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先日、「副所長のパワハラに抗議する」旨の投稿を勤務先企業のホームページに行いました。当該企業ホームページの意見投稿欄には字数制限があり、一千字以内に字数を抑えなければならないので、最低限の事しか書けませんでした。そこで、ここではもう少し詳しく掘り下げて書く事にします。
①誰が好き好んで早出なぞするか
副所長が朝礼で通達した「午前7時前の早出禁止」について、「むしろその方が従業員の健康にとっても良いのではないか」と、賛成する方も中にはおられるでしょう。私もそう思います。誰が好き好んで早朝5時や6時から働きたいと思うか。出来れば他の企業の様に、9時から17時で働ければそれに越した事はありません。でも、スーパーの物流センターの仕事を請け負っている以上、それは無理な相談なのです。生鮮食料品を扱っており、新鮮な肉や野菜をスーパーの店舗に一刻でも早く届けなければならないので、朝早くから働かなければならないのです。それがダメだと言うなら、朝7時から出勤しても普通に仕事が回るようにするのは会社の責任です。
②何故バイトにだけしわ寄せをするのか?
同じ朝礼で副所長はこんな事も言いました。「早出禁止で労働時間は短くなるが、仕事が減るわけではない。その分、今までよりも更に効率上げて働かなければならない」と。そのくせ「最近、商品の仕分けミスが増えている。指差し呼称で出荷先の店名や個数をしっかり確認するように」とも言っていました。指差し呼称だけで仕分けミスが減らせるなら苦労は要りません。ベテランバイトの人数を絞って、ド新人のバイトばかり投入し、指導・教育もベテランのバイトに任せきり。これではミスが増えて当然です。なのに、何故そのしわ寄せをバイトだけが被らなければならないのか?
③会社のどんぶり勘定のせいでこうなった
何故バイトの人件費を削減しなければならなくなったのか?勤務先スーパーが別の大企業グループの傘下に入り、作業もその大企業グループのやり方に合わせなければならなくなりました。その為に、今までカゴ車で商品を仕分けしていたのを、今後はカートラックで仕分けしなければならなくなりました。しかし、カゴ車とカートラックでは、商品の積み方一つ取っても全然違います。案の定、現場は大混乱。それでも配送の出発時間までには仕分けを完了させなければなりません。それを会社は当初、人海戦術で乗り切ろうとしました。人海戦術なので大量に人を雇わなければなりません。それで人件費が圧迫され、当初の混乱も落ち着いた今頃になって、バイト人件費削減の挙に出て来ているのです。しかし、幾ら人海戦術で乗り切らなければならないと言っても限度があります。当時の人員配置は果たして適正であったのか?その検証も抜きに、バイトにばかり負担をしわ寄せするのは筋違いです。
④誕生日プレゼントのムダ指摘に対して「会社の方針に逆らうならクビ」だとw
前述の副所長の朝礼訓示に対して、私は「バイトの人件費削減より仕事のムダ削減の方が先だろう」と反論し、制服デザインの無計画な変更と、誕生日プレゼントの花配布を、「仕事のムダ」として上げました。それに対して、制服の件はともかく、「誕生日プレゼントの花」の出費なんてタカが知れているのに、何故そんな物をやり玉に上げるのか?不思議に思う方もおられると思います。もっと大きい「仕事のムダ」が幾らでもあるのに、何故それをやり玉に上げなかったのか?それは、反論する時にたまたま思いついたのがこの二つだったからです。私もこれは失敗だったと思います。もっと大きなムダを一杯上げれば良かったと思います。でも、その時は、まさかこんな事で「クビ」の恫喝をかけられるとは思いませんでした。でも実際はかくの如しです。こんな事も言えないなんて、この会社はもうブラック企業そのものです。
⑤もっと大きな仕事のムダが他に幾らでもある
「誕生日プレゼントの花」なんかより、もっと大きなムダが幾らでもあります。例を上げればキリがありません。制服の無計画な更新もその一つです。ここでは一つだけ例示します。スーパーの物流センター業務を請け負っている私の勤務先企業は、そのスーパーを傘下に入れた大企業からすれば、三次、四次の下請け企業です。私の勤務先企業の所長の上にも、二次下請けの所長がおり、その上にスーパーの所長、大企業の所長がいます。その大企業の所長が時々現場に出て来て、現場の事をほとんど何も知らないのに、頓珍漢な指示を下に出すのです。バイト人件費削減も、おそらくその流れの中で出て来た話でしょう。でも、私に言わせると、同じ物流センターに何故、所長が4人もいるのか?それこそムダの最たるものです。所長なんて1人だけで十分です。残りの3人はバイトに格下げすべきです。何なら、頓珍漢な指示しか出せない大企業所長もクビにして、もっと有能な所長に代えるべきです。バイトの人件費を圧縮するなら、会社もそこまですべきです。
⑥バイトを物扱いするな
では、バイトを物扱いし、人件費削減しか考えていない会社は、一体どんな仕事をして来たのか?一つだけ例を上げます。今月の勤務シフト表が公表されたのは6月に入ってからです。バイトのシフト表なんて遅くとも前月末日の退勤時には公表されているのが当然なのに。非正規雇用のバイトは週2日の公休日も銘々バラバラです。毎週土日が休みとは限りません。私の場合も毎週日・水曜日が公休日です。それに加えて、有給休暇や欠勤の届け出がちゃんと認められたかどうかも、勤務シフト表を見て初めて明らかになります。そうであるにも関わらず、6月のシフト表が公表されたのは6月も数日経ってからです。「忙しかったから」云々の言い訳は通用しません。そんなこと言い出せば、給与の遅配も全部「忙しかったから」で済まされてしまいます。バイトを単なる「捨て駒」「物」としか見ていないから、こんな事も平気でまかり通るのです。こんな会社に、バイトの人件費を云々する資格があるのでしょうか?バイトの人件費を云々する前に、期日も守れない社員の人件費こそ削減すべきではないでしょうか?
