新・本と映像の森 290 川崎哲『核兵器はなくせる』岩波ジュニア新書、2018年
7月20日、岩波書店、187ページ、定価本体820円。
2017年12月にノーベル平和賞を受賞した国際平和団体「ICAN(アイキャン)」の国際運営委員・川崎哲さんの本です。
この本の柱の1つは、著者の「ICAN(アイキャン)」に加わるまでの興味深いおいたちです。
著者は1968年、東京都中野区生まれ。ホームレス支援などで活動。1998年から「ピースデポ」。そこで日本の被爆者の話を世界でしてもらうことを体験する。2007年から「ICAN」設立に参加。
この本の柱の2つは、「核兵器禁止条約」ができるまでの世界と「ICAN」の運動。わりあい日本の人は知らないことなので読んだ方がいいと思います。
核兵器の非人道性。
外交官と論議。
赤十字の革命的な声明。
専門家である被爆者の証言を推薦。
ポジティブに世界を変える。
3つめの柱は、当然ながら核兵器禁止条約の意義とこれから。核兵器禁止条約への反対論・疑問も含めて書いてくれています。
「小さな前進から大きな希望は生まれる」と書かれています。
これを読んでいる1人ひとりの「小さな前進」は果たしてあるのでしょうか。