アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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紀州鉄道写真集

2019年02月21日 19時40分31秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ

前回、紀州鉄道について書きましたが、予想以上に長文になってしまいました。写真も文章に見合うぐらい撮って来たので、それを全部載せてしまうと、物凄く長い記事になってしまいます。その為、前回は文章中心の記事に仕上げ、写真は最小限しか載せませんでした。残りの写真は全てこちらにまとめて載せる事にします。

●車両外観と車内風景

 

左:JR御坊駅0番線ホームに停車中の紀州鉄道ディーゼルカー。右:同鉄道マスコットの宮子姫。ディーゼルカー出入口の横に描かれている。宮子姫のいわれについては御坊市HPを参照。

 

左:ホテル真下の眺望。向こうのJR御坊駅に列車が向かうところを撮影。右:ディーゼルカーの車内風景。

 

●車内・構内掲示宣伝物

  

左:学業成就のお守り(銚子電鉄とのコラボ企画)。中央:銚子電鉄の濡れ煎餅チラシ。右:チラシ裏の紀鉄新聞。西御坊から旧・日高川までの廃線跡の特集記事を掲載。

 

●学門駅

 

学門駅の駅名標とホーム全景。駅のすぐ近くに高校と中学がある。「学門」の駅名もここから来ている。通学生の大半はJR御坊から一つ目のこの駅で降りてしまう。

 

●紀伊御坊駅

 

紀伊御坊駅の前景とホームを撮影。この駅は紀州鉄道唯一の有人駅で車庫もあるが、反対側のホームには出入口もなく、実際は1線1面の駅構造となっている。留置されているレールバスも週末のみの運行で、平日は今乗ってきたディーゼルカー1台で走っている。

 

さすがは鉄道一の拠点駅だけあって、駅名標もここだけはローマ字表記もある。駅員も3名常駐。但し、会社名こそ「紀州鉄道」だが、本業はあくまでホテル・不動産業なので、本社もここではなく東京にある。駅にトイレがあるのも、JR御坊とここだけ。私がトイレに入っている間に次の列車が到着。トイレから出てこない私を気遣って、わざわざ駅員が声掛けに来てくれた。

 

●市役所前駅

 

ホームに自販機があるという事は、この駅もそこそこ利用客がいるという事だろうか?

 

●御坊市役所前での鉄道・バスダイヤ比較。

 

左の鉄道が終日20往復なのに対し、右のバスは平日10往復、日祝日8往復と、鉄道よりも更に本数が少ない。

 

●PC枕木への更新状況

 

左は学門・紀伊御坊間、右は市役所前駅手前の踏切。PC枕木もここまでで、ここから終点の西御坊までは木製枕木のまま。

 

●西御坊駅

  

 

紀州鉄道の今の終着駅。以前はここも有人駅だったが現在は無人。しかし、建物は開業当初のままで、駅舎も隅の方は傾いている。

 

●廃線跡(日の出紡績前?、日高川駅跡)

 

以前は西御坊から先の日高川まで線路が延びていた。その途中には「日の出紡績前」という駅もあり、駅前にあった紡績工場にも引き込み線が延びていた。

 

●御坊寺内町

左:小竹(しの)八幡神社、右:寺内町会館の銘板。会館は休館日で閉まっていた。前日19日は開いていたので、雨降りの中でもここだけは訪問すべきだった。(T^T)

 

左:日高別院(現在は御坊幼稚園として使われている)。右:同院(幼稚園)の出入口門扉。

 

左・右とも御坊寺内町の廃屋・空き家など。寺内町の散策コースも、裏通りに入ればこの惨状。

 

●ディーゼルカーの弁当屋

 

紀伊御坊駅に留置されている予備のディーゼルカーは現在使われておらず、弁当屋の売店に転用されていた。

 

弁当屋は午後1時までの営業で、どの弁当も3~400円のお手頃価格。私が行った時にはもうこの弁当1個しか残っていなかった。

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紀州鉄道は地方再生の切り札となるか?

2019年02月20日 22時32分33秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ

2月19日、20日と、連休のシフト休みを利用して紀州鉄道に乗って来ました(次頁に詳しい写真掲載)。紀州鉄道(旧・御坊臨港鉄道)は、和歌山県のJR紀勢本線御坊駅から御坊市内の西御坊駅まで約2.7キロのミニ私鉄です。大体30分から1時間ごとのダイヤで運行され、途中に学門・紀伊御坊・市役所前の3つの駅があります。この鉄道は、町外れのJR駅と市内との連絡及び日高川水運による物資輸送を目的に敷かれました。長らく「日本一のミニ私鉄」との異名を取り、今も2番目に短い私鉄として、全国から鉄道ファンが集まります。かつて全国に見られたレールバスも、今やここだけでしか見られなくなりました。最盛期には西御坊から更に先の日高川や沿線の日の出紡績(後の大和紡績)工場にも線路が延びていました。今もその廃線跡が残っています。ミニ私鉄ゆえに青息吐息の経営を余儀なくされていましたが、大手ホテルチェーンの傘下に入り、紀州鉄道と改名してからは、学門駅の入場券を受験シーズンに売り出したり、同じミニ私鉄の銚子電鉄とのコラボ企画を打ち出す等、積極的な経営を幅広く展開するようになりました。

2月19日に、御坊に行くに先立ち、久しぶりに和歌山電鐵にも乗って来ました。但し、私が乗ったのは「たま電車」ではなく「いちご電車」でしたが。今は無き初代の「たま駅長」に代わり、二代目の「ニタマ駅長」が貴志駅の駅長室(ネコルーム)に鎮座していました。私以外の乗客は、もうほとんど中国人観光客ばかりでした。一番最初に行った時に感じた地域住民の鉄道に対する愛着なぞ、もうどこにもありませんでした。紀州鉄道を決して「たま電車」みたいにしてはならないと、その時強く思いました。

御坊駅0番線ホームで待っていたのは紀州鉄道のディーゼルカーでした。どうやらレールバスは日曜祝日にしか走らないようです。そのディーゼルカーに乗って拠点駅の紀伊御坊まで乗りました。紀伊御坊は唯一の有人駅で、待合室には図書コーナーのベンチも設けられ、コラボしている同じミニ私鉄の銚子電鉄(千葉県)の濡れ煎餅も売っていました。私はこの濡れ煎餅と、紀州鉄道と北山村がタイアップして売出し中のじゃばら飴を2つずつ買いました。そして、この待合室のベンチで、じゃばら飴をしゃぶりながら今後の旅程を練る事にしました。

