新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

文科相も医師不足を認識:横の連携を病院だけでなく、省庁もやってください!

2008-10-26 00:31:03 | 医療

さて、さらに行きます

 

今(というより、常に)考えているのは死ぬまでに何ができるかということですが、さて医者としての自分もそうですが、一人の国民として国や世界のために何ができるのか・・そんなことを考えてしまいました。

自分の葬式の写真を作っておこうかな~とか思ってみたりw

そうすれば死ぬ覚悟をもっていつでも対応できますからね。 まぁ、死ぬ前にやりたいことがいっぱいあるので、できるだけ生きてはいようと思いますが・・・w

 

さて、次の記事です。これも短めです。

「医師不足も根本原因」と文科相 妊婦死亡問題で

10月24日12時44分配信 産経新聞  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081024-00000535-san-soci

東京都内で脳内出血を起こした妊婦(36)が、8病院に受け入れを拒否され、死亡した問題について、塩谷立文部科学相は24日の閣議後の記者会見で、「特に産科では医師不足が言われており、そういう根本的なことも原因としてあった」とする認識を示した。  

塩谷文科相は、大学医学部の定員増や臨床研修制度の見直しなど、医師不足対策を進めていることを説明した上で、「これらの施策はすぐに結果が出ない。救急医療体制や各機関の連携を整えることが必要だ」と述べた。

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文科相も医師不足が原因と認識したというのはとてもよいことだと思います。

 

救急医療体制や各機関の連携を訴えられておりますので、まずは省庁…特に文科省・厚労省・総務省などの連携を行い、早急に縦割りではなく横の連携をもって、問題に対応してもらいたいと思います

 

今、課長さんになられている厚労省のお役人の方が「意外と文科省などとも連携しているのですよ」とおっしゃっていたが、基本的にその方も含め、認識が足りていないのだと思います。

 

 医師不足は医療体制、国民の安全だけでなく将来の税収・経済などにもかかわる国の一大事だと思うのですが・・・なぜか扱いが軽いですよね。

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なかのひと 

ということで、僕は一旦小休止に入ります。

それでは、また。

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医療の専門化が問題?

2008-10-25 23:01:03 | 医療

続けていきます

先日の搬送の受け入れ不能の問題で、こんな話があったようです。

「医療の専門化も一因」=救急医確保困難で搬送拒否-都内でシンポ

10月25日17時23分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081025-00000077-jij-soci  

東京都内で救急搬送された妊婦が受け入れを拒否され死亡した問題など、救急医療が抱える課題について考えるシンポジウム(厚生労働省など主催)が25日、都内で開かれた。医療機関側からは、受け入れ拒否が相次ぐのは医師不足に加え、医療が専門化し、どんなケースでも対応できる救急医の確保が困難になっていることも一因との意見が出た。 

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短い記事ですが、非常に突っ込みどころが満載です。

 

一つ目は専門化が進まざるをえない・・・というのが実際のところだと思います。医療が進み、すべてを一人の人間が抑えることはできなくなりました

 

そして2つめに国民も専門家に診てもらうことを好むようになりました。専門家にしたってベテランを好むというのもあるようです。

 

先日の膠原病の患者さんも、結局ベテランの先生にかかりたいということで、火曜日まで待つということになりましたし・・・・。

医療が専門化しているのは医療が進んでいるから仕方がないこと。それに合わせて本来は医者の数を増やすべきだったのが、国が医者を増やさなかったというだけ

 

救急医療、僕も救急は好きですが・・・ABCをはじめ…Vitalを安定化させて(安定化させるのに必要な処置を行い)、専門医療に引き継ぐ。今の状況で「救急医が足りない」のは事実ですけど、専門家も足りていないと思います。

 

「専門医が多すぎて、救急医療がダメになる」というのはおかしな話で、どちらも足りていない。そう思います。

 

確かに最初に急変している患者さんを安定化させる医師は重要です。その後を引き継ぐ医師も重要ですし、専門家が最初にその分野だと分かっていれば、そこが最初にアタックをかけることも多いと思います。

 

総合臨床医や救急医としての能力を持った医師は必要ですが、専門医がいて初めてその存在が生きてくるのだと思います。

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なかのひと 

結局は国の無策だったのでしょう。

僕の考えはあくまで教育をからめて、いかに横の連携を作るか+α(このBlogの記事参照)ということを考えています。他にもさまざまな人がいろいろなことを考えていると思いますが、そういった意見の良いところを総合して、最良の意見を作り出し、実行しなくてはならないと思います。

 

ピン!

