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今年の秋、私は職場の安全点検アンケート(いわゆるヒヤリハット調査)用紙に、「関連会社社員の危険行為を止めさせて欲しい」と書いて会社に出しました。私たちは、スーパーの物流センターの中で、隣の加工室でカットされ、ケースに詰められ台車に積まれて持って来た野菜を、店別に仕分けして待機場所まで運ぶ作業に従事しています。ところが、加工室の社員の中に、非常に乱暴な人がいて、野菜の積まれた台車を危うくぶつけられそうになったり、台車がぐちゃぐちゃに置かれたりするので、非常に仕事がやりにくいです。何とかして下さい…と、アンケートに書いて出しました。わざわざ手書きではなく自宅のパソコンに打ち込んで提出したのも、会社に改ざんされるのを防ぐ為です。(参考記事)
しかし、いくらアンケートに書いて提出しても、事態は全然改善されませんでした。商品は中途半端に置きっぱなしにされるわ、加工室の出口の所に置きっぱなしにされるわ、午後から出す商品を午前中の商品仕分け場所に持って来られるわ。そんな状態が、その後もずっと続いていました。
私の勤めるスーパーの物流センターでは、私も含めて色々な下請け業者が、商品の検品・仕分け・積み込み・配送業務を行っています。業者の中には迷惑行為や危険行為を行う人たちも少なくありません。しかし、相手が違う会社の社員だと、うちの会社はなかなか注意してくれません。それを放置して、形だけの安全点検なぞやった所で、事故やミスが防げる訳がありません。
相手が違う会社の社員だと、何故こうも及び腰になってしまうのか?その社員とは、雇用関係にない為に、うちの会社の権限が及ばないからです。その為に、注意一つするにも、うちのバイト→うちの社員→うちの責任者→スーパーの責任者→相手の会社の責任者→相手の社員と、何重ものステップを踏まなければなりません。そんな手間のかかる事は誰もしたくはありません。
もし相手に強気に出て、その後でこちらのミスで相手に迷惑かけてしまったら、もう面目丸つぶれです。現実には相手の方が、はるかにこちらに迷惑かけていたとしても、です。こちらが相手に迷惑かける確率がゼロでない以上は、責任者としては、余り相手に強くは出られない。そんな「事なかれ主義」の責任者ばかりなので、こんな無法がまかり通ってしまうのです。
ましてや、その相手が先日起こった西梅田クリニック放火事件の容疑者みたいな人物だったとしたら、もう踏んだり蹴ったりです。実際、その後のマスコミ報道によると、容疑者はコンプレックスの塊のような人物でした。親の後を継いで鉄工所で働いていたのは自分の方なのに、自分は短気なものだから接客には向かないと、兄の方が親の後を継ぐ事になってしまった。そこから世を逆恨みし、次第に周囲に当たり散らすようになり、遂にこんな事件を引き起こすまでになってしまった…。容疑者の生い立ちをかいつまんで言えば、このようにまとめる事が出来るかと思います。
兄弟間で差別された事については同情の余地はあるものの、それも自分の短気な性格ゆえのもの。身から出た錆でしかない。それを逆恨みして、周囲に八つ当たりして、家庭内暴力や殺傷沙汰まで引き起こすとは、もはや言語道断です。翻って、私の勤める物流センターのくだんの社員も、生い立ちの詳細は不明ながらも、すぐに逆ギレしたり、自分はちゃらんぽらんな仕事しか出来ないくせに、他人には偉そうな物言いをする所なぞ、西梅田の放火事件容疑者とも非常によく似ています。(参考記事)
しかし、それでは現場の労働者は堪ったものではありません。事は自分の身の安全にかかわる問題です。もし、それで商品を積んだ台車をぶつけられて、ケガさせられてしまったら、一体どうなりますか?痛い上に、仕事を休まなければならなくなるし、日常生活も満足に出来なくなってしまいます。たとえ労災で休業補償が下りたとしても、現役時代の収入より減るのは確実です。
そんな事になってはかなわないので、こちらも一計を案じました。その乱暴な社員が休みの日に、他の社員に聞いて、「ここまでなら大丈夫」という所に床に線を引き、警告書も張り出して、そこより手前には商品を入れさせないようにしました。そして、うちの会社にも、「もう、これでやるから」と言って、半ば強引に了承を取り付けました。
