候補に選んだ自民党に猛抗議した記事を引用しておきます。
●第2回 ブラック企業大賞2013 ノミネート企業 発表!(ブラック企業大賞)
1.ワタミフードサービス株式会社
居酒屋チェーンや介護事業を全国展開している同社では、2008 年6 月に正社員だった森美菜さん(当時26 歳)が、厚生労働省が定める過労死ライン(月80 時間の残業)をはるかに上回る月141 時間の残業を強いられ、わずか入社2 カ月で精神疾患と過労自殺に追い込まれた。昨年2 月に労災認定されたあとも、同社は責任を認めることなく、創業者である渡辺美樹会長は遺族からの求めに応じず、いまだに面談も謝罪も拒否している。 亡くなった森美菜さんは連続7 日間の深夜労働、午後3 時から午前3 時半の閉店まで12 時間働かされた。閉店後も遠く離れた社宅には始発電車まで帰ることもできず、休憩室のない店舗で待つしかなかった。ほかにも休憩時間が取れない、休日出勤、強制的なボランティア活動、早朝研修、給料から天引きで買わされた渡辺会長らの著書の感想文提出などで疲労は蓄積した。残業に関する労使協定(36 協定)も店長が指名したアルバイトに署名させるという違法行為が労働基準監督署から是正指導を受けた。
遺族と支援する労働組合は、森美菜さんの労働実態と原因の解明のために経営者ら責任ある立場の人との面談を同社に求め続けているが、同社は顧問弁護士のみとの面談を除いて応じる姿勢を見せていない。逆に同社は昨年11 月、遺族を相手取って同社が支払うべき損害賠償金の確定を趣旨とした民事調停を申し立てた。
報道によると、同社が全社員に配布している「理念集」という冊子には「365 日24 時間死ぬまで働け」と書かれているという(『週刊文春』2013 年6 月13 日号)。
http://blackcorpaward.blogspot.jp/2013/06/blog-post.html
●「どうしてワタミを候補者にするんだ?」 過労死した社員の両親、自民党に抗議(田中龍作ジャーナル)
社員に月141時間もの残業を強いるなどして過労死に追い込んだ居酒屋チェーン店「和民」。創業者で苛酷労働を賛美していた渡邊美樹元会長(53歳)が、参院選全国比例区に自民党公認候補として立候補する。
過労の末に自殺した元和民社員、森美菜さん(当時26歳)の両親がきょう、渡邊氏の立候補取り消しを求めて自民党本部を訪れた。
両親は選挙対策の政治家との面談を求めていたのにもかかわらず、自民党は職員を出して対応した。それも門の外側で、だ。
あまりにも不誠実な対応に父親の豪さん(65歳)は職員の胸ぐらをつかんで詰め寄った。「どうしてワタミを候補者にするんだ? 私たちは5年間、毎日毎日苦しんできたんだ…」。
母親の祐子さん(59歳)は、美菜さんの遺影を抱いて夫に寄り添った。「私たちは政治家に会いに来たんです」。もの静かな口調に深い怒りが込められていた。
「門の外ではなくて党本部の中で(選挙対策の)政治家に会わせろ」。両親と支援者が中に入ろうとしたが、制服警察官がピケを張って入れさせまいとした。自民党本部の正門前は緊迫した雰囲気に包まれた。
(中略)
参院選後、労働法制の大幅緩和を目指す安倍政権にとって、渡邊氏は是が非でも当選させたい候補だ。渡邊氏が当選すれば、「残業規制の撤廃」も「首切り自由化」も、国民から御墨付きを与えられたことになるからだ。
「法律違反を重ねて若者を過労死させた経営者が国会議員になる資格があるのか?」。父豪さんの抗議を安倍首相が聞いたとしても意に介さないだろうが、多くの有権者の心には重く響いたはずだ。
http://tanakaryusaku.jp/2013/06/0007454
●ワタミ過労自殺遺族がワタミ前会長の公認撤回を自民党に要請(労働相談センター・スタッフ日記)
(前略)
午後3時、森美菜さんの遺影を持った遺族が自民党本部前に到着。事前に石破幹事長に手紙を送ったり選対本部に電話を入れたりしていたにもかかわらず、自民党側は「施設管理の責任者」を名乗る党情報調査局の猪俣満氏が施設内では対応しないと遺族らを排除する姿勢を取りました。これに対し、森豪さんが泣きながら猪俣氏の胸ぐらをつかんで「毎日毎日泣いているんだよ俺たちは!」「なんでワタミを候補にするんだよ!」と怒りと悲しみの鬼気迫る表情で訴えました。
