外国人就労枠の拡大について
政府が「骨太の方針」で外国人の就労枠拡大を打ち出しました。技能実習生の在留期間を5年に延長し、新設の「特定技能」資格を取得すれば最長10年まで延長を認めるとの事です。5月30日に日経新聞やNHKが報じていました。留学生についても、30万人まで増やす目標を掲げ、ビザ取得を容易にする等の措置が既に講じられています。
その一方で、外国人移民の増加を防ぐ為に、単身赴任しか認めない、家族を呼び寄せてはいけないと言っています。「高い専門性を有すると認められれば家族を呼び寄せても良い」とも言っていますが、それも所詮は穴埋めでしかありません。何故なら、対象業務を介護や農業などの3K職種に限る上に、最長でも10年しか在留を認めないのですから。言っている事が矛盾しています。
少子高齢化による人手不足を、女性や高齢者、障がい者、外国人も含めた「1億総活躍」で乗り切らないといけないと言いながら、何故、単身赴任しか認めないのでしょうか?何故、低賃金のコンビニ業界や3Kの介護、農業、建設などの職種に就労を限定するのでしょうか?そもそも移民が増えて何が悪いのでしょうか?米国のオバマ前大統領の様な人でも日本の首相になれる様になってこそ、真の「1億総活躍」と言えるのではないでしょうか?
その為には、先進国の中で最も低い最低賃金を引き上げ、最低でも時給千円以上のフルタイム雇用で、生活していける賃金を保障しなければ、日本人も外国人も職場に定着なぞする訳がありません。ところが、今の政府や財界は、外国人は増やすが定住は認めない、非正規雇用ばかり増やして実質賃金は全然上げない、果ては、過労死撲滅を口にしながら「働き方改革」「高度プロフェッショナル制度」の名でサービス残業の合法化まで目論もうとしています。これでは「1億総活躍」は口先だけで、単に労働者を都合よく使い捨てしようとしているだけではないですか。
「人を雇う」という事は、単にワーカーとしてだけでなく、「一人の人間」としてその人を受け止めるということです。単なる「機械の歯車」でなく「生身の人間」として扱うという事です。我が社も「家族経営」を標榜する以上は、労働者を単なる「使い捨ての駒」として見るのではなく、もっと社会の宝として、人権尊重の経営方針で臨んでもらいたいと思います。
※先程、会社HPに上記の投稿を行いました。「どうせ、お前ら会社も、政府と同じ様な事を考えているのだろうが、言葉もろくに通じない外国人相手に、時給900円台の低賃金もいとわず仕事を教えようと毎日苦労している我々バイトの事を、会社ももっと考えろ」という気持ちで、会社HPに投稿しました。政府だけでなく会社にも早めに釘を刺しておかねばなりませんから。後で投稿字数を確認したら、規定の一千字を15字超過していましたが、別にエラーで返される事無く投稿出来ました。その投稿の冒頭で引用したNHKニュースと日経新聞の関連記事も、下記に転載しておきます。
外国人実習生 在留期間延長検討(NHKニュースウェブ)
外国人の人材受け入れ拡大に向けて、政府はことしの「骨太の方針」に日本で働きながら学ぶ今の「技能実習制度」を修了した人が、事実上、在留期間を最長で5年延長できる、新たな在留資格の創設を盛り込む方針を固めました。
経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる「骨太の方針」を来月、閣議決定するため、政府・与党内では取りまとめの最終調整が進められています。
こうした中、政府は少子高齢化で労働力人口の減少が見込まれることから、外国人の人材受け入れ拡大に向けて、介護や農業など業種を限定し、最長で5年の在留を可能とする新たな在留資格の創設を明記する方針を固めました。
資格の付与にあたって、政府は知識や技能、それに日本語の能力を試験で確かめるとする一方、日本で働きながら学ぶ今の「外国人技能実習制度」を修了した人は試験を免除するとしています。
「技能実習制度」では最長で5年の在留が可能なことから、新たな制度が導入された場合、実習制度を修了した後に1度帰国すれば、通算で10年在留することも可能になります。
一方で、この制度は「移民政策とは異なる」として、原則、家族の帯同を認めないものの、滞在中に試験などで高い専門性が確認されれば、帯同を認めるとしています。
政府は、来週の経済財政諮問会議で、こうした内容が盛り込まれた「骨太の方針」の素案を示すことにしています。
外国人、実習後に就労資格、最長5年、本格受け入れ、農業や介護、人材を確保(日経新聞)
政府は新たな在留資格「特定技能(仮称)」を19年4月までに新設し、17年10月末で25万人いる技能実習生に対して、さらに最長5年間の就労を可能にすると報じられている。技能実習は農業や介護などが対象となっており、新設する資格と合わせて最長10年間、国内で働き続けることができる。新資格で就労すれば、家族を招くことができるなど、技能実習より待遇がよくなるため、技能実習からの移行を希望する外国人は多くなるとみられる。
少なくとも年間数万人は外国人労働者が増え、農業、介護、建設など特に人手不足に悩む業界に対する恩恵は大きい。これまでは単純労働者の受け入れを原則認めておらず、働きながら技能を身につける技能実習の範囲拡大や期間延長によって事実上、単純労働者を受け入れてきた。今度の改革で、幅広く就労の在留資格を与える制度を導入することで、外国人労働者の本格採用を拡大し人材不足に対応する。また、実習修了者と同程度の技能を持つ人にも新資格を付与することで、既に実習を終えて帰国した人も対象とし、経験豊かな外国人労働者をさらに確保して増やすことが可能になる。
上述したとおり、特に介護と農業分野での人手不足が深刻だ。25年度には介護職員が約38万人も不足すると予想されている他、農業人口もこの10年で約4割減っている。アジア各国の賃金上昇で外国人労働力の獲得は年々難しくなっているが、今度の新制度の導入は人材獲得競争にもプラスに働くだろう。日本の労働力人口は約6600万人。17年10月末時点の外国人労働者数は技能実習生の増加などがけん引し127万人と過去最高を更新した。既に労働力の50人に1人は外国人が担う状況だが、政府はさらに増やす方針を打ち出している。
多くの農家は後継者問題によって廃業に追い込まれ、介護業界では様々な問題が発生、建設業界では工事進捗にも支障が出るなど人出不足は深刻な状況となっている。今度の新制度の導入によって、これらの業界を活性化することが可能になれば、日本経済の成長率を引き上げることにもつながることになろう。
昨夜たまたま観た「逆転人生」というNHKのドキュメンタリー番組に目が釘付けとなり、結局最後まで観てしまいました。この番組は、転落人生の再逆転劇を、実話を基に再現ドラマにして放送しています。昨夜は、7年前に大阪府泉大津市で実際にあったコンビニ強盗冤罪(えんざい)事件を取り上げていました。
2011年6月の深夜、泉大津のコンビニに、レインコートを着てマスクをした強盗が押し入り、店員ともみ合った末に、レジの中の1万円札をわしづかみにして逃走しました。犯人は逃げる時に、コンビニの自動ドアに右手の指紋を残していきました。その指紋から、近くに住む土井佑輔(どい・ゆうすけ)さんというラップミュージシャンの男性が、2ヶ月後に強盗容疑で泉大津警察署に逮捕されます。
逮捕当日、警察がいきなり自宅に逮捕令状を持って現れ、家宅捜索を始めます。その時、土井さんは友人と一緒に酒を飲み、友人宅に泊まっていたのですが、朝早くにお母さんからの電話で自宅に戻った所を、いきなり逮捕され警察に連行されてしまいます。
土井さんは身に覚えがないにも関わらず、警察に100日余りも拘留され、執拗な取り調べを受けます。警察は、コンビニの防犯カメラに映った映像と、店の自動ドアに残された指紋から、土井さんを犯人と決めつけ、「はよ吐かんかい、ボケ!」「お前はほんまに人間のクズやな!」と、密室の取調室で土井さんにずっと暴言を浴びせ続けました。
しかし、いくら身に覚えが無くても、2ヶ月も前の事を、詳しく覚えていて言える人なんて、普通はいません。幸い、土井さんの場合は、家族が必死の思いでコンビニの防犯カメラを解析する中で、事件5日前に、土井さんが友人とそのコンビニに買い物に来た際に、土井さんの「左手」が自動ドアに触れる映像を、偶然見つけ出す事が出来ました。ドアに残された土井さんの指紋は、犯行とは無関係だったのです。