確かに、これは、あまり褒められた方法ではありません。施設の管理権はスーパーにあり、私たちは、そのスーパーから仕事をいただいて収入を得る下請け業者に過ぎません。それに対して、私の取った方法は、下請け業者のバイトが、管理権もないのに、施設の共有スペースに一方的に線を引いて、占有権を主張したようなものですから。
相手の乱暴な社員が、ナイフを持って暴れたりすれば、これはもう刑事事件になります。もう、そうなれば管理権もクソも関係ありません。そんな社員を野放しにしていた相手の会社や、それを黙認していたスーパーやうちの会社も、等しく刑事責任が問われる事になります。でも、「うっかり台車を相手に当ててしまった」程度では、単なる過失で終わってしまい、逆にこちらが過剰防衛に問われる可能性すらあります。
だから、私は相手を見て、この方法を取ったのです。相手は直ぐに逆ギレするモンスター社員ですが、強い者には何も言えず、弱い者に当たり散らすしか能のない内弁慶です。その程度の奴に、こちらがいつまでも下手に出ていたのでは、ますます増長するばかりです。「事なかれ主義」の職場では、このように強気に出た方が、「事なかれ」で意外とすんなり物事が通る事が多いのです。
やってみたら、これが大成功。こちらが何も言わなくても、相手はこの線よりも中には、台車を持ってこようとはしませんでした。左上の写真が以前の状態です。それに対して、右上の写真が線引き後の状態です。境界線からわずかにはみ出てはいますが、以前よりもはるかに作業スペースが確保できるようになりました。
そして、しばらく様子を見ていたら、その乱暴な社員は、もう堪らず「もうこれ以上は置けないので、台車をそちらに入れて良いですか?」と、泣き言を言うようになりました。他の社員は全然そんな事言わないので、台車が置けなくなったのも、そいつの段取りが悪いからですが。それでも、今までの「そこのけ、そこのけ、俺様の台車が通る」状態とは大違いです。
それに対して、私は「じゃあ、ここまでなら良いよ」という事で、境界線を少し左側にずらしてやる事にしました。主導権はあくまでこちらが握った上で、少し譲歩してやったのです。
モンスター社員は、強い奴には何も言えない。弱い奴に当たり散らすしか能がない。それは「事なかれ主義」の上司も同じです。そんな相手に対しては、こちらも強気に出るに限ります。へたに下手に出ていても、余計に増長するだけです。それでは、いつまで経っても改善出来ません。施設管理権よりも、従業員の身の安全を図る方が優先です。モノよりも人命が優先。
下請け労働者は年末年始も仕事で、盆も正月も関係なく、クリスマスイブとも無縁ですが、この「自力で勝ち取ったクリスマスプレゼント」の方が、誰かから与えられたクリスマスケーキよりも、はるかに良い思い出になりました。
(見解)
◎7クロノジェネシス クラシック(注:ドリームレースの間違い^^;)4連覇で引退花道飾る。
vs
〇10エフフォーリア 皐月賞①2006上り36.7、天皇秋①
▲16タイトルホルダー 皐月賞②2011上り37.5、菊花賞①
★9ステラヴェローチェ 皐月賞③2011上り36.7、菊花賞④上り最速
注2:★印はノートでは△の中に黒丸の印。▲△の中間印として使用。
vs
△6ウィンキートス 目黒記念①2328は◎の有馬①2350より速い。中山(⒉⒌⒈2)
△14アサマノイタズラ セントライト記念①2123はウィンキートスのオールカマ―②2122と同レベル。中山(⒉⒈⒈2)
注3:中山(⒉⒌⒈2)というのは、中山競馬場芝コースのレースを10回走った中で、1着が2回、2着が5回、3着が1回、4着以下が2回という意味。これで中山コースの巧拙を判断する。
最強古馬vs〇筆頭に逆転狙う三歳勢vs一角崩し狙う中山巧者の伏兵という構図。
常識的に考えれば◎〇二強対決か、せいぜい◎vs〇▲★古馬と牝馬三冠組(ママ)の対決にしかならないが、ペースが速くなり前崩れの可能性もある今年は、上がり上位の中山巧者△が馬券に食い込むかも。
買い目は本命サイドと穴狙いの2通りにした。
(総括)
予想通り前崩れの展開も、ディープボンド無印でヒモ抜け。前走ガイセン門賞大敗で見限り。しかし同馬は馬体重500kg超の大型馬で天皇賞・春2着(の実績)も。
大型馬で近走GⅠ善戦馬はスタミナ有。要注意!