森豪さんはその場で自民党国会議員にあてた要請書を読み上げました。要請書のタイトルは「自民党は、若者を死ぬまで働かせ、殺す社会をつくりたいのですか?!お答えください」。ワタミ渡辺美樹氏の次期参院選での擁立をただちに撤回するよう要請しましたが、猪俣氏は「伝えます」と言うのみで文字通り「門前払い」でした。何とか遺族と東部労組役員のみ施設内に入りましたが、それでも選対本部役員や国会議員につないでほしいという遺族の求めを一切拒絶する不誠実な対応に終始しました。
この日、遺族の支援のために自民党前に集まったのは東部労組各支部、全労協、全国一般全国協、コミュニティ・ユニオン全国ネット、全国一般なんぶ、東京労組、首都圏青年ユニオン、全日建、全港湾、神奈川シティユニオン、管理職ユニオン、フリーター全般労組、昭和シェル石油労組、国労、電通労組、ポッセなど。このほかインターネットのツイッターやフェイスブックなどで行動を知ったという人たちも全国各地から駆けつけてくれました。みんなワタミと自民党、そしてブラック企業への怒りを表しています。
要請後、遺族と集まった人たちは自民党前で、ワタミ過労自殺で亡くなった森美菜さんに1分間の黙祷を捧げました。森豪さんは「石破幹事長が会ってくれると思っていた。議員も出てこず、残念。自分たちのためだけじゃなく、遺族の義務として、渡辺美樹氏のような人物が自分たちの都合のよい法律をつくって若者を酷使する世界をつくらないよう声をあげなくてはならない」。森祐子さんは「自民党の対応は、ワタミの対応となんら変わらない。落胆しました」と話しました。
最後に全員で「自民党は遺族の思いを受け止めろ!」「命を守らない政治家はいらない!」「労働者を使い捨てにする政治家はいらない!」「過労死をなくせ!」などとシュプレヒコールをあげました。
http://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/48db0c0f2d10c7eee1dcad23aff8694e
私は先日のミクシイ・ボイスで、「自民党なんて元々そんな党なのだから、今更ワタミ元会長の公認に抗議するよりも、反ワタミの統一候補を野党から出馬させて、元会長を落選させてやった方が良い」という趣旨の事を呟きました。これは一見勇ましいようで、実は自民党の今の在り様を消極的に容認してしまう、敗北主義に繋がる意見だったと、今では痛く反省しています。今までずっと自民党やその亜流政党(民主・みんな・維新、等々)による酷い政治が行われてきたので、「日本の政治ってそんな物だろう」と、知らず知らずのうちに不感症に陥っていました。こんな立場では、私学助成をカットされたら高校に通えなくなると抗議した高校生に対して、「公立に通えば良い」「私を選挙で落とせば良い」と言ってのけ、公僕としての立場を忘れ「選挙に勝てば官軍」と開き直った橋下徹も、一切批判出来なくなってしまいます。
このワタミ元会長の公認については、自民党にも抗議が相当来ているようで、石破茂や平沢勝栄が言い訳に回っているようですが、それでも自民党が公認を取り消さないのは、上記の「田中龍作ジャーナル」にもあるように、安倍政権の進める「解雇規制撤廃」「首切り自由化」にとって必要不可欠な人物だからです。今、世間はアベノミクスによる一時的な株価バブルに浮かれていますが、アベノミクスによる「三本の矢」と呼ばれる成長・財政・金融政策も、「99%の庶民の犠牲の上に1%の支配層だけが栄え、その為には労働者を死ぬまで働かせ殺す事も厭わない社会」にする為だったのです。安倍政権・自民党の改憲論も、権利よりも義務をことさら強調する事で、「1%による支配」を受け入れる奴隷育成が狙いです。こんな事を許して堪るか。橋下慰安婦発言で墓穴を掘った維新の次は、ワタミ元会長公認の自民を倒す番だ!