その後、土井さんの携帯電話からも、犯行当日は友人と自宅で酒を飲みテレビでサッカー観戦していて、その時に彼女から来たメールに返信した投稿や、友人が自宅で土井さんを撮影した時の写真も、続々と出て来ました。犯行時刻には、土井さん達は自宅で酒を飲んでいて、コンビニには行っていない事が明らかになったのです。
しかし、警察は執拗でした。「犯行現場のコンビニには、自宅から徒歩3分でたどり着く事が出来る。アリバイとされる写真の撮影時刻と犯行時刻との間には、約15分のズレがある。撮影後に犯行に及ぶ事も十分可能だ。写真の撮影時刻も後でいくらでも改ざん出来る。たとえ写真やメールが出て来ても、それらはアリバイにはならない」と言い張ったのです。
ところが、そのコンビニの防犯カメラには、犯人が「右手」で自動ドアを掴む姿しか映っていません。犯人は盗んだ1万円札を左手で握りしめていた為に、「右手」でしか自動ドアをつかむ事が出来なかったのです。犯人が掴んだのは「右手」で、土井さんの指紋は「左手」。同じように見えても、実際は別々の指紋でした。そして、その矛盾点に警察も薄々気付き始めていました。だから、途中からは、自動ドアをつかんだ日時を再び土井さんに何度も尋問するようになったのです。最初は、日時の特定もろくにせず、有無をいわさず「お前がやったのだろう!」と決めつけていたにも関わらず。
だが、警察は、途中でその矛盾点に気付いても、それを自分から認める事はしませんでした。しかし、この矛盾点を家族や弁護士が突き崩す事で、勾留100日後になって、ようやく無罪判決を勝ち取る事が出来たのです。しかし、せっかく無罪判決を勝ち取っても、警察からは謝罪も賠償もありませんでした。見舞金の形でいくばくかの金が振り込まれただけでした。そこで土井さんは、国と大阪府を相手取って国家賠償請求訴訟を起こしますが、二審とも敗訴してしまいます。捜査が違法でさえなければ、どんなに警察に落ち度があっても、警察が敗訴する事はまず無いのです。
表向きは三権分立の法治国家で、一見公平に思える日本の司法制度も、根っ子の所では裁判所も警察もグルなのです。その証拠に、警察が裁判所に逮捕状請求したら、逮捕状はほぼ100%発行されます。そして、いくら冤罪を主張しても、99%起訴され、裁判でも9割以上が有罪と認定されてしまいます。その結果、数々の冤罪事件が生まれる事になります。酷い場合は、再審請求中に死刑が執行され、死後になって別の真犯人が浮かび上がる例も後を絶ちません。よく刑事ドラマなどで、逮捕状を水戸黄門の印籠のように掲げて逮捕を執行する場面がありますが、そんな八百長まがいの逮捕状なぞ、いくら見せびらかされても何の価値もないという事です。
実は、警察の取り調べに弁護士が立ち会えないのも、先進国の中では日本だけなのだそうです。外国からは「日本の刑事司法はいまだに中世さながらの状態に置かれている」と批判されています。ドラマの中で、土井さんの母親が「今までよく知らないまま、日本に生まれて幸せだと思っていたけど、それがいかに浅はかな考えだったか、今回の件で思い知らされた」と述懐する場面がありますが、私もその通りだと思います。
その中では、冤罪被害者が無実を証明するには、黙秘権を行使するしかありません。番組の中で、「警察に洗いざらい真実を話したら警察は直ぐに釈放してくれる」と、家族が土井さんを励ます場面が最初に出て来ますが、いくらこちらがそんな殊勝な心掛けでいても、警察は自分の都合の良いように捜査をでっち上げるだけです。そんな中で、中途半端に喋って、でっち上げに利用されるぐらいなら、むしろ黙秘を貫いて、弁護活動の時間を稼ぐ方がはるかに良いのです。
ところで、たまたま観たこのドラマに、私が何故ここまで見入ってしまったのか?それは、私もこの泉大津警察署に、お世話になった事があるからです。但し、お世話になったと言っても、別に逮捕された訳ではありません。警察に届けられた自分の落とし物(会社の入門証)を取りに行っただけです。入口横の会計課で入門証を受け取り、受領書にサインして直ぐに退出したので、警察内部の様子なぞ伺い知る由もありませんでした。しかし、その警察署の中で、実際にこんな取り調べが行われていたとは、その当時は想像もしませんでした…。
また、私の実家の近所でも、一人住まいの老人宅に強盗が入られた事がありました。まだ私が実家に住んでいた時の事です。強盗に入られたお宅は、実家から100メートルほどしか離れていません。すぐそばには24時間営業のコンビニもありますが、被害者宅はそこから更に角を曲がった奥まった所にあり、夜間には人通りも絶えるので、コンビニの従業員も気が付かなかったのでしょう。
この時も、もし私が強盗事件の前日に、この被害者宅の横をたまたま通りかかり、庭の桜を見ようとして、塀に自分の指紋を残していたら、私も強盗容疑者として地元の警察に逮捕されていたかも知れないのです。そう思うと、とても他人事とは思えなくなりました。
先日も、森友学園を経営していた籠池元理事長夫妻が、大阪拘置所を保釈されました。学園への国有地叩き売りの本筋疑惑や、問題大ありの学園に私学認可を行った大阪府の責任をウヤムヤにして、別件の補助金詐取容疑だけで、逃亡や証拠隠滅の恐れもないのに、口封じの為に夫妻を逮捕し、100日以上も不当に拘留した末に、ようやく保釈が認められたのです。正に「国策拘留」そのものです。このように、「日本国家の闇」は、私達の直ぐ身近な所に、ポッカリ口を開けて潜んでいます。公文書も平気で改ざんするような国なのですから。その事を、このドラマで改めて思い知らされました。
もし、日本が本当に法治国家、民主国家として出直したいのなら、国民に政治家への信頼を取り戻してもらえるように、政治家の方から先にアクションを起こすのが筋です。それが政治家としての最低限の責任です。それもせずに、一方的に国民にばかり「政府を信頼しろ」「国の言う事を聞け」「政治不信をあおるな」と言うのは、筋違いです。
尚、現在、土井佑輔さんは、MIC SUN LIFE(MSL)のリーダー「SUN-DYU」として活動しています。音楽を通し「冤罪撲滅イベント」などを開催しておられるそうです。(上記写真参照)
http://hotnewsmilk.com/doiyuusuke-gennzai#SUN-DYUwiki
政府が今度の「働き方改革」で「高プロ」(高度プロフェッショナル制度)を導入しようとしています。形だけの残業規制と引き換えに、一部の労働者については、年間104日の休日さえ与えれば、逆にいくらでも残業させる事が出来るようにしようとしているのです。政府の説明では、この制度が適用されるのは、年収1075万円以上の「高度プロフェッショナル職」に従事する労働者に限られるとされています。それに対して、当該職種の定義や適用範囲がアイマイで、年収制限も後でいくらでも引き下げが可能だとして、私も含めて反対しています。
この事は前回の記事でも書きましたが、更にいくつか補足しておきます。「高プロ」は決して特殊な別世界の話ではありません。もし、あなたが「高プロ」対象となり、1075万の年収、年間104日の休日と引き換えに24時間労働の契約を結ばされたとします。その場合の年間総労働時間は(365日-104日)×24時間=6264時間となります。1075万÷6264時間=たった1716円の時給で、死ぬまでこき使われても文句が言えなくなるのです。
時給1716円と聞くと高いように思いますが、月収ベースではわずか30万円に過ぎません。ブラック企業の一見「高賃金」も、実はそんな「固定残業代」込みの給与なのです。「高プロ」と聞いて、プロ野球選手のような働き方を思い浮かべる人もいますが、それよりもむしろ、深夜配送のドライバー、コンビニの名ばかり店長、学校の先生などが「高プロ」の実態に近いです。
例えば、学校にはいまだにタイムカードすら導入されていません。出勤したら出勤簿にハンコを押すだけです。これで、どうやって労働時間の管理が出来ると言うのでしょうか?政府は、「子どもの為なら過労死させられても仕方がない」とでも思っているのでしょうか?昔の「お国の為には戦争で殺されても仕方ない」という発想と、一体どこが違うのでしょうか?