総合医を作る方法:血液内科医を大量生産するw

 

血液内科医は全身を診れないとやっていけないので(全身管理できてあたりまえ)、血液内科をやれば・…総合臨床医育つかもw

 

無理かw

生活習慣病とか、基本的にみないしな~。合併していなかったらw

 

それでは、また。

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ど~でもいい話:僕と行動半径

2008-10-25 22:20:10 | 医療

こんばんは

昨日、今日と久しぶりに市外に足を踏み出しました。どちらも血液関係の講演会・勉強会に参加するためです。

 

昨日の話は8時半くらいに終わって、そのまま帰ってきたので、22時ころには病院に戻っていました。

この週末は久々に落ち着いております。急患さえ来なければ、特別問題は起きないだろうということで、研修医を連れて昨日は飲みに行きました。

 

いろいろと話をして、ワイワイやっておりましたが「いつもお世話になっているので・・・」と言って、彼らが飲み代を出してくれました。

 

今日は「造血フォーラム」というのに参加しておりました。

病棟の仕事を片付け、ふと面白いことに気が付き、それを調べ・・・・。気がつくと時間がギリギリ・・・。 だぁ~っと駆けていき、ぎりぎりで間に合いました。

目的の講演は最後から2番目の講演だったのですけど、もちろんいろいろ話を聞くのは大好きです。

しかし・・・

 

昨日飲みすぎた+いつも寝ていないから~

 

うとうと・・・・。

 

血液の講演会は実は結構難しいのです。実験していたのである程度は話がついていけるのですが、今日の二つ目の演題は半分も理解できず・・・

「うとうとw」としてしましました。

 

 しかし、目的の講演は本当に面白かったです。あれは今後調べてみようと思いました。はい・・・。調べてみたい人もいるので・・・。

 

と、これが大学に帰ってきて病院から半径1kmより外に出たのは4回目くらいです

実は大学に帰って来てから、病院と家と近くのスーパーなど行動半径は1km以内

病院から呼ばれればすぐ対応できる範囲内にいます。

血液内科だし、仕方がないかな・・・。

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なかのひと 

それでは、次の記事に行きます。

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追記

2008-10-24 08:57:33 | 医療
先程の記事ですが、忙しい勤務医はなかなかブログを書く時間もとれないだろう…ということで、ブログをかいている勤務医が時間があるといっているわけではありません。

自分の時間をかなり割いていることを伝えたいだけです。

今からカンファレンスです
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現場主体の改革を・・・・

2008-10-24 07:15:35 | 医療

おはようございます。朝からネットサーフィンをしておりました。

CBに厚生労働大臣のインタビューがありましたので紹介します

医師の計画配置は「憲法違反」―舛添厚労相インタビュー(上)  

人は規制では動かない。使命感や報酬といったインセンティブがあってこそ、初めて動く」―。舛添要一厚生労働相は10月22日、キャリアブレインの取材に応じ、厚労省と文部科学省が合同の検討会を立ち上げるなどして議論を進めている医師の養成の在り方について基本的な考えを語った。「何よりも現場第一主義で進めなければならない。そのために、医学部生や研修医などを対象にした意識調査を始めるところだ」。厚労相が考える医師のキャリアパス、医療界の在り方などについて、2回にわたってお届けする。(熊田梨恵)

■人はインセンティブで動く

―厚労相は医師不足に対する長期的対策として、医師養成数を将来的に1.5倍にまで増やすことを決めました。現在は短期的対策として医師養成の在り方を見直すため、「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」を厚労省・文科省合同で立ち上げましたね。医師の養成について、何が最も重要と考えますか。  