じゃばら飴だけでなく銚子電鉄の濡れ煎餅も食べてみました。さすがに濡れ煎餅と言うだけあって、割っても食べた後の破片が飛び散りません。食感もしっとりしています。紀州鉄道のじゃばら飴よりも、むしろこちらの方が食べやすかったです。でも、やはり銚子産の醤油タレを染み込ませて作っただけあって、一番食べやすいとされる甘口タイプでも、2枚続けて食べると口の中がダダ辛くなりました。その日は「一日乗車券は利用当日でないと発売出来ない」と紀伊御坊駅の窓口で言われました。しかも雨も次第に本降りになって来ました。幸い翌20日は雨も上がるようなので、紀州鉄道と市内の散策は翌日に回し、今日はもう予約したJR御坊駅前のビジネスホテルに向かう事にしました。

そのビジネスホテルは、ユニットバスで食事も朝食のみでしたが、ロケーションは最高でした。何せホテルの直ぐ下を紀州鉄道が通っているのですから。紀州鉄道の切符は紀伊御坊駅でしか買えません。JR御坊駅でも買えないので、運賃は車内での現金精算のみとなります。つまりバスと同じです。一日乗車券は車内でも買えますが、紀伊御坊駅で一旦下車して日付スタンプを押して貰わないといけません。早速、同駅で降りて一日乗車券に日付スタンプを押して貰いましたが、窓口のミスで一ヶ月先の日付を押されてしまいました。直ぐに申し出て今日付けの乗車券を再発行して貰いました。

まずは市内の各駅を訪ね歩く事にしました。ところが、紀伊御坊駅から歩いて数分も経たないうちに隣の学門駅に着いてしまいました。それもそのはず、全長2.7キロの紀州鉄道の中で、始発駅のJR御坊駅と次の学門駅の間だけで1.5キロも占めるのです。残り3駅の紀伊御坊・市役所前・西御坊の間は、それぞれ3〜400メートルほどしか離れていません。言ってる間にもう次の列車がやって来て、学生が大勢降りて行きました。中学と高校が近くにあり、駅名もそこに由来します。学門駅ホームの片隅には「学問地蔵」という名のお地蔵様も作られていました。

 

左上:紀伊御坊駅待合室の図書コーナー。右上:同駅で売っていた銚子電鉄の濡れ煎餅と紀州鉄道のじゃばら飴、私が貰った領収書。

 

左上:学業成就のお守り(こちらも銚子電鉄・紀州鉄道のコラボ企画)。右上:学門駅の学問地蔵。

学門駅からはUターンして紀伊御坊を経由して終点の西御坊駅を目指します。そこから更に旧・日高川駅への廃線跡をたどる事にします。正直言って、ここに来る前はもっと悲惨な状態の紀州鉄道を想像していました。和歌山県には他にも野上電鉄、有田鉄道などのミニ私鉄が、JR紀勢線の開通前から存在し、ミカン・材木輸送に活躍していました。しかし、いずれも青息吐息の経営に終始した挙句、廃止の運命をたどりました。今は和歌山電鐵のみ健闘していますが、これとてもネコ頼み、外国人観光客頼みの経営で、どこまで会社が持つか予断を許しません。この紀州鉄道も、並行して走る御坊南海バスなどに押され気味だと思っていました。ところがバスダイヤを見ると、このJR御坊駅から御坊市役所前を経由して印南町方面に向かう路線で比較しても、何と紀州鉄道よりも本数が少ないではありませんか(バスが平日10往復、日祝8往復に対し、紀州鉄道は終日20往復)。紀州鉄道も、お世辞にも順風満帆とは言えませんが、数年前の脱線事故を機に枕木のPC化を進める等、安全性とサービスの向上に努めています。頑張れ、紀州鉄道!

スマホ充電兼ねて西御坊駅前のファミリーマートで休憩。このファミリーマートはツタヤとコラボした大型店で、ちょっとしたデパ地下並みの広さがあります。直ぐ横には道の駅の産直市場もあります。さっきは「鉄道も意外と健闘している」と書きましたが、やはり地方では住民の足はマイカーです。国道42号線や市内の幹線道路も車がひっきりなしに通ります。それに対し、紀州鉄道は終点の西御坊駅も無人で、駅舎も隅の方は傾いていました。枕木のPC化も市役所前駅までで、そこから先の終点まではボロボロの木製枕木でした。「鉄道もバスも車に押されている」というのが実態です。

しかし、それでも敢えて言うなら、和歌山電鐵が猫頼み、外国人観光客頼みの「外注依存」に終始しているのに対し、紀州鉄道は銚子電鉄とコラボして、柑橘入りのじゃばら飴や、銚子産醤油ダシ入りの濡れ煎餅を売り出す等、地場産業育成で内需喚起を志向している点は、もっと評価されて良いと思います。勿論、和歌山電鐵もイチゴ狩り宣伝の形で同様の内需喚起も志向していますが、それでも頼みの綱はネコと外国人観光客である事は否定しようもありません。

世はオリンピックやカジノによる振興策に傾いていますが、たとえ地味ではあっても、地に足つけた内需喚起の方策でしか、真の経営再建は出来ないのではないでしょうか?これから旧日高川駅への廃線跡をたどる事にします。この廃線は決して紀州鉄道だけの問題ではないし、地方私鉄だけの問題でもありません。消費税10%になったら、それこそ全国の中小企業が、この廃線跡と同じ運命を辿る事になります!

