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アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

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 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

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戦争もブラック企業もゴメンだ!大阪若者憲法集会&デモ

2014年10月29日 18時28分09秒 | 何でも秘密ではなく積極的に情報公開


 「何が秘密、それも秘密」。政府にとって都合の悪い情報は何でも秘密にしてしまう秘密保護法の12月10日施行を前に、同法の廃棄をめざす集会やデモが、先週末を皮切りに、これから全国各地で取り組まれます。さる10月26日には大阪でも早速、同法や集団的自衛権行使に反対する上記の集会とデモがありました。私もそれに飛び入り参加してきたので、少し遅くなりましたが報告させてもらいます。



 「大阪若者憲法集会&デモ」と銘打ったその取り組みは、午後1時に大阪・西区民センターでの弁護士さんの講演で始まりました。その弁護士さんは西川大史さんと言い、「明日の自由を守る若手弁護士の会」(略称:あすわか)に入って秘密保護法反対の活動をされている方です。その方が、今の日本国憲法の成り立ちや、その憲法に違反している秘密保護法や集団的自衛権行使について、分かりやすく説明して下さいました。(左上写真)

 今の憲法と他の法律との最も一番大きな違いは、法律が人々を縛る物であるのに対して、憲法は国家権力を縛り、その暴走を食い止める点にあります。これはどういう事かと言うと、例えば刑法という法律には、「他人の物を盗ってはいけない」「他人を殺してはいけない」という事が定められています。取り締まられるのは、あくまで国民です。しかし、これが憲法では逆に、「何事も法律によらなければ、国民の自由を奪ったり国民に刑罰を科してはならない」「もし罪に問われる事になっても、被告人の権利は充分尊重されなければならない」という事が定められているのです。この様に、国家が法律の名で国民を不当に抑えつける事がないように、憲法で国家権力に縛りをかけているのです。この仕組みが「立憲主義」です。
 ところが、今の安倍政権は、その「立憲主義」が気に入らなくて、戦前の様な、政府が好き勝手に国民の自由や権利を制限できる憲法に再び作り変えようとしているのです。

 その一つが集団的自衛権の行使です。「憲法9条を変えて再び外国と戦争できるようにしよう」「それも、別に日本が攻撃されていなくても、米国がどこかで戦争をおっ始めたら、それに自動的に参戦できるようにしよう」と言うのが、その内容です。これではもはや「自衛」ではなく「侵略」です。昔の日本による韓国併合・中国侵略も、戦後の米国によるベトナム・イラク侵略や、旧ソ連によるアフガニスタン侵略も、全て自衛の名目で行われました。今の「イスラム国」等に対する攻撃も、それを「集団」と言う名の「仲間内」で行おうとしているのです。
 しかし、もっと日本にとってより身近な尖閣の領土問題や北朝鮮の拉致・ミサイルに限って言っても、別に集団的自衛権なぞ振り回さなくても、個別的自衛権(自衛隊による専守防衛)だけで充分対処できる問題です。しかも、当の米国自身も「戦争になっても助けるのは自国民優先で、外国人を助けるのは余裕がある時だけだ」と言っているにも関わらず、「日本人救出に向かう米艦船も守れないでどうする?」と大嘘まで付いて、集団的自衛権の行使に踏み切ろうとしているのです。そんな事をしても、売られてもいない他人の喧嘩を自分から買って出て、逆に他人から逆恨みされるだけなのに。何でそんな事の為に我々が犠牲にならなければならないのか。

 その嘘を覆い隠す為に、集団的自衛権行使とセットで持ち出されてきたのが、先に上げた「何が秘密、それも秘密」の秘密保護法です。しかし今でも、福島第一原発事故の影響が隠蔽され、都合の悪いデータは一切開示されず、鳴物入りの安全キャンペーンだけが張られているのに、そんな法律が施行されたら一体どうなるのか。ますます憲法はただの「絵に描いた餅」に成り下がってしまうではないか。憲法も空気の様な物で、無くなって初めてその有難味が分かる。・・・そういう事を、西川さんが分かりやすく説明していただきました。

 その次に登場なさったのが、イラクで戦争前から子どもたちの支援活動をしてきた高遠菜穂子さんです(右上写真)。彼女は、「戦争になればまっ先に犠牲になるのはこの子どもたちだ」と、イラク戦争反対の声を上げた為に、散々ネトウヨ(ネット右翼)から叩かれました。当時まだ私が参加していた北朝鮮拉致問題の掲示板でも、この頃から、ネトウヨどもによる「朝鮮人は朝鮮半島へ帰れ」だの「朝鮮人死ね」だのと言った、北朝鮮とは何の関係もない高遠さんたちを貶める投稿がやたら目に付き出し始めました。その一部は、当時まだ掲示板として始めたばかりだった今の私のブログにまでちょっかいを出しに来ましたね。

 しかし、実際はどうだったか。あれほど当時の米大統領ブッシュが「イラクにある」と言った大量破壊兵器は出て来ず、イラクではフセイン政権打倒後もそれに輪をかけた独裁政治や特定宗派に偏った政治が行われた為に、かえってテロをのさばらせる結果になってしまったではないか。
 今のイラクのイスラム教徒シーア派を主体としたマリキ政権も、かつてのフセインに弾圧された腹いせから、以前よりも更に輪をかけた弾圧を同じイスラム教徒のスンニー派に対して加えるようになった。国民は言論の自由を奪われ、日々の生活にも困窮する中で、反政府・反米を掲げる「イスラム国」に次第にシンパシーを抱く様になってしまった。勿論、その「イスラム国」とて、その本質においては、かつてのフセインや今のマリキ以上の弾圧政治でしかないが、もはやこれだけ「テロリストの天下」になってしまった中では、それを抑える物が何も無くなってしまった。
 米国の空爆は、更にそれを煽る結果にしかならないのに、マスコミは「イスラム国」の脅威を煽るだけで、その背景については何も伝えない。・・・その様子を、高遠さんが滞在当時のビデオを使って解説して下さいました。

 この西川・高遠両氏の講演会に参加していたのはほとんど20歳代と思しき若者です。講演に先立って咲洲・池田北高校の廃校に反対する在校生・卒業生のアピールもありましたから、ひょっとしたら10代の人もいたかも知れません。最近はこの手の集会には中高年の人しか見た事がないので、久しぶりに新鮮な感じがしました。ただ、如何せん参加者が余りにも少なすぎます。会場の大ホールにいたのは100人位でしょうか。ちょうどそれ位の人数に見合った会場だったので、座席はほぼ埋まっていましたが、施行前のこの時期にまだこの人数では、とても秘密保護法施行を食い止める事は出来ません。今以上の取り組みが求められていると思います。私も微力ながら頑張らねば。 



 講演と意見交流の分散会の後は、いよいよ大阪市内をデモ行進。区民センター横の公園から長堀通に出て、心斎橋から御堂筋に出て難波まで歩きます。既に夕暮れ時で、デモ行進が出発する時はすっかり陽が落ちていました。集会・デモの実行委員会から支給された光物のネックレスやブレスレットを身に着けて、いざデモに出発!

 そのデモですが、もはやデモというよりパレードです。昔の様な「我々は~何々に反対するぞぉ~!」と言った絶叫調ではなく、路上ライブのノリで、「レッツゴー・トゥギャザー!みんなで一緒に声あげよう!憲法生かせ!平和を守れ!自由の為に!権利の為に!戦争なんか行きたくない!私は望む!みんなが平等、差別ない社会!お金が無くても学べる教育!ブラック企業はルールを守れ!」と言った、誰もが納得できる分かりやすい言葉で、シュプレヒコールを上げていました。私としては、「ルールを守れ」の箇所については、もっとはっきりと「ブラック企業撲滅!」ぐらい言ってやっても良いのではないかと思いましたが。
 御堂筋に入ると、もはやデモコースの定番となった車道と歩道の間のバス専用レーン(?)を通り、心斎橋の大丸・そごう横をかすめ、南海難波駅前を右折した先の交差点で流れ解散となりました。

 みんなもたまには飛び入りで参加して、普段思っている事を口に出して言えば良いのに。その為のデモなんだから。それがたとえストレス発散の為であっても別に構わないじゃないですか。少なくとも、「在特会」の「朝鮮人殺せ~!」と言ったヘイト(差別扇動)デモなんかよりかは、まだこっちの方が、よっぽど自分にとっても社会にとっても為になります。もしも、デモと言えば未だに、中年のオッサンがヘルメットとマスクかぶって、あるいは鉢巻とゼッケン姿で、「我々は~何々に反対するぞぉ~!」と絶叫している様なイメージしか持っていないとしたら、そっちの方がよっぽど古臭いと思いますね。

 そもそも、それ以前に、こんな「何が秘密、それも秘密」なんて法律、守ろうにも守りようがないじゃないですか。それでも守ろうと思うなら、もう何も言わずに黙り込むしかない。そんなバカな話はない。そういう意味でも、この秘密保護法は、もはや憲法違反以前の欠陥法案なのです。
 こんな守りようもない法律、いくら施行されても別に守らなくても良いのではないでしょうか。何でもかんでも「悪法も法なり」と従えば良いってモンでもないでしょう。時と場合によっては、そんな居直りも必要なんじゃないかと思いますね。
 実際、職場にまともな労働組合もなかった(形だけの御用組合はあるが)牛丼チェーン「すき家」のアルバイトも、最後には一斉退職という形で会社に抵抗する事で、ブラックな労働条件の改善を一定勝ち取る事が出来たのですから。