私も、初めはデイトレーダーやプロ野球選手みたいな働き方を「高プロ」だと錯覚していました。しかし、実際はそんな人達だけでなく、深夜バスの運転手やコンビニの名ばかり店長も、「高プロ」に近い形で長時間働かされています。「高度プロフェッショナル」だの何だのとおだてられ、過労死やパワハラ、セクハラを受け入れてしまってはなりません。
それに対して、政府や「高プロ」推進論者は、「嫌だったら高プロ適用を断れば良い」と言います。しかし、既に24時間労働が当たり前となってしまった後で、どうやって断れると言うのでしょうか。最悪クビにされるか、そうならなくても「8時間しか働かないなら、給料も3分の1の10万にする」と言われるのがオチです。それで泣く泣く契約に応じて、過労死させられても自己責任にされたのでは堪りません。そうなってからでは遅いのです。
「24時間労働なぞ現実にはあり得ない」という反論も、余りにもおめでたい態度です。そのあり得ない事が、産業革命時代の英国や、戦前の日本では、公然とまかり通っていました。「女工哀史」「蟹工船」等の当時の小説の中には、そんな話が一杯出て来ます。当時は1日16時間労働が当たり前でした。
今もブラック企業ではそんな状態が続いています。過労自殺に追い込まれたワタミの女性社員は、昼過ぎから翌日の深夜2時、3時まで働かされた挙句に、休日も無償で研修参加を命じられ、研修レポートの提出に追い立てられていました。それが今はまだブラック企業だけに止まっているのは、労働基準法が曲がりなりにも機能しているからです。その労働基準法が、「働き方改革」「高プロ導入」で、更に抜け穴だらけにされようとしています。
「ブラック」ではない普通の企業も、その「ブラック」な本質については、「ブラック企業」と全然変わりません。例えば、以前私が配属されていたスーパーの物流センターでは、スーパーがドーリー(ミニサイズの台車)発注をケチり、ドーリー不足で重いクレート(商品の入ったケース)をカゴ車からドーリーに積み替えなければならなくなった時も、物流センター業務を請け負っている私の勤め先企業は、スーパーに遠慮して何も言えませんでした。
そこで、腰痛の持病を抱えていた私が、遂に思い余って個人加盟の労働組合に入り、ドーリー不足の件で会社と団体交渉する事になりました。その団交の席で総務部長が私に言い放った言葉を私は今も忘れません。「我々は何も法律に違反なぞしていない(労働基準法には重量制限の規定なぞ無い)!」と言い放ったのです。現実には数十キロもあるクレートを1人で積み替えなぞ到底出来ないのに。スーパーへのドーリー発注の依頼や、「2人ペアで作業するように」という危険防止の指示も、事前には一切無く、団交の席で初めて、会社側の人間が、取って付けたように言い出したのです。これでよく事故が起こらなかったものです。
当時使用していたドーリーと積み替え作業の様子。団交で私が取り上げるまで、誰も2人ペアで作業なぞしていなかった。
まだあります。今、私が配属されている物流センターで、ソーター仕分けが行われていた時の事です。当時、仕分けレーンの横で建物改修工事が行われていました。レーンの通路が工事で狭くなっていたにも関わらず、会社からはカゴ車を片付けろ等の危険防止の指示は一切ありませんでした。その中で、ドーリーを運ぶ際に、私が不注意で前の先輩バイトの後足にドーリーを当ててしまい、その先輩バイトから損害賠償を吹っかけられた事がありました。この時も、会社は私の不注意を理由に、労災認定を渋ったのです。
当時の仕分けレーンとドーリー、作業当時の事故現場の見取図。
しかし、故意や飲酒運転等の重過失ならいざ知らず、日常起こり得るちょっとした過失まで個人の責任にされてしまったのでは、労災保険なんて絶対に下る訳ありません。第一、前述の安全管理を怠った会社の責任が、一切不問にされたまま、なぜ私だけの責任にされなければならないのでしょうか?結局この時も、私が組合に掛け合って、ようやく労災が下りる事になりました。
このように、企業の経営者や幹部の保身は昔も今も変わりません。それでも戦前の「女工哀史」や「蟹工船」みたいにならないのは、何度も言いますが、今はまだ曲がりなりにも平和憲法や労働基準法が機能しているからです。その平和憲法や労働基準法も、決して自然に成立した訳ではありません。戦争の犠牲や労働者の闘いの末に、ようやく勝ち取られたものです。それが「無きもの」にされてしまったらどうなるか?再び「女工哀史」や「蟹工船」の悲劇が繰り返される事になるでしょう。そんな事にさせない為にも、前回記事で紹介した「高プロ導入」反対署名に、是非ご協力をお願いします。
「働き方改革」関連法案が来週にでも衆院で強行採決されようとしています。法案と言っても一本のまとまった法律がある訳ではありません。労働基準法などの一部について「一括改正」するという法案の寄せ集めです。「一括改正」で「四の五の言わせない」という所にも、この法案の胡散臭さがにじみ出ています。その中には悪名高い「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」導入の規定もあります。
「改正」と言うが実際は「改悪」です。月100時間まで残業を認める「形だけの残業規制」と引き換えに、高プロ導入で「8時間労働や休日の規定を全て取っ払ってしまおう」と言うのですから。今はまだ「適用されるのは一部の職種に限られる」「年収1075万以上の労働者に限られる」とされていますが、職種なぞ後で幾らでも拡大できます。年収も後で幾らでも引き下げ可能です。現に提唱者の厚労相自身が「小さく産んで大きく育てる」と、その狙いをあけすけに語っています。
経団連も「最終的には年収400万以上の労働者には全て適用出来るようにしたい」と言っています。現に米国では、最低、年収269万円から適用対象になっています。たったそれだけの年収で、死ぬまで働かされても文句も言えない。そんな世の中にされようとしているのです。
ふざけるな安倍政権【5・23】「高プロ法案」強行採決 年収400万円でも適用 不祥事のドサクサに紛れて 高プロは、データ捏造で提出が見送られた裁量労働制よりタチが悪い。しかも、安倍政権が強調する「成果主義」や「高年収要件」には巧妙な罠が仕掛けられている(日刊ゲンダイ)https://twitter.com/Trapelus/status/996281180029767682
「働き方」法案 採決するな 地獄の苦しみ誰にもさせぬ 過労死遺族・弁護士ら会見(しんぶん赤旗)http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-05-17/2018051701_01_1.html
政府はこの法案の狙いについて、①少子高齢化による労働人口減少への対応②長時間労働と賃金格差の是正③労働生産性向上の3点を上げています。だったら、「労使で36協定さえ結べば幾らでも残業させる事ができる」等の、今の労働基準法の抜け穴を無くし、女性や非正規の低賃金、地方と東京の賃金格差も是正して、誰でも安心して働きやすいようにしなければ、労働生産性も上がらないと考えるのが普通でしょう。
ところが、政府は、「窓際族が意図的にダラダラ残業をしている」「効率の良い働き方をしているエリートこそ、もっと評価されなければならない」と言って、逆に8時間労働や休日の規制を取っ払おうとしているのです。「これからは労働時間ではなく仕事の成果で評価されなければならない」とか何とか言って。
しかし、「働き方改革」関連法案の条文には、「仕事の成果で評価する」なんて、どこにも書いていません。書いてあるのは「適用される労働者には、8時間労働や休日保障の規定も全て無くなる」、これだけです。そうなれば、もはや労働時間や時間外労働の概念も無くなり、際限のないノルマが押し付けられる事になります。「ノルマを達成するまで帰るな!」という働き方が当たり前になってしまうのです。
その歯止めとして、「年間休日を最低104日は与えなければならない」等の規定がありますが、これとても一週間に換算すれば週休2日にしかなりません。後は祝日も盆も正月も関係なし。土日さえ休みにすれば、後の5日は24時間×5日=120時間ぶっ通しで働かせても違法にはならなくなるのです。
今後ますます少子高齢化が進み、人手不足が酷くなる。産業用ロボットや人工知能の導入も始まっているが、完全実用化はまだまだ先だ。人手不足の穴埋めとして、低賃金の外国人労働者を雇う様になったが、ろくに教育もせず使い捨て同然に扱ってきたからミス連発。これでは全然戦力にならない。このままでは、企業は一生、労働者に頭が上がらなくなる。折角、今まで何十年もかけて、野党や労働組合を骨抜きにして来たのに、これでは折角の苦労も水の泡だ。
もはや、労働基準法そのものを完全に骨抜きにする以外にない!今まで、憲法9条の戦争放棄や、憲法24条の「誰でも健康で文化的な最低限度の生活を送る権利」を骨抜きにしてきたように!…それが「働き方改革」の真の狙いだろうと、私は思っています。
その「働き方改革」関連法案(高プロ法案)廃止を求める緊急署名の内容をこちらに転載します。皆さんも是非、署名にご協力をよろしくお願い致します。
(ここからウェブ署名の転載)
「高プロ廃案」求める緊急署名をスタートしました。賛同・拡散を大至急お願いします!
2018年5月17日 — 「わたしの仕事8時間プロジェクト」から、みなさんへ緊急のお願いです。
緊急署名「 #高度プロフェッショナル制度 は現代の奴隷制!今すぐ廃案に!」をスタートしました。
緊急署名はこちら↓
http://chn.ge/2wHOTVV
政府与党は5月23~25日にも衆議院厚生労働委員会で法案を強行採決しようとしています。強行採決を阻止するために賛同・拡散を大至急でお願いします。
(以下、新しい緊急署名と同一です)
#高度プロフェッショナル制度 は現代の奴隷制!今すぐ廃案に!