今日12月22日は冬至です。この冬至に食べると良いとされているのが「冬の七草」です。一年で最も日照時間が短い冬至に、南瓜(なんきん=カボチャ)、人参、蓮根、銀杏(ぎんなん)、金柑、寒天、饂飩(ウドン)の七品を食べる事で、無病息災を祝うのだそうです。「春の七草」は知っていましたが、「冬の七草」は知りませんでした。これらの食品は、「なんきん、にんじん、れんこん…」と、「ん」が二つ重なる事で、昔から縁起物として重宝されたのだそうです。
こうして並べてみると、いかにも縁起物という感じがします。人参、蓮根などは、おせち料理の食材として使われて来ました。銀杏、金柑なども縁起物として重宝されていますね。ただ、寒天はどうかな?寒天の材料は海藻のテングサで、それを夏は心太(ところてん)にして涼菓として食べますが、冬の鍋料理には余り使われないのでは?春雨と形が似ていても、両者は全く別物だし。但し、ウドンについては、これも野菜ではありませんが、昔は「うんどん」と言った事から、寒い冬に体を温める食材として、冬至の時期に食べるようになったと聞きます。
今週末にはまた寒くなるそうです。寒い時は何といっても鍋料理が一番。私も本当は白菜なんか一杯鍋に入れて食べたいのですが、一人暮らしなので、どうしても食材が余ってしまいます。ワンルームのシステムキッチンには、備え付けのワンドアタイプの冷蔵庫しか置けないので、野菜を大量に買っても食べきれないのです。かと言って、スーパーで買う惣菜の鍋セットや、外食チェーンで食べる鍋料理は、具も少ないし、味付けも私にとっては濃すぎるので、なかなか食べる気にはなりません。
そこで、本格的な鍋料理は諦め、それに代わるもので栄養を取る事にしました。昨日の夕食は鶏の手羽先と大根を煮て、余った出汁で溶き卵にして、そこにウドンを入れて昼食に食べました。そして、ウドンの付け合わせに使用した蒲鉾の残りで、今夜の夕食は木の葉丼と豚汁、南瓜の惣菜にしました。その後、近くの銭湯でユズ湯を堪能して来ました。お陰で、ウドン、ユズ湯、南瓜、(豚汁の)人参と、それなりに冬至の一日を実感する事が出来ました。明日の夕食は肉じゃがセットの玉葱・ジャガイモとソーセージでポトフにします。その次はおでんにしようかな?