程なく旧・日高川駅跡にたどり着きました。途中には日の出紡績駅跡と思われるホームや警報機の遺構も残っていました。紀州鉄道が、未だ廃線跡の用地を手放さず、橋梁の一部撤去だけに止め、線路の大半を残したままでいるのは、日高川港改修後の再開通を視野に入れているからだと言われています。私も、紀州鉄道がかつての賑わいを取り戻す事を願いながら、再び西御坊まで引き返す事にします。

左上:廃線跡に残る警報機の残骸。右上:寺内町で目立つ廃屋。

西御坊まで引き返した後は、御坊という地名の元になった本願寺・日高別院(日高御坊)の寺内町めぐりです。日高別院の建物は寺院が経営する幼稚園の園舎になっています。つまり私有地ですが、参拝客も自由に境内に出入り出来ます。今まで寺内町の散策を続けて来て、文化遺産よりもむしろ廃屋の方が目に付き、暗澹たる気分になりかけていましたが、寺院から園児の元気な声が聞こえて来て正直ホッとしました。

その廃屋ですが、「最近、和歌山では大きな地震は起こっていないはずなのに、何故こんなに廃屋やブルーシートの家が多いのか?」と思う位、目に付きました。多分ここでも過疎化・少子化による後継者難が続いているのでしょう。少子化はもはや限界集落だけの問題ではありません。

紀伊御坊駅まで戻り、再びスマホ充電兼ねて昼食を取りました。この駅の待合室の図書コーナーではスマホ充電も出来るのです。昼食も、朝に通りがかったディーゼルカーの弁当屋で、300円の日替わり弁当で済ませました。揚げたての海老フライが2尾も入り、とても300円とは思えないほど美味かったです。寺内町散策の途中で買った釣鐘まんじゅうや煙樹の浜をモチーフにしたまんじゅうも、とても100円とは思えないほど美味かったです。鉄道以外は寺内町しか回れず、クエ鍋も食べれなかったけれど、この旅で得た物は、それ以上に大きかったです。

 

左上:日高御坊幼稚園。右上:紀州鉄道ディーゼルカーの弁当屋。

スマホ充電もある程度まで終わり、後は紀伊御坊駅で帰りの列車を待つのみとなりました。しかし、せっかく一日乗車券を買った以上は、やはり全線乗車しなければ意味がありません。そこで、今行った列車を追いかけ、終点の西御坊まで猛ダッシュ!首尾よく西御坊駅でJR御坊行きの列車に飛び乗る事が出来ました。

その道すがら、私なりに紀州鉄道の再建策について考えてみました。やはり今のままでは、ただの赤字を抱えたミニ私鉄で終わってしまいます。今はやりのLRT化(注)も、地方なので都市部の路面電車の様には行きません。一層の事、レールバスに特化してはどうでしょうか?通学時間帯はレールバス1両だけでは積み残しが出るので、この時間帯のみ15分おきのダイヤにする等すれば、何とかなるのではないでしょうか。そして、路線も延長して、赤バスみたいに循環型の路線にしてはどうでしょうか?(注)LRT:ライト・レール・トラジットの略で、次世代型の路面電車の事。

そして、「たま電車」みたいになってしまっては元も子もないので、あくまで地場産業育成をにらんだ内需喚起で商品開発やイベントを行うのです。単なる「外国人頼み」「ネコ頼み」のドンチャン騒ぎではなく、鉄道再生と地域振興を正面から掲げたイベントにするのです。例えば、地元の祭りに合わせて、小竹(しの)八幡神社や日高別院、道成寺とタイアップして、「東日本復興・JR日高本線、三陸鉄道リアス線復旧祈願」とか、「JRゆめ咲線とニュートラムに乗ってカジノ問題を考える」「旧生駒トンネルで朝鮮人労働者の慰霊と徴用工問題について考える」イベントに協賛するとか、「えちぜん鉄道・いすみ鉄道・富山ライトレールなどの成功例に学ぶ鉄道再生サミット」を主宰するとか。

その為には、今の大手ホテル資本の傘下から一旦抜け出て、NPOや第三セクターとして運営する事も考えなければならないかも知れません。通販生活や城南信用金庫のように、資本経営しながらも「筋を通す」事は可能ですが、現実には結構難しいので、非営利企業にしてクラウドファンディングで資金を集める必要も出て来るかも知れません。そんな事言うと荒唐無稽と思うかも知れませんが、銚子電鉄の濡れ煎餅も、そんな荒唐無稽から出てきたアイデアです。

私は「中国人観光客は来るな」と言っている訳ではありません。私は春節に神戸の南京町にも行って来ましたが、あれはあれで結構良かったです。お昼過ぎに思い付きで行ったので、余り多く食べれませんでしたが、それでも小籠包の味は絶品でした。でも、あれは南京町だから良かったのです。白川郷が南京町みたいになってしまったら、もう目も当てられないでしょう。ところが、今や全国の観光地がそうなりつつあるではありませんか。大阪の黒門市場なんて、もう目も当てられません。私は、紀州鉄道を「たま電車」みたいにして欲しくはないのです。紀州鉄道のそれまでの良さを生かした再生策を是非皆さんも考えて欲しいです。そう思って御坊を後にしました。

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Ăn Lộn Nhe(アン・ロン・二ェ)

2019年02月16日 22時28分40秒 | 職場人権レポートVol.3

くら寿司の悪ふざけ動画がバイトテロなら、ベトナム人バイトのこのトイレの落書きもバイトテロだろう。昨年12月27日に職場の男子トイレ大便器のペーパーホルダーに書かれたベトナム語の落書きだ。私が見つけて社員に写メール通報したが全く音沙汰無しだった。

年も明け2月の今頃になって、落書きの意味がようやく分かった。Ăn Lộn Nhe(アン・ロン・二ェ)。直訳すれば「食べなさい」だが、Fuck Youを意味する俗語になる。どうりで、職場のベトナム人バイトに意味を聞いても、恥ずかしがってなかなか答えてくれなかった筈だ(# Д゚)

日本人バイトでも最賃ギリギリの時給900円台、「ベトナム人の時給はもっと低い」と次長も言っていた(まさか最賃以下か?)。言葉も通じず訳くそ分からずこき使われるだけでは、バカらしくてまともに仕事する気にならないのだろう。

皆んなその事には薄々気付きながら、何か言って上から睨まれたら嫌だから誰も何も言わない。さりとて、この素行不良のベトナム人を仮に辞めさせた所で、こんな時給900円台の職場にはロクな奴しか応募して来ない事も分かっているから、余り強気には出れないのだ。

社内写真を無断でSNSに投稿した私もこれでバイトテロの仲間入りだ。しかし本当に悪いのは私ではなく、低賃金で言葉も通じない外国人バイトを酷使し、問題発覚後もナアナアで済ます会社ではないか?低賃金・長時間労働を是正せず、パワハラと精神論で労働者を過労死に追いやるブラック企業ではないか?

こんな事書くとまたネトウヨが難癖付けて来るんだろうな。「こんなトコでガナってないで堂々と会社に言え」とw。それも今まで散々やって来た。組合もない職場でもLINE使って賃上げ要求しようと呼びかけ実現もして来た。でも一バイトではこれが限界だ。後はこのSNSを見ている労基や政治家の仕事だろう!

