蘇州高新区、馬澗路の高景山にある白鶴寺は山の下から上まで建物が連なっており、
山一つがすべて寺院になっているような感じに見えます。
調べてみると周辺の整備を含め7年ほどの歳月をかけて2006年頃に建立されたようです。
(たぶん。。間違っていたらすみません)
元々の白鶴寺が建立されたのは唐代で1000年以上の歴史があります。
場所は陽山の白鶴峯にあったとされており、澄照寺とも呼ばれていたそうです。
高景山にも小さなお寺があったようですが1960年ごろに取り壊され、
その後は高景山自体が採石場となって山の大部分が削り取られました。
採石場が廃坑になってから再び近隣の住民が無断でお寺を造っていたようです。
おそらく違法に建てられたお寺の代わりとしてここに白鶴寺を造ったのかと思います。
白鶴寺の建物は山肌に貼り付くような感じで建てられています。
この感じがチベットのポタラ宮に似ているという口コミで、最近では蘇州の小ポタラ宮とも呼ばれています。
山門、三門殿、鐘鼓楼、天王殿、大雄宝殿、蔵経楼、塔院などは、
明清代の建築物を参考に造られています。
また、建立にあたっては寒山寺の高僧も協力したそうです。
お寺の中に入るには10元の拝観料が必要ですが、高景山バス停下車など馬澗路側から行く場合、
運よく北門以外の門が開いている時には、その門から入れば無料です。
ここを訪れる人はそう多くありません。
標高の高い山でもないですし、山の下は住宅や工場なので上から見る景色も大したことはないですが、
蘇州でこのような寺院は高景山にしかありません。
高景山の標高は約107m、花崗岩や蛍石でできた山です。
清代からこの辺り一帯は採石場となり多くの山が削られ、
廃坑となった後はずっと荒地のままゴミ捨て場と化していました。
現在、採石場の跡地には白鶴寺以外にも南西側に大きな公園ができ、
一帯は高景山風景区になっています。
山が削り残された場所は、桂林にある山々のように見えることから、
こちらは蘇州の小桂林と呼ばれおり、SNS映えスポットになっています。
小ポタラ宮(チベット)、小桂林(広西)、小九塞溝(四川)、翡翠湖(青海省)と、
蘇州の高新区だけでも小〇〇などと呼ばれる場所が4つもあります。
まだ遠くへお出かけできるような雰囲気でもありませんので、
高新区で旅行気分を味わってみるのは如何でしょう。
もちろん、そんなに期待はせずに。。ですけどね。