人間は、給料が高いといった報酬や、生きがいなどのインセンティブがあって初めて動きます。特に今のように自由な世の中では、インセンティブ指導主義でなければうまくいきません。救急患者の受け入れ不能の問題や、医療の地域格差などの問題がある中で、どうすればへき地に行ってもらえるでしょうか。例えば、へき地医療を専門に行っている素晴らしい先生がいたとして、「どんなに給料が安くてもそこに行きたい」という使命感が生まれればよいのです。小児科や産科、外科は勤務が大変だから医者の数が減ってきたからと言って、「大変なところに行かない若者はたるんでいる。だからへき地に行かせ、産科に就かせる」と言っても成功するわけがありません。学生が進路を選ぶには、いい恩師に出会うことが重要です。自分の家が産婦人科だからという理由で来る人は置いておいて、「産科のこの先生はすごい。この激務の中でこの成果を上げていて、自分もこうなりたい」と、薫陶を受け、あこがれて、というのが基本的な姿です。「18歳からの教育体制を見直しなさい」とわたしが言っているのは、そういうことを含めています。そのインセンティブをどう考えるかです。

■ただの規制は“裏”を生む

― 一方で、厚労省保険局の佐藤敏信医療課長が、医師の計画配置について「よい規制だ」と発言したとの一部報道がありました。読売新聞も医師を地域や診療科ごとに計画配置しようとする提言(編注1)を紙上で発表するなど、医師を計画的に配置するという考えもあるようです。  

わたしは「計画配置がよい」などとは一度も言っていません。インセンティブと組みにした規制なら意味を持ちますが、インセンティブのない規制は最悪です。独裁者的に抑え付けてうまくいったケースがあったら教えてほしいです。もし規制してうまくいくのであれば、ソ連は今ごろ世界で繁栄していて、日本のような自由な社会は沈没しているはずです。読売新聞の提言のようにすれば、医師の失業者は一人もいなくなり、ぴしっとはまるでしょう。しかし、そこで何が起こるでしょうか。もしわたしなら、仕事を午後5時でやめ、給料分しか働きません。「一日も早く研修の2年間が終われ」と思います。そして5時以降に、裏でアルバイトをするでしょう。これがソ連でなされていたことです。ソ連の国営農場で栽培されていたジャガイモは、作る方にやる気がなくて小さかったといいます。一方で、裏庭のジャガイモは自由市場で売れるようにするために、丸々と太っていたそうです。がんじがらめにやられたら、人間は手を抜きます。そういう人間というものに対する基本的な理解がないから、社会主義や共産主義は駄目なのです。ソ連が崩壊した今日、そんなことも分からないのでしょうか。

■「そもそも医者になりません」  

もしも「お前は何県で、何科に行け」とすれば、学生は「そもそも医者になりません」と言うでしょう。悪い方向に向かえば、希望に燃えた志を持つ若手医師が減ってしまいます。規制論者は、「今の若者は駄目だから、国が引っ張らないといけない」と言って若者の能力や向上心、意識を過小評価しています。こんな人をばかにした話はありますか。神戸で震災があった当時、若者は誰に何も言われなくてもボランティアに参加していたでしょう。  

計画配置論では、「税金で養成してるんだから言うことを聞け」と言いますが、医学部だけでなく法学部など、どこでも税金を使っています。「この職業に就け」というのは、職業選択や住居選択の自由を保障する憲法に違反しています。そんなところまでしないといけないというのは、医療政策のこれまでの失敗の積み重ねということですから、どこが失敗したかを見ていく必要があります。  

現場の研修医の実態調査がまず必要なのです。霞が関で座っているだけの連中が、調査をしないで決めたりしてはいけません。読売新聞も意識調査などをした結果で提言しているものではありません。そういう意味では「失格」です。「読売規制案」が圧倒的多数から支持を得るならそうすればいいでしょう。そうなるとは思いませんが。

■「医療は特殊」は規制につながる  

もっと言えば、医者をあまり特殊な職業だと見てはいけません。「人の命を救うから特殊。だから規制していい」となります。わたしは医療界に対して「たこつぼから出なさい」と文句を言ってきました。他の職業と同じだという発想が今まで足りなさ過ぎたのです。閉鎖性が強過ぎたり、医療の特殊性ばかりを言ったりすると、規制論者の道を開いてしまいます。他の職業でも規制してうまくいったことはないのだから、医療も同じです。