何故、言葉もロクに喋れない外国人をバイトに雇ったのか?最賃より更に低い時給で働かせるのは違法ではないのか?こんな事、一バイトに過ぎない私が証拠もないのに個人で上司に掛け合ってもウヤムヤにされるに決まっている。それを労基や政治家が暴いてこそ、本当に仕事していると言えるのではないか?

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アルバイトは計画的に

2019年02月16日 04時52分42秒 | 職場人権レポートVol.3

 

昨日帰宅したら、丁度NHKの「かんさい熱視線」という番組で、外国人留学生バイトの長時間労働の問題を取り上げていました。

番組では神戸の専門学校に通うベトナム人女性留学生のケースを取り上げていました。彼女は日本語の専門学校に通う傍ら、複数のアルバイトを掛け持ちしていて、昨年、自宅で急に倒れ、脳卒中で亡くなりました。

その彼女の一週間の日課が公開されていました。それによると、平日は9時から13時まで学校、13時から18時まで食事や自習、18時から25時まで居酒屋でアルバイトとなっています。そして学校が休みの土日も別の勤務先でアルバイトをしていました。

25時、つまり深夜1時までバイトしていたら帰宅は恐らく2時ぐらいか。そこから食事・入浴もしなければならないので就寝は3時ぐらい。それに対し、午前9時から始まる学校に通うとなると、起床は7時か遅くとも8時になります。睡眠時間は4時間か5時間しかありません。しかも、土日も別のアルバイトをしているので、休息の時間はほとんどありません。これでは過労死するのも当然です。

出入国管理法の規定では、外国人留学生は学業優先の建前から、学費を稼ぐ為のアルバイトのみ、資格外活動として認められているに過ぎません。そのアルバイトも週28時間までに制限されています。日本語学校もバイト先の職場も、その制限時間を守らせようと、入学や入社の際に、誓約書にサインさせます。

しかし、それはあくまで建前です。週28時間そこらのバイトだけでは食べて行ける訳がありません。それに、留学生は多額の借金を抱えて日本に来ています。日本語学校の学費だけでなく、渡航斡旋機関に多額の手数料を払わなければならないからです。

特に日本は、他国とは違い、留学生に対する国や自治体からの生活支援制度はほとんどありません。留学生は隠れてダブルワークしなければ生きて行けません。それを行政も企業も見て見ぬ振りしているのです。見て見ぬ振りしなければ留学生を雇えませんから。

私はこれを見て、昔の「ご利用は計画的に」という大手サラ金のCMを思い出しました。サラ金各社は、建前だけは過剰融資を戒める振りをしながら、実際は融資ノルマ達成の為に、追い貸しで利用者を借金漬けにしていました。その伝で行くと、今の留学生は差し詰め「アルバイトは計画的に」となるのでしょうか?

国際交流だとか異文化交流だとか言って政府が推進している外国人労働拡大政策の、これが実態です。何の事は無い。ただの「貧困ビジネス」「搾取労働」じゃないですか!

 

そう考えると、ウチの会社のベトナム人留学生バイトが、事ある毎に「こんな重たい荷物は持てない」とゴネていた理由も、この番組を見てやっと理解出来ました。彼らがゴネるのは、彼らなりの自衛手段だったのです。常識で考えれば、たとえ女性でも、大の大人が、たかだか5キロや10キロの荷物を持てない筈がありません。もし、そんな物も持てないなら、日本に来た時に下げてきた旅行用のキャリーバッグも持てなかった筈です。(関連記事

でも、他に掛け持ちでバイトしなければならないとなると、出来るだけ体力を温存しようとするでしょう。彼らにとっては、仕事なんて「飯の種」でしかないのですから。出来るだけサボろうとする。

しかし、それでは周囲のバイトは堪った物ではありません。彼らのサボタージュのしわ寄せは全部、自分達が背負わなければならなくなります。案の定、「白菜・大根持てない」とゴネていたベトナム人女性バイトも、そのサボタージュ故に、夜勤の中国人バイトと喧嘩になり、辞めざるを得なくなりました。

また、ベトナム人留学生バイトが注意散漫で凡ミスをよくやらかすのも、掛け持ちバイトで慢性疲労を抱えているからではないかという事も、薄々分かって来ました。

実際、彼らの仕事ぶりは非常に雑です。商品を数える際も数え間違いを何度もします。不揃いな荷物を何千ケースも数える訳ではなく、台車(ドーリー)に、同じ高さに均等に10ケースずつ積まれた商品をたかだか数十ケース数えるだけなのに、何度も数え間違えます。間違いを指摘しても「エヘッ、マチガエタ〜♪」と言うだけで「スミマセン」の一言もありません。

仕事の基本も全然分かっていません。例えば、大・中・小3種類のチェリーを台車に積むとします。大を1ケース、中を25ケース、小を13ケース、それぞれ台車1台に10ケースずつ積まなければならないとします。普通は下記の様に積むでしょう。

大1ケース=1ケース1台。中25ケース=10ケース2台と5ケース1台。小13ケース=10ケース1台と3ケース1台。その上で、必要に応じて端数同士の台車を1台にまとめたりします。

ところが、彼らと来たら、種類毎にまとめて積まずに、横着して、一つの種類を積み終わる度に、その上に次の種類を積み足すものだから、こんな積み方になります。

中10ケースが2台は良いとして、大1ケースの上に小9ケース、中5ケースの上に小4ケース。(左下説明図参照)

こんな積み方するものだから、数も数え間違えまくり。これも2年前に実際にあった事例です。

だから、先日起こった、隣の店の表示器から違う店のラベルを取ってカゴ車に貼ってしまって、違う店に誤配してしまうといった、常識では考えられない様な凡ミスをやらかすのです。

何でこんなミスをやらかすのか?何故ここまで仕事ぶりが雑なのか?今まで全然分かりませんでしたが、この番組を見て何となく理解出来ました。全ては掛け持ちバイト故の注意散漫から来ているのです。それに加え、「どうせ、俺たちは使い捨てなんだから、仕事も適当で良いや」という気持ちもあるのでしょう。

 

昨年末に私が発見して社員に写メール通報したベトナム人留学生バイトによるトイレの落書き(右上写真)も、その延長線上にあります。「どうせ使い捨てなんだから、トイレに落書きしても構うもんか!」という所でしょう。(関連記事