でも、この「冬の七草」。ウドンも、確かに鍋料理の定番の具ではありますが、野菜(冬の七草)に含めてしまうのはどうかなあ?「堅い事言うな」と思われれるかも知れませんが、私としてはやはり納得が行きません。「冬の七草」って、そんなに軽いものだったんでしょうか?「ん」の発音が二つ重なるから縁起物なんだ、別に野菜でなくても構わない、と言うのであれば、私が撮影した送電線の夜景も、「そうでんせん」と「ん」が二つ重なる縁起物として、是非、「冬の七草」に加えて欲しいですw。臨海工業地帯に電気を送る送電線も、重要なインフラであり、形もまるで海の守り神みたいに堂々とそびえたっているのですから。送電線鉄塔の上のライトなんか、まるでスーパーマンの目のようじゃないですか。送電線夜景も工場夜景と同じで、見るほどに癒されます。
実は、この「冬の七草」の野菜については、前記七品以外にも、色んな組み合わせがあるようです。その一つが、①フキノトウ②福寿草③節分草④雪割草⑤カンアオイ⑥春菊⑦水仙の組み合わせ。これは明治時代に伊藤篤太郎という植物学者が選んだものですが、選定基準が曖昧なので、余り広がらなかったようです。
次に、①三つ葉②春菊③レタス④キャベツ⑤セロリ⑥ほうれん草⑦葱の組み合わせ。こちらは桜の開花予想を始めた大後美保という人が選んだものです。この組み合わせなら、私も完全に納得します。特に三つ葉、春菊、葱などは、まさに鍋料理の定番です。
しかし、「冬の七草」も、これだけ諸説あったとは驚きです。これでは「恵方巻きサンド」のように、適当な歳時記をでっち上げて、商品を売り付ける事も可能になってしまいます。明治時代以降に強調されるようになった「日本の伝統」の中には、このような胡散臭い「伝統」もある事が、よく分かった「冬の七草」でした。
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最近、西成区から住之江区に越して来ました。住吉川にかかる住之江大橋を渡っていた時に、橋の上流と下流で川の趣が余りにも違う事に驚きました。そこで、一度河口から源流をたどってみようと思い立ち、自転車で散策して来ました。住吉川の河口部は工場地帯です。平林の貯木場が横にあり、昔は多くの材木が貯蔵されていました。今も河口部には材木を係留していた杭が川面に立ち並んでいます。河口付近は川幅も広く、船も係留されています。住之江大橋から上流をさかのぼると、それまでの工場地帯とは一転して、マンション横の緑地帯を流れるようになります。川の名称は依然として住吉川のままですが、川幅は心なしか狭まったように感じます。川の隣には住之江公園の池もあり、野鳥が飛び立ち、池の周囲には彼岸花が咲き誇っていました。住吉川は阪神高速のガード下で大きく湾曲しています。ガード下の湾曲部を過ぎると、更に川幅が狭まり、細江川と名前を変えます
わずか10キロの間に二度も名前を変え、様々な顔を見せてくれた住吉川(細江川)。一体どこが源流なのか?市営団地の中を流れる親水河川をたどれば、やがて防水ポンプ場が現れ、そこで流れが途切れます。防水ポンプ場から流れ出た水が、歴史の小道の中を流れ、10キロも行かないうちに、船をも浮かべるような大河に変身するのです。これほど変化に富んだ川が他にあるでしょうか。大河も一滴のしたたりから。それを身近で体験できた探索の旅でした。
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そこから上流をさかのぼると、住之江公園の横に出ます。公園の池では野鳥が飛び交い、周りには花が咲き誇っていました。
阪神高速のガードをくぐると、川幅が狭まり、細江川と名前を変えます。しかし、谷は逆に深まり、都会の川なのに、まるで山の中の渓谷にいるかのような感覚にとらわれます。