まず投票率だが、参院選の前哨戦と言われた割には盛り上がらず、前回を10.99ポイントも下回る43.5%に止まった。これは、石原都政から猪瀬都政に昨年変わったばかりでまだ日も浅く、都政の身近な話題が後景に押しやられたからではないか。
そして開票結果は、自民党が39→59議席(+20)、公明党が23議席で変わらず、共産党が8→17議席(+9)、民主党が43→15議席(-28)、みんなの党が1→7議席(+6)、生活者ネットが2→3議席(+1)、日本維新の会が3→2議席(-1)で、生活の党・社民党・みどりの風は今回も議席獲得ならず、という結果に終わった。(都議会定数127、うち前回は欠員2)
この東京都議選だが、結果は私の予想を遥かに超えるものだった。
まず民主党惨敗と自民党圧勝、自公で議会の安定多数確保については、至極残念な結果ではあるが、これは当然私も折り込み済みだ。民主党が、せっかく自民党政治からの転換を訴えて政権交代を実現しておきながら、結局は自民党と何ら変わらなかったのだから、有権者の怒りを買うのは当然だ。それで自民圧勝の結果についても、「じゃあ、あの時の政権交代は何だったの?」という思いはあるが、一般庶民にとっては「不安定な民主党と比べたら、まだ色々不満はあっても安定した自民党の方がマシ」位の感覚なのだろう。アベノミクス幻想の効果もあって。
日本維新の会の停滞も予想の範囲内。あれだけ橋下の慰安婦発言や「たちあがれ日本」との野合で信用を失ったら、もう挽回は不可能だろう。しかし、当初はここまで維新が落ちぶれるとは思ってもみなかった。ついこの間までは、飛ぶ鳥も落とす勢いだったのだから。橋下の慰安婦発言が出てきた時も、近年の慰安婦バッシングや右傾化の風潮からは、寧ろ擁護の声が出て来るものと警戒していた。それが、橋下が単なる過去の歴史認識の範囲を超えて、現代の米軍司令官にも風俗活用を勧めてしまったものだから、世論も現代女性への侮辱と受け取ってしまったのだろう。女性有権者全てを敵に回してしまったら、幾ら自民党でも選挙には勝てない。もはや政権復帰後の自民党にとっては橋下も維新もご用済み、という事で「橋下切り」に出てきたのだ。
それ以上に私の予想を遥かに超えたのが共産党の躍進だった。議案提出権奪還(11議席)の目標を遥かに上回る議席倍増なぞ予想だにしなかった。
共産党が強かったのは遥か昔の70年代。ソ連や日本社会党もなくなり、大きな革新自治体も失った今はもう、自民・民主の二大政党や”第三極”維新の後塵を拝するばかりだった。
だから、「共産党躍進」のニュースを聞いても俄かには信じられなかった。今回は、たまたま低投票率と野党乱立に助けられただけだったのだろうと思っていた。実際、下記の菅原琢氏による前回都議選との比較分析でも、共産党の得票は得票比(相対得票率)では微増にしか過ぎず(12.6→13.6%で+1.0ポイント)、有権者比(絶対得票率)では寧ろ減少している(6.8→5.8%で-1.0ポイント)。選挙区別の動向を見ても、新議席を獲得したのは、大抵定数3以上の中選挙区での民主党や維新による候補者乱立・共倒れに助けられた所が殆どだ。そもそも、12.6%も得票を得ながら8議席しか取れなかった前回自体が取りこぼし過ぎで、一定の議席回復は寧ろ当然の帰結ではないかという気もする。
但し、それを言うなら自民党も同様で、相対得票率こそ25.9→36.0%と10.1ポイントもの伸びを示すものの、絶対得票率では13.9→15.4%と僅か1.5ポイントの伸びに止まっているが。
他方で、また別のデータもある。
下記のNHK出口調査の結果では、無党派層の中では、共産党は18%もの支持を獲得している。自民党の22%、民主党の20%と並ぶ結果になっているのだ。それに比べたら、維新なぞ10%しかない。勿論、普段は支持政党なしで今回たまたま共産党を支持した人たちの動向なので、先の事は分からない。しかし、それでも、今回棄権に回った膨大な無党派層の中の一部とは言え、わざわざ投票所に足を運び、決してメジャーとは言えない共産党に敢えて投票する。それが実際に、選挙予測の固さでは定評のあるNHKの出口調査に、既に現れているという事実は、決して小さくはないと思う。
この二つのデータから推測すると、無党派層も含め、民主党や維新に幻滅した層の大半が棄権に回る一方で、比較的保守的な層は自民党に、ネオリベ層はみんなの党に流れ、革新的な層は90年代後半のように再び共産党支持に戻りつつあるのではないか。