 以前、したり顔で「戦争になれば世の中が流動化して負け組も浮上できる」と言った評論家がいましたが、実際は逆です。安倍や石原、橋下等の政治家が戦争に行く事はまずありません。戦争に駆り出されるのは常に貧しい若者たちだけです。現に米国がそうなっているではありませんか。いくら志願制でも、他にまともな就職口がなければ、軍隊に入隊するしかない。そんな貧しい黒人やヒスパニックがイラクや他の外国の戦場で大勢亡くなっています。米国政府も、奨学金や恩給や、不法移民でも入隊すれば与えられる市民権をエサに、そんな貧しい若者をターゲットに軍隊への勧誘活動を行っています。
 日本も遅かれ早かれそうなるでしょうが、そんな事はまっぴらゴメンです。「特攻・玉砕」に名を借りた無理心中は、第二次大戦時だけでもう沢山です。



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橋下も在特会も同じ穴のムジナだ

2014年10月22日 22時53分38秒 | ヘイトもパワハラもない世の中を
橋下徹・大阪市長が桜井誠「在特会」会長と激突


 橋下徹大阪市長とヘイトスピーチが問題になっている「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の「意見交換会」が10月20日、大阪市役所で行われた。
 意見交換という名とは裏腹に、面談は「あんたが言い出したことやろ」「あんたじゃねえだろ」など、冒頭から怒号が飛び交う展開となった。「うるせえ」「なんだよ」などと声を荒げた末、桜井氏(注:在特会会長)が立ち上がり、橋下市長に詰め寄ったため、SPらが制止する場面もあった。
 議論はその後、しばらく続いたが、ほとんどかみ合わないまま。ついにはお互いに罵倒しあう展開になり、橋下市長が終了を告げて立ち去った。当初30分程度が予定されていた意見交換は、10分足らずで終わった。
 二人の面談の模様は、ニコニコ生放送で生中継されたが、視聴者からは「大の大人同士が恥ずかしいな」「口げんかか」など、批判的なコメントが投稿された。(以上、弁護士ドットコムの記事より)

 長くなりますが、その「意見交換会」でのやり取り全文を下記に引用しました。但し、こんな「子ども同士の喧嘩」をそのまま転載しても見苦しいだけなので、私が適当に段落分けして、小見出しと、要約も必要に応じて付けました。

●「あんたが言い出したことやろ」(桜井)⇒橋下の挑発にまんまと乗る桜井

橋下市長:先に言ってもらったらいいんじゃないですか。
桜井氏:そうですか、まずね、色々と言いたいこともあるんですけれども、ヘイトスピーチについてお伺いできます?
橋下市長:僕の意見を聞くんじゃなくて・・・。
桜井氏:いや、あんたが言い出したことやろ。
橋下市長:あんたじゃねえだろ

●「民族とか国籍を一括りにしてレッテル張るな」(橋下)⇒これは橋下の言う通り

桜井氏:おまえでいいのか、じゃあ? あのね、まずあなたが、ヘイトスピーチうんぬんて言い出したことでしょ。
橋下市長:大阪で、そういう発言はもうやめろと言ってるんだ!
桜井氏:どういう発言なのかって聞いてんだよ!
橋下市長:民族とか国籍を一括りにして評価をするような、そういう発言はやめろと言ってるんだ。
桜井氏:朝鮮人を批判することがいけないって、あなたは言ってるわけ?

●「うるせえ。おまえ、おまえだよ」(橋下)⇒橋下の挑発戦術、更に本格化w

橋下市長:おまえな・・・。
桜井氏:おまえって言うなよ!
橋下市長:うるせえ。おまえ、おまえだよ
桜井氏:なんだよそれ・・・。

(桜井氏、立ち上がり橋下市長に詰め寄る。SPらが駆け寄り、桜井氏を制止した)

●「勘違いするなよ、おまえ」(橋下)

桜井氏:それでも男かよ、こうやって守られやがって。
橋下市長:座れ。勘違いするなよ、おまえ。
桜井氏:そちらこそ、勘違いしないでもらえるか。
橋下市長:おまえな、勘違いするなよ。

●「君は公僕だろ?」(桜井)

桜井氏:君は公僕だろ?
橋下市長:公僕がなんだよ。
桜井氏:公の僕(しもべ)であって・・・。
橋下市長:おまえみたいのは許せねえって言ってんだよ!
桜井氏:だったらやってみろよ、男だったら一対一で! なんだよ、後ろの警備は? 人に命、守ってもらわなきゃ、なんにもできないんだったら、最初から言うなよ!

●「おまえ、国会議員に言え」(橋下)⇒そもそも橋下の方から議論を持ちかけたのでは?

橋下市長:大阪で、おまえなあ、そういう発言はやめろ。
桜井氏:どういう発言なんだって聞いて、答えられないだろ、君?
橋下市長:おまえ、国会議員に言え。
桜井氏:は?
橋下市長:おまえの主張は国会議員に言えっていってるんだよ。
桜井氏:あんたの友達の国会議員に言ってるよ。
橋下市長:言えよ。
桜井氏:おう、言ってるよ
橋下市長:どんどん言え。
桜井氏:それで終わりじゃねえか、話は。

●「参政権を持ってない在日韓国人の人に言ってもしょうがねえだろ」(橋下)⇒これも橋下の言う通り

橋下市長:参政権を持ってない、在日韓国人の人に言ってもしょうがねえだろ。
桜井氏:その参政権を求めてるだろ彼らは・・・。
橋下市長:強いものに言えよ。
桜井氏:言ってるだろうよ。
橋下市長:もっと弱い者いじめばかりするんじゃなくって。
桜井氏:じゃあ、いったいどう弱い者いじめをしたか教えてくれるか?

●「民主主義なんだから選挙やって訴えろよ」(橋下)⇒単なる多数決だけではただの「数の横暴」、そんなものは民主主義でも何でもないと思うが

橋下市長:国会議員に言え、政府に言え、東京に行って来い。で、統一地方選挙あるだろ? 立候補しろ。
桜井氏:君ね、なんで私を呼んだんだ、そしたら?
橋下市長:民主主義・・・おまえがな・・・。
桜井氏:(手元の資料を見ながら)記者会見のあんたの発言、全部ここに抜き出してるけど、最初におまえが呼んでるだろうよ。
橋下市長:民主主義なんだから、選挙やって訴えろよ。
桜井氏:それで、いつも逃げてるだろ
橋下市長:くだらねえ。そんな政治団体か何か知らねえけどな、そんなしょうもないことやるんじゃなくて、今度の統一地方選挙でおまえ訴えたらいいじゃないか。
桜井氏:わたし、政治に興味ないので。

「特別永住制度に文句あるんだったら国会議員に言え」(橋下)⇒「同じ穴のムジナ」の証明その1

橋下市長:だから、そういう在日の特別永住制度とか、そういうことに文句があるんだったら、それを作った国会議員に言えって言ってるんだよ
桜井氏:言ってるんだよ。そして何よりもね、特別永住制度なくしたらどうなるかわかるだろ・・・。
橋下市長:だから、国会議員にいえ。
桜井氏:言ってるって言ってるんだよ。

「最高裁でまだ可能性もあるから断定はできないけど」(橋下)⇒「同じ穴のムジナ」の証明その2

橋下市長:ルール違反をやってる特定個人がいるんだったら、刑事告発しろ。民族をまとめて、国籍をまとめて、それに対して、評価を下したり、ああいう下劣な発言はやめろ。
桜井氏:どういう下劣な発言なんだって聞いてる。
橋下市長:裁判所で認定されてる事実だ。
桜井氏:俺が言ったのかよ
橋下市長:まだ、1審、2審だから、最高裁でまだ可能性もあるから、まだ断定はできないけど。おまえ、そういう主張があるんだったら、ちゃんと、政治家に言うか、それか立候補して訴えろよ。

●「7月に言った事と9月に言った事が全然違う」(桜井)⇒逆襲に転じる桜井wその1

桜井氏:なるほど、君は政治家じゃないんだね?
橋下市長:訴えろよ。
桜井氏:いや、君は政治家じゃないんだろ?
橋下市長:おれは大阪市長。
桜井氏:その大阪市長が、何の権限があってヘイトスピーチがどうのこうのって言ってるの? これ、7月の君の記者会見たよ。自分が相手をするから来いと、こう言ってるんだよ? しかも、9月になんて言ってるよ。「僕に簡単に会えると思うな」とかね。ふざけたこと言うな。頭おかしいのか君は。7月に言ったことと、9月に言ったことと全然違うだろ。政治家に言えって言うから、あんたにも言ってるだろ。
橋下市長:国会議員に言えって言ってるんだよ。

●「特定個人に言え」(橋下)