川の隣に神社がありました。住吉大社末社の浅沢社です。周りの窪地には和歌に詠まれた杜若(かきつばた)の群落もあります。隣には大歳社という神社もあり、持ち上げる事が出来たら願いがかなうと言われる「おもかる石」が祀られていました。私が持ち上げようとしてもビクともしませんでした。
阪堺電車の駅も川の近くにありました。駅の名前は「細井川」。ところが川の名前は「細江川」。何故名前が違うのか?もしかしたら浅沢社と関係があるかも?浅沢社の周りの窪地は昔は湧水池で、きれいな水が湧き出ていたようです。だから駅の名前も細井川なのかも。
都会の中を流れる何の変哲もない小さな川も、源流までたどれば様々な顔を持つ事が分かり、大変勉強になりました。
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世界にはまだ鉄道のない国が幾つかあります。東南アジアのラオスもそんな国の一つでした。インドシナ半島の山国で、24万平方キロ(日本の約3分の2)の国土に約700万人の人々が暮らしています。ベトナム戦争に巻き込まれて長い間荒れ果てていましたが、近年ようやくその傷も癒え、最近は経済成長を遂げつつあります。そんなラオスにも、この12月にようやく鉄道が開通しました。
それが、中国の雲南省からラオス国境を越え、首都のビエンチャンまで伸びる中国ラオス鉄道(中老鉄路)です。その距離およそ422キロ。日本の東京・名古屋間に相当する長い距離です。ほとんどが山岳地帯なので、路線の約47%をトンネルが占めます。21ある駅もその半数は信号場や貨物駅で、旅客駅はわずかに11しかありません。
それだけを見ると、まるで北海道のローカル線のようですが、規格は立派な高速鉄道です。単線ながら全線電化で、ラオス国旗と同じ青・赤2色に塗られた特急列車のランサン号が時速160キロで駆け抜けます。おかげで、今まで首都ビエンチャンから中国・雲南省の昆明までバスで数日以上かかっていたのが、45時間余りも短縮されるようになりました。既に南隣の隣国タイからも鉄道が数年前に首都ビエンチャン郊外まで開通しています。将来はこの鉄道と連絡してタイの首都バンコクまで乗り入れる計画もあるようです。
但し問題もあります。一つは、中国とタイでは線路の幅が違う事です。タイは軌間1,000ミリの狭軌を採用しているのに対し、中国はこの中国・ラオス鉄道も含め軌間1,435ミリの標準軌を採用しています。両国とも鉄道の成り立ちが異なるので線路の幅が異なるのです。将来は第三軌条の導入で相互乗り入れを図る計画もあるようですが、当面は首都のビエンチャンで乗客の乗換、貨物の積み替え作業が必要になります。
もう一つは、建設費用をどう負担するかと言う問題です。この鉄道の総工費は約60億ドル。その約7割を中国が負担し、残り3割をラオスが負担します。元々この鉄道は、山国にも鉄道を通したいとする、ラオス政府のたっての悲願によって開通しました。中国は当初は鉄道建設に余り乗り気ではなかったようです。どう見ても採算が取れそうにないからです。ところが、その後、中国の方でも、近隣諸国を中国の経済圏に組み込もうとする「一帯一路」構想を掲げるようになり、この鉄道も、その構想の一環として建設が進められて来ました。
幾らラオス側の希望によって開通した鉄道とは言え、その債務負担額はラオス国家予算の約3分の2にも及びます。今は債務不履行には至っていないかも知れませんが、やがてそんな事態になれば、中国は債務返済繰り延べの条件として、新たな鉱山採掘権や経済特区の建設を要求して来るかも知れません。19世紀の帝国主義の時代に、中国が西洋列強から受けた仕打ちを、今度は中国自身が、近隣の途上国に行うかも知れないのです。