ベトナム人留学生バイト派遣会社の中には、同じ一人の女性バイトを、男性・女性の二人として名簿登録し、週28時間の労働時間制限を潜り抜けようとした会社もありました。これも私が実際数年前に目の当たりにした事例です。(関連記事

この時も、たまたま名簿の間違いに気付いた私が、会社に報告して是正させました。実際には欠員も出ているのに、デタラメな名簿で「人員は充足している」と処理されては堪りませんから。

それに対して、当時の副所長が、口では「有難う」と言いながら、実際には「余計な事しやがって」みたいな感じがしたのを、非常に奇異に思ったのを覚えています。

ベトナム人留学生バイトは日本語もまともに話せません。彼らも、まともに話せる様になろうと日本語学校に通うのですが、実際はバイトに追われて、何年経ってもカタコトしか話せません。中には全く話せない人もいます。

こんな状態で、一体どうやって仕事を教えられると言うのでしょうか?それに、教える私も、時給こそ彼らよりは多少高いものの、同じアルバイトです。時給たった950円や千円しか給料もらっていない契約社員のアルバイトが、何で外国人の通訳みたいな事までやらされなければならないのか!😡

その末に、ようやく会社も職場ごとに専任の外国人担当を置く事になったものの、誰も成り手がいない。結局、私が時給アップと引き換えにベトナム人バイトの教育係に就任する事になったが、そんなもの本来なら社員の仕事だろう!それを何故バイトの私がやらなければならないのか?😡💢👊

これが、低賃金の3K職場で「バイトテロ」が頻発する社会的な背景です。勿論、ベトナム人留学生が皆こんないい加減なバイトばかりではありません。まじめなバイトも大勢います。でも、この様な事例も決して少なくはないのです。

これがまだ悪ふざけに止まっているうちはまだ良い。このままでは、やがて悪ふざけでは済まなくなります。バイト同士や社員との揉め事に必ず発展します。ここまで来たら、もう「学級崩壊」ならぬ「職場崩壊」です。

そう考えると、やはり今の外国人労働拡大政策には賛成出来ません。「人手不足」と言いながら、肝心の賃金や労働条件は低く抑えたままで、「安かろう悪かろう」の外国人を「使い捨て」るだけのやり方では、今より酷くなる事はあっても、良くなる事なぞ、あろう筈ありません。こんな自分勝手な事ばかりしていたら、そのうち強烈なしっぺ返しに見舞われる事でしょう。外国人労働を推進する側も、それに反対する側も、この職場の実態をもっと知った上で議論して欲しいと思います。

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どの口がそれを言う

2019年02月13日 11時37分05秒 | 職場人権レポートVol.3

くら寿司「不適切動画」で謝罪 ごみ箱の魚をまな板へ

くら寿司のバイトが悪ふざけで、ゴミ箱に捨てた食材を再びまな板でさばき、それを動画に上げた。幸い客には出されなかった様だが、下手すれば食中毒にもなりかねない悪ふざけだ。政府・右翼・マスコミは、それをさも針小棒大に取り上げ、道徳教育復活の口実にしようとしている。

でも、おかしくないか?政府やマスコミにそんな事を言う資格が果たしてあるのか?森友・加計問題や統計偽装で今まで散々ウソ・デタラメやり放題やって来た政府や、それに遠慮して何も言えなくなったマスコミに、バイトの悪ふざけを非難する資格が果たしてあるだろうか?

それは企業も同じだ。くら寿司を始めとした外食産業は今まで散々、労基法違反の不当労働行為を繰り替えして来た。すき家のワンオペ、ワタミの過労死然りで。そのモラルハザードがバイトにも伝染し、バイトテロとなって現れたに過ぎない。

低賃金のブラック企業でこそバイトテロも頻発する。中国産餃子やアクリフーズの農薬混入事件然り。バイトが日頃の鬱憤を商品にぶちまけただけだ。バイトテロは勿論許せないが、それをバイト個人だけの所為にして、鬱憤の元にあるブラック企業搾取に言及しないのは、もう「木を見て森を見ず」と言う他ない。

ブラック企業搾取は別に酷使だけとは限らない。放任も酷使と紙一重のモラルハザードに他ならない。碌に教育も受けてないバイト店長に人の指導なぞ出来る訳がないだろう。企業はマニュアルでバイトを教育したつもりでいるが、あんなもの人をモノとしか見ずロボット扱いしているだけではないか。

バイトの悪ふざけを個人の問題にのみ矮小化し、バイトテロと呼ぶ輩は、多分ライン作業の経験も無いのだろう。ラインの殺人的なスピードの中でノルマだ何だと抑え付けられ、見様見真似だけで肝心な事は何も教えてくれない。酷使と放任が交互に繰り返される。そんな環境の中では発狂する人間も出て来る。

悪ふざけどころか暴力沙汰も日常茶飯事だ。社員・バイト間の諍(いさか)いだけではなくバイト同士の諍いも随所で起こっている。同じ場所で同じ仕事をしていても派遣会社も時給も違う。その格差が対立を生む。しかし企業は事なかれ主義で見て見ぬ振り。問題が表面化してもバイト個人にだけ罪を擦り付けて知らん顔。

その背景には低賃金がある。「金持ち喧嘩せず」の喩え通りだ。お互い貧しく、仕事も過酷で、全然未来に希望を見出せない中で、些細な事でも爆発の発火点になる。それが会社に向かうか、バイト同士の諍いになるか、商品に向かうかの違いだけだ。それでもまだバイト個人の問題だと言うのか?

バイトが悪ふざけできない様に、アマゾンみたいに監視カメラでガチガチに管理すれば良いのか?ヤマトでもクール便を常温配送していた事があった。いちいちクールに積み替えている暇がないから常温配送で済ませていた。問題解決は過密労働の是正しかないのに、監視強化に問題をすり替えるのか?