安倍内閣や自民党、その経済政策のアベノミクスに対する支持率は依然として高い。その一方で、アベノミクスや憲法改正、TPPの中身について知っている人は余りいない。よく分からないものに期待半分で縋って、何となく支持しているに過ぎないのが実態だ。思うに、少し前までの橋下・石原や維新の会、大阪都構想への支持も、これと同じだったのではないか。見かけだけはものすごく強そうに見えるが、実際は見かけ倒しの「張り子の虎」「幽霊の正体見れば枯れ尾花」にしか過ぎなかった。今の安倍自民党も、民主党や維新の会と同じ道をたどるのは早晩確実だ。
勿論、油断は禁物だ。今はもう革新自治体や民主連合政府の時代ではない。それどころか、憲法すら改悪されようとしている。もう悠長に構えている余裕なぞないのだ。しかし、そういう中でも、変革への新たなうねりが起こっているのは確かだ。
もうこれ以上、橋下・石原や安倍・ワタミのような輩に、好き勝手にさせる訳にはいかない。もう自民も、上辺だけ「反自民」を装った第二自民も沢山だ。今度こそ真の政権交代=保革逆転を実現しなければならない。
自民と維新の衆院議員3人、迂回寄付で税還付
自民党大阪府連会長の竹本直一衆院議員(72)(比例近畿)が2011年に自身が代表を務める自民党支部に計500万円を寄付したうえで、全額を同支部から自らの資金管理団体に寄付し、資金を還流させていたことがわかった。
政治家が自らの資金管理団体に直接寄付した場合は所得税の還付が受けられないが、竹本氏の事務所は政党支部を迂回うかいさせて税還付を受けたと認めており、還付額分の利益を得ていたことになる。
読売新聞の取材に対し、竹本氏は「自分は知らないので秘書に聞いてほしい。(政治資金)監査を通っているので問題はない」と話している。
また、日本維新の会国会対策副委員長の馬場伸幸衆院議員(48)(大阪17区)と、同党の井上英孝衆院議員(41)(大阪1区)も、自民党の地方議員だった当時、代表を務めていた自民党支部を迂回し、自らの資金管理団体などに寄付金を還流させていた。寄付額は馬場氏が堺市議だった05~10年に計1225万円、井上氏が大阪市議だった09年に100万円で、馬場氏は寄付に基づいて所得税の還付を受けたことを認めた。
日本維新の会の松井幹事長は10日の記者会見で、迂回寄付を禁じる政治資金規正法改正を目指す考えを示した。橋下共同代表は同日、「政党に寄付して税金を安くするのは、節税じゃない。政治家がやっちゃいけないことだ」と話した。(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130411-OYT1T00298.htm
nakakzs自民党維新の会政治
でもって生活保護の受給には「不正受給のみならず本当に困っている人まで一括にして」ケチつけると。政治っていったいなんだろうな。2013/04/11 16 clicks
hayakuzaka
こいつらが改憲したがっていることをお忘れなく。2013/04/11
shigeto2006
これもやっぱり「また維新か」という話。維新が自民党の補完勢力、さらにいえば自民党の中でもダメな人たちの集まりであることがわかるが、世論の支持をすぐに失ったのも当然だろう。2013/04/11 7 clicks
unamu_s政治
違法でないとしても、こういうことをしていると国民の納税意欲を減退させるし、消費税などの増税に応じる気持ちも薄れさせてしまうのではなかろうか。2013/04/11 2 clicks
coleo政治橋下
議員としてのモラルのひとかけらもない、というか矜持がない彼ら。維新の出自(=自民)が、こうして炙り出される。ようするに強欲。2013/04/11 16 clicks
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.yomiuri.co.jp/national/news/20130411-OYT1T00298.htm
こいつらが二言目にはアホの一つ覚えの様に「保守」とか「維新」を叫ぶのも、社会保障や人権の拡充を求める国民の要求を「アカ」呼ばわりし、恰も自分たちが「アカから日本を守り蘇らせる」救世主であるかの様に演じながら、実は自分たちの利権や特権を奪われないように取り繕う為のもの。「自民党や維新の会だけでなく民主党も迂回寄付をやっているじゃないか」と言う物言いも、「民主党も主要部分は元自民」の本質を覆い隠す為のもの。
SHINGO☆西成@反・貧困デモ全国キャラバン御堂筋行進UYC
それに、わざわざまた新党作る位なら、何故今まで新党「立ち上がれ」何チャラの党首に収まってきたのでしょうかね。今までの何チャラでは一向に人気が上がらないので、また別の新党を作ってイメチェンを図るつもりなのでしょうが、そんな物に付き合わされた挙句に、支持してもいないのに政党助成金までむしり取られる国民こそいい迷惑!