鉄道の沿線には世界遺産にも登録された古都のルアンパバーン(ルアンプラバン)もあります。メコン川沿いにある人口数万人の仏教都市で、落ち着いた街の雰囲気が世界の観光客を魅了して来ました。今まではバスで数十時間も揺られなければ行けない山間の小都市だったのが、鉄道開通で一気に便利になりました。
ただ、駅は町から数キロも離れた郊外に建設されました。駅舎もとてつもなく大きいもので、とても山間の小都市には似合わない代物です。そう考えると、この鉄道は、果たして本当に住民の悲願によって作られたものか?非常に疑問に思います。単に交通の便だけを考えるなら、わざわざ山伝いに中国の雲南省と繋げなくても、ユエやダナンのようなベトナムの港湾都市と繋げた方が、はるかに輸送コストが抑えられたはずです。
それに、わざわざ電化して特急電車を走らせなくても、単線非電化のディーゼル機関車による運行であっても、今よりもはるかに安い値段で、輸送時間の短縮が実現できたのではないでしょうか?わざわざ町から遠く離れた郊外に、どでかい駅舎を作らなくても、町中に、それに見合った駅舎を作る方が、住民も気軽に利用しやすいし、経済の活性化にもなると思います。
「カレチ」という鉄道漫画があります。旧国鉄の長距離特急電車に乗務していた新米車掌が主人公の漫画です。その漫画の中で、新米車掌が、大雪で列車が遅れていた日に、一人の女性乗客の「親の死に目に会いたい」というたっての願いを聞き入れる為に、乗換えの乗客がその女性一人しかいないのに、20人もの乗り換え客がいるかのような嘘の報告を乗換駅で行い、接続するローカル線の発車時刻を大幅に遅らせてしまった話がありました。
その噓がばれた新米車掌は当然、国鉄を首になる事を覚悟しました。その窮地を救ったのが、偶然乗り合わせた某私鉄の部長でした。この部長は、たまたま社内の慰安旅行で、部下を引き連れて温泉旅行に行く途中でした。その時に、新米車掌が嘘まで付いて、女性乗客のたっての願いを聞き入れようとしたことを知り、自分も部下を引き連れて、そのローカル線に乗り換え、沿線の温泉地に行先変更すると言い出したのです。
その鉄道部長の言った言葉が何とも素晴らしかったです。「鉄道ちゅうのは人を助ける為にあるんだ」と言ったのです。確かに、大雪のダイヤが乱れている日に、たった一人の都合で、噓の報告まで付いて接続するローカル線の発車時刻まで遅らせてしまったら、「人を助ける」どころではありません。逆に大勢の人に迷惑がかかってしまいます。
表面だけ見たら確かにその通りです。しかし、その迷惑も、大勢に人にとっては、まだ取り返せる迷惑です。せいぜい遅れても数十分の被害で済むからです。ところが、その女性にとっては、その遅れの為に、親の死に目に立ち会えないかも知れないのです。そう思った車掌は、首を覚悟で嘘の報告を行いました。その窮地を救ったのが、「鉄道ちゅうのは人を助ける為にあるんだ」という某私鉄部長の言葉でした。
果たして中国ラオス鉄道は誰の為にあるのか?中国政府の為にあるのか?ラオス政府の為にあるのか?それとも、ラオス住民の為にあるのか?本当にラオス住民の為になるなら、幾ら金がかかっても鉄道を開通させなくてはなりません。でも、単に国家の見栄だけの為の鉄道なら、そんな鉄道なぞ要らないと思います。
かつては中国も、本当に住民の為になる鉄道建設を行った時期がありました。アフリカ大陸の中央部やや南寄りにザンビアという国があります。その国は、1964年にようやく独立を勝ち取ったにも関わらず、当時は周りを全て人種差別の白人支配国家(南アフリカ、ローデシア、当時まだポルトガルの植民地だったアンゴラやモザンビーク)に取り囲まれ、経済封鎖で苦しんでいました。その窮状を救う為に、中国は、まだ自国も貧しかったにも関わらず、ザンビア東隣の黒人国家タンザニアの港に繋がるタンザン鉄道を建設したのです。