桜井氏:そして何よりもね、特別永住制度をなくすために・・・。
橋下市長:市役所の前で言ってもいいけど、韓国人や朝鮮人を一括りにして、それに対してああだこうだ言うなっつってんだ、大阪では。
桜井氏:日本人を一括りにして、誹謗中傷をやるから、叩き返しているだけだろうよ。おまえも日本人の代表だったら少しくらい言えよ、韓国人に。
橋下市長:特定個人が誰なのか、特定個人をちゃんと指摘しろよ。
桜井氏:朴槿惠(パク・クネ)でもいいよ。君が言ってやれよ。
橋下市長:それで、刑事告発でもなんでもやれよ、民主主義のルールに基づいて。

●「おまえ、何か勘違いしてるんじゃないのか?」(橋下)、「一地方の首長ごときでふざけたこと言うなよ」(桜井)

桜井氏:こちらも民主主義にルールに基づいてデモ行進やってる・・・。
橋下市長:おまえ、何か勘違いしてるんじゃないのか?
桜井氏:何を?
橋下市長:おまえ、自分で世の中変えられる力あると勘違いしてるんじゃないか?
桜井氏:そりゃ、あんただろうよ。たかが、一地方の首長ごときでふざけたこと言うなよ。
橋下市長:だったら、おまえ立候補して当選してみろよ。
桜井氏:政治にまったく興味ないんでね。政治家っていうのは、この世でもっとも醜悪な人種だと思ってるんでね。
橋下市長:当選してから言え。

●「政治には興味がない」(桜井)、「だったら政治活動するな」(橋下)⇒橋下も負けてはいないw

桜井氏:悪いけど、政治に興味がない人間が言ったってしょうがないだろ。
橋下市長:そしたら、いちいち政治的活動するな!
桜井氏:政治を信じてない人間が政治に出るのは、なによりも冒涜行為だろ!違うか?

●「これは選挙の話じゃなくてヘイトスピーチじゃなかったのか!」(桜井)⇒逆襲に転じる桜井wその2

橋下市長:世の中を変えるのは、そんな簡単じゃないの。
桜井氏:わかってるよ。君を見てればよくわかるよ。
橋下市長:統一地方選挙をやって、ちゃんと訴えて・・・。
桜井氏:これは選挙の話じゃなくてヘイトスピーチじゃなかったのか!
橋下市長:支持されるかどうか・・・。
桜井氏:話をそらすなよ!

「慰安婦活用」発言の橋下が「慰安婦は売春婦」の桜井を「差別主義者」とw⇒目くそ鼻くそ

橋下市長:おまえみたいな差別主義者は大阪にはいらない。
桜井氏:誰が差別主義者だよ?
橋下市長:おまえだよ。
桜井氏:なんで差別主義者なんだ、教えてくれるか?
橋下市長:民族を一括りにしてしゃべるなって言ってるんだ。
桜井氏:ということは、韓国人はみんな差別主義者か?
橋下市長:ルール違反があるんだったら特定個人をしろよ・・・。
桜井氏:どうなんだ! 韓国人がみんな差別主義者か答えろよ?
橋下市長:お前だよ、差別主義者は。
桜井氏:おまえ、どうして、そうやって話をそらすわけ?
橋下市長:もうやめろって。もうわかってんだろ? 自分で。
桜井氏:それはあんただろ。自分で言ってるの、めちゃくちゃじゃないか。

●「普通にやれ」(橋下)、「普通にやってるじゃないか」(桜井)

橋下市長:とにかく、大阪では、おまえみたいな活動はいらないから。ちゃんと政治的な主張と、通常の表現の自由に収まるような主張に変えろと言ってるんだ
桜井氏:おまえね、こないだ、在特会がおとなしくなったとかなんとか言ってただろ? ああいうデモしか、われわれやったことないんだよ。それ以外のデモで、あんたが言う、ヘイトがどうのこうのっていうデモがあるんだったら、日付言ってくれるか?
橋下市長:だから、普通にやれ。
桜井氏:普通にやってるんだよ。
橋下市長:表現の自由の範囲内で、普通にやれ。
桜井氏:だから、それをあんた、確認したって言ったじゃんか。
橋下市長:だから、民族を一括りにして言うな。朝鮮人は出ていけとか、ゴミはゴミ箱、朝鮮人は半島に帰れとか、そういう、下らないことはやめろ。
桜井氏:それ、いったい何が悪いわけ?

●「朝鮮人殺せ」ヘイトスピーチの一体どこが「民主主義」なのか?⇒桜井の主張も橋下と同様に支離滅裂w

橋下市長:特別永住者の制度がおかしいんだったら、ここがおかしい。ここをこうしろ。これはおかしんじゃないかと、そういことを言え。
桜井氏:朝鮮人は朝鮮半島に帰れっていうのはひとつの意見だろうよ!
橋下市長:やめろと。民族を一括りにするのは。
桜井氏:おまえ、民主主義否定するのやめろよ。言論の自由を否定するのやめろよ。あんた民主制の下で選挙で受かったんとちがうんかい?民主制否定するんだったら辞めてから言えよ。

●「飛田新地に帰れ」(桜井)

橋下市長:選挙出てからやれよ。
桜井氏:飛田新地帰れよ。
橋下市長:選挙出てからやれよ。
桜井氏:選挙に興味がないって言ってる。あんたたちみたいな権力欲ばっかりじゃないんだよ、人間は。日本を少しでも良くしたいと願う。あるいは、日本に対して冒涜行為を働く、暴言を働くような人間がいたら、怒って当たり前と違うか?

●「もう終わりにしようか」「大阪市役所から出ていけ」(橋下)

橋下市長:勘違いするなよ、おまえ。いい加減にしろ。(振り向いて)もう終わりにしましょうか?
桜井氏:帰れ、さっさと。
橋下市長:おまえ、ここ大阪市役所だぞ? おまえが帰れ。
桜井氏:お前が呼んだんだぞ? だから、外でやれっつったろ!
橋下市長:帰れ、帰れ。

(会場から、生活保護の問題に触れるように要求する、やじが飛んだ)

●「市役所から出ていけ」「飛田新地へ帰れ」で意見交換終了w

橋下市長:帰れ。
桜井氏:生活保護の問題は・・・。
橋下市長:施設管理権は大阪市長にありますから、帰れ(席を立つ)
桜井氏:みっともないったらありゃしねえな、この男は。言い逃げかよ。さよなら、弱虫の橋下君。二度と会うことはないと思うけど、さっさと帰れ。飛田新地に帰れー! はい、終わり。

 以上、かくして橋下徹・大阪市長と桜井誠・「在特会」会長の「意見交換会」は、わずか8分たらずのぶざまな「子供の喧嘩」で終りました。

 さて、「子供の喧嘩」の一部始終を紹介した為に前置きが長くなってしまいましたが、ここからようやく本論に入ります。
 朝鮮人差別を煽る「在特会」が「目くそ」なのはもはや明らかですが、それと派手な喧嘩を演じた橋下市長もなぜ「鼻くそ」「同じ穴のムジナ」なのか?その理由については、私の過去のブログ記事「ならぬものはならぬのです。」の、次のくだりに書かれています。以下、繰り返しになりますが、再びこちらに引用します。

>そもそも彼ら(注:在特会)が廃止を求めている「在日特権」とは何か。日本政府は、かつて植民地として支配してきた朝鮮・韓国・台湾人に対して、終戦までは一方的に「日本人」とみなし、しかも「二等国民」として差別しておきながら、戦後は講和条約発効と共に、これまた一方的に「日本国籍」を剥奪しました。その結果、在日朝鮮・韓国人や在日台湾人は一瞬にして「どこの国の人間でもない」状態にされ、無権利状態に追いやられました。そこで「流石にこれでは拙(まず)い」という事で、これらの人々については、他の在日外国人とは別枠で「特別永住者」としての資格が認められるようになったのです。その資格を「在日特権」と攻撃しているのです。(以上、当該ブログ記事より)

 この「在特会」が廃止を求めている「在日特権」なるものが、先の「子供の喧嘩」の中でも出てきた「特別永住制度」なのです。
 実は欧米諸国にも似たような制度はあります。例えば、元イギリスの植民地だったインドやケニア等の人々も、英国内への入国や就職・定住に際して、他の外国人にはない便宜が与えられ、英国内を自由に行き来できます。国籍についても、英国籍かインド等の国籍のどちらを選ぶかも自由に選択できます。
 ところが日本では、1952年にサンフランシスコ講和条約で独立を回復した際に、在日朝鮮人等がそれまで保持していた日本国籍を、通り一遍の法律だけで一方的に剥奪し、それに代わる国籍選択の自由も与えませんでした。当時の日本は韓国とも国交がありませんでしたから。1965年になってようやく韓国とは国交が回復しましたが、1971年には逆に台湾と国交断絶してしまいます。そして北朝鮮とは今でも国交がありません。

 「それでは幾ら何でもあんまりだ」という事で、ようやく定められた入管特例法に基づく「特別永住制度」に対して、「在特会」は「特権」だと喚き散らしているのです。しかし、今まで人間扱いされてこなかった旧植民地の人々が、ようやく「半人前扱い」される所まで来た事が、果たして「特権」と言えるでしょうか。これは「植民地主義の負の遺産」でこそあれ、「特権」とはとても言えないでしょう。
 それに対して橋下は、前述の「子供の喧嘩」で国会議員だけにその責任を転嫁し、喧嘩が終わったら早速、「在特会」と歩調を合わすかのように、「特別永住制度については見直しが必要だ」と言っています(NEWSポストセブン朝日新聞参照)。確かに見直しは必要でしょう。しかし、その見直しは、在日朝鮮人等も人間扱いする方向でなければならないはずです。果たして今の橋下にその自覚があるでしょうか。今までの彼の言動から察すると、私は多分ないと思います。(⇒「同じ穴のムジナ」の証明その1)