5月2日、政府与党は、野党6党の強い反対を押し切り、働き方改革関連一括法案の審議入りを強行しました。
その中には:
・究極の働かせ放題となる「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」の創設
・過労死ライン(月100時間未満)の時間外労働の上限導入
など、働くものの命にとって危険な法案が盛り込まれています。
特に「高プロ」は、労働者に「働き方の裁量」を与えることもなく、時間外・深夜割増手当も支払わずに、週休2日にあたる年間104日の休みさえあれば、24時間労働を48日間連続させても違法にならず、年間6144時間(※フルタイムで働く労働者の2017年の総実労働時間は年間2016時間ですから、その3倍)の就労を命じても合法という、とんでもない過労死促進制度です。まさに「現代の奴隷制」と呼ぶべきものです。
年収が高い人に限定すると政府は言いますが、24時間就労を命じておいて、働けなかった分を賃金カット(欠勤控除)することも禁止されていません。つまり、年収1075万円の要件はまやかしです。
また、「高プロ」に同意しないことを理由に労働者を「解雇してはならない」と法案に書いてあるものの、実際に解雇された場合、行政や司法による救済の可能性は「一概にはいえない」と政府は答えています。結局、解雇が嫌なら拒否できない制度ということです。
法案の重大な問題点を、野党が指摘しても、加藤厚生労働大臣は「そうしたことは想定していない」などと、質問に向き合わない答弁を繰り返しています。しかし、大臣が想定していないような制度の悪用を防げないならば、それは欠陥法です。
政府は、この法案を今国会会期中(6月22日まで)に成立させようとしていますが、野党の指摘を素直にみとめ、法案を撤回するべきです。
私たちは、政府・与党に、以下を求めます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.高度プロフェッショナル制度は廃案にしてください。
2.月の残業上限80~100時間は過労死が発生する水準です。もっと短くしてください。
3.「働き方改革一括法案」は徹底審議をしてください。
首相や厚生労働大臣、政府参考人は、野党の質問に誠実に答弁してください。隠ぺい、捏造、はぐらかし答弁は、国会と国民を欺くもので、許されません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下、プレカリアート(P)と職場の同僚・小杉君(小、仮名)のLINEでのやり取りより。
P:
ヴィクトリアマイルの予想
◎レッドアヴァンセ
○ジュールポレール
▲リスグラシュー
★アドマイヤリード
△レッツゴードンキ
△ミスパンテール
△カワキタエンカ
△アエロリット
△デンコウアンジュ
今回はいつもよりも少し穴狙いで予想してみました。
P:
予想の根拠ですが、重視したのはマイル成績、重馬場(稍重・不良含む)成績、前走成績、仕上り具合の4点です。
P:
◎レッドアヴァンセ
前走阪神牝馬Sでミスパンテールの頭差2着でリスグラシューやアドマイヤリードに先着し、調教成績も一番良く、マイルや重馬場の成績も良いので本命にしました。オッズ次第では単勝馬券も買うかもしれません。
○ジュールポレール
この馬も◎に次いで調教成績が良く、前走阪神牝馬Sも勝ち馬と1馬身差の5着で、マイルや重馬場の成績が良いので対抗に指名しました。
◎も○も内枠先行馬で、しかも○は昨年の3着馬。東京マイルでは余り評価されない先行馬も、雨で重馬場に変わる事で俄然浮上。
P:
▲リスグラシュー
総合評価ではこの馬が一番良いと思います。東京マイル巧者で成績安定、前走阪神牝馬Sも1/4馬身差の3着に来ています。重馬場の秋華賞も2着に来ています。最後に詰めが甘くなるので今までGIタイトルが取れませんでしたが、複勝圏なら充分狙えるでしょう。
★アドマイヤリード
マイル・重馬場巧者で、前走阪神牝馬S僅差4着の実績を評価。総合点では▲の次ぐらいの位置にあると思います。昨年ヴィクトリアマイルの勝ち馬でもあります。
△レッツゴードンキ
昨年、一昨年と大敗しているので、良馬場なら多分買わなかったでしょう。しかし重馬場に変わった事で俄然浮上。単に重馬場巧者というだけでなく、高松宮記念2着の実績もあります。最内枠に入った事で岩田騎手のイン突きが威力を発揮するかも。
ここまでがボックス・フォーメーションの軸対象です。
P:
△ミスパンテール
清水Sを皮切りにターコイズS、京都牝馬S、阪神牝馬Sを4連勝し、上位人気にマークされる様になりました。マイル巧者なので良馬場なら私も本命に指名していたでしょうが、重馬場成績がイマイチなので、今回は連下までとしました。
△カワキタエンカ
逆に「消し」から「買い」に浮上したのが、この馬です。良馬場の東京マイルなら減点対象にしかならなかった逃げ一辺倒の脚質も、前々走中山牝馬S1着、前走福島牝馬S2着と好走しているので、今回はここでも通用するかも。
△アエロリット
この馬も人気の一角ですが、重馬場成績がイマイチで、昨年の秋華賞でも7着に大敗しているので、今回は連下止まりとしました。
△デンコウアンジュ
逆に浮上したのがこの馬。昨年の2着馬で前走の福島牝馬Sでも3着に来ています。しかし、成績に波があり、他の重賞では常に下位に沈んでいたので、当初は「消し」にしていました。決め手に欠けるがパワーはあるので重馬場で浮上。
小:今回は攻めますね~😄
東京はまだ降ってないみたいですが…
小:
◎デンコウアンジュ
○ジュールポレール
▲ラビットラン
△レッドアヴァンセ
△アエロリット
△アドマイヤリード
小:
去年の1~3着と東京実積、血統面を評価しました。
ラビットランは多分東京マイルは鬼です。
馬券は◎○▲から買います!
P:
ラビットランは私も考えたのですよね〜。末脚はあるし、昨年のローズSを勝って、重馬場の秋華賞でも4着に来ている。カワキタエンカなんかよりも、寧ろこちらの方が実績があります。でも、これ以上買い目を増やせないので、脚質と前走成績でカワキタエンカの方を選びました。
小:
重馬場なら川北演歌にもチャンスがあるかもしれないですね❗
ただラビットはカワキタに2戦2勝。阪神牝馬は上位馬より斤量が1キロ重く休み明けでプラス10キロながら上がりは最速でした。
稍重までならこっちだと思うんですがね~
天気がどうなることやら…
P:
ヴィクトリアマイルの馬券買って来ました。まず◎レッドアヴァンセの単勝1000円。次に◎レッドアヴァンセと○ジュールポレールから△レッツゴードンキ△ミスパンテール△カワキタエンカ△アエロリット△アドマイヤリード▲リスグラシュー△デンコウアンジュへの三連複軸2頭流しに100円ずつ7点。押さえで◎○▲△レッツゴードンキ△アドマイヤリードのタテ目含めた三連複ボックスを100円ずつ計10点。合計18点の2700円。
中穴から流したので100円ずつでも当たれば大きいです。さっき買いに行った時点で、京都の馬場状態は重馬場から不良に変更となりました。既に東京も小雨が降ってるので、少しでも時計のかかる馬場になれば良いのですが…。
小:プレカリアートさん3連複Wゲット凄い❗
おめでとうございます
小:僕も④ー⑥はあったのに
(ToT)
P:久々に良い総括を競馬ノートに書く事が出来ました。
今回の「職場人権レポート」は「看板」にまつわるお話です。
この「看板」というのは、私達バイトが出荷作業で使っている店番・店名表示板の事です。正式名称は何というのか知りませんが、私達はずっと「看板」と呼んでいます。店舗別に出荷する台車に1店舗につき1枚の割で装着されています。実際の看板には店番号だけでなく店名も書かれていますが、ここでは差し障りがあるので店名は伏せさせてもらいます。
看板の板の裏にはビニール製のポケットが付いており、その中には同じ店名が書かれたバーコードシールが入っています。店舗ごとに商品を台車に積んでいき、10ケースまで積めば、ポケットからバーコードシールを取り出して台車の一番上に貼り、スキャナーでバーコードを読み取り、看板を外した後、台車を出荷場所に持って行きます。看板はまた次の台車に装着され、同じ作業が繰り返されます。
ところが、ベトナム人留学生を雇うようになってから、看板の管理が目に見えて疎かになって行きました。看板はすぐ壊すわ、ラベルを看板に全然補充しないわ、看板を壊してもそのままにしているわ、壊してもテープできちんと補修せずに、バーコードラベルを貼っただけで誤魔化すわ、もう散々な有様です。
それを会社も社員も、見て見ぬ振りでやり過ごして来ました。その中で、彼らは外国人で、慣れない日本で出荷作業だけで手一杯なんだから仕方ないと、最初思っていた私も、数年経っても一向に事態が改善されないのを見て、次第にイライラを募らせるようになって行きました。そして遂に、業を煮やして、下記のポスターを作業場の壁に貼り出す様になりました。今年2月頃の事です。
「横着するな。ラベルなんかで重い看板が引っ付くわけないだろう。きちんとテープで補修しろ。看板も、もっと丁寧に扱え。看板を空にしたまま帰るな。ラベルが少なくなったら、きちんと補充して帰れ。ゴミ箱も満タンにしたまま帰るな。自分たちの作業で出したゴミぐらい、きちんと捨てて帰れ。多忙を怠慢の言い訳にするな」
確かにきつい言い回しですが、何年経っても、こんな当たり前の事も出来ないのだから仕方ありません。しかし、それを2月22日の契約更改面談の時に、所長からやんわり指摘されました。「君の気持も分かるが、余りにも言い回しがきつく、スーパーに与える印象も良くない。我が社は、スーパーから物流センター業務を請け負っている。我々からしたらスーパーはお得意先だ。今後は、看板補修やラベル補充、ゴミ捨てもちゃんとやるように、ベトナム人を指導するから、スーパーの機嫌を損ねるような事だけは止めて欲しい」と。