このタンザン鉄道は、今の中国ラオス鉄道とは違い、非電化の単線でした。駅も中国ラオス鉄道とは比べ物にならない位、貧相なものでした。でも、そのタンザン鉄道のお陰で、ザンビアは独立を維持する事が出来、国民も経済封鎖に苦しめられずに済むようになりました。これこそが、帝国主義に反対する当時の社会主義中国に相応しい鉄道建設ではなかったのか。その中国が、まるでかつての帝国主義国のように、ラオスに君臨するのは如何なものかと思います。
上記がザンビア共和国の地図。この図中のタンザニア国境の町ムウェンゾからカサマ経由で中部の鉄道合流点の町カピリ・ムポシまでを結ぶ鉄道(++印で表示されている線)がタンザン鉄道です。
今の中国ラオス鉄道の姿を見ると、そう思わざるを得ません。同じ事は日本の整備新幹線と並行在来線の関係についても言えます。長野新幹線開通の陰で、在来線のJR信越本線は長野・群馬県境の碓氷峠で線路を断ち切られてしまいました。新幹線の赤字減らしのために、沿線住民は逆に貴重な足を奪われてしまったのです。「鉄道ちゅうのは人を助ける為にあるんだ」という部長の言葉を、ここにいる皆が再度かみしめる必要があるのではないでしょうか。
【11月27日 CGTN Japanese】中国雲南省の省都・昆明市とラオスの首都・ビエンチャンを結ぶ中国ラオス鉄道敷設工事の最終調整作業が現地時間20日に行なわれ、ラオス国内を走るボーテンとビエンチャンを結ぶ区間の旅客輸送サービス情報システムプロジェクトのテスト運転が進められました。調整作業は順調で、新設の10駅はいずれもサービス条件が整っています。中国・ラオス鉄道が12月に運営開始するのに準備万全となっています。 ボーテンとビエンチャンを結ぶこの部分のサービスシステムは主に、チケット販売システム、駅統合管理プラットフォーム、放送システム、マルチ掲示システム、ビデオ監視システム、時計システム、旅客所持品安全検査設備、侵入警報システム、ドアセキュリティーシステム、電源および環境集中監視などからなっています。 旅客サービス設備に対しては、全て試行運転が実施されています。構内の電子掲示板は中国語、ラオス語、英語の3カ国語で時刻表とチケット情報が示されます。安全検査設備、チケット販売設備、ビデオ監視、放送、旅客サービスエリアも、利用客のニーズを満たすことができており、各駅では駅員がすでに準備作業を進めています。 中国・ラオス鉄道の一部である同区間は「一帯一路」イニシアチブに盛り込まれ、全長は422.4キロに達し、設計時速は160キロです。中国の技術基準が採用され、中国の装備が用いられるとともに、中国の鉄道網と直接連結します。運営開始後、中国の昆明市からラオスのビエンチャンまでは、夕方に出発して翌朝に到着できます。 なお、中国・ラオス鉄道は全長1022キロ、中国国内の昆明市から玉渓市まで、玉渓市からラオスのボーテンまで、そしてラオス国内のボーテンからビエンチャンまでの区間からなり、うち中国国内を走る距離は599.6キロです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News
「大阪いらっしゃいキャンペーン」で検索すると上記のホームページに案内される。そのホームページによると、キャンペーン期間は今年11月24日から来年1月31日まで。その間に、ワクチン接種済の大阪府下在住者が、大阪府内のホテルに宿泊した場合に、最大で一泊5千円の割引と3千円のクーポン券が付くと言う。どんなキャンペーンがあるか見ると、例えば新世界のスパワールドに格安で泊れると言う。そんな日帰り入浴でも十分楽しめる所に、わざわざ税金使ってまで泊まりたいと思うか?
維新の吉村知事が鳴り物入りで推進中の「大阪いらっしゃい」何ちゃらの府民限定GoToキャンペーン。箕面や泉州・南河内の温泉旅館はどこも既に満室。残っているのは大阪市内のビジネス・カプセルホテルか西成の簡易宿所、民泊のみ。誰がこんな隣近所でしかもニッチな場所にわざわざ「旅行」で行くか?