 これについてもそうです。

>それは、今回の京都地裁判決の発端となった2009年12月の「在特会」による朝鮮学校襲撃事件についても言える事です。戦後も学校教育法の枠外に置かれ、在日朝鮮人の寄付によって運営されてきた朝鮮学校は、校舎を用意するだけで手一杯で、グラウンドを買う資金なぞ持てませんでした。左上の写真でも分かるように、校舎の間に挟まれた猫の額ほどの空地しか確保できませんでした。だから、京都市も経過措置として、学校の前にある児童公園のグラウンドを、右上写真のように運動場として体育の授業や朝礼に使用する事を認めてきたのです。勿論、朝鮮学校の方でも地域と共存を図る為に、住民とは何度も話し合いを持ってきました。そこに「在特会」が突然横やりを入れて来て、「グラウンドを日本人に返せ」と難癖を付けて来たのが、記事冒頭に掲げた動画です。(同上、当該ブログ記事より)

 「朝鮮学校なぞ学校じゃない、ぶっ壊せ」「朝鮮人はスパイの子」「舐めとったらアカンぞ!」「キムチくさい」「お前らは黙って隅っこ歩いとればいいんじゃ!」「おおっ、喧嘩やるんか、やったろうやないか」・・・これがその動画の内容です。たとえ、北朝鮮拉致問題があったとしても、こんなヘイトスピーチ(差別扇動)が許されて良いはずはありません。

 ところが橋下は、その京都地裁判決に対して、「最高裁でまだ可能性もあるから断定はできないけど」と二股をかけるような主張に終始し、自分も政治家でありながら「国会議員に言え」と言い逃れに終始しています。これでは桜井ならずとも、「逃げた」と言われても仕方ありません。(⇒「同じ穴のムジナ」の証明その2)

 ヘイトスピーチ(差別扇動)は、「見苦しい」「うるさい」「日本人の誇りを傷つける」「オリンピック開催の邪魔になる」「日本に外国人観光客が寄り付かなくなる」からダメなのではありません。そんなものはあくまで結果論です。それ以前に「人権侵害」だからダメなのです。そうでなければ「隠れてやれば良い」という事にしかなりません。
 それを橋下・大阪市長も舛添・東京都知事も、「下劣だ」「オリンピック開催」云々の理由でしか批判してません。しかも今回の橋下に至っては、「国会議員に言え」とか「最高裁ではまだ確定していないが」とか「普通に表現の自由の範囲内で行え」とか、責任回避や様子見や程度問題の議論に終始するばかり。「差別は国政でも地方政治でも認められない」「在日特権なぞまやかしだ」と何故きっぱりと言えないのか。
 橋下市長も安倍首相も、「在特会」のヘイトスピーチを表向きは批判していますが、その批判の仕方はせいぜい「見苦しい」止まりです。そして実際には、「在特会」のデモの常連だったり、彼らからずっと選挙で応援してもらっていた「維新の会」や自民党の政治家がわんさかいます。しかも、歴史認識や政治問題では「在特会」と全く立場に立っている。これを「同じ穴のムジナ」と言わずして、一体何と言うのでしょうか。


「在日特権」の虚構 : ネット空間が生み出したヘイト・スピーチ
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真田幸村と猫のいる秘境駅

2014年10月19日 16時19分19秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ


 以前、高野山の戦犯慰霊碑探訪記事を書いた時に、字数の関係でカットせざるを得なかった沿線風景などについても書きたかったので、再び高野山に行って来ました。但し、もう高野山には上らず、極楽橋へも行かず、紀伊神谷・紀伊細川の二つの秘境駅と、それだけでは時間が余るので、ついでに真田幸村やその家来の十勇士で町興しをやっている九度山の街並みを堪能してきました。

 まずは南海高野線の九度山駅からスタートです。ホームにある花壇がキレイ。他に高野下と下古沢(しもこさわ)の駅にもこの様な花壇があり、駅員や地元の方が丹精込めて管理されています。さすが近代化産業遺産に指定されているだけあって、駅にも風情が感じられます。
 真田十勇士とは、猿飛佐助、霧隠才蔵、三好清海入道、三好伊三(いさ)入道、穴山小助、由利鎌之助、筧(かけい)十蔵、海野(うんの)六郎、根津甚八、望月六郎の10人。戦国武将の真田幸村に仕えた忍者や槍・鉄砲の名手です。こんなにいたのですね。私は猿飛佐助と霧隠才蔵しか知りませんでした。
 この真田十勇士ゆかりの地を回るスタンプラリーに私も参加しました(左下写真)。全部回ると幸村茶というお茶がもらえます。駅前の交差点を渡って「真田のみち」からスタートするのですが、入口の道標ゲートが奥まった所にあり、場所が分かりにくかったのが残念です。



 私としては、あくまで秘境駅探訪がメーンのつもりなので、九度山については駆け足で紹介していきます。まず真田庵(右上写真)から。真田幸村が関ヶ原の戦い(1600年)に負けた後、徳川家康によって蟄居(ちっきょ:自宅軟禁)を命じられ、大坂冬の陣、同・夏の陣の陣(1614~15年)に再び出陣するまで住んだ所です。ここのスタンプラリーのスタンプ台は縁側の上の高い所にあり、私は背が低いので取りにくかった。
 真田庵の隣に幸村庵というのもあり、こちらもスタンプラリーのコースに組み入れられていますが、別に史跡でも何でもありません。ただのお蕎麦屋さんです。私が行った時はまだ昼前で準備中でした。真田十勇士にちなんだ飾りつけや広告が街中のあちこちにある事からも、真田ブームにかける町の意気込みがうかがえます。
 スタンプラリーのゴールは幹線道路沿いの道の駅「柿の郷くどやま」です。地元資本のスーパーや土産物販売・展示コーナーや喫茶店が併設されています。そこの喫茶店で昼食を食べ、ラリー完走記念の幸村茶のペットボトルをもらいました。



 スタンプラリーはそこで終了ですが、それ以外にも忘れてはならないのが、高野山の開祖・弘法大師(空海)ゆかりのお寺・慈尊院(左上写真)と、その先にある昔の高野山参拝路(町石道)の起点・丹生官省符(にゅうかんしょうふ)神社(右上写真)です。どちらも世界遺産に指定されています。高野山は昔は女人禁制だったので、空海自身のお母さんも山麓の慈尊院に住まわせたのですね。女性絡みの史跡だけあって、安産や乳がん治療の祈願に訪れる人が後を絶ちません(中央上の写真)。九度山の地名も、空海が慈尊院のお母さんに月に9度も会いに来た事に由来するのだとか。こんな大事な史跡をなぜスタンプラリーのコースに組み入れないのだろう?確かに、どちらも道の駅から更に片道徒歩約10~15分と、町の中心部からは少し遠いですが。





 再び九度山駅に戻って、午後からはいよいよ秘境駅の探訪に。駅では無料の雨傘貸し出しやベンチへの座布団設置が行われていました。
 別に有料の観光列車「天空」になぞ乗らなくても、普通の各駅停車でも窓が広いので景色は充分堪能できます。むしろ各駅停車の方が、「天空」が止まらない駅にも停車するので、更に秘境駅の気分が味わえます。高野下駅の古レールの架線柱(大正14年6月製造のレア物です!)も、各駅停車の車窓から停車中に撮影できました(職場新聞の編集上の都合で掲載断念!)。
 まず訪れたのは高野線の終点・極楽橋から一つ手前、標高473メートルの紀伊神谷(きいかみや)駅(左上写真)。通勤・通学客で終日ごった返す高野線も、橋本から先は単線です。特に高野下から先は典型的な山岳路線で、50パーミル(単位表記は‰で、千メートル進む毎に50メートル上る)の急勾配や半径100メートルの急カーブが連続し、使用できる車両もズームカーと呼ばれる車長17メートル2扉式の中型車に限られます。難波から終点の極楽橋まで通しで走れるのは特急「こうや」等の一部の車両だけです。
 駅も高野下より先はもう秘境駅そのものです。実際に、この紀伊神谷とその一つ難波よりの紀伊細川の2つの駅は、秘境駅ライター牛山隆信氏のブログ「秘境駅へ行こう!」で取り上げられた全国200駅の中でも、それぞれ81位と161位にランクインしています。
 上段右上写真が、駅のホームから高野山(極楽橋)方向直ぐに見える50パーミル勾配の大迫トンネル。トンネル反対側の明かりの位置からも、その勾配の凄さがしのばれます。



