中国雪郷風景区は雪景色を楽しむ人気の観光地です。
黒竜江省の牡丹江市海林市と、吉林省延辺朝鮮族自治州のちょうど境界線上にあります。
建物の屋根や木などに積もった雪がキノコやカーテンのような形になる姿を見に、
冬になると中国各地から観光客がやって来ます。
このあたりの標高は1200mほど。
夜になるとライトアップされる雪景色が特に人気で、景区内は夜遅くまで賑わいます。
メインストリートの雪韻大街には、レストランや小吃の店、バー、お土産物屋さんなどが立ち並び、
人通りが絶えることがありません。
雪韻大街では、19時ごろにトナカイのソリや歌と踊りのパレードがあります。
景区内の宿泊施設の多くが民宿です。
春節などの大型連休中は男女別の雑魚寝になるそうで、外国人が宿泊できるホテルは限られています。
きっと若い人達は安い雑魚寝民宿に部屋をとって、夜遅くまで遊んでから寝るだけという感じなのでしょう。
さすがに雑魚寝は無理(というかおそらくパスポートでは宿泊できない)です。。
宿泊したホテルも限りなく民宿風でしたが、シャワーもトイレもあるオンドルベッドのついた部屋でした。
暖かい色合いにライトアップされた建物や雪キノコの景色を見るなら、
全長約3kmほどの雪郷棒槌山観景台に行くのがお薦めです。
人がいない写真を撮りたいなら、夜10時過ぎぐらいに行くのが良いかもしれません。
マイナス30℃ですけど。。
マイナス30℃の遊びと言えば、”溌水成氷”。
70℃~90℃ぐらいのお湯を頭上に振り撒くと、瞬時に凍って消えてなくなります。
溌水成氷は写真撮影付きで50元という商売をやっていますが、
お湯を使えば誰にでもできます(必ずお湯、水はダメ)。
こんな綺麗な形を作るのは難しいですが、ぜひホテルなどでお湯を沸かして、
水筒やコップに入れて綺麗な形ができるまで挑戦してみて下さい。
威虎庁劇場では、漫才、コント、歌などのショーを見ることができます。
ここまで来て、わざわざそれを見る価値があるかは。。考え方しだいでしょうね。
外にいるのが寒くて行き場がないならお薦めかもしれません。
それでも体力系パフォーマンス、関西の夫婦どつき漫才や吉本新喜劇風のボケとツッコミなど、
言葉が分からなくても楽しめます。
中国雪郷風景区の入園には身分証が必要です。
入場ゲートはパスポート非対応なので、外国人は専用のQRコードを発行してもらう必要があります。
また、自家用車や観光バスは景区内へ乗り入れできないので、入り口で専用バスに乗り換えます。
景区内ではドローンを使った空撮動画を撮ってくれる有料サービスもあります。
民生品ドローンなので、暖かい部屋から出してすぐに起動しないと寒さで動かなくなるようです。
スマホも油断するとすぐに電池残量がゼロになります。
海林市南西部の山岳地帯は雪が多く、10月から翌年5月ごろまで積雪があるようです。
中国雪郷風景区は双峰林場という名の木材の伐採を行っていた地域です。
もともとこの地域に暮らす人はなく少数の人が清代に伐採を始めた場所です。
中華民国時代には管理する組織が作られ、最近まで林業が続けられてましたが、
2014年に伐採は全て終了し、完全に観光事業へと移行したそうです。
冬季はハルビン市内から中国雪郷風景区の間は直通バスが運行されています。
牡丹江市内からも直通バスがあるようです。
また、ハルビン空港や牡丹江空港と中国雪郷風景区を往復するバスもあり、
高鉄で亜布力まで行き、亜布力からバスで来ることもできるようです。
観光客のほとんどが若い方々でした。
中国は広いので生まれてから一度も雪を見たことがない人もたくさんいますし、
こんなにたくさんの雪を見るのは初めてという人達にとっては、この寒さもなんのそのといった感じです。
私自身、マイナス20℃以下の場所で朝から夜遅くまで外にいたことは今までありません。
劇場のチケットを買わないと人気の撮影スポットを見ることができないと、ガイドには騙されましたが、
分厚いスキーウエアのレンタルだけはガイドの言うことを聞いて正解でした。