先程、勤務先企業の本社に下記のメールを送りました。↓
副所長のパワハラに抗議する
6月12日の朝礼で「検品担当者以外の者については午前7時より前の早出を禁止する」旨の通達が××副所長からありました。検品以外のカートセットなどの作業も全て7時以降に、仕分けと同じタイミングでやらなければならなくなりました。それでなくとも、最近は商品の仕分けミスが頻発し、ミスをなくすように上から強く言われているのに。そこで、私は朝礼後に副所長に早出禁止の理由について聞きました。「何故わざわざバイトを急き立てるような事をするのか?」と。返って来た答えはやはり「人件費削減の為」との事でした。
その答えに納得いかなかった私は「人件費削減より仕事のムダを省くのが先ではないか?」と反論しました。そして、仕事のムダの例として、「制服のデザイン見直しが何度も繰り返されている事」と「誕生日の花プレゼント」の二つを上げました。年度替わりや体制変更を機に制服のデザインが見直される事は他社でもよくある話ですが、当社ではそれが短期間の間に何度も繰り返されています。一度替えた制服を何故また短時日の間にコロコロ変更するのか?これこそムダの最たる物ではないですか?
また、「誕生日の花プレゼント」も、自分の誕生日を祝ってもらう事は確かに有難いですが、花なんかもらっても飾っておく場所がありません。そんな物もらうよりも、手当増額や休日増など、もっと実のあるプレゼントで返してもらう方がよっぽど有難いです。
そうしたら副所長は何と言ったと思いますか?「制服の変更やプレゼントの内容を決めるのは会社であって〇〇さん(私の本名)ではない。会社の決めた事に納得がいかないなら、ここで仕事は出来ない」と、退職強要とも取れる恫喝に出てきたのです。私はただムダの中身について質問しただけなのに。確かに業務命令には従わなければなりませんが、それを口実に、従業員の「質問する権利」や「意見を言う権利」まで踏みにじる事は、たとえ上司と言えども許されません。それを業務命令不服従や就業規則違反でゴリ押しするなら、こちらも「言論の自由に対する侵害」「憲法違反」で対抗します。バイトは会社の奴隷ではありません。
この副所長の行為は明白なパワハラであり人権侵害です。たとえ上司と言えども従業員の人権を侵害して良い筈はありません。前述の発言に対する謝罪と撤回を要求します。
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前回の記事で、私の職場では、ベトナム人に続いてネパール人のバイトが増えている事について触れました。私の職場は、某大手スーパーの物流センターです。私はそこの物流センター業務を請け負っている会社の契約社員です。そのセンターでは、日本人だけでなく外国人のバイトも大勢います。日中はまだ日本人のバイトの方が多いですが、夜勤の時間帯になると、外国人バイトの方が日本人よりも多くなります。これまでは外国人のほとんどがベトナム人留学生でしたが、最近ではネパール人留学生が増えて来ました。
なぜベトナム人だけでなくネパール人のバイトが増えて来たのか?一つは、前回の記事でも明らかにしたように、ベトナム人だけでは人手不足の穴埋めが出来なくなったからです。少子高齢化の進む日本では、幾ら募集をかけても、日本人の若いバイトはなかなか来なくなりました。特に物流センターのような、低賃金で肉体労働が主体の職場では、なおさらその傾向が強いです。そこで、外国人の技能実習生や留学生を大量に雇うようになりました。
技能実習生や留学生と言っても、実際はただの人手不足の穴埋めです。日本では外国人の移民を制限しているので、単なる出稼ぎ目的だけでは、外国人は職に就く事が出来ません。その為に、職業訓練や日本語習得の為に、日本にやって来て、学費や生活費を稼ぐために、一定の範囲内で外国人もバイトが出来るようにしました。建前上は職業訓練や日本語習得の為ですが、実際は出稼ぎ目的です。だから、留学生でもピンキリです。中には日本語がほとんどしゃべれないバイトも少なくありません。
しかし、そんな外国人でも、仕事に慣れると戦力になります。今や、若いベトナム人の方が、年寄りの日本人よりもよっぽど戦力になります。しかし、最近はそのベトナム人も、なかなか来なくなりました。安い賃金で、就労時間に制限のある日本よりも、もっと好待遇で就労時間の制限のない他の国に流れるようになったからです。そこで、ベトナム人に代わってネパール人が、その穴埋めに使われるようになりました。これがネパール人バイト急増の一つの理由です。(上記のグラフ参照)