■インセンティブは何でもいい

―具体的にどのようなインセンティブが考えられますか。  

「地域枠を設けて県内の学生を優遇します」など、プラスに働くものはインセンティブです。「この県で生まれたからやれ」ではありません。山形大の取り組み(編注2)も素晴らしいインセンティブの例です。ほかには、ある学生が離島に研修に行ったとして、「研修が終わったら、君から海外留学していいよ」というのも考えられます。インセンティブは金銭でも哲学でもいいですし、かっこいい男性や美しい女性がその地域にいるといったものでもいい。規制をするなら、その裏にインセンティブがないといけませんし、インセンティブだけでもいいです。

―厚労相が合同検討会で支持した医学部生や研修医を対象にした実態調査というのは、そのインセンティブを考えるための調査ということですね。  

何よりも現場、当事者第一主義で進めます。だから、学生がどう思っているのか、限られた部分でもいいから「大至急やれ」と言いました。医学部生や後期研修医、研修が終わったばかりの人でもいいです。給与が高い方がいいから東京に集中するのでしょうか。東京や大阪など都市部の病院は、症例が多いので臨床の実績が積めたり、設備も整っていたりするでしょう。いい先生が多くいて、多くの症例をやった方がいいという考えは当たり前だと思います。なぜ東京、北海道、大阪などそれぞれの地域を選ぶのでしょう。いろいろな理由があると思うし、どんな動機でもいいと思います。

■出さないデータは意味がない

―厚労省ではこれまでそうした研修医などに対する調査は実施してこなかったのですか。  

指導医や後期研修医、医学生に対しては実施されてきませんでしたが、卒後1、2年目を対象にした調査は研究班が実施してきました。しかし、その結果が一般に流布しておらず、政策に生きていません。データというのは一部の専門家が持っていても意味がありません。「麻生内閣支持率」なども新聞に大きく出るから意味があるのであって、わたしだけが知っていたとしたら意味がありません。出さないなら、やらないのと一緒です。だから一からやり直さないといけません。どこに何人の研修医が存在するかといった実態を把握してから議論しないといけません。 ―検討会では、臨床研修制度の期間を短くする提案や、研修医の給与を一律にすることなど、委員からさまざまな意見が出ていましたが。  

前回の合同検討会で実施したヒアリングでも、金沢大から「大学の医局制度は資本主義と社会主義をミックスした良い制度」という話が出ましたが、若干古いかなと思いました。現状は皆、自分の周りの状況や想像で話しているだけです。わたしも教授たちの話を聞いているだけで、実際のところが分かりません。だからまずは医学生らを対象にした調査をするのです。調査をして、対象が嫌と言えばやりません。

「医師のキャリアパスを国民に見せる」―舛添厚労相インタビュー(下)  

「今は医師がどう養成されているかが国民に見えていない。医師のキャリアパスを見えるようにすることが必要だ」―。舛添要一厚生労働相はインタビューの中で、医師のキャリアパスを透明化するための議論を、次回の「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」で始める考えを明らかにした。また、医療崩壊の進行を食い止めるには、医療界が国民に対して同じ目線で積極的に情報発信し、分かりやすい存在になっていくことが必要だとした。(熊田梨恵)

―厚労省と文部科学省による「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」で実施する調査は、医学部生や研修医などが対象です。医師の養成について、今後必要だと考えていることは。  

次の段階では、大学の研究者や教授といった教える側の意識を聞きたいです。「あなたの指導がうまくいっていると思いますか」と。産科や外科も素晴らしい授業や教え方をすれば意味があります。教えることがうまい人と、研究がうまい人は別です。特に医学部の実習だと、教えることが上手な人でなければいけません。  

卒後の臨床研修制度の内容が、卒前の臨床研修とかぶっているため、2年間を1年に短縮できるという考えも大事ですが、重なっている内容を排すればよいかというと、そうではありません。学部レベルの教育水準をある程度上げなければ、減らす分をカバーできません。その上で卒前研修が充実すれば、卒後研修を短縮できるでしょう。