 駅の周囲は森だけ。人家が全然ありません。実際は丘一つ越えた反対側に神谷の集落があり、高野線が高野山・極楽橋まで全線開通する昭和初期までは参拝客の宿場町として賑わったそうですが、当日はそこまでは足を延ばせませんでした。
 しかし、その賑わいも昔の話。今はもう乗降客数が南海全100駅中最下位の一日13人に甘んじています(2012年)。長靴でやって来て駅でよそ行きの靴に履き替える地元の乗降客用に個人別の靴箱が用意されている程、もっぱら地元客だけの利用に止まっています(右上写真)。
 ちょうど時間もあるので、紀伊細川の駅まで歩いてみる事にしました。駅の人に聞くと、紀伊細川までは駅間距離で約3キロ弱との事。まあ一本道だし下りなので何とかなるだろうと、その時は思っていました。普段はなかなかお目にかかれない50パーミルの勾配標も、途中の踏切で撮影できたし(この2つ右上の写真)。

 しかし、延々と続くつづら折れの急勾配に、だんだん不安になってきました。スマホの地図アプリで現在地を調べようにも、地図には線路と道路しか表示されません。都市部の検索ではマンション名までご丁寧に表示される携帯の地図アプリも、こんな秘境駅周辺では線路と道路しか表示されないのですね。川も学校も郵便局も表示されないのでは、位置が皆目分かりません。おまけに途中で二股別れする道まで現れる始末。もう登山やハイキングと変わらないのだから、地形図は必要不可欠だという事に気付いたが、もう後の祭りで。
 しかし、その反面、街中では見れない景色にも色々と遭遇する事が出来ました。恐らく山林作業者専用だと思われる、断崖絶壁を登る謎の階段とか。みかん輸送用のモノレールとか(この直ぐ下の写真)。





 そうこうするうちに、やがて田畑や人家が現れてきたので、いよいよ細川の集落に到着かと思いきや。それにしては到着がやけに早すぎる。実際に後で調べたら、そこはまだ浦神谷という途中の集落でした。ここで上段右上写真の川の橋の下の道に注目!ロケーションからすると、これは恐らくトロッコ道(森林鉄道)の跡ではないか!
 浦神谷の集落を抜け、再び山間の道を行く事しばし。やがて前方に、高野線の車窓からも見えた見覚えのある建物群が。後で調べたら、細川集落にある高野町の町営住宅でした(下段左上写真)。紀伊細川の駅も、はるか山の上に見えてきました。自宅前で洗車している人に駅への道順を教えてもらい、目印の郵便ポストを右折(同じく右上写真)。
 ところが、その道というのが、これまた駅前通りとはとても思えないような道で。不安に駆られながら歩きはじめる私。不安に駆られながら山間の「駅前通り」を行くと、やがて駅への道標や階段が(下の3枚の写真)。





 ついに紀伊細川駅にたどり着きました(左上写真)。この秘境駅に来たのも、この駅が「猫のいる秘境駅」としても有名だからです。和歌山電鉄の「たま駅長」とは違い、マスコミにはまだほとんど取り上げられていません。その数なんと18匹。毎晩18時に駅長や利用客が餌をやる事になっているのだとか。但し、餌を上げる事が出来るのは、駅長の許可を得た一部の利用客に限られますが。そして猫たちも、馴染み客以外には余りなついてくれません。触ろうとすると逃げて行きます。お友達になるには、もう後何回か通わないとダメみたい(右上写真)。



 駅からの眺望もまた格別です。今しがた上ってきた麓の町営住宅が眼下はるか下に見えています(左上写真)。まだ少し時間があったので、上ってきた左側とは反対の駅右側の、唯一駅に通じている片道一車線の車道から、麓に見える神社の銀杏(いちょう)の大木まで、再び下りてみる事にしました(右上写真)。
 道路沿いにはイノシシ除けの電線が張り巡らされていました。触ったら感電します。通るのは地元の人だけなので、警告表示も一ヶ所だけしか無かったのでしょう。私は触りませんでしたが、道路沿いでもあり、近畿自然歩道や町石道のハイキングコースも近くを通っているので、もう後何ヶ所か表示を増やした方が良いと思います。やがて車道から階段で降りて神社に。そこから再び紀伊細川の駅に戻ります。(下の3枚の写真)



 この駅も含め、橋本以南の駅は全て国の近代化産業遺産に指定されています。
 但し、地方の秘境駅とは違い、下古沢以外には委託の駅長が昼間は勤務しています。電車のダイヤも大体30分に1本はあり、比較的容易に来る事が出来ます。改札も自動改札。但し自動券売機はなく、ピタパ(PiTaPa)やイコカ(ICoCA)も使えません。
 下古沢以外は全駅に行き違い設備があり、唯一行き違い設備の無い下古沢駅だけが、高野下以南では一番乗客が多いにも関わらず唯一無人駅である事からも、これらの駅員が改札要員というよりも保線要員(連絡や非常時の対応用)として配置されている事がうかがえます。

 実際、台風19号が通過した直ぐ後のこの当日も、途中の線区や秘境駅の紀伊神谷駅でも、何人もの保線作業員の方に出会いました。今回の台風19号でも、一時運休した南海本線とは対照的に、本来なら山岳路線も抱え、より条件が厳しいはずの高野線が運休を免れたのも、この保線作業員の方たちの日常の努力の賜物であろうと思います。
 でも、それも大手私鉄の南海だからこそ出来るもの。地形的には同じ様な条件下にある、例えば静岡県の大井川鉄道で、SLなどの観光収入だけでそれをまかなおうとしても、それは無理な相談でしょう。

 同じ事は町興しの取り組みにも言えます。高野山開創1200年や真田幸村キャンペーンなどの地元の努力にも関わらず、高野町も九度山町も人口はこの40年で半減しています。(高野町7604→3979人、九度山町8091→4963人、いずれも1970→2010年、出典はウィキペディア)
 九度山でも、賑わっているのは幹線道路沿いにあるスーパーが運営する道の駅だけで、地元主婦が切り盛りする「まちなか休憩所」にはお客がほとんどいませんでした。町中でスタンプラリーに興じている最中も、手入れされずに廃墟と化した民家を目の当たりにしました。

 やはり、本当に地域の活性化を図るには、観光や町おこしだけでなく、基幹産業の農林業や水産業の振興を図る以外には無いと思います。
 ところが国のやり方を見ると、それと正反対の事ばかりやっています。「アベノミクス」「地方創生」と掛け声だけは勇ましいが、TPP(環太平洋経済連携協定)による市場開放で、農業を多国籍資本の食い物にしようと企んでいます。いくら国内の農家が努力しても、外国の大規模機械農法や企業農法と太刀打ちできるはずがありません。元々自然条件が全然違うのだから。
 では、日本では農業など止めて、外国の安い農産物でまかなえればそれで好いのか。外国の農産物がなぜ安いかというと、農薬をふんだんに使って遺伝子組み換え作物などを大量に生産しているからでしょう。自然破壊や資源浪費、途上国の農民搾取などと引き換えに。それでたとえ短期的には利益を上げる事が出来ても、長期的には地力減退、自然破壊や格差拡大の形で、巨大なしっぺ返しを食らう事になります。原発事故と同じ様な形で。そういう事も色々と考えさせられた秘境駅探訪でした。
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右翼と政府による脱原発運動への弾圧に抗議する

2014年10月16日 22時48分24秒 | 福島の犠牲の上に胡坐をかくな
桜田修成(桜田修)他 撮影(江川麻莉)ツイキャスしながら脱原発テント村襲撃するも逮捕されず 1/2


(転載開始)
経産省前テントひろばはあらゆる攻撃に屈せず闘い続けます/2014.10.13

 10月12日午後5時半ごろ、経産省正門方向から接近した女1名を含む4名がテントを襲撃した。テント前の横幕などを引きはがし、特に第2テントの内部に侵入し、乱暴の限りをつくした。天幕を破り、備品を投げ、足の踏み場もないまでの狼藉を働いた。その間30分、途中から丸の内署の警官がかけつけるが、幸い居合わせた10人近いテント関係者に負傷はなかった。設置以来3年余、右翼の襲撃は何回もあったが、これだけの破壊行為は初めてである。

 襲撃の一部始終は、襲撃者の一人である女がツイキャスでネット上に流している。売名行為のつもりだろうが、自らの犯罪を証明した。動画を通して続く女の低劣な「おしゃべり」が連中の正体をよく示している。「ぶっ壊せ~」の叫びはまだしも、傑作にも、テント前のスローガンを読もうとしたが、「廃炉」の漢字が読めなかった。そして「竹島はどうなんだ」という難癖。脱原発テントは竹島問題などと関係がない。敢えて言えば、竹島などという無人島の何千万倍もの面積の「国土」が福島で失われている、今も原発事故によって十数万もの人々が故郷に帰れないでいることを知っているのか。

 襲撃者は、いわゆる街宣右翼とも違う在特会的ネトウヨの類だろう。だがわれわれは決してこうした暴力行為を軽視しない。なぜならこの背後には、安倍亡国政権のもとでの立憲政治の壊滅から異様な「朝日」バッシングまでのファシズム前夜的空気が広がっているからだ。中国や韓国に対する常軌を逸した排外主義的憎悪が氾濫しているからだ。ファシズムの重要な特性は、無知と倒錯と暴力にある。重要なのは、このような暴力が今日の閉塞した日本社会の危険な世情と共鳴していることだ。「茶色の朝」の接近を許してはならない。