但し、ネパール人バイトが増えた理由はそれだけではありません。ネパールならではの特殊事情も、バイト急増の背景にはあります。この国では80年代末まで国王の独裁政治が続きました。その後、90年代の立憲革命で絶対王制から立憲君主制に移行します。しかし、その後も与野党が政争に明け暮れる政治が続きました。その間隙を縫って、地方では「ゲリラ戦で農村から都市を包囲する」毛沢東主義の革命戦略を掲げるマオイスト(ネパール共産党毛沢東主義派)が次第に台頭。やがて内戦に勝利し、王制から連邦共和制への転換を勝ち取ります。しかし、その後も政情不安が続き、失業率は30パーセントを超えるまでに。職を求めて多くの国民が日本を始め海外に流出。これがネパール人バイト急増のもう一つの理由です。(上記のNHK・BSドキュメンタリー番組の解説参照)
私はこれを見て、「共産党の中でもさらに時代遅れの、武装闘争至上主義のマオイストが、何故ネパールでは内戦に勝利出来たのか?」疑問に思い、調べました。そうしたら、マオイストが掲げる男女平等思想が、身分差別のカースト制の重圧に苦しむ女性の心をつかんだ事が分かりました。アフガニスタンやイランでは女性蔑視のタリバンやイスラム原理主義勢力が台頭する中で、ネパールではそれよりも「進歩的」な思想を掲げた集団が革命を成し遂げたのです。この中で、マイオスト自身も、武器を捨て、より民主的な議会主義の政党に変わっていきました。でも、長期のゲリラ戦で培われた闘争至上主義は、議会政党になっても、そう簡単には変わりませんでした。他の政党と同じように、民衆を置き去りにして、政争に明け暮れるようになってしまったのです。
この中で、現代の日本は一体どういう役割を果たしているのか?本来なら、平和憲法を掲げる日本こそが、ネパールの戦後復興や民主主義、国民生活の向上や人権確立に、多大な貢献が出来るのではないでしょうか?しかし現状は、せっかく職を求めて日本に来たネパール人を、低賃金の捨て駒として酷使するだけの、単なる「貧困ビジネス」の提供者になり下がってしまっています。このままではネパール人も、今のベトナム人と同じように、日本に見切りをつけて、もっと賃金や労働条件の良い他の国に移住するようになるでしょう。
確かに、マオイストも、ネパールという国自体も、まだまだ未熟です。しかし、女性兵士の割合が40パーセントにもなるマオイスト。それに対し、女性国会議員の割合がいまだ10パーセントに満たない日本。60年代には政党も禁止されて、まともな選挙もなかったのに、民主選挙で平和的に連邦共和国に移行出来たネパール。それに対し、いまだに天皇陛下万歳から抜け出せず、不便な元号制度やLGBT差別も克服出来ない日本。それを考えると、未熟なのは一体どちらか?
暗い話題ばかりでも何ですので、明るい話題も一つ。私の住む大阪でも、ネパール料理のレストランが続々と開店しています。今日はその一つ、南海本線住ノ江駅前にある「ニサ」というインド・ネパール料理のレストランに、昼食を食べに行って来ました。注文したのはAランチ。今日の日替わりカレー(チキンとナスのカレー)にサラダ、ナン、ドリンクが付いて700円。カレーの辛さは甘口・普通・中辛・辛口・激辛の5種類から選べます。ドリンクも、チャイ(ミルク紅茶)・ラッシー(ヨーグルト飲料)・コーヒーのアイスやホット、コーラなどから好きな物を選べます。私は普通の辛さのカレーに、ホットのチャイを選びました。ナンは大きく食べごたえがありました。
私は食べた後に、「ダルバートはないのか?」店員に聞きました。そうしたら「ない。そんな物作っても売れないから」と返されてしまいました。ダルバートというのは、豆のスープにご飯、野菜炒めの食事です。日本で言えばご飯、味噌汁、納豆・漬物に相当する、ネパール料理の定番です。でも、今の日本人には地味すぎて、余り人気はないのでしょう。日本でも、私たちが普段食べる味噌汁や納豆よりも、めったに食べれない寿司や天ぷらの方が、美味しくて異国情緒も味わえるので、外国人には人気があります。(上の絵がダルバートです)
私の会社でもそれは同じです。食堂メニューにベトナム風うどんのフォーを載せても、誰も注文しません。だから最近では、日本の焼きそばとほとんど変わらない物を、「ベトナム風焼きそば」として提供しています。日本人と同じように箸を使い、日本人好みの料理も多いベトナムですら、そんな感じなのに、その上、箸も使わず(スプーンで食べる)、牛肉も食べない(ほとんどがヒンズー教徒だから)ネパール人が増えたら、会社は一体どうするつもりでしょうか?労働者を単なる「捨て駒」としか見ない国では、どんな国の人を雇っても、また同じ愚を犯す事になるでしょう。(最後はまた暗くなってしまいました。スミマセン)
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