それを機に、ベトナム人留学生バイトも、少しずつではありますが、ラベル補充やゴミ捨ても行うようになって来ました。ところが、看板の破損だけはその後も全然減りませんでした。何故なら、看板の材質がプラスチック製なので、落としただけで直ぐに割れてしまうからです。そして、裏のポケットもビニール製で、両端がビニールで接合されているだけなので、直ぐに破れてしまうからです。
そこで、社員に頼んで看板を改良してもらう事にしました。材質をプラスチック製から木製に代えて、落としても割れないようにしてもらいました。そして、裏のポケットも両端を木枠で固定し、背中も布をホッチキス止めして、その上からテープを貼る事で、すぐにポケットが破れないようにしました。幸い、夜勤バイトの中に工務店を営んでいた人がいて、その人が合間を見てボランティアで少しずつ看板を補修してくれる事になりました。(上2枚の写真参照)
この改良版の看板を使うようになってからは、破損は一件も起こらなくなりました。ラベルのポケットも、両端が木枠で補強され厚みが出た事で、非常に破れにくくなりラベルの補充もやり易くなりました。その一方で、まだ改良されていない看板の方は、依然として破損やポケットの破れが続いています。そして、ベトナム人バイトが看板が破損してもテープできちんと補修せず、「ラベル引っ付け」で誤魔化そうとするのも、相変わらずです
そこで、私は4月21日に、社員のノブ太(仮名)に、「いつまで経っても(ベトナム人の)夜勤者が看板の補修をしない。看板の破損が目立って来たので、来週にでも××(前述の元工務店経営者)さん制作の看板に全部差し替えます。」とメールして、破損分だけでなく全店の看板を改良版の木製の物に差し替えました。プラスチック製の看板のままでは、今は破損していなくても、そのうち直ぐに破損するのが目に見えていますから。
ところが、5月3日に有休取って私が憲法集会に参加している時に、ノブ太から私にメールで、「新しい看板(修理済のプラスチック製看板=ノブ太からすれば"新しい看板"という事になる)どこに収納したのか?」問い合わせがあり、翌4日に出勤したら、ノブ太から「破損分以外は、元の材質の看板に戻すから」と言われました。(右上の写真参照)
実は、ノブ太はノブ太で、今までのプラスチック製の看板のままで修理しようと、スーパーと話を進めていたのです。そして、私がノブ太に「改良版の看板に全部切り替える」とメールした後も、「破損分だけ切り替える」ものと勝手に解釈して、スーパーにその事を報告していなかったのです。
しかも、私が改良を頼んだ社員も、ノブ太との間で連携が取れていなかったので、全然、話が上に伝わっていなかったのです。それをスーパーの下で予算統制を行っている系列会社にとがめられ、「何を勝手な事をやっているんだ!」という話になってしまったのです。
ノブ太自身は、私のメールを、自分が勝手に「破損分だけ切り替える」ものと解釈してしまった事については、自分の落ち度だと認めています。だったら、落ち度は素直に認めた上で、最後まで改善姿勢を貫いてくれれば良いのにと思います。確かに、我が社の社員がスーパー系列会社に独断で話を進めてしまったのは確かですが、こちらは無償で看板を改良してあげたのに、感謝の一つも言わずに、メンツにばかりこだわって、こちらの非ばかりをあげつらうのは如何なものでしょうか。
ところが、所長まで乗り出して来て、せっかく改良した看板を、また元に戻す事になってしまいました。厳密に言えば、完全に元に戻すのではなく、裏のラベル入れのポケットについては、従来のビニールで両端を接合したタイプではなく、プラスチック製の名刺入れの様な、頑丈で厚みのあるものに替えてくれるそうなので、その点については一歩前進ですが。
しかし、肝心の看板本体は、また割れやすいプラスチック製に戻されるのですから、堪ったものではありません。全く無駄以外の何物でもありません。
スーパーやその系列会社も、我が社に物流センター業務を委託した以上は、我が社に業務を全面的に任せてくれれば良いのに。確かに、予算を統制して我が社に備品を提供しているのは、スーパー系列会社の方ですが、今回は我が社だけで看板の改良まで行ったのであり、系列会社は全然腹を痛めてません。むしろ感謝されて然るべきではないでしょうか。まだ破損していないプラスチック製の看板も、ちゃんと予備として捨てずに残しているのですから。
それなのに、何でそこまで系列会社の顔色を伺わなければならないのか?そこまで言うなら、最初から、もっと頑丈な看板を使うようにして欲しいです。我が社に仕事を振った以上は、もっと自由に、こちらの裁量で業務改善できるようにしてもらいたいです。
そもそも、私達は誰の為に仕事をしているのか?我が社の為でもなければ、スーパーの為でもありません。スーパーの商品を買って頂いているお客様に、少しでも良い商品をより安く提供できるように、仕事をしているのです。だったら、その為に何ができるか考えるのが、プロの仕事ではないですか。それが何ですか。肝心のお客様そっちのけに、メンツを潰されたの何だのと、まるで子どもみたいな事言って、私達の仕事の足を引っ張って。みっともないったらありゃしない。
お友達優遇、国政私物化、公文書やデータの改ざん、日報隠ぺい、セクハラ・・・こんな政治がまかり通り、安倍や麻生みたいな、無能なくせに傲慢(ごうまん)なだけの、世襲政治家がのさばるようになってしまったのも、国民が奴隷根性に侵されて、誰も何も言わなくなったからじゃないですか。今回の傲慢なスーパー系列会社の姿勢や、それに何も言えない我が社の社員も、それと全く同じです。しかし、私達はスーパーの奴隷でもなければ、我が社の奴隷でもありません。スーパーやその系列会社、うちの会社の保身やご都合主義にばかり振り回されたのでは堪りません。
それで痛い所を突かれたら、個人情報の漏えいだの何だのと喚きたてて。言論の自由は憲法で保障されています。ここに書いている事は全て真実です。その上で、実名については伏せる等、個人情報についても一定配慮しています。それでもダメだと言うなら、ブラック企業の人権侵害も、公害問題も、一切告発できない事になってしまいます。そんなに書かれるのが嫌なら、書かれる様な事をしなければ良いのです。誰が何と言おうと「在った事を無かった事には出来」(前川喜平・前文科省事務次官)ません。
私の会社の休憩室にあるコーヒー自販機で、今までコーヒー抽出トラブルが続いていました。お金を投入して紙カップのコーヒーを買っても、まともにコーヒーが出て来ないのです。
私も始業前に、このコーヒー自販機でよくコーヒーを買って飲んでいたのですが、先日も、ドトールレギュラーコーヒー(ホット)(100円)を買っても白い濁った液しか出て来なかったので、仕方なく隣の香仕立ディープマスター(90円)を選び直してお金を投入したら、これも同じような液しか出て来ませんでした。両方で190円も損した事になります。
もう私は怒り心頭で、自販機に備え付けの返金カードに「不買運動を起こしてやる!」と苦情を書いて投函してやりました。だって、そうでしょう。この不良品のコーヒーの中身を捨てに紙カップを持ってトイレまで往復した後、返金カードに苦情を書き終えた時には、もう始業時間が迫っており、私はコーヒーも飲まずに現場に降りなければならなかったのですから。
その後、仕事を終えて自宅に帰った後も、この自販機トラブルの事が気になり、自販機メーカーのジャパンビバレッジの事をネットで調べる中で、同社のブラック企業ぶりを知る事になりました。
マスコミ報道によると、この自販機のメンテナンスを行なっているジャパン・ビバレッジでは、「みなし労働時間制度」を悪用した残業代未払いが横行しています。この制度の下では、幾ら働いても7時間45分以上しか働いていなかったとみなされ(制度の名前もここから来ている)、賃金は支払われない仕組みになっています。しかし、現実には、そんな時間には業務は終わらず、毎日数時間以上ものサービス残業が強要されているのです。
しかも、同社の場合は、外回りで自販機のメンテナンス業務を行う営業社員は、携帯電話で会社と頻繁に連絡を取り合う事になっており、会社は通話内容を元に幾らでも社員の労働時間を把握する事が出来ます。外回りの営業社員の労働時間把握が難しいから、やむを得ず「みなし労働時間制度」を適用したという、会社の言い分そのものが成り立たないのです。
そこで、同社の営業社員が「ブラック企業ユニオン」という労働組合に入り、会社に未払い残業代の請求を行ったら、会社は何と、表向き和解するふりをして、残業代支払いに応じるかのようなポーズを取りながら、実際は僅かばかりのお金しか払わず、逆に労働組合員を解雇しようとしているそうです。その為、組合がストライキに突入し、自販機メンテナンス業務のボイコットや、法律通りの休憩時間を確保しマニュアル通りに業務を遂行する事で過密労働を拒否する「順法闘争」を行なう事になりました。そのせいで、東京駅にある同社の自販機では品切れが続出しているそうです。
今、安倍政権は「働き方改革」と称して、労働時間の規制そのものを取っ払おうとしています。「過労死を防止する」という名目で、「働き方を労働者の自主性にゆだねる」「労働時間規制に違反した企業への(形ばかりの)罰則を設ける代わりに、もっとバリバリ働きたい労働者には、8時間労働の規制を取っ払い、幾らでも働けるようにする」という「逆立ちした理屈」をこね回し、「働き方改革」関連法案を、連休明けに国会に提出して、強行採決で通してしまおうとしています。本来なら、労働時間を規制する事でしか、過労死を防止する事が出来ないはずなのに。そもそも、何故、タイムカードで勤務時間を拘束された労働者が、「自分の裁量=責任で」働き方を見直さなければならないのか?「働き方改革」しなければならないのは、「労働者」ではなく「会社」の方ではないか!