うちの会社のお偉いさんは、先日の誤配事故もバイト個人だけの所為にして、ラインのレイアウト変更だけでお茶を濁した。そして、言葉も通じない偽装留学生の外国人バイトを、人手不足の穴埋めに雇おうとしている。人手不足を招いた自らの低賃金の罪には頰被りしながら。

過去には私の労災事故も闇から闇に揉み消そうとした。これは労働者に対する企業テロではないのか?そのブラック企業テロを容認しながら、バイトの悪ふざけだけを労働者攻撃に利用しようとする輩に対しては、今後も徹底的に闘うつもりだ。

以下、「バイトテロ」は訴えても抑止できない、3つの理由(スピン経済の歩き方)より引用。

基本的にコンビニや外食は、若者を「使い捨ての労働力」として使ってきた。ある日、突然辞めてしまう無責任な人間を想定して、応募がきたら即採用、辞めたら補給というサイクルで回してきた。こういうところで働く若者は自分のことをどう思うか。

「代わりはいくらでもいる使い捨ての労働力」だと思うだろう。

「使い捨て」なので、仕事に対する責任感も誇りも生まれない。だから、教室の悪ふざけのノリで、バカ動画を撮ってしまうのだ。

では、どうすれば彼らに「使い捨て」ではないと分からせるのかというと、彼らがバイトに求めているものしかない。そう、シフトを優遇したり時給を上げたりするのだ。

「いや、働くことは金だけじゃない。大切なのはやりがいやコミュニケーションだ」とか言う人がいるが、賃金や待遇を改善しないで、労働者に精神論を押し付けて不満を封じ込める職場を、世間では「ブラック企業」と呼ぶ。

ちなみに、今回の問題があったと言われる「くら寿司」の店舗のバイト募集を、Webサイトで確認したら「時給936円以上」だった。大阪府の最低賃金は936円なので、ここから技能や経験でグングン時給アップするのだろうが、学生の感覚からすれば、決して「高額バイト」ではなかったはずだ。

これまで日本企業の多くは「賃金は低く、労働者の質は高く」を合言葉に右肩上がりの成長を遂げてきた。そのビジネスモデルが限界にきて、あちこちで崩壊しているのだ。

この日本を支える「低賃金労働者」がたちゆかなくなっているのは、明らかに深刻な人権問題を引き起こす外国人労働者という移民政策へとゴリ押しでかじを切ったことからも明白だ。

「バイトテロ」は許されることではない。徹底的に断罪すべきだ。そう訴える企業側の気持ちもよく分かるが、法的措置の前に、なぜこのような「テロ」が一部の業界で続発しているのかという原因も、考えるべきではないのか。

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いつまでも愛され続ける街の本屋さん

2019年02月10日 08時14分12秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ

 

大阪市西成区の南海天下茶屋駅1階に天牛堺書店という本屋さんがありました。駅の真下にあり、本だけでなく文具も売っているので、私も仕事帰りに時々寄っては、本や文具を買っていました。いつも使う手帳も毎年ここで買っていました。この書店は、新刊書だけでなく中古本も扱っています。店の真ん中に新刊本、両端に中古本が並べられていました。中古本の値段は、単行本が200円、新書・文庫が100円均一だったと思います。新しい本が出た時は新刊書、お金がない時は中古本という様に、どちらも楽しめるので、いつも大勢のお客さんで賑わっていました。

ところが、1月28日に急に店じまいしてしまいました。店のシャッターはずっと下りたままです。駅の1階には書店の他にもテナントが数店舗入居していますが、書店が中央部にあるので、あたりは急に閑散としてしまいました。「改装工事で臨時休業するのかな?」と思っていましたが違いました。実はこの日に、天牛堺書店は大阪地裁堺支部に自己破産を申し立てたのです。堺市に本社を構え、大阪府下南部を中心に10数店舗を展開し、最盛期の1998年には年商28億円を叩き出していた同書店も、21世紀に入るとネット通販拡大の影響をもろに受け、2018年には年商18億円にまで減少していました。数年前からは金融機関も経営支援に乗り出していた様ですが、その甲斐もなく、16億円余の負債を抱え、今回の自己破産申立てに至りました。

しかし、事態はそれだけで終わりませんでした。シャッターに貼られた破産宣告の貼り紙の横に、誰かが付箋とペンをシャッターに張り付け、自由にメッセージを掲示できるようにしたのです。それ以降、シャッターには大小様々な惜別のメッセージカードが貼られるようになりました。その中から幾つか紹介します。

本屋がなくなるって残念。本屋は「知識の泉」ですから。去年の暮、「3年日記」を買ったのが、最後の買物になってしまいました。毎日、日記を書くたびに「天牛・天下茶屋店」を思い出すことになりました。「京阪神・便利情報地図」など、この店で買い、今も役立っています。「天牛・天下茶屋店」ありがとう。店員の方、ご苦労さん お世話になりました。

高校時代、いつも図書館でかりた本を手に持って帰る私に天牛堺書店の店長さんが「おかえり」「いつも遅いね」とあいさつしてくれました。当時はお金がなくて新刊はなかなか買えなかったけれど、古本コーナーで読みたい本をみつけたり、店長さんと「この本はおもしろかった」「この本は私も読んだ」と本について話しながら帰ることのできる毎日が楽しくて、よりいっそう本が大好きになりました。今では、私は東大阪市の中学校で教員をしながら図書室の担当をしています。天牛堺書店で新刊をチェックしたり、自分が学生時代に買った本を寄贈したりして、本を増やし、毎日たくさんの生徒が利用しに来ます。「どうやって、こんな読みたい本ばかり入るの?」と生徒が聞いてくれるとき、天牛堺書店さんのポップやレイアウトを参考にさせていただいたおかげだと思っています。とてもさみしいことですが、いままでお世話になりました。ありがとうございました。

1月28日、いつものように前を通るとシャッターがおりている。珍しくお休み?と思い近づいてみると閉店を知らせる悲しい張り紙が・・・突然のことに呆然としてしまう。すぐに家族に知らせるとみんなショックを受ける。毎日朝夕前を通って、少し時間があれば古本コーナーから文具コーナーまでぐるっと見て回るのが好きだった。掘り出し物を100円で入手したり、便利な文具を発見したり、毎日発売日に雑誌を買って帰ったり・・・。天下茶屋での生活に彩りを添えてくれていた天牛堺書店。突然のお別れから数日経った今も、さみしく悲しい気持ちは消えません。繁華街のメガ書店やカフェ併設のおしゃれ書店よりも、天牛堺書店が大好きでした。感謝とさみしさでいっぱいです。再開の日が必ず、早く、来ますように(以上引用)


これらのメッセージからも、この書店がいかに顧客から愛されていたか、いかに地域住民に支えられていたか、お分かりになると思います。ネットでの書籍通販は確かに便利です。注文から数日後には自宅に本が届きます。いちいち店まで出向いて、重たい本を自宅に持って帰る必要もありません。でも、所詮はネットだけのやり取りなので、情報はどうしても一方通行になりがちです。「今度、信州に旅行に行くの」「そう。だったら、○○ちゃんは鉄道好きだから、この飯田線の秘境駅巡り写真集なんかどうかしら?」という様な、お客にニーズに応じた細かなアドバイスが出来るのは、やはり地域の書店をおいて他にありません。