そんな事の為に知事を辞められたのでは堪ったものではないですね。都民や国民は石原の出世の道具じゃない!でも、これで折角目の上のたんこぶがいなくなるのですから、もう二度と石原みたいな奴を知事にしてはいけませんね。
そんな事を考えながら、丁度その日は私は仕事休みだったので大阪の難波を歩いていたら、高島屋前で「緑の党」が街頭宣伝でビラを撒いていました。一番最初に掲げた写真がそのビラですが、読んでみて「意外と行けるんじゃないか」という感想を持ちました。「脱原発」で急速に勢力を拡大しつつある同党ですが、それでもまだまだ「環境保護だけ」のイメージが、それまでの私の頭の中にもありましたから。幾ら脱原発デモで「地方や下請け労働者に被曝を強要するような社会を変えよう」と叫んでも、実際投票するとなると、やはり前述のイメージが頭をもたげて来て、「貧困・格差の問題や外交問題は二の次か」「所詮は有閑階級の暇つぶしでしかないのか、食うや食わずの人間の事なぞ何も考えていないのか」という意識を払拭する事が出来ませんでしたから。どちらかと言うと80年代ドイツの「緑の党」の様なイメージを抱いていました。
しかし、この「緑の党」のビラやその中の結成宣言を見て、決して「環境保護だけ」の党ではない事を知り、改めて感銘を受けました。以下、同党の結成宣言をこちらに転載します。(読みやすくする為に別途改行等を施した以外はそのまま引用しています)
緑の党 結成宣言 (2012.7.28)
3.11後の今ここに 新たな道を歩み出す
森を奪う都市文明から 森に寄り添う文明数多(あまた)へ 答えを生きる時がきた
果てない世界市場化と 経済成長呪縛から 世界各地が共に奏でる 色どる経済成熟へ 答えを生きる時がきた
いのち汚す原発と 奪い合いの地下資源より 太陽による永遠の平和へ 答えを生きる時がきた
はやさ・大きさ・効率主義から スロー・スモール・シンプルで 適正規模と多様性へ 答えを生きる時がきた
過剰なほどにカネ追わず 過剰なほどにモノ造らず
過剰なほどに働かず 仕事と時間を分かち合い
豊かなこころを蘇らせる 答えを生きる時がきた
買うしか術ない暮らしより 手・足・知恵で創るを楽しみ
与え・支え・いのちを謳歌し 自立しあう安心へ
地域でつながる循環へ 答えを生きる時がきた
色んな人と色んな生き方 互いに凹凸△認め合い 組み合わさって補い合い 宿命を宿しおのおの輝く 答えを生きる時がきた
テレビの向こうに決断任せず 自ら責任引き寄せて 足元からの微力をつらね 笑顔の未来えらびとる 答えを生きる時がきた
今日から土に種を蒔き こころに緑を育てよう
いのちにぎわう 豊かな地球を いのちみんなで分かち楽しみ
100年先を見渡して 答えを生きる一歩をここに 歩み出したい一歩をここに
「緑の党」を立ち上げる (引用終了)
「答えを生きる」等の分かりにくい表現や、生硬な言い回しが気になるものの、全体として非常に格調の高い文章で構成されています。特に中段以降の拝金主義批判(過剰なほどにカネ追わず)や競争・市場原理主義批判(互いに凹凸△認め合い)のくだりからは、今の資本主義・新自由主義の限界を乗り越える展望が感じられます。
要するに、「カネだけが全てじゃないよ」「あくせく働くだけが全てじゃないよ」という事です。幾ら金儲けの為に馬車馬のように働いても、その結果、一部の金持ちだけが肥え太り、その下で原発や核兵器が作られ、広島・長崎や福島みたいな事を繰り返しているようでは、何もならないじゃないか。もうそんな事から卒業し、もっとみんなが幸せになれる道を探ろうよ・・・。それがこの結成宣言の言いたい事ではないでしょうか。