その後、法案の根拠とされる労働時間データの捏造(ねつぞう)が明らかになり、安倍政権は裁量労働制の適用拡大については撤回を余儀なくされましたが、それを年収1075万円以上の労働者に限り適用する「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」については、そのまま法案に盛り込み実施しようと画策しています。決して法案提出を諦めてはいません。しかし、年収制限なんて後で幾らでも引き下げる事が出来ます。それに、裁量労働制なら裁量を超えた分については残業代が支払われますが、「高プロ」では労働時間規制そのものが無くなるので、残業代は一切支払われなくなります。「高プロ」が「定額働かせ放題」と皮肉られる理由も、そこにあります。そういう意味では、「高プロ」の方が裁量労働制の適用拡大よりも更に悪質なのです。
もし、そんな事になれば、このジャパンビバレッジの「みなし労働時間制度」も、国から労働時間規制緩和のお墨付きを与えられた事になり、もっと更に多くの企業で採用される事になってしまうでしょう。私たちにとっても、このジャパンビバレッジの事態は、決して他人事では済まされないのです。
うちの会社の休憩室にある自販機で、ずっとトラブルが放置されていたのは、そのストライキの影響もあるかと思われます。順法闘争やストライキは労働者の正当な権利行使です。ましてや、相手がそんなブラック企業では、自販機のメンテナンスが行われなくなったのも、企業側の不当労働行為によるもので、いわば自業自得と言えるでしょう。
是非、下記のネット署名で、ジャパンビバレッジの労働者を応援して下さい!私もこの労働者の順法闘争を応援し、返金カードの内容も苦情から応援に書き換える事にします。
左上の写真が一番最初の怒り心頭モードの返金カード。右上の写真は、その後、返金カードを書き直した際に、カード裏面に書き添えた文章。
キャンペーン · ジャパンビバレッジは組合員に対する不当な懲戒処分をやめてください!#東京駅売り切れアクション実施中 · Change.org
https://www.change.org/p/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%93%E3%83%90%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B8%E3%81%AF%E7%B5%84%E5%90%88%E5%93%A1%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E4%B8%8D%E5%BD%93%E3%81%AA%E6%87%B2%E6%88%92%E5%87%A6%E5%88%86%E3%82%92%E3%82%84%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84-%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%A7%85%E5%A3%B2%E3%82%8A%E5%88%87%E3%82%8C%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E5%AE%9F%E6%96%BD%E4%B8%AD
(以下、上記リンクの呼びかけ文より転載)
私たちブラック企業ユニオンは、サントリーグループの自販機運営会社大手・ジャパンビバレッジ東京、ジャパンビバレッジホールディングスと団体交渉を行っています。交渉の詳しい経緯についてはこちらの記事をご参照ください。
ジャパンビバレッジで飲料の補充などを行うAさんは、長時間労働に悩まされていました。昨年6月の時間外労働は約110時間と、厚生労働省が定める「過労死ライン」を大きく超えています。また、事業場外みなし労働時間制を適用し、飲料の補充や集金の業務はどれだけ時間がかかっても1日7時間45分の労働だとみなされていたため、多額の未払い残業代が発生していました(みなし労働時間制の適用要件を満たしていなかったため)。昨年12月、労働基準監督署は同社の事業場外みなし労働時間制を無効と判断し、労働基準法32条違反の是正勧告を出しています。
Aさんは休憩もほとんど取れない状態での長時間労働によって体調を崩し、病院で点滴を打つまでに追い込まれました。そんななかで、会社の働き方を変えようと決意したAさんは、ブラック企業ユニオンに加入して会社に団体交渉を申し入れました。
団体交渉では、事業場外みなし労働時間制の違法性を追及し、その結果として、この制度を今年1月から撤廃させることができました。また、これによってジャパンビバレッジは、未払い残業代の一部を支払うことになりました。
しかし、会社は、正当に声をあげた組合員を不当に攻撃してきています。先日、ジャパンビバレッジに勤める組合員のAさんは、「組合活動」を理由に突然の出社停止命令を受けました。支店長は、組合員のAさんや組合役員に対し、組合活動(抗議行動)を理由に出社停止処分を行ったと説明しています。正当な組合活動を理由とした従業員への不利益取り扱いは、労働組合法第7条が禁じる典型的な不当労働行為です。
これは、ブラック企業による労働組合潰しです。組合の要求は、「過労死ライン」以上の長時間労働が横行していた状態を改善し、残業代の支払いや長時間労働の削減により「普通の働き方」を取り戻すことです。「普通の働き方」を要求した結果、声をあげた組合員が出社停止という措置を受けるのは、あまりにも不当ではないでしょうか?
組合はジャパンビバレッジに抗議するとともに、労働委員会に不当労働行為救済申し立てをして、不当な懲戒処分を中止するよう求めています。現在、出社停止の措置は解かれましたが、組合員に対する懲戒手続きは依然として進行中です。このままでは、組合員が不当な懲戒処分を受けてしまうかもしれません。
勇気を出してブラック企業に声をあげた労働者が会社からの攻撃にさらされるという事態がまかり通ってしまえば、日本社会の長時間労働を改善することはできなくなってしまいます。
ジャパンビバレッジの不当な懲戒処分をやめさせるため、皆様ご協力をお願いします!
追記:「順法闘争」をご支援ください!
ジャパンビバレッジに勤めるブラック企業ユニオンの組合員は現在、会社のマニュアルに従って業務を行い、法定通り1時間の休憩を取り、残業せずに勤務を終える「順法闘争」という運動を行っています。普段の過密な業務では清掃や保守点検などを十分に行えず、休憩もほとんど取れていません。順法闘争は、こうした過密な業務を拒否し、「普通の働き方」を行う運動です。
ジャパンビバレッジ東京駅支店では、順法闘争の初日に多数の商品売り切れが発生し、大きな反響を呼びました(東京駅の自販機で「売り切れ」続々発生も「頑張れ!」「もっとやれ」の声 背景にサントリーグループの残業代未払い問題)。「普通の働き方」の結果として大量の売り切れが発生してしまうということは、普段の自販機の補充はブラックな労働環境に支えられているということです。
「普通の働き方」を実践する「順法闘争」について、皆様のご理解・ご支援をお願いします!
5月3日の憲法記念日に有休取って大阪・扇町公園の改憲反対総がかり集会に参加。前日までの雨が上がって晴れたが風が強い。3つのパレードコース(右上図参照)のうちで西梅田コースを戦争反対ロックアクションの人達と一緒に歩くつもり。会場の外で街宣右翼が辺り構わずがなり立てウザい。
集会は川口真由美氏のオラシャヤーン(諦めない)の歌で始まった。 ♪俺達みんなバラバラにされ 良い様に操られている 何もかも自己責任 奴らはそれを自由と言う 随分前から自殺者だらけ 人に迷惑かけるなと急き立てられ ユニクロを着た囚人達よ 目を覚ませ乗り越えろ。
司会者挨拶の後、立憲野党の国会議員が登壇。まず最初に立憲民主党・尾辻かな子衆院議員:隠蔽(いんぺい)・改竄(かいざん)・圧力・セクハラ・文民統制破壊・立憲主義破壊と院内集会の名称に6項目も入れなければならない。これ以上項目を増やされたら垂れ幕からはみ出てしまう。安倍首相は森友・加計の膿を出し切ると言うが膿は首相自身だ。
民進党からメッセージ。「希望の党」と合流して国民民主党になっても民進党時代と同様に立憲主義を守り9条改憲に反対する。共に安倍政権退陣に追い込もう。議員発言は無かったが同党からの参加者も紹介された。
社民党・福島瑞穂・参院議員(副党首、右上写真):今まで教育無償化に反対してきた自民党が無償化口実に改憲語る資格無し。平時でもこれだけ隠蔽するのだから戦争になればもっと隠蔽がはびこる。セクハラ・パワハラ・お友達優遇・沖縄弾圧・権力私物化の安倍・麻生は辞めろ。今日を安倍退陣の始まりの1日にしよう。
自由党・大谷けい・元衆院議員(府連幹事長):安倍改憲の動機自体がよこしま。安倍の野望は大日本帝国の復活のみ。軍事大国でなければ一人前の国家ではないという強迫観念に駆られた野蛮で時代遅れなマッチョリズム。国民の生活が第一の観点から安倍政治の政策全てに反対する。
次に個人の挨拶。まずは精神科医の香山リカ氏(左上写真):「積極的平和主義」の元々の意味である「貧困や差別のない平和こそ真の平和」を、安倍は米国追随、侵略戦争肯定の集団的自衛権容認にすり替えてしまった。今こそ真の積極的平和主義を取り戻そうと。ここでメガネでない素の香川リカを始めて見た。
再び川口真由美が登壇し熱唱(右上写真)。「辺野古の歌姫」の面目躍如。まず「沖縄を返せ」から ♪固き土を破りて 民族の怒りに燃える島 沖縄よ 我等と我等の祖先が 血と汗をもて守り育てた 沖縄よ我等のものだ 沖縄は沖縄を返せ 沖縄を返せ