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新型コロナウイルスの感染の急拡大の中で、自公政権の統治能力の喪失は明らかとなっている。政策の破綻は、安倍、菅政権の9年間で情報を隠蔽し、理性的な対話を拒絶してきたことの帰結である。この秋に行われる衆議院総選挙で野党協力を広げ、自公政権を倒し、新しい政治を実現することは、日本の世の中に道理と正義を回復するとともに、市民の命を守るために不可欠である。
市民連合は、野党各党に次の諸政策を共有して戦い、下記の政策を実行する政権の実現をめざすことを求める。
1 憲法に基づく政治の回復
・安保法制、特定秘密保護法、共謀罪法などの法律の違憲部分を廃止し、コロナ禍に乗じた憲法改悪に反対する。
・平和憲法の精神に基づき、総合的な安全保障の手段を追求し、アジアにおける平和の創出のためにあらゆる外交努力を行う。
・核兵器禁止条約の批准をめざし、まずは締約国会議へのオブザーバー参加に向け努力する。
・地元合意もなく、環境を破壊する沖縄辺野古での新基地建設を中止する。
2 科学的知見に基づく新型コロナウイルス対策の強化
・従来の医療費削減政策を転換し、医療・公衆衛生の整備を迅速に進める。
・医療従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーの待遇改善を急ぐ。
・コロナ禍による倒産、失業などの打撃を受けた人や企業を救うため、万全の財政支援を行う。
3 格差と貧困を是正する
・最低賃金の引き上げや非正規雇用・フリーランスの処遇改善により、ワーキングプアをなくす。
・誰もが人間らしい生活を送れるよう、住宅、教育、医療、保育、介護について公的支援を拡充し、子育て世代や若者への社会的投資の充実を図る。
・所得、法人、資産の税制、および社会保険料負担を見直し、消費税減税を行い、富裕層の負担を強化するなど公平な税制を実現し、また低所得層や中間層への再分配を強化する。
4 地球環境を守るエネルギー転換と地域分散型経済システムへの移行
・再生可能エネルギーの拡充により、石炭火力から脱却し、原発のない脱炭素社会を追求する。
・エネルギー転換を軸としたイノベーションと地域における新たな産業を育成する。
・自然災害から命とくらしを守る政治の実現。
・農林水産業への支援を強め、食料安全保障を確保する。
5 ジェンダー視点に基づいた自由で公平な社会の実現
・ジェンダー、人種、年齢、障がいなどによる差別を許さないために選択的夫婦別姓制度やLGBT平等法などを成立させるとともに、女性に対する性暴力根絶に向けた法整備を進める。
・ジェンダー平等をめざす視点から家族制度、雇用制度などに関する法律を見直すとともに、保育、教育、介護などの対人サービスへの公的支援を拡充する。
・政治をはじめとした意思決定の場における女性の過少代表を解消するため、議員間男女同数化(パリテ)を推進する。
6 権力の私物化を許さず、公平で透明な行政を実現する
・森友・加計問題、桜を見る会疑惑など、安倍、菅政権の下で起きた権力私物化の疑惑について、真相究明を行う。
・日本学術会議の会員を同会議の推薦通りに任命する。
・内閣人事局のあり方を見直し、公正な公務員人事を確立する。
2021年9月8日
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合
立民新代表に泉氏 党役員半数、女性を登用ー共産との合意「存在せず」(時事通信)
立憲民主党代表選は30日、東京都内で開かれた臨時党大会で投開票され、決選投票の結果、泉健太政調会長(47)が逢坂誠二元首相補佐官(62)を破り、新代表に選出された。泉氏は直ちに党役員人事に着手。週内に骨格を固める。代表選で戦った3候補を起用するとともに、半数は女性とする方針だ。任期は2024年9月末まで。
泉氏は、衆院京都3区選出で当選8回。旧国民民主党出身で国対委員長や政調会長を歴任。昨年9月の代表選で枝野幸男前代表と戦った。泉氏は先の衆院選敗北を受けた党勢の立て直し、来年夏の参院選への対応など、野党第1党の党首として重責を担う。
泉氏は記者会見で、先の衆院選で共産党と合意した「限定的な閣外協力」に関し、「単に継続ではなく、党として総括しなければならない」と指摘。「衆院選に向けて交わしたもので現時点で何かが存在しているということでない」と述べた。参院選での野党共闘については「塊をつくるところを目指していく」と述べるにとどめた。
これに先立つ代表選の演説で、参院選対策本部を設置する考えを表明。先の衆院選で惜敗した候補を年内に1次公認する方針を示した。
泉氏はこの後のBS―TBS番組で、代表選の3候補を幹事長に起用するかを問われ、「可能性はある」と言及。世代交代に向け、若手を党役員に積極登用する考えも示した。
代表選は、泉、逢坂両氏、小川淳也元総務政務官(50)、西村智奈美元厚生労働副大臣(54)の4氏によるポイント制で争われた。泉氏は1回目の投票でトップとなったが過半数に届かず、2位の逢坂氏との決選投票となった。(2021/11/30-21:36)