―医師の養成数を増やしても、ほかの業界に魅力を感じて就職し、臨床現場などに就かないということも考えられます。医師のキャリアパスについてはどう考えますか。  

どのように医師が養成されているかが、国民に見えていないので、分かりやすくする必要があります。法曹界の方は、司法試験に合格すれば裁判官や検事になるなど、まだ見えています。医師については「インターン」という言葉を何となく知っているぐらいでしょう。大学に入ってから一人前の医者になるまでのプロセスについて、フローチャートを示したパンフレットや、「医者の一生」のような物語などを作って国民に見せていく必要があります。厚労省か文科省でやるか、森喜朗元首相が会長を務める自民党の「医師臨床研修制度を考える会」で作ってもらってもいい。まさに一つのアウトプットになります。次回、11月18日の検討会でやりたいと思っています。医者の養成とはどのようなものか、わたしたちで原稿を作って公にするだけでも発信することになります(期待できないですw)。

縦割りの文教・厚労族を動かした

―今回、厚労省と文科省による合同の検討会が初めて立ち上がりました。その意義や背景をあらためて教えてください。  医師の養成は厚労省と文科省がシームレスに連動している部分なので、問題があれば、文科省が担当する学部カリキュラムの部分、厚労省が担当する卒後研修や病院の部分など、両方でやらないといけません。だから今回は、文教族のねじを巻きました。宮路和明自民党衆院議員が幹事長を務める「医師臨床研修制度を考える会」から、「医師数を1.5倍にするのは10年計画だから、何か目先でできることはないか。臨床研修制度の2年間を1年間に短縮すれば、単純計算で一年間分の医師8000人が増えるのでは」という声が上がりました。そこで、「あなた方がそこまで言うなら、文科省自身が変わらないといけない。文科省と厚労省と合同でやろう」と言いました。また、文科相は最近たて続けに3人代わりましたが、皆に「続けてほしい」と言ってきました。文教族と厚労族は全然協力せずに跋扈(ばっこ)してきて、全部縦割りでやってきていましたが、今回はそこを動かして両方でやってもらいました。こうしたあらゆる問題を噴出させることがよいのです。すぐには片付かないかもしれませんが。

■医師会は国民と断絶している

―今、医療崩壊が進んでいます。今後、医療界はどうしていくべきと考えますか。  

医療界はもっと情報を発信し、国民と対話してほしいです。はっきり言えば、医師会はこの前の参院選で一人の候補者すら当選させることができませんでした。それに対する反省がありますか。選挙の1年前から武見敬三さんのポスターがあちこちの病院内に張ってあったのを見ましたが、おじいさんやおばあさんが毎日見ていながら、なぜ当選できなかったのでしょうか。わたしのポスターなんかどこにも張ってありませんでした。100万票あると言いながら、20数万票しか取れないということです。おまけに茨城県医師会みたいな「反乱軍」も出ています。謙虚に国民の声を聞いて改革しなければ、二度と医師会から参院議員は生まれません。これは国民との断絶があるからです。組織の中だけ見ていないで、変えるべきは変えねばなりません。新型インフルエンザなどが来た場合、地域の医師会がしっかりしてくれないと、末端までの医療ができません。彼らがきちんとしてくれれば、厚労行政の改革にもつながります。  

後期高齢者医療制度についても、批判を受けたからわたしが「変える」と言いましたが、医療界もちょっとは反省しなさいということです。医師会は制度のPR活動も何もやりませんでした。例えば、医師会が毎日みのもんたさんの番組に出てくれましたか、ということです。国民と対話しなければ、組織自体が駄目になります。

■勤務医も情報発信すべき  

勤務医も同じです。「苦しい、苦しい」と言っていますが、そうした状況は「福島県立大野病院事件」が起きて初めて分かったことです。そうでなければ、もっとひどい状況が続いていたでしょう。なぜ言わないのですか。普通の国民と同じレベルに立って、もう少し情報発信しなさいということです。医者、医学会、医療界だけが特殊じゃありません。あなたたちも働いてご飯を食べています。そこは変わりません。一般性を出すということです。国民の目線を入れない改革案は全部つぶれます。特にこういう「メディア民主主義」のようになってくるとなおさらです。わたしもいろんな改革をやるから協力してください。そうしないと医療界は生き残っていけません。

■医療改革の実績を残す

―今、政局の先行きが不透明です。今後、衆院の解散・総選挙などで厚労相が変わることがあれば、この改革はどうなりますか。先日、「トップが変わっても、自分がつくったものは変わらないようにする」と言われました。  