辺野古座り込みの現場で歌い継がれてきた定番ソング「座り込め ここへ」 ♪座り込め ここへ ここへ 座り込め 座り込め ここへ ここへ 座り込め 揺さぶられ 潰された隊列を 立て直す時は今 腕組んで ここへ ここへ 座り込め
川口は最後にセウォル号沈没事故被災者を見殺しにした韓国・朴槿恵(パククネ)政権打倒ろうそくデモの中で歌われた日本ではまだ馴染み浅いプロテストソングも紹介。非常に歌いやすい曲だったが後で確認しようにも音源が見つからず。 ♪闇は光に勝てない 嘘は誠に勝てない 真実は沈まない 私達諦めない ※川口真由美勝手連さんから出だし音源の紹介あり感謝!→https://youtu.be/QoQcA_u0Unk
歌の後は各団体の挨拶。まず森友学園問題を考える会の木村真(まこと)代表(左上写真):安倍政権はとっくに詰んだ将棋を将棋盤の外に駒を持ち出してまでインチキ対局を続けている。森友問題については安倍だけでなく右翼の小学校設置認可を下した松井・維新府政の責任も追及していく。豊中市長選辛勝、府議補選健闘を背に。
他団体の報告。安保法制反対ママの会:保健室から見た子供の貧困。家に米がなく電気も止められ電車賃も払えず峠道を1時間余も自転車で通学している子供もいる。そんな愛しい我が子を絶対に戦争に参加なぞさせない。
平和委員会:若者100人憲法アンケートで改憲賛成2割、反対3割、分からない5割。しかし9条に限ると改憲賛成は僅か1割で反対が6割も。平和の為に何かやりたい人は96%も。
STOP!辺野古新基地建設!:連日500人以上累計4780名以上の座り込みで600台以上のダンプを6日間に渡り止めてきた。新基地建設は必ず阻止できる。
集会参加者数が2万人を超え、都構想反対時と同じ規模に達したと報告が上がる。全員でプラカードをひっくり返して(上記写真2枚)、集会宣言朗読の後、3コースに分かれデモに出発。(尚、プラカードの表面は憲法壊すな!で共通だが、裏面は青地のアベ政治NO!と、青黄2地の戦争アカン!の2バージョンがあり、私は後者だった)
私は戦争あかんロックアクションや緑の党、ラブ・イン・ピースの人達と一緒に扇町通りから梅新を抜け西梅田までのコースを歩く。途中で大音量で騒音撒き散らす右翼街宣車に遭遇するも挑発には乗らずパレードを行う(右上写真)。
安倍政権は今すぐ退陣!モリカケ疑惑徹底追及!セクハラ許す内閣退陣!民主主義を取り戻そう!この期に及んでも、まだこんなムチャクチャな安倍政権を支持する人は、最早ただの奴隷だ!奴隷になりたくない人は共に闘おう!と先述の木村真・豊中市議(森友学園問題を考える会)。パレードでも川口真由美の熱唱に圧倒された(左上写真)。
韓半島の平和と繁栄、統一に向けた板門店宣言
大韓民国の文在寅大統領と朝鮮民主主義人民共和国の金正恩国務委員長は、平和と繁栄、統一を念願とする全同胞の一致した志向を込めて、韓半島の歴史的な転換が起こっている重要な時期に、2018年4月27日に板門店の「平和の家」で、南北首脳会談を行った。
両首脳は、韓半島ではもはや戦争は起きず、新たな平和の時代が開かれたことを8千万の我が同胞と全世界に厳粛に闡明した。
両首脳は、冷戦の産物である長い分断と対決を一日も早く終息させ、民族の和解と平和繁栄の新たな時代を果敢に作り出しながら、南北関係をより積極的に改善し発展させていかなければならないという確固たる意志を込めて、歴史の地である板門店で次のように宣言した。
1.南と北は、南北関係の全面的で、画期的な改善と発展を成し遂げることにより、分断された民族の血脈を繋ぎ、共同繁栄と自主統一の未来を早めていく。 南北関係を改善し発展させることは、我が民族の一様な望みであり、これ以上、先送りできない時代の差し迫った要求である。
① 南と北は、我が民族の運命は我々自身が決定するという民族自主の原則を確認し、過去の南北宣言とすべての合意を徹底的に履行することにより、関係改善と発展の転換的局面を開いていくことにした。
② 南と北は、高官級会談を始めとする各分野の対話と交渉を早期に開催し、首脳会談で合意された問題を実践するための積極的な対策を立てていくことにした。
③ 南と北は、当局間の協議を緊密に行い、民間交流と協力を円滑に確保するために、双方の当局者が常駐する南北共同連絡事務所を開城地域に設置することにした。
④ 南と北は、民族の和解と団結の雰囲気を盛り上げていくために、各界各層の多様な協力と交流往来と接触を活性化することにした。
内においては6・15を始め、南と北の双方において意義のある日を機に、当局と国会、政党、地方自治団体、民間団体など各界各層が参加する民族共同行事を積極的に推進して和解と協力の雰囲気を盛り上げながら、外においては2018年のアジア競技大会を始めとする国際競技に共同進出し、民族の知恵と才能、団結した姿を全世界に誇示することにした。
⑤ 南と北は、民族分断により発生した人道的問題を早急に解決するために努力し、南北赤十字会談を開催し、離散家族・親戚の再会を始めとする諸問題を協議解決していくことにした。
当面の間、来たる8・15を機に離散家族・親戚の再会を進めることにした。
⑥ 南と北は、民族経済の均衡ある発展と共同繁栄を達成するために、10・4宣言で合意された事業を積極的に推進して行き、一次的に東海線および京義線鉄道と道路を接続して近代化し、活用するための実践的な対策を取っていくことにした。
2.南北は、韓半島で尖鋭な軍事的緊張状態を緩和し、戦争の危険を実質的に解消するために共同で努力していくものである。
韓半島の軍事的緊張状況を緩和し、戦争の危機を解消することは民族の運命に関わるとても重要な問題で、我が民族の平和で安定した生活を保証するために要となる問題である。
① 南と北は、地上と海上、空中を始めとするすべての領域で軍事的緊張と対立の基となる相手に対する一切の敵対行為を全面停止することにした。
当面、5月1日から軍事境界線一帯で拡声器放送とビラ散布を始めとするすべての敵対行為を停止し、その手段を撤廃し、今後の非武装地帯を実質的な平和地帯にしていくことにした。
② 南と北は西海の北方限界線一帯を平和水域とし、偶発的な軍事的衝突を防止し、安全な漁労活動を確保するための実際的な対策を立てていくことにした。
③ 南と北は、相互協力と交流、往来と接触が活性化されることによる様々な軍事的保障対策を取ることにした。
南と北は、双方の間に提起された軍事的問題を遅滞なく協議解決するために、国防長官会談を始めとする軍事当局者会談を頻繁に開催し、5月中にまず、将官級軍事会談を開くことにした。
3.南と北は、韓半島の恒久的で強固な平和体制の構築のために積極的に協力していく。 韓半島で非正常な停戦状態を終息させ、確固たる平和体制を樹立することは、これ以上先送りできない歴史的課題である。
① 南と北は、いかなる形態の武力も互いに使用しないことについての不可侵合意を再確認し、遵守していくことにした。
② 南と北は、軍事的緊張が解消され、互いの軍事的信頼が実質的に構築されるのに従って、段階的に軍縮を実現していくことにした。
③ 南と北は、停戦協定締結65年になる今年、終戦を宣言し、停戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制構築のための南・北・米3者または南・北・米・中4者会談の開催を積極的に推進していく。
④ 南と北は、完全な非核化を通じて核のない韓半島を実現するという共通の目標を確認した。
南と北は、北側が取っている主動的な措置が韓半島の非核化のために非常に意義があり、大きい措置だという認識を共にして、今後それぞれ、自己の責任と役割を果たすことにした。
南と北は、韓半島の非核化のための国際社会の支持と協力を得るために積極的に努力することにした。
両首脳は、定期的な協議と直通電話を通じて、民族の重大事を頻繁かつ真剣に議論して信頼を強固にし、南北関係の持続的な発展と韓半島の平和と繁栄、統一に向けた良い流れをさらに拡大していくため共に努力することにした。
当面して文在寅大統領は、今年の秋に平壌を訪問することにした。
2018年4月27日
板門店
大韓民国 大統領 文在寅
朝鮮民主人民共和国 国務委員長 金正恩
4月27日に、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が、朝鮮半島を南北に分かつ軍事境界線上にある板門店(パンムンジョム)で歴史的な会見を行い、これまで対立し、にらみ合っていた両国間の関係を、平和共存の関係に変えて行き、互いに核兵器も撤去する事を宣言しました(参考資料)。この後には、金正恩と米国トランプ大統領による史上初の米朝首脳会談も予定されています。
米国のトランプ大統領は、昨年まで北朝鮮の金正恩を「チビのロケットマン」と罵倒し、「テーブルの上には(北朝鮮への核攻撃も含めた)あらゆる選択肢がある」と言っていました。それに対し、北朝鮮の金正恩委員長も、トランプの事を「老いぼれ」と罵倒し、「米国全土を射程におさめた核のボタンが私の机の上にある」と言い返していました。それからまだ半年も経っていないのに、ここまで変わるとは思ってもみませんでした。
先日、近くの整骨院に行った時に、施術中にブログの話題が出て、私が自分のブログの事を言った時に、在日コリアンの整体師の方が、高校の修学旅行で北朝鮮に2週間ほど滞在した事を話してくれました。その話の中で、「北朝鮮も普通の国」だと、しきりに仰っていたのが印象に残っています。私は脱北者の話も聞いていたので、その発言を額面通りに受け止める事はできませんでしたが、その一方で、私の北朝鮮に対する見方も、今日の事態を想像できなかったという意味では、余りにもステレオタイプで凝り固まったものだったと言わざるを得ません。