競争・成長至上主義で自治体や学校も企業の金儲けの道具にし、市民や社員や生徒もその金づるや歯車としか見做さない「維新の会」や「みんなの党」。
国家至上主義で「強い日本」ばかりを追い求め、国民を一兵卒や「産む機械」としか見做さない自民党・「立ち上がれ日本」や石原慎太郎。
これらの、やたら大言壮語ばかり並べ立てて、国民には更なる我慢や犠牲を強いるばかりで、人々の生活や人権をどう保障していくかとか、地球環境をどう守っていくかという疑問には何ら答えようとはしない、「夢も希望もない」右翼保守派の選挙公約とは、正に対極にある宣言であると言って良いでしょう。
それはまた同時に、今の拝金主義(資本主義・新自由主義)に対する強烈なアンチテーゼであると同時に、金持ちだけでなく貧乏人にも自由と平等を求めた当初の理想から乖離し、資本主義と同じ拝金主義や国家主義の道を歩み、原発や核兵器も温存・拡大し続ける既存の社会主義国(中国・北朝鮮・ベトナム等)にも一石を投じるものとなっています。
こんな事を言うと昨今決まって出てくるのが、「尖閣・竹島・拉致問題で中国や北朝鮮が攻めて来るかも知れないのに、何を理想ばかり言っているのか」「人権も強い国家あっての物種だ」という決まり文句なので、それに対しても少し反論しておきます。被曝労働や下請け・派遣差別の上に胡坐をかいた国家や企業なら、そんな国家や企業なぞ要らない。そんなモノは「強い」国家でもなければ企業でもない。ただ単に「不正な」国家・企業であるに過ぎない。上辺だけ民主主義を装っているだけで、その本質においては中国や北朝鮮と何ら変わりはない。
「中国や北朝鮮の侵略に対抗しなければならない」と言うなら、尚更そうではない道を目指すべきだ。「緑の党」の目指すものこそが、そんな国家であり社会ではないのか。自国民だけでなく外国人の人権も保障し、政治難民も積極的に受け入れる、北欧やカナダみたいな国こそが、独裁体制下の国民にとっても「駆け込み寺」となるのだ。東ドイツやソ連が崩壊したのも、そんな「駆け込み寺」があったからであって、決して戦争で崩壊したのではない。戦前の大日本帝国のような国家であったなら、わざわざ逃げてきたりはしなかっただろう。
ただ如何せん、今の「緑の党」のままでは余りにも小さすぎて、日本の政治に対して殆ど影響力を行使出来ません。「緑の党」自身の党勢拡大を図ると共に、「脱原発」や「格差是正」という点では志を同じくする共産党・社民党・生活党とも、積極的に連携を模索していくべきでしょう。別に合同なぞしなくても、最初は選挙協力の形で、やがて選挙連合から一種の統一戦線を志向すべきではないかと思います。
その為には政策のすり合わせが必要でしょう。共・社両党とのすり合わせは、国内政策についてはそう難しくはないでしょう。問題は外交面で、今の中国や北朝鮮についてどこまで踏み込んだ対応が取れるかにかかっています。国民もそこを見ています。これは決して自民党や「立ち上がれ日本」等が主張する日米安保強化や軍拡を意味するものではありません。友好関係を維持しながらも人権外交を推進する事で、「駆け込み寺」の役割を果たせば済む事です。自民党や「立ち上がれ」とは違い、あくまで人権で勝負するのです。北欧諸国やカナダに出来る事が日本に出来ない訳がありません。
生活党(新党「国民の生活が第一」)とのすり合わせについては、この党が橋下や石原との関係をどこまで清算出来るかにかかっています。幾ら「脱原発」や「格差是正」を掲げていても、原発・新自由主義推進の自民・民主・「みんな」・「立ち上がれ」・維新や石原新党と二股をかけている限り、国民からは単なる野合としか見做されません。