衆院の解散・総選挙がどうなるかわたしにも分かりませんが、きちんと実績を残していくことが重要です。医師数を1.5倍に増やすと言いました。次の厚労相が閣議決定をひっくり返すということは言えません。介護でも同じようにやりたいです。自民党が政権を取っている限り、主立った議員が絡まっているし、わたしが厚労相を辞めても「おれがやったことをひっくり返すな」と言って影響力を保持できます。野党が政権を取ることがあれば、民主党の山井和則衆院議員や長妻昭衆院議員みたいに、片っ端から質問できます。一番大事なのは議事録を残し、発言を残し、方向性をきちんと残しておくことです。次回、11月18日の合同検討会では、医学部生らに対する意識調査の中間結果を出します。わたしは医療界を再構築していくための改革を続け、議論した内容をきちんと残していきます。

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と、いうことです。 時間の関係で一言だけ。

現場に回帰して、実行可能な政策を立てることが重要だと思います。 結局教授陣でも現場を知らない人の方が多いわけですからw

本田先生の講演でもありましたが、教授の先生方を前に講演したら「医師不足」の実態を知らなくて「そんなに少ないのか?」という話が出たと・・。 流石に今なら多少は知っているでしょうけど、ほとんどそっちの情報は持っていないでしょうから。

また、勤務医からの情報発信ですけど・・・僕はかなり特殊でプライベートライフも寝る時間もあまりないのでBlogで発信していますが、普通の勤務医で忙しくてどうしようもない先生方が発信する時間があるわけないじゃないですかw

家族との時間に、自分の時間に少しでも使いたいですよ。普通の人間ならw

公のために情報発信するというのは…公務になるわけでもないですし、時間が少しでもできたら自分や家族のために使うのが当たり前だと思いますけど

それでも「今まで発信してこなかった勤務医が悪い!」と言われるのであれば、申し訳ありませんがやはり現場を知らないのだと思います。

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なかのひと 

 そんな余裕があるのは…本当に「忙しい」と思っている人間の中ではごく一部の人間だけでしょう・・・。自分の時間のほとんどをBlog(+勉強)に使用して情報発信に充てている僕とかですねw

現場主体の改革をよろしくお願いします。それでは、出発します

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妊婦死亡:都会も危ないことを認識してほしい

2008-10-23 23:39:44 | 医療

こんばんは

今日は忙しすぎて食事も満足にとれず、今18時間ぶりの食事をしております。

 

流石に途中で腹痛があり、たぶん胃酸の出すぎだろうと思ってPPI内服。いったん軽快しそのまま仕事をしておりました。

 

僕の日課ですが・・・毎朝、病棟に登場。血液の患者全員のVitalなど確認。おかしな患者さんがいたらまずそこへ行き、その後全員を診ていきます。それが終わったらいつもは食事ですが、今日はできないので病棟に行く前・・・5時ころ食事をしています。

 

で・・今日は外来開始・・です。

先週外来に来た不明熱の患者さん。一般的に僕が初診の患者に出す血液検査のほかに、「RF、ANA、C-ANCA、P-ANCA」を出したところ、見事にP-ANCA413とヒット。 膠原病科に行っていただくことになりました。

 

しかし、P-ANCA413の恐ろしさが分かっていない僕でした・・・・。

「モチはモチ屋・・・。コラーゲンはコラーゲンに任せるのが良い」

心からそう思いますね。

 

外来に関して・・・いつも時間はかかるのですが(再発だとか、何か大きなイベントがあると時間がかかる)、今日はすべての診察も終え、紹介状の返事書きに加えて・・・。

先日・・患者さんの御家族が一度話を聞きたいということで、外来にいらっしゃいまして19時から説明開始。

いろいろ本を読みながら質問されていましたが、1時間ほど話をしたところで納得されて帰って行かれました。

そこから再び紹介状などの返事を書き始め、病棟に上がり今日のVital、検査データその他を確認して、医局へ行き・・保険関連などの書類を書き・・・

 

P.M10時過ぎに腹が減りすぎて・・・力尽きました。ここって出前頼むのって10時前でないと頼む場所ないのよね・・・。

 

 