そんな中で、世界地図で北朝鮮を見て、「北朝鮮って、本当に大阪のあいりん地区とよく似ているな」と思うようになりました。
まず、北朝鮮も「あいりん地区」も、その周りの国や住民から「やっかい者」扱いされてきた点が似ています。北朝鮮は、日本人やその他の国の人々を拉致し、飢えた国民を放置して核開発にまい進する独裁国家として。あいりん地区も、食い詰めたホームレスが路上をうろつき、犯罪や暴動がしょっちゅう起こる土地柄として。
しかし、北朝鮮が、そのような貧しい独裁国家になってしまったのは、韓国や米国と軍事的に対立する中で、ソ連や中国に心ならずも頼りながら、国民を締め付けるしか国家を存続する事が出来なかったからです。「あいりん地区」がスラム街になってしまったのも、明治時代に、大阪市が、内国勧業博覧会(今の万博に相当)開催の地ならしの為に、貧民を市内から追い出し、当時市外だった釜ヶ崎(今のあいりん地区)に押し込んだからです。
ところが、実際の「あいりん地区」(右上の地図の赤線で囲った地域)は、「やっかい者」どころか「宝の山」でした。難波にも天王寺にも天下茶屋にも近い「都心の一等地」で、その気になればいくらでも再開発が可能なのに、なまじっか「スラム街」のイメージがあるばかりに、今まで誰も買い手が付かなかったのです。ところが、やがて外国人観光客ブームが押し寄せる中で、そんな「偏見」なぞ持たない外国人が、その価値を見出すようになり、今や「あいりん地区」は観光客向けのホテル建設ラッシュに湧いています。それまで汚いドヤ(簡易宿泊所)だった所も、安価でこぎれいなホテルやアパートに続々と改装されています。私や同僚バイトの小杉君(仮名)が月ぎめ契約で住んでいるのも、そんなホテルです。
北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国、左上の地図参照)も、朝鮮半島の付け根にあり、日本や韓国から中国やロシアに抜ける物流・貿易ルートの分岐点に当たります。上の左右の地図をよく見ると、「あいりん地区」を北朝鮮としたら、隣の「動物園前」=韓国、「天王寺」=日本、「天下茶屋」=台湾、「難波」=中国、「日本橋」=ロシア極東になぞらえる事ができるのではないでしょうか?(だいぶ位置関係がデフォルメされていますがw)
今まで「やっかい者」だった北朝鮮が、実際は「宝の山」で、「香港」や「シンガポール」のように発展する可能性もあるかも知れないのです。韓国の文在寅政権や、米国のトランプ政権も、それを知っているからこそ、表向きの強硬姿勢とは裏腹に、「落とし所」もちゃんと用意して、北朝鮮をその「落とし所」に誘導しようとしているのではないでしょうか。
「韓国・文在寅政権の平和戦略」(時事オピニオン)という記事で、その事が詳しく取り上げられています。それによると、
北朝鮮に融和的とされる今の韓国・文在寅政権ですが、そこには韓国なりの深謀遠慮がありました。核開発にまい進する北朝鮮に対して、国連安保理が課した厳しい経済制裁を率先して履行すると同時に、ただ北朝鮮を闇雲に叩くだけでなく、「核問題を平和的に解決する」「何があっても戦争だけは絶対に阻止する」というメッセージを、ことあるごとに北朝鮮や国際社会に対して発信し続けてきたのです。金正恩が国民に対して行った新年のあいさつの中で、「韓国の平昌(ピョンチャン)オリンピックに北朝鮮も参加する」と異例の提案を行い、後の緊張緩和の流れを決定づけたのも、この文在寅の姿勢があったからでしょう。
勿論、光もあれば陰もあります。今の「あいりん地区」には、外国人観光客や私たちの様な普通の宿泊客だけでなく、ホームレスや生活保護受給者も依然として大勢います。今も西成区の人口の約4分の1が生活保護受給者だと言われています。彼らの一部が酒やギャンブルに溺れているのも残念ながら事実です。私は、そうなるのも仕方ないと思います。「健康で文化的な最低限度の生活を保障する」と言うのは建前だけで、実際は「健康」でも「文化的」でもない、ただの「飼い殺し」状態に置かれ、世間から好奇と差別の目にさらされる中で、どうやって人間としての尊厳が保てると言うのでしょうか?どうやって生きがいが持てると言うのでしょうか?酒やギャンブルで憂さを晴らすしかないじゃないですか!
「あいりん地区」のホームレスや生活保護受給者が、酒やギャンブルに溺れた生活から抜け出すには、酒やギャンブルを規制するだけではダメです。彼らが生きがいを持てるような人権施策を講じないとダメです。まともに食べていける賃金、生きがいを持てるような仕事、奨学金制度や公営住宅の拡充、病気や怪我をしても安い治療費ですぐにかかれる病院、趣味やスポーツを通した繋がり・・・。そういう物を全然用意せずに、どこかの某大阪市長みたいに「現金を現物支給に変えろ」「ギャンブルするなら生活保護を取り上げろ」と言うだけでは、彼らを更に追い詰めるだけです。
また、単に経済的に発展すれば、それで良いという訳ではありません。いくら経済的に発展しても、言論・表現の自由が保障されず、新たな経済格差が生まれるだけでは何にもなりません。そういう意味では、先に北朝鮮が目標にすべき好例として挙げた「香港」や「シンガポール」も、決して手放しで評価はできません。香港の議会のうちで、住民が直接選べるのは半分の議員だけです。残りの半分は職場代表や中国政府が任命した議員です。シンガポールの議会も、比較第一党が選挙区定数全ての議席を獲得できるようになっています。最初から与党が勝つ仕組みになっているのです。しかも、香港もシンガポールも、狭い地域に大勢の住民が住む「都市国家」です。政府は公営住宅の斡旋などを通して、国民を締め付けています。だから、これらの国々は別名「明るい北朝鮮」と呼ばれています。
それでも「暗い北朝鮮」よりは「明るい北朝鮮」の方がはるかにマシです。民主化も労働運動も「腹が減っては戦にならない」のですから。韓国の国民が軍事政権を倒して民主化を勝ち取る事が出来たのも、香港の住民が「雨傘革命」で民主化運動に決起するようになったのも、それまでの経済成長である程度豊かになり、反政府運動に立ち上がるだけの「経済力」や「情報」を手にする事ができるようになったからです。
ひるがえって今の日本はどうか?
「差別デマを拡散する内閣府のプロパガンダ装置」(ロジ・レポート)という記事の以下の内容を読むと、今さらながら暗澹(あんたん)とした気分になります。
「人種差別撤廃条約」に加盟し、「ヘイトスピーチ規制法」で人種・民族差別を規制すべき立場の政府(内閣府)が、よりによって「韓国は反日」「韓国人は嘘つき」「安保法制反対デモは民主党などの売国勢力が主導」「在日朝鮮・中国人による日本破壊工作」などと煽る偏った意見を、「国民の声」として内閣府のHPで積極的に取り上げてきた事が発覚しました。安倍政権が、森友学園に国有地を格安で叩き売り、軍歌を幼稚園児に歌わせるような右翼教育を小学校にも広げようとしていたのと同じ構図です。そうして、政府の施策を裏からゆがめながら、問題が発覚しても民間のモニター(意見投稿者)に責任を押し付ける事で、言い逃れを図ろうとしていたのです。(現在、このHPは閉鎖され、どんな意見が投稿されていたのか確認できないようになっています)
今の安倍政権が、「韓国人は嘘つき」だの「安保法制反対デモは売国奴」だの「在日朝鮮人は破壊工作を行うスパイ」だのと言ったヘイトスピーチ(特定の人種や集団を攻撃する差別・憎悪発言)を、「これも国民の声だ」として、内閣府のHPで堂々と取り上げているのですよ。単に右翼がかった個人が居酒屋や床屋で管を巻いているのとは次元が違います。ヘイトスピーチを規制すべき政府が、逆にヘイトスピーチを煽ってどうするんですか?先日も、公益社団法人の日本青年会議所(JC)が、上記の右翼キャラクターを使い、ツイッターで似たような事をやらかして問題になりましたが、政府のやっている事もこれと似たり寄ったりです。
これらの一連の動きを見て、「福田前次官のセクハラ事件は、実は女性記者の色仕掛けにはめられたのではないかという意見もある」と言い放った麻生太郎の発言を思い起こしました。セクハラを防止すべき立場の副総理の麻生が、逆にセクハラの加害者を庇い立て、被害者を更にセカンドレイプで追い詰める。そして、その発言が公になっても、「そういう意見もあると紹介しただけだ」という形で、言い逃れしようとしている。
挙句に、当の北朝鮮からも、朝鮮中央通信で「森友・加計学園の問題で、今や安倍政権はピンチに陥っている」と報じられる始末です。何も北朝鮮から、そんな事言われる筋合いないと思いますが、実際その通りだから仕方ありません。今まで「チビのロケットマン」呼ばわりされていた金正恩が、今や「世界史を書き換えた英雄」として、トランプ大統領からも称賛されるようになったのとは対照的に、安倍晋三は、「公文書も平気で改ざんする大嘘つき」として、今も世界に恥をさらし続けています。
今回の南北首脳会談でも、北朝鮮の金正恩が口火を切り、韓国の文在寅がそれに応え、米国も中露も水面下で積極的に動く中で、日本の安倍晋三だけが「蚊帳(かや)の外」に置かれ、元・拉致被害者家族会事務局長の蓮池透さんからも、「安倍さんは何もしなかった、拉致問題を自分の出世に利用しただけだった」と、ボロクソに言われています。今や日本こそが、昔の「あいりん地区」や今の「暗い北朝鮮」「明るい北朝鮮」みたいになりつつあるのではないでしょうか?