なかなか一筋縄ではいきそうもありませんが、全く不可能でもないと思います。若しこの様な形で、「右翼ブラック連合」vs「緑・革新連合(所謂日本版「オリーブの木」)」の争いになれば、誰が国民の敵で味方か、はっきりと鮮明になり、今までの様な世襲議員やチンピラヤクザの離合集散の閉塞状況から抜け出す事も出来るのではないかと思います。
民自公と入力する際、今までなら私の携帯でも自公と自動変換できた。ところが今は、わざわざ自民・公明と一旦入力した後で余分な字を消さなければならなくなった。右傾化で社会が先祖返りしているように見えても、こんな所に時代の着実な進歩を感じる。(07月18日)
幾ら政権交代しても今の日本が自民党的な体質から抜け出せないのは、従来のやり方から抜け出せない左翼の怠惰もあるが、それ以上に国民が怠惰だから。何も考えずにイケメンだというだけで橋下徹に靡く。橋下の主張なんて小泉自民の二番煎じでしかないのに。それを打ち破る可能性が唯一あるのが脱原発デモなどの運動。(07月20日)
鳩山元首相が官邸前の脱原発デモに参加した。他にも亀井静香などがこのデモに参加している。今頃そんな事する位なら何故政権にいた時にそれをしなかった。普天間問題にも本気で取り組まなかった。こいつらに言いたい事は山ほどあるが、たとえポーズだけでも正義に与している分だけ、民自公や石原・橋下よりもナンボかマシ。(07月21日)
鳩山や小沢が政権批判を強め原発・消費税・TPPにも反対。しかし、反原発・反格差を言う一方で、原発・格差容認の石原・橋下とも積極的に連携。でも、反対するだけ石原・橋下よりかはナンボかマシ。反対する限りは仲間に入れてやるよ。それ位のつもりでいたら良い。全否定する必要もないが過度の期待も禁物。(07月21日)
元請企業の新入社員が研修で物流センター見学に。今日に限って仕分けラインのスピードが遅い。元請けの前でミスしないよう、見学中だけスピード緩めたらしい。それってヤラセじゃん。ヤラセには真実の叫びを。見学者の前で、こんな所で働いていたら殺されてしまうと。新入社員には効果絶大w。(07月21日)
スーパーは土日祝日が掻き入れ時。物流センターも週末が多忙。元請新入社員が見学に来た土曜日午前も本来は忙しい筈。そんな日でもやろうと思えば適正スピードで無理なく仕分け出来るのだ。午後からまた無茶苦茶な流し方してきたので、非常停止の紐を引っ張り5分間ラインを止めてやった。紐1本で出来るストライキ。(07月22日)
労組も職場の小さな愚痴を何故もっと取り上げない?以前には通信員のコラムでそんな愚痴も取り上げていたような気がする。職場の一番の話題は脱原発デモでも尖閣問題でもない。仕事や人事に対する愚痴だ。労働組合も産業革命期のパブでの労働者の愚痴から始まったのに。たかが愚痴と侮っていたから今の衰退を招いたのでは。(07月22日)
小沢の老獪な所は、そんな庶民の愚痴を政治に取り入れる嗅覚にある。生活が第一という新党名も、左翼や労組を拒否しつつも保守派の大言壮語にも眉をひそめる庶民感覚に一番近いものでは。だからキラキラネームとバカにされながらも、民主党の一番(枚)看板を完全に奪ってしまった。小沢も本心は石原・橋下と寸分違わないのに。(07月22日)
自民も民主もダメで、維新の会や石原新党に人気が集まる。しかし何か上から目線で、言ってる事も結局は金持ち優遇。それに引き換え小沢は庶民感覚、鳩山も母性本能をくすぐる。マスコミが2人を叩けば叩くほど同情も一定集まる。かくして、普天間問題での裏切りも、民自大連立仕掛人としての前科もすっかり視野の外に。(07月22日)
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