それに、通販業者にとっては、書籍も単なる金儲けの道具に過ぎません。いかに安いコストで、客に早く届けるか。それが至上命題であり、本の中身なんて二の次、三の次です。そのしわ寄せは必ず宅配業者に行きます。私も宅急便の物流センターで商品仕分けに携わった事がありますが、どんどん仕分けラインに本が流れてくる中で、本に愛着なんて一切持てませんでした。宅配業者も口では「丁寧な荷扱い」を強調しますが、実際に要求されるのは、あくまでも仕分けのスピードです。アマゾンの物流センターでは更に酷く、多くの労働者がバタバタと過労や熱中症で倒れています。

天牛堺書店が中古本を扱う事が出来たのも、「古書・専門書の目利き力には定評があり、国立大学の図書館や研究室などの取引実績も有し」ていたからこそです(参考記事)。そんな貴重な街の本屋さんが、今その歴史を閉じようとしています。

やがて店のシャッターからはメッセージカードも剥がされ、破産宣告の貼り紙だけが貼られた状態になりました。ところが、今度は誰かが、このメッセージカードの存在を報じた産経新聞の写真と記事本文を、シャッターに張り出しました。今もなお、それらの写真はシャッターに貼られたままになっており、通りすがりの人が次々と立ち止まり、目を通して行かれます。これだけ愛された書店なのですから、必ずや再建は可能だと信じています。

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プレカリアートのゴーストバスターズ

2019年02月05日 08時23分55秒 | 職場人権レポートVol.3

前回記事の続きです。会社批判だけだと思われるのも癪なので、事故の予防策についてもHPに投稿しました。

●事故の対策(2月2日投稿)

先の誤配事故について自分なりに対策を考えてみました。

①作業の簡素化
ベトナム人留学生の大半が出稼ぎ目的で来ている事は、もはや公然の秘密です。留学生の中には日本語がほとんど喋れない方も少なくありません。その様な方には身振り手振りで仕事を教える他ありません。その為には作業内容も簡素化する必要があります。例えば今回貼り間違えたラベルも、何故1台のカゴ車に同じ店名のラベルを何枚も貼らなければならないのでしょうか?店舗ラベルとバーコードラベルを一本化出来ない筈はありません。実際に私がかつて働いていた生協ではカゴ車に貼るのはデポカード1枚だけでした。「1枚だけでは紛失のおそれがある」と言いますが、大きめのマグネット・ラベルに変えて、カゴ車側面のプレートに貼り、プレートの向きに収納する様にすれば、1枚だけで使い回しも可能ではありませんか。

②語学習得支援制度の創設
そうは言っても、やはり身振り手振りだけで仕事を教えるのは無理です。翻訳機が使えるのは、せいぜい道案内までです。機械翻訳で誤訳だらけの上、翻訳に手を取られ過ぎて仕事になりません。ベトナム人バイトには日本語で日常会話ぐらいは出来るようになって貰わないと困ります。それは日本人の私達にも言える事です。既に韓国・台湾では国費で留学生の生活支援や語学習得支援まで行っています。外国人雇用を推進する政府・企業の責任でベトナム人バイトの日本語習得、日本人社員・バイトのベトナム語習得支援を求めます。

③仕事にメリハリを付けさせる
先日の誤配事故はベトナム人バイトの気の緩みが原因です。おそらく「表示器の真下にあるカゴ車に何故、同じ店のラベルを何枚も貼らなければならないのか?」と言うのが彼らの本音でしょう。それに対し「カゴ車の入れ替えで場所が変わったり位置がずれる事もある」と教えるのは社員の仕事です。そして、どんな仕事にも納期や最低限のノルマはあります。ところが、実態は作業配置を組んだらもうそれで終わり、後は点検も指導もせずに放置、現場のバイトに丸投げ。それで事故が起こらない方が寧ろ不思議です。

他にも色々書きたい事はありますが、まずは上記3項目について、ご検討をお願いします。

 

以上の文書を会社のHPに投稿しましたが、文字化けでうまく送信出来なかったようなので、改めてテキストに落として印刷し、翌日に下記の補足文書と一緒に会社に提出しました。

●作業簡素化の実践例(上記投稿補足文書)

会社HPへの投稿には1千字以内の字数制限がある為、提案の概略しか投稿出来ませんでした。その中で述べた「作業の簡素化」について、もう少し詳しく説明します。

①ラベルの統一
現状では、カゴ車が満載になれば、1台のカゴ車に店舗ラベルを2枚も貼った上に、まだバーコードラベルも貼って待機場所に持って行かなければならない。例の誤配事故も、その手間を厭う余りに、「表示器の真下にカゴ車がセットされているのだから、店舗ラベルなぞ後で張れば良い」と外国人バイトが思ってしまって起こったのでは?
「カゴ車に1枚ラベルを貼るだけでは紛失してしまう」のは、デコボコに商品積んだ上に小さなバーコードラベルを貼らなければならないからだ。もっとラベルのサイズを大きくし、マグネット(磁石)でカゴ車のプレートに張り付けるようにすれば、1種類のラベルだけでデータの読み込みも配送先店舗名の確認も同時に行えるようになる。
また、マグネット方式にする事で、ゴミ(ラベル片)の削減に繋がり、落下したラベルが床にこびりついて後で時間をかけて剥ぎ取らなければならなくなる悪弊も無くせる。

②備品類の統一
何故、カゴ車がSカゴ・Lカゴ・青カゴの3種類もあるのか?何故、台車が赤ドーリー・青ドーリー(サンキャリー)・鉄キャリーの3種類もあるのか?今まで仕事の種類が増えるたびに、行き当たりばったりで備品の種類ばかり増やして、備品の統一を怠って来たからだ。その為に、管理の手間ばかり増え、肝心の数量確保がおぼつかなくなってしまっている。

③段ボール箱の形状統一
言葉も通じず身振り手振りでしか仕事を教えられない外国人相手に、「はい組み」の説明なぞ至難の業。PCや惣菜が共有クレートで納品可能になったのだから、洋風日配の段ボールも今のキャベツミックスの様にサイズ・形状の統一が可能ではないか?