 すべては、引き続きの支援、そして脱原発運動の全体の発展にかかっている。心から感謝しなければならないが、襲撃から1日足らずの間に、「テントの修復のため」の多額のカンパを含む様々な支援が寄せられている。テントは現在、その占有をめぐって東京地裁で係争中である。テント前の地裁公示書には「債務者らに限り使用を許す」とある。われわれはどのような暴力にも屈しない。非暴力・不服従のあらゆる手段で闘う。福島を初めとする全国の支援者とともに、この脱原発運動の重要な砦を今後も守り抜いていく決意である。

                  経産省前テントひろば・運営委員会

(転載終了)
http://tentohiroba.tumblr.com/

 上記の声明が回ってきたので私のブログにも緊急転載させてもらいました。
 「経産省前テントひろば」(通称:脱原発テント村)とは、2011年3月11日の福島原発事故によって故郷の暮らしを奪われた福島のお母さん方が、事故に対する補償と脱原発政策への転換を求め、東京の経済産業省前の広場にテントを張って24時間座り込みを始めたのがきっかけで生まれました。その後、支援者の数も増え、複数のテントに常駐体制が敷かれる今のような形になりました。私も2012年5月に東京旅行の際に一度立ち寄らせてもらっています。テント村の公式ホームページへはこのリンクをクリック。

 それをこの10月12日に、桜田修・江川麻莉など4名のクズ右翼どもが、いきなりタクシーで乗り付け襲撃してきました。「廃炉」の漢字も読めないくせに、政府べったりの産経新聞やネット掲示板「2ちゃんねる」から仕入れた生半可な知識だけで、核廃棄物や原発事故の処理に伴う膨大なコストも棚に上げ、「原発廃止で電気代が上がったらどうする」とか、原発問題とは全然関係ない竹島問題まで持ち出して、一方的に襲撃してきたのです。しかも、このクズどもは、それを自慢のネタとして、自分で撮影した動画をネットに公開までして。逆に暴行・脅迫の動かぬ証拠になる事にも気付かず。それが記事の最初に載せた動画です。

 このクズどもが動画の中でしきりに喚いている「経済産業省の敷地を不法占拠」との言い分も、元はと言えば、全然住民や世論の意見を聞かず、一方的に原発再稼働や放射能汚染地への帰還を推し進める政府にこそ、その責任があり、それに対する抗議として、やむにやまれずテントで座り込みせざるを得なくなった事を完全に無視しています。誰が好き好んでこの炎天下や寒空の下でテントを張って居座ったりするものですか。福島の住民をそこまで追い詰めた政府や東電こそが、真に糾弾されるべきではないですか。

 このテント村の立ち退きを巡る裁判(民事訴訟)は今も係争中です。今はあくまで係争中であり、裁判所から出ている仮処分命令も、あくまでも「テント村の現状保全」であり、「立ち退き」ではありません。それを、債権者の国の言い分だけを鵜呑みにして「不法占拠」と言い募り、一民間人の部外者のくせに債務者(テント村関係者)に一方的に暴行・脅迫を加え、器物損壊を働いたクズどもの方が、よっぽど「不法」ではないですか。

 このクズどもは、その後110番通報によって警察に連行されましたが、何と当日中に釈放されてしまいました。それもこれも、国家公安委員長の山谷えり子を始め、安倍政権の主要閣僚が軒並み右翼・ネオナチ団体の「在特会」「日本会議」等と表裏一体の関係にあるからではないですか。今回のテント村襲撃犯も「在特会」系の人物です。だから、現役の閣僚でありながら、ネオナチ団体の関係者と平気で記念撮影に応じ、それを後で指摘されても「知らぬ存ぜぬ」でのらりくらりと言い逃ればかりして、「ネオナチが人権の敵である」という当たり前の事すらちゃんと言えないです。
 こんな国は先進国の中では日本だけです。ヨーロッパや米国では、ネオナチや人種差別を公然と支持しただけで刑事罰に問われます。ドイツではヒットラーを称賛しナチスの旗を掲げただけで有罪になります。それがこの日本ではこの体たらくです。

 テント村の声明文の中に出てくる「茶色の朝」というのは、そういう「体たらく」を風刺したフランスの絵本です。「茶色の犬や猫しか飼ってはならない」とのおふれを政府が出し、それに違反したり批判したりする人間が片っ端から逮捕されるという話です。フランスではベストセラーになりました。日本でも大月書店という出版社から翻訳版が出ています。

 また、香港では、民主選挙を要求して街頭を占拠中のデモ隊に対して、中国政府が暴力団を使って弾圧に乗り出しています。それを日本のマスコミも盛んに報道します。しかし、この日本国内のクズ右翼どものテロについてはほとんど何も報道しません。右翼がこわいのか、政府ににらまれたくないのか。おそらく、その両方でしょう。今の日本政府も、この香港の現状や「茶色の朝」に出てくる政府と何ら変わらないのに。脱原発テントを襲撃したクズ右翼どもも、香港の暴力団や「茶色の朝」に出てくるゴロツキと全く同じではないですか。

 それでも「原発問題なんて我々とは関係ない」という人は、職場の現状についても考えてもらったら良いと思います。表面的には民主国家であると言われ、平和憲法で戦争を放棄したはずのこの国で、何で政府が秘密保護法の制定や集団的自衛権の行使にばかり力を入れ、消費税ばかり上げて法人税は引き下げるのか。米国や大企業にばかり顔を向け、戦争ごっこにばかりふけり、ブラック企業を野放しにするのか。それもこれも全て、今の日本が香港や「茶色の国」と大差ないからではないですか。

 人権蹂躙(じゅうりん)という点では、格差社会やブラック企業の問題も、原発問題も、根っこにあるのはみな同じです。脱原発テント村の弾圧を容認する者は、やがて自分自身も同じ様な事をされても何も言えなくなるでしょう。そんな事になる前に、日本が香港や「茶色の国」に完全になってしまう前に、どうぞ脱原発テント村への弾圧にみんなも出来る範囲で抗議の声を上げて下さい。「具体的に何をすれば良いか」という事については、前述のテント村公式ホームページを見て下さい。
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拡散:北星学園大学を応援しよう!~賛同の呼びかけ(レイバーネット日本)

2014年10月16日 18時41分08秒 | ヘイトもパワハラもない世の中を
       ◆◆ 北星学園大学を応援しよう ◆◆
        
           負けるな北星!の会(略称マケルナ会)呼びかけ人一同

 北海道札幌市の北星学園大学に「非常勤講師の植村隆をやめさせなければ爆破する。学生を痛い目に遭わせる」という脅迫状が複数届き、電話やメールの攻撃も続いています。

 元朝日新聞記者の植村さんは 1991 年、韓国の元日本軍慰安婦のつらい体験の告白を記事にし、一部から批判されています。議論は言論の自由ですが、脅迫や業務妨害は犯罪です。

 植村さんの高校生の長女は氏名、写真をネットでさらされ「自殺に追い込む」と脅されています。長男の高校の同窓生は人違いされ、ネットに写真と実名入りで「売国奴のガキ」「自殺しろ」と書かれました。ひどい人権侵害です。

 植村さんの講座は留学生対象の「国際交流」で、慰安婦問題ではありません。学生が何を学ぶか、大学が誰を講師にし、何を教えるかは、学問の自由、大学の自治です。神戸と大阪の二つの大学でも同様の問題が起きました。これは自由と民主主義に対するテロです。

 北星学園大学を応援するため、思想信条、立場を越え、「自由と民主主義を守る」というこの一点で協力し、共に行動しましょう。
                           2014年10月6日

★賛同してくださる方へ

1 大学のHP(お問い合わせ入力フォーム)から、応援の声を届けましょう。
 仲間にも呼びかけましょう。

http://www.hokusei.ac.jp/site_information/contact/form.html  

2 当会の賛同人となってくださる方は、①~⑤をご連絡ください。
 名簿をもって大学を訪問する予定です。

①お名前
②肩書き・所属
③住所(都府県、道内は市町村)
④公表(①②)の可否
⑤メールアドレス

連絡先 メール: makerunakai@yahoo.co.jp
または FAX: 011-351-2777
※いただいた情報は厳重に管理し、会の目的以外に使用しません。

3 活動支援のカンパ(1 口 500 円・何口でも)をお願いします。
 送金先:ゆうちょ銀行振替口座
 記号02720-4 番号70218
 名称:マケルナ会

<呼びかけ人>

池澤夏樹(作家)  伊藤誠一(元日弁連副会長)  内田樹(神戸女学院大学名誉教授)  内海愛子(市民文化フォーラム共同代表)  太田原高昭(北海道大学名誉教授)  岡本仁宏(関西学院大学教授)  荻野富士夫(小樽商科大学教授)  小野有五(北海道大学名誉教授)  海渡雄一(元日弁連事務総長)  桂敬一(元東京大学教授) 加藤多一(絵本作家) 神沼公三郎(北海道大学名誉教授)  香山リカ(立教大学教授)  姜尚中(聖学院大学学長)  神原勝(北海道大学名誉教授)  古賀清敬(北星学園大学教授)   後藤乾一(早稲田大学名誉教授)  小林節(慶応大学名誉教授)  小原隆治(早稲田大学教授)  小森陽一(東京大学大学院教授)  斎藤耕(弁護士)  佐藤博明(静岡大学元学長)  新西孝司(元高校教師)  鈴木賢(北海道大学教授)  高橋哲哉(東京大学大学院教授)  田中伸尚(ノンフィクション作家)  田中宏(一橋大学名誉教授)  千葉真(国際基督教大学教授)  津田大介(ジャーナリスト)  中島岳志(北海道大学准教授)  中野晃一(上智大学教授)  西谷修(立教大学特任教授)  西谷敏(大阪市立大学名誉教授)  原寿雄(元共同通信編集主幹)  秀嶋ゆかり(弁護士)  福地保馬(北海道大学名誉教授)  藤田文知(元BPO放送倫理番組向上機構)  藤原宏志(元宮崎大学学長)  真壁仁(北海道大学教授)  松田正久(前愛知教育大学学長)  水越伸(東京大学教授)  森村誠一(作家)  山口二郎(法政大学教授)  結城洋一郎(小樽商科大学名誉教授)  渡辺達生(弁護士)  和田春樹(東京大学名誉教授)

http://www.labornetjp.org/news/2014/1413425744079staff01
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台風転じて時限スト

