12月のレッスンが無事に終了しました。
ご参加をいただきありがとうございました。
今月は冬至をしつらえてお迎え。
1年12ヵ月を表す餅、冬至にちなむ柚子と南瓜。
魔よけの赤(い色) からは小豆と唐辛子を飾りました。
お茶とお菓子は、ほうじ茶と冬至の直会(なおらい)。
温かいかぼちゃのお汁粉にしました。
バターナッツかぼちゃと甘酒を使って薬膳風に。
脾と胃(消化器官) の働きを助け、体を温めます。
冬至にナンキン(かぼちゃ) は運気が上がる験担ぎ。
上がる縁起にあやかって餅は揚げました(笑)。
小豆の赤で魔よけ。
冬至は一陽来復のお祝いでもあるので寿文様の
器を選びました。
ワークショップはいただいたリクエストから
金曜と土曜クラスはローストビーフを実習しました。
このレシピは牛肉のたたきっぽくもあるところが
好きで、何しろ簡単(笑)。わたしは、おもてなし
の他、おせち料理の一品にすることもあります。
薬味を巻くのもおすすめです。
つけ合わせは(冬の五臓) 腎によいブロッコリー。
風邪予防のじゃがいも。じゃがいもは牛乳とバターを
加えています。乳製品を多めに摂ることで寒さへの
抵抗力を高めます。
ソースは薬味醤油がベース。そこに酢。
血をきれいにして血行も促進する作用です。
日曜クラスのワークショップはアジの三枚おろしと、
塩サンマのお腹出しを実習しました。
アジが有名な大分市!
受け取りに行ったら、ものすごいビッグサイズを
用意してくれていました。その大きさ、サバ!(驚)。
フライ衣をつけて、揚げたてをどうぞ♪
お食事、五季食楽(ごき しょくらく)。
五季食楽とは、ふじももキッチンでご紹介をしている、
家庭で作れる薬膳ごはんをいいます(日曜クラスのみ実習)。
陰陽五行説を活かした体調管理を目指していて、
季節の変化と気候、体の調子に合わせて食材を選び、
はたらきと効能をいただいています。
12月は進む乾燥と寒さに備える仲冬。
日々の忙しさと年末の忙しさが重なって
風邪をひきやすいので、こじらせる前にケア。
それと冷え対策。
基本的には「食べる暖房」といわれる
温熱性=温める食材を使った温かいお料理に
なるので、美味しく体を温めます。
栄養、はたらき、効能を利用して風邪や寒さに
負けない体づくりです。
お肉料理は(前出の) ローストビーフ。
赤身の肉は新陳代謝を活発にして免疫力を高める
亜鉛が多いので。
魚料理は海老と三種ねぎのホットマリネ。
海老とねぎはどちらも温める食材の組み合わせです。
三種のねぎとは、葱白(長ねぎの白い部分は漢方)、
万能ねぎ、玉ねぎ。辛味があって温性。
汗をかかせてひき始めの風邪を発散させます。
殺菌作用のにんにくは必ず。
熱々のオイルを回しかけて仕上げます。
葱白(長ねぎの白い部分) 同様、山薬(山のいも類) や
蘇葉(大葉) も身近な漢方食材です。
くるくると砧巻きにする漢方食材!
わさびを加えて殺菌作用をプラスしています。
汁ものは、舞茸の運盛り野菜椀。
(冬の五色) 黒い食材の舞茸。
冬至の月なので “開運” 野菜 (「ん」のつく野菜) で
運を取り込みます。だいこんおろしをたっぷりと
加えているので、殺菌作用や胃腸の調子を整えたり、
風邪の熱やのどの痛み、咳や痰を改善する効果も
あります。
黒豆御飯。
薬膳では、黒を冬、あるいは元気の源、腎の色として
います。黒豆は黒い食材の代表的なひとつ。腎の形に
似ていているとも言われ、滋養強壮や視力改善効果。
12月は新豆が出揃う頃でもあります。
黒豆の浸水時間は30分!
もち米のような食感になります。
デザートは柚子のベイクドチーズケーキ。
柚子は冬至にちなむ柑橘。
気のめぐりをよくしたり、気持ちをリラックスさせたり、
(咳を止めたり、痰の切れをよくするため) 咳を伴う
風邪をひいたときにもおすすめです。
デザートと合わせる漢方ティー。
魔よけの色、赤い漢方をブレンドして煎じました。
棗(なつめ) は気と血を補う滋養強壮食品。
山査子(さんざし) は消化を促して血のめぐりを改善。
枸杞の実(ゴジベリー) は肝や腎の機能を高めます。
あらかじめ「ん 」のつく果物、りんご(ジャム) を
ティーカップに入れておいて、漢方茶を注ぎました。
トッピングは生薬名を肉桂というシナモン。
体を温める作用はしょうが以上ともいわれています。
冬至の月。ちなむ食べものは単に縁起を担ぐだけ
ではなく、栄養や薬効を摂って(寒い冬を) 乗り切る
知恵にもつながっている、ということを共有する
ことができました。
一年目のふじももキッチン。
おかげ様で無事に終えることができました。
お通いいただきましてありがとうございました。
皆さまの学びを食卓のレパートリーに、お得意料理に、
自慢の家庭薬膳料理に加えて頂ければ幸いでございます。
お伝え不足は来年の課題に、ご容赦くださいませ(笑)。
◎2018(平成30)年のスタートは1月14(日)。
(1月は) 晩冬と冬の土用の月。
一年で最も寒さが厳しい二十四節気「大寒」
と土のエネルギーが最も強まる冬の土用とが
重なって寒さは底。
夏の土用の対極にある冬の土用もまた
“大きな土用” といわれ、過ごしにくい
時期でもあります。
春に備えましょう。
場所:大分県大分市。
満席を頂戴しています。
ご参加の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。