そんなこんなで今日は早めに帰ってきたというところです。 ということで、今日の記事に行きます。

朝ニュースで見ながら…東京都内も危ないな~と思いました。そろそろ国民全体が危機感を持ってもよさそうなんですけど・・・

<妊婦死亡>拠点病院なのに… 産科医不足、また悲劇

10月22日12時28分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000045-mai-soci  

都心の救急医療体制のほころびが浮かび上がった。妊娠中に脳内出血を起こして亡くなった女性の受け入れをいったん断った東京都立墨東病院(墨田区)は、リスクの高い妊婦に対応する「総合周産期母子医療センター」に指定されているが、産科医不足で救急搬送の受け入れを制限していた。繰り返される悲劇はどうすれば防げるのか。専門家からは「医師不足解消のため、都や国全体の問題として取り組む必要がある」との声が上っている。【樋岡徹也、関東晋慈、中村牧生】

【関連】妊婦死亡:7病院に受け入れ拒否され手術3日後に 東京  

 

墨東病院によると、昨年末に産科の常勤医1人、今年6月に研修医1人が退職し、医師が計6人となった。このため、7月から土日と祝日のセンターの当直医を本来の2人から1人に減らし、周辺の病院に週末の受け入れの協力を求める文書を配布していた。  

脳神経外科非常勤医員の経験もある坂本哲也・帝京大教授(救急医学)は「(都内9カ所の)周産期センターの機能を果たせなくなるという状況にまでなるのなら、社会の安全を保証できない。東京都の福祉行政の責任を問題にするしかない。産科医師が仕事をしやすくなる環境作りが欠かせない」と指摘する。  

三鷹市の杏林大学医学部付属病院で1、2次救急医療の責任者を務める松田剛明准教授(救急医療)は「妊婦の急変には救急医に加えて産科医の協力が不可欠」と指摘。しかし、産科医は全国的に不足しており十分な当直態勢を組めない状況で、「無理して受け入れて死亡した場合、病院や医師が訴訟を起こされて負ける懸念もある」と話す。  

医師不足を背景とした同様のケースはこれまでも相次いでいる。  奈良県大淀町立大淀病院では06年8月、分娩(ぶんべん)中に高崎実香さん(当時32歳)=奈良県五條市=が意識不明となり、19病院に受け入れを断られて緊急搬送先の病院で亡くなった。  

高崎さんの義父憲治さん(54)は「東京にはいくらでも病院がありそうなのに、このようなことが起きて驚いている」と繰り返される悲劇を憤った。そのうえで「搬送先が決まらない間、家族らはやきもきしたことだろう。救急に対応する病院は、無駄だと思わず、医者の数にゆとりを持たせるべきではないか」と指摘した。  

ほかにも07年8月には下腹部痛を訴えた奈良県の妊婦が病院に受け入れを断られ、救急車で大阪府内の病院に運ばれる途中に死産。同年12月には嘔吐(おうと)などを訴えた大阪府の女性(当時89歳)が30病院に受け入れを断られ、収容先の病院で死亡。今年に入っても、1月に胸痛を訴えた東京都の女性(当時95歳)が、11病院から受け入れを断られ死亡している。  

◇「あってはならないこと」…石原都知事  妊娠中の女性が7病院から受け入れを断られ、死亡した問題で、石原慎太郎都知事は22日午前、報道陣の質問に「初めて聞いた。あってはならないこと。そういうことがないように(救急医療体制を)作っているのに。なお調べて対処します」と答えた。【須山勉】

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いろいろ書かれていて、また机上の空論をと思ったのは最後の太字・・

救急医療を行う病院は無駄だと思わず医師数にゆとり

というのは無理でしょう。

 

全体の総数にゆとりがないのだから

地域に医者を増やせ

救急担当に医者を増やせ

小児科に産婦人科に循環器内科や、血液内科、外科、麻酔科・・・

 

医者を増やすべきだと思われる場所は・・無数にあります。

むしろ、どこをどう考えたら「偏在」になるのか不思議なくらい足りていません。 都会だろうとどこだろうと医師は不足しています。

 

もはや国民の安全保障はないようなもの。

 

医者の数が足りない・・ということがどういう話につながるかというと・・・

助けられる可能性のある人を助けるようにする

というTriageにつながるわけで・・・

 

(本当のTriageはナポレオンがエジプト遠征していた時に、先頭に復帰できる可能性がある兵士を優先して治療したことから始まっています) 

 

「普通にやったら助けられない。けど、延命やもしかすると治癒できる可能性があるから頑張ろう」

と思って受け入れたら、本当に助けられる人を受け入れられなくなったりする

 