2014年10月13日 20時01分43秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ


台風でJR西が運転取りやめ 13日夕から京阪神地区(神戸新聞NEXT) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141012-00000002-kobenext-soci … こんな日にも出勤しなくてはいけないのだろうか?もし帰宅できなければ最悪カプセルホテルに宿泊となるが、ホテル代払う為に仕事している訳ではない。

よし、ならば私もJR西に倣って、14時で仕事を取りやめて早退してやろう。作業配置にカチッと組み込まれているのは午前中だけで、午後からの作業はあくまで夜間シフトの準備・フォローという位置付けなのだし、何より命あっての物だねだからな。

運転休止が予め決まっているのは今の所はJR西だけだが、そのうちに場合によっては他の私鉄や地下鉄も運休するかも知れない。そもそも、自分達の保身を優先して平気で労災揉み消しにかかる様な会社に、わざわざこちらから義理立てしてやる事なぞない。



「すき家」のバイトもブラックな労働条件に怒って一斉退職で対抗した。その事で、たとえ未組織労働者による退職という消極的抵抗でも、やり様によっては成果を引き出せる事が分かった。今回の台風襲来もブラック企業に一泡吹かせてやる絶好の機会だ。



安倍政権も秘密保護法施行・集団的自衛権行使で国民支配に成功したと思っていたら大間違いだ。中国の兵法にも「三十六計逃げるにしかず」とあるだろう。今は戦前とは違う。たとえ憲法改悪で徴兵制や福島原発での勤労奉仕を強制されても、いざとなれば一旦海外に逃げて捲土重来の機会を窺う手もある。



予定通り14時きっかりに退勤。台風は九州上陸後、勢力が徐々に弱まりつつあるが。自転車通勤のS君も15時退勤の予定。T君は「今日は物量多いから」とか言って遠慮していたが、「仕事より我が身守る事の方が大事」と私とS君で説得。労災揉み消し会社には、こちらもこれ位してやらないと。

今、帰りの電車内から。雨はまだ小雨程度だが、風が次第に強くなってきた。場所によってはビル風で傘がさせない所も。後は台風が大阪の右(東)側を通るか左(西)側を通るかだ。台風は北半球では反時計回りに渦を巻くので、後者だと加速度がついて更に風がキツくなる。第二室戸台風の時がそうだった。

コメント (2)
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ヘイト本「サヨク汚染ランキング」の発行に抗議する‏

2014年10月08日 22時06分41秒 | ヘイトもパワハラもない世の中を
この県がすごい! 47都道府県サヨク汚染ランキング (晋遊舎ムック)
クリエーター情報なし
晋遊舎


ヘイト本「サヨク汚染ランキング」の発行に抗議する‏

株式会社 晋遊舎(しんゆうしゃ) 御中

 初めまして。大阪の××××(注:私の本名)と申します。
 早速ですが、貴社から今年8月22日に発売されたムック本「この県がすごい!47都道府県サヨク汚染ランキング」の発行について抗議します。
 これは「どの記事のどの箇所が気に入らない」という事ではなく、当該雑誌の内容について全て、もっと言えば「当該雑誌の発行そのものが気に入らない」という事です。
 何故なら、このムック本のコンセプト自体が、「サヨク」の定義・範囲やその妥当性も明示しないまま、民主党も解放同盟も共産党も中核派も、およそ「ウヨク」的でない全ての団体・勢力・個人を全て十把(じゅっぱ)一絡(から)げに「サヨク」とレッテル張りし、「反日」「中国・韓国の手先」と攻撃するものだからです。
 この様なレッテル張りが何をもたらしたか。いみじくも言論・出版業界関係者なら、知らない筈はないでしょう。
 ナチスドイツのユダヤ人虐殺しかり。戦前日本の治安維持法による言論弾圧しかり。
 関東大震災の後に流された流言飛語によって、多くの朝鮮人や社会主義者が、「井戸に毒を投げ入れた外国のスパイ」との汚名を着せられ、暴徒になぶり殺されました。また、小林多喜二などの作家が、戦争反対や民主主義と言った、今では当たり前の言説を唱えただけで、「アカ」呼ばわりされ、特高警察の拷問で殺されました。今でも、元朝日新聞の記者と言うだけで、いくつかの大学関係者が職を追われようとしています。(注1)
 この様な「弾圧のお先棒」を担ぐような事が、どれだけ「言論の自由」を掘り崩し、最終的には貴社の活動基盤すら危うくする行為であるか。貴社も言論・出版業界の一員なら、今更説明するまでもないでしょう。
 相手を「サヨク」と十把一絡げにレッテル張りして「ゴミ」呼ばわりする以上は、貴社自身も、自民党や「在特会」等と十把一絡げに「ネトウヨ」「権力の犬」「御用メディア」とレッテル張りされ、相手から「ゴミ」呼ばわりされ暴力で言論を抑えつけられても、一切文句が言えなくなる訳ですから。
 貴社は出版物の中で中国も批判していますが、その中国政府による天安門事件や香港市民に対する弾圧と同じ様な事を、貴社自身も、この日本国内においてやっているではありませんか。
 こういう本ばかり出していると、最後には貴社自身にも、その結果がブーメランのように跳ね返って来ます。
 それでも、「たとえヘイトスピーチ(注2)でも差別扇動でも、自分たちの金儲けにさえなるなら、それで好し」と言うのであれば、それではもはや、公害垂れ流しの悪徳企業や、労働者を使い捨てするブラック企業とも何ら変わりません。もはや「守銭奴の所業」という他ないでしょう。
 当該ムック本が、必ずしもレッテル張りを意図したものではなく、個別の団体・個人による利権漁りや脱法行為を告発するつもりであった、と言うのであれば、こんな「サヨク」等と言う安易なレッテル張りで誤魔化すのではなく、個別の事案について、堂々と事実に基づいて告発すれば良いだけの話です。
 この様なヘイト本の発行には断固抗議します。
 以上、当該ムック本の管轄部署が分からなかったので、とりあえず貴社のホームページに記載された部門別メールアドレスのトップに表示されていたアドレスに本メールを送らせて貰いました。後は貴社の方で、該当する担当者・担当部局に転送していただければと思います。

(転載終了)

(注1)参考記事:
「言論テロ」に屈するな 北星学園大脅迫、山口教授らが市民団体(10/7日付 北海道新聞)
 札幌市厚別区の北星学園大に、元朝日新聞記者の非常勤講師を辞めさせなければ「爆弾を仕掛ける」などと脅迫する手紙が届いた問題で、6日、全国の著名人43人が呼び掛け人になり「負けるな北星!の会」が発足した。東京と札幌で開いた記者会見で「今起きている暴力に目をつぶることは、明日の暴力を認めることだ」とのアピールを発表し、大学への支援を求めた。
 東京・永田町の衆院第1議員会館で行った会見には、呼び掛け人7人が出席。小森陽一東大大学院教授は「今回の脅迫は明らかな人権侵害であり、言論テロだ。『赤狩り』が学問の場で行われてはいけない」と強調。山口二郎法政大教授は「学問、言論の自由を守るために、北星学園大を支援していく」と話した。
 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/567166.html

(注2)ヘイトスピーチ:「憎悪表現」「差別扇動」と訳される。人種・民族差別や障害者・同性愛者・ホームレスなど社会的弱者や少数者に対する差別・偏見を煽る言動を指す。

 先程、上記のメールを株式会社 晋遊舎に送りました。
 本来、「サヨク」であろうと「ウヨク」であろうと、個人の思想は自由であり、それを表明する「言論の自由」も誰にでも平等にあります。それを「汚染」という言葉で「ゴミ」扱いし、「サヨクなら弾圧されて当然」とする様な「他人の自由を踏みにじる『自由』」なぞ、一切認められない。こんな事、今更言うまでもない事ですが。
 この「晋遊舎」という出版社ですが、この「サヨク汚染ランキング」や「嫌韓流」漫画の様なヘイト本(ヘイトスピーチを煽る書物)を数多く出す一方で、韓国や台湾のアニメ・ゲーム本も平気で取り扱う様な、節操のない会社らしいです。
 そういう意味では、昔からの根っからの右翼系出版社とは違い、俗受けのする物はとりあえず何でも取り扱う、その中で今は安倍政権誕生などで復古的な世論が強まっているので、ネトウヨ(ネット右翼)に受ける様な物を多く出す事で金儲けしよう、というのが、この会社の経営方針でしょう。
 そんな会社相手に、マジで怒るのもどうかと思いましたが、でも、こんなトンデモ本でも放っておくと、それをマジで受け取る輩がどんどん増えて来て、やがて前述の新聞記事で取り上げられた「言論テロ」によって、「言論の自由」そのものが失われてしまいます。
 むしろ、こんなトンデモ本であるからこそ、根っ子のうちに摘み取っておかなくてはならないと思い直して、先方に抗議メールを先程送らせてもらいました。