④作業日報の廃止
言葉も通じない外国人バイトに日本語で作業日報(個人日報)を毎日提出させる意味が果たしてあるのか?毎日の定型作業については、わざわざバイトに作業所要時間を記入・提出させなくても、社員の方で実態を把握できていて当然ではないか?作業日報の作成・提出については、年末年始や盆の繁忙期などの特殊な場合に限るべきではないか?

 

 

(参考)左:カゴ車(ロールボックスパレット)、右:ドーリー(平台車)。必ずしも私の会社の備品と同型ではないが、大体同じ様な物と考えてもらって差し支えない。カゴ車側面のプレート(鉄板、看板とも言う)も左の写真には載っている。(出典:https://daisha-kan.e-fromtanix.jp/)

以上です。

「身振り手振りで仕事を教わっている」のは、実はダブルワーク先のクリーニング工場でも同じです。そこでも従業員の大半が外国人で占められています。現場では日本人の社員・バイトは数えるほどしかいません。そこでは新人の私も、身振り手振りで仕事を外国人の先輩から教わりました。だから、仕事の詳しい中身については今も全然知りません。実際、シーツをかけて流している機械の構造はおろか正式名称すら知りません。先のブログ記事では「乾燥機」と書きましたが、洗濯機でもプレス機でもなさそうなので、おそらく乾燥機だろうと、あくまでも憶測で書いたに過ぎません。しかし、そんな状態でも仕事が回っているのは何故だろうか?シーツをかけては流す。そんな単純作業の繰り返しだから、身振り手振りだけでも仕事を教わる事が出来たのだろうと。シンプル・イズ・ベスト。それを事故予防策の第1項目「作業の簡素化」として上げました。

ところが、本業バイト先の会社ではその逆に、仕事が増えるたびに作業もどんどん煩雑になって行きました。元々はSカゴ(小規模店舗向けの小型のカゴ車)とLカゴ(大型店向けの大きめのカゴ車)の2種類だけだったのに、カゴ車が足りなくなったからと言って安物の青カゴ(中間棚が無いので、大きな荷物も小さな荷物も同じカゴ車に積まなくてはならず、非常に使い勝手が悪い)を入れたものだから、カゴ車の振るい分けや保管に手が取られ、肝心の数量確保が疎かになってしまいました。台車も、元々はクレート(平型ケース)を積む赤ドーリーと、コンテナ(厚型ケース)を積む鉄キャリーの2種類だけだったのに、どちらも積める青キャリーに一本化しようとしたものの、サイズが大きく配送ドライバーから「トラックに積みにくい」と苦情が出て、結局3種類に台車が増えただけに終わってしまいました。

また、上記会社で試験的に支給された翻訳機(ポケトーク)も、実際は使い物になりませんでした。いざ日本語をベトナム語に訳そうとしても、すぐにタイムラグで自動的に電源が切れてしまいます。翻訳で出たベトナム語も後で再翻訳で確認してみたら、「台車」と発音したのに「馬」と訳されていたりと、もう誤訳だらけでした。

翻訳機が誤訳だらけになる理由も分かりました。ベトナム語も日本語や韓国語と同様に、漢語由来の単語が数多くあります。例えば、ベトナム語の「カムオンCảm ơn」(有難う)は漢字の「感恩」から来ています。しかし、同じ漢語由来の単語でも、中国とベトナムとでは意味が異なるものも多数存在します。例えば、中国語の「移動」に相当する単語(Di dời)が、ベトナムでは「移転」(Di chuyển)の意味でつかわれるようになりました。言葉も生き物ですから、長い年月かけて異国に伝わる間に、意味合いが変わってしまう事があります。その違いを翻訳機が認識できずに誤訳してしまうのです。今の翻訳機の性能では、使えるのはせいぜい道案内まででしょう。

第一、日本語同士ならワンステップで次の会話に移れるのに、翻訳機だと、同じ言葉をもう一度ベトナム語に翻訳してからでないと次の会話に移れません。これでは、たとえ、どんなに優秀な翻訳機でも、翻訳にばかり手を取られてしまい、とても仕事になりません。

確かに「日本で働こうとするなら、日本語の日常会話ぐらいマスターしてから来いよ」と言いたい所ですが、しかし言葉も通じない留学生も多くいる中では、一刻も早く彼らに日本語を覚えてもらわなければならないし、私たちもベトナム語をマスターしなければなりません。それは個人の努力だけでは無理です。政府も企業も外国人雇用を国策として推進する以上は、言語習得の時間・費用についても保証するのが筋でしょう。だから、それを事故予防策の第2項目「語学習得支援制度の創設」として上げました。

実際、韓国や台湾では、語学習得の学費だけでなく生活費も国から支給されています。最近ではそちらの国を留学先に選ぶベトナム人も増えているそうです。ところが日本では、悪徳ブローカーと組んで留学生を食い物にしている一部の日本語学校経営者の中には、下手に出来る奴を入れて金儲け主義の経営方針を批判されては堪らないと、敢えて出来の悪い留学生ばかりを受け入れる輩もいるそうです。

しかし、外国人労働者を単に「人手不足の穴埋め」「使い捨ての低賃金労働力」と見なすだけでは、最後には日本人だけでなく外国人からも見向きもされない国になってしまいます。実際、うちの会社でも、低賃金に嫌気が差して日本人バイトがどんどん辞めてます。そこを何とかしない限り、幾ら外国人で穴埋めしようとしても無駄です。ザルで水をすくうようなものです。ところが、うちの会社は、ベトナム人留学生が引き起こした今回の誤配事故も「地縛霊」(店の場所)のせいにして、「厄払い」(ラインの入れ替え)だけでお茶を濁そうとしているのですから、もうお話になりません。

そういう皮肉も込めて、今回のブログ記事を書きました。投稿補足文書の中で「何事もシンプル・イズ・ベスト。言葉も通じない外国人に身振り手振りで仕事を教えなければならないのだったら、面倒な積み方のコツも教えなくても良いように、全ての荷物を同じ大きさの真四角の箱で納品させろ」(段ボール箱の形状統一)と、敢えて極論を展開したのも、その為です。私も勿論、そんな事がよもや実現するとは思ってはいません。でも、バイトにそこまで要求するなら、会社もそれぐらいの改善努力をすべきではないでしょうか?「自分たちは何も改善しようとせず、バイトにばかり負担を押し付けるな」と言いたい。それで「今回の様な事故が起こったら、責任も負担もバイトにしわ寄せ」では、もう自分勝手にも程があると思います。

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