新・本と映像の森 111 野本陽代『ベテルギウスの超新星爆発』幻冬舎新書、2011年11月、<212再録>
1987年2月24日の夜中過ぎの南半球での運命の日。あるカナダ人のさえない若き天文学者しか、その星を見ていなかった。
いや本人も肉眼で見ていて発見したわけではない。写真を撮っていてのことだ。
座所は、チリのアンデス山脈のなか。
マゼラン雲のなかの4.5等の超新星を発見したのは、イアン・シェルトン。
だけど、この物語の主役はシェルトンではない。それどころか、だれか特定の天文学者や物理学者でも、ない。
主人公は超新星と、そこから発する光や電波、そしてニュートリノんどの素粒子だ。
このニュートリノと日本の岐阜県の廃鉱山・神岡鉱山がからまって後半のクライマックスを作ってくれる。
すごくおもしろいです。
ボクの生きているうちは銀河系で超新星は出ないだろうな。
< 「212」再録 >
2012年06月19日 06時41分29秒 | 本と映像の森
本と映像の森 212 野本陽代(のもとはるよ)さん著『ベテルギウスの超新星爆発』幻冬舎新書、2011年11月30日第1刷~12月25日第3刷、新書版、221ページ、定価780円+消費税
野本さんの本は、専門科学者の本とは違って、女性とジャーナリストのリアルな視点があって好きです。
この本も、前半は「超新星に輝くのが間近か?」というオリオン座のベテルギウスを焦点にすえていて面白いのですが、なぜか後半で宇宙の進化など一般的な理論に拡散してしまって、すこしがっかり。
でも、後半の後半で、超新星の観測と、宇宙の加速再膨張の話はすごくいいです。
途中はだれても、買って損はないと、おすすめします。
☆
今日?、明日?、ベテルギウスが輝かないかな?満月くらいに一点で輝く超新星!ワクワクしますね。
考えてみたら、超新星も、新星も、地震も、火山も、核爆弾も、政治革命も、ぜんぶエネルギーが蓄積して一気に解放されるんですよね。うわ、どうしよう。大発見です?!
宇宙の始まり、ビッグバンは?どうでしょうか?
そういう「一般爆発解放」理論を打ち立てたいですね。誰か、ぼくと違って数学に強い人、手伝ってください。