 以下、抗議先の晋遊舎に関する情報を、当該企業のホームページから抜粋しておきます。

●法人名:株式会社晋遊舎
●住所:東京都千代田区神田神保町1-12
●創業:平成7年9月28日
●資本金:1,000万円
●会社役員:代表取締役会長 武田 義輝、代表取締役社長 西尾 崇彦 (以下略)
●事業内容: 
 雑誌、書籍、パソコンソフトの企画、開発、制作、出版、販売および著作権、商標権、意匠権の管理業務、広告代理業務、コンピュータを使用した情報提供サービス業務
●主要月刊誌:Windows100%、iP!、Mr.PC、MONOQLO、家電批評、LDK、黄金のGT、クロスワード フレンズ
●社員数:65名
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ミナミの赤い夜 共産党deナイトVol.2

2014年10月05日 21時11分10秒 | 二大政党制よりも多党制


 大阪・ミナミの宗右衛門町(そうえもんちょう、そえもんちょう)にロフトプラスワン・ウエストというトークライブハウスがあります。東京にあるロフトプラスワンの姉妹店で、大阪にもこの4月にオープンしました。トークライブハウスなので音楽だけでなく映画の上映や各種のイベントなども開催されます。そのロフトプラスワン・ウエストで、標記タイトルのイベントがある事をバイト仲間の一人から聞き及び、私自身も元共産党員だった事もあり、昨夜ロフト見学も兼ねて行って来ました。



 会場には18時過ぎに着きました。まだ開演まで少し時間がありましたが、もう室内はこの通り、若者たちで大盛況。最近は、こういう共産党がらみのイベントは、この前の地元の母親大会でもそうでしたが、中高年が大半で若者は数えるほどしかいなかったので、この若者の多さにはビックリ。聞けば今回は第二弾(Vol2)で、第一弾が予想外に好評だったので、またやる事になったのだと。
 幕開けは清水ただし氏(党大阪府委員会副委員長)と宮島正氏(同府政対策委員長)のWタダシの掛け合い漫才から。清水さんの方は元松竹芸能のコメディアンで地元のラジオ番組にも出演された事があるので私も名前だけは知っていましたが、宮島さんの方は初めて聞く名前で、この記事もネットで経歴など検索しながら書いている状態です。でもまあ、漫才はなかなか面白かったです。



 この後に大阪の若手議員・候補予定者として、4名の方が紹介されました。そのうちの3名の方については、もうメモも取らなかったので名前は覚えていません。
 しかし、右端の赤いコスプレの女性だけはやけに目立っていたので、名前もはっきり覚えています。大阪12区衆院予定候補の吉井芳子さんです。服装こそ派手ですが、もう大学生の息子が2人いて、その息子が1食40円の鶏うどんの自炊で下宿生活をしのいでいるの見て、若者の貧困状態に怒って選挙に出たのだとか。その「若さ」や思い切りの良さに再度ビックリ。同年齢の私が、いつも疲れた疲れたと言っているのとは対照的。
 その後もレンとかいう女の人や男性のライブが続きます。




 次にドン・イノコシとかいうオッサン(党の教育係?)が登場して、「共産党に対する疑問に応える」コーナー。
 (1)旧ソ連や中国の共産党とどう違うの?
 (2)今は護憲とか言ってるけど最初は今の憲法にも反対だったのでは?
 (3)民主集中制で入党したら強制的に活動させられるのと違うの? 
 という3つの質問の他に、参加者からの質問にも答える形で話が進められました。

 このうちの(1)(3)については、
 (1)昔はソ連や中国から干渉され党内にそれに迎合する動きもあったりして困ったが、今はそれらの干渉もはねのけ自主独立でやって行っている、
 (3)議論は民主的に行うが決まった方針はみんなで実践する事で、その方針の正否をみんなで確かめる(これを民主集中制という)、

 という、私が党員だった頃ともそう違わない答えが用意されていましたが、(2)については、
 (2)憲法制定当時は個別的自衛権も認めず天皇の戦争責任もあいまいにされたので反対したが、憲法で天皇の政治的権利が制限され天皇もそれを守ると言っているので護憲に転じた、という答えでした。
 私はそれを聞いて、「本当にそれで大丈夫なのかな?」と疑問に思いました。

 何故なら、たとえ天皇個人には権力欲がなくとも、今の安倍首相の様に、天皇をダシにして独裁者の様に振る舞おうとする政治家が今でも大勢いるのに、復古主義の温床となる様な制度をいつまでもそのままにしておくのは拙いのではないか。天皇制そのものが一種の身分制度で、今の民主主義の考え方とは相いれないし、今でもそれをダシにして、隙あらば大日本帝国の頃の様な日本に戻そうとする勢力がうごめいているのに、いつまでもそんな制度によりかかっていてはダメではないでしょうか。
 「今の日本は君主制ではない」という答えも、確かに制度面では今の天皇には政治的権限はほとんどないのは事実ですが、さりとて、普通の共和国でもないのに、「民主的」と手放しで称賛するのは、余りにも甘すぎる評価ではないかと思います。

 その他にも、参加者からの質問にも答えるという事だったので、元いずみ生協職員だった私も、「生協内で横行していた長時間労働・サービス残業やパワハラ・セクハラについて党としてどう総括しているのか?」と質問用紙に書いて、アンケート回収箱に入れました。



 その後も「9条落語」や演歌のコーナーが続きます。落語では、食い詰めて自衛隊に入隊した「熊さん八っつぁん」が、隊内研修で「イラクやアフガンへの派遣も政治家が決める事で我々はそれに従うのみ。それがシビリアンコントロール(文民統制)だ」との教官の欺瞞(ぎまん)的な説明に対し、「実際にコントロールしているのは日本の文官ではなく米国じゃないか」と突っ込むオチが面白かった。
 会社でもそうでしょう。確かに業務命令や法律には従わなければなりませんが、それはあくまで人道や人権に反しない限りにおいてです。「公害垂れ流し」「食品偽装」や「パワハラ、セクハラ」を容認するような業務命令や法律には、むしろ人間として断固抵抗しなければならないという事も、今の日本国憲法の前文、12条、97条などに書かれている通りです。



 そうこうするうちに、宴もいよいよたけなわに。ブラック企業撲滅を公約に掲げ、今年の参院選挙で大阪選挙区から当選した辰巳コータロー議員が会場にかけつけてくれました(左上写真の右側の人)。この人、何と入党してまだ半年しか経っていないのに、いきなり選挙に出馬要請されて通ってしまったのだとか。これを「党の若返り」と素直に評価して良いのか、それとも、ちまたのブラック企業の様に「即戦力」として使われているだけなのか、私としてはまだ判断しかねますが。

 最近は共産党への入党者が激増しているそうです。そう言えば、少し前の「蟹工船」ブームの時も、そんな事が言われましたね。その時に激増した党員は今どこにいるのだろう?
 まあ、そうは言っても、今の日本の政党の中で選ぶとすれば、もう共産党しかないのも事実ですが。自民党や「維新の会」、次世代ナンチャラなんて、憲法や道徳を自分の都合の良い様に変える事しか考えていない。米国や大企業には何も言えず、弱い者虐めやセクハラ野次飛ばすしか能のない、これらの政治家が、とても今の労働者や若者の事を考えているとは思えない。民主党や「みんなの党」も、自民党と似たり寄ったりで、言ってる事もテンでバラバラで、しょっちゅう内輪もめ起こしているし。

 でも、共産党も決して万能ではない事は、党のリーダーシップで作られた「民主的な生協」の中にも、先に上げた事例が蔓延していた事からも明らかです。私はそれに愛想を尽かして生協も党も辞めたのです。さっきの私の出した質問にも回答はありませんでしたし。
 だからと言って、「どこも一緒だから何も行動しない」では、ただの負け犬にしかならないので、今でも選挙では共産党に投票するし、近所の党員から頼まれれば全戸配布のビラ撒きも一緒にやっていますが、党に入るのだけは今でも躊躇(ちゅうちょ)しています。



 会場では赤旗や「共産党ノート」も売っていました。「共産党ノート」と言っても、表紙に党本部の写真が写っているだけで、中身は何の変哲もない普通の大学ノートでした。Tシャツも売っていたが、3千円と高めで、もう10月で季節外れだし、単に「Anti War」のロゴだけでは。これがもしチェ・ゲバラやネルソン・マンデラ、トーマス・サンカラのTシャツだったら、ひょっとしたら私も無理して買っていたかも知れませんが。
 帰りに入口の所で、またあのコスプレのお姉さんがいて、何と私に握手までして見送ってくれました。
コメント (2)
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