この9月、10月に5名の白血病患者が来ました。2名は受け入れを断らざるを得なかった。その患者さんたちが、うまく他の血液内科のある病院に行きつけばよいのですが…行きつかなかったら助けられないわけで・・・

 

かといって、もう無理でしょう…と、ある種の患者さんをはじめから見放すのもどうかと思いますし

実際あの頃は肺炎だとか、そういった患者さんが数人来てました。高齢者、血液疾患の肺炎というだけで重症度高いわけですけど・・・・。それよりも若い白血病患者…と言われたら、そうかもしれないなどと思ったり・・・。

 

実際にこのままの医師数では全国的に「助けられない人は見放していく」ということになりかねないですよね。

 

多くの政治家、官僚にはそういう危機感もないわけで・・・

 

どういう状況になっているか、現場に来ていないから全く認識ないのでしょう。 本当に大きな問題だと思います。

今回の一件、いろいろな意味が考えられると思います。

 

ひとつは産婦人科の減少などの問題

 

もう一つは都会に医者が多いというのが迷信だということ

 

最後にこのままだと多くの国民がTriageをされて、十分な医療が受けられなくなるだろうということ。

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なかのひと 

これは今のまま行ったら起こるだろうと思っています。

その危機感を持って政治家や官僚の皆様が対応してくださるのを期待します。

 

それでは、また。

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中原先生の過労死訴訟棄却:これをきっかけに改善の方向に動けばよかったのに・・・

2008-10-22 23:47:58 | 医療

続けます。

 

中原先生の過労死訴訟・・・敗訴のようです。医者の安全は保障されないか・・・と悲しく思います。

CBからです。

医師の過労死、損害賠償請求を棄却-東京高裁

10月22日13時18分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000000-cbn-soci  

 

小児科医中原利郎さん(当時44歳)がうつ病によって自殺したのは、最大で月8回に及ぶ当直勤務をこなすなど過重な業務が原因として、遺族らが、勤務先だった病院を運営する立正佼成会の「安全配慮義務違反」などを理由に損害賠償を求めた民事訴訟の控訴審判決が10月22日、東京高裁であった。鈴木健太裁判長は、民事訴訟で東京地裁が否定した「過重な業務とうつ病との因果関係」は認めたものの、「病院側が(中原さんの心身の変調を)具体的に予見することはできなかった」として、原告側の訴えを棄却した。(山田利和・尾崎文壽)  

 

判決は、中原さんが1999年3月に月8回、週当たり2回の割合で当直を担当し、翌4月には、6回の当直のうち、当直を挟んで通常勤務や半日勤務を行う連続勤務が4回あったことを挙げ、「3月と4月の勤務は過重で、著しい身体的心理的負荷を与えたというべき」などとして、中原さんの業務の過重性を認めた。 

また、中原さんが勤務していた立正佼成会附属佼成病院(東京都中野区)の小児科の部長が退職したのを受け、中原さんが部長代行になった直後の同年3、4月ごろ、常勤医や日当直担当医の減少という事態に直面したことについて、「部長代行としての職責から、問題解決に腐心し、見過ごすことのできない心理的負荷を受けたというべき」と指摘した。 

 

これらを踏まえ、「主として、99年3月以降の過重な勤務、加えて、常勤医の減少などによって大きな心理的負荷を受け、これらを原因とした睡眠障害または睡眠不足の増悪とも相まって、うつ病を発症したというべき」などとして、過重な業務とうつ病との因果関係を明確に認めた。  

 

一方、「安全配慮義務」については、過労で自殺した社員の遺族が電通の責任を求めて提訴した「電通事件」で、最高裁が2000年3月24日に出した「使用者は、雇用する労働者に従事させる業務を定めて管理するに際し、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷などが過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないように注意する義務を負う」などとした判決を引用。 

 

しかし、中原さんについては、「過重な勤務であっても、病院側が、中原さんの疲労や心理的負荷などを過度に蓄積させて、心身の健康を損なうことを具体的客観的に予見することはできなかった」などとして、病院側の「安全配慮義務違反」には当たらないとする見解を示した。  

中原さんの訴訟については、07年3月14日の行政訴訟の判決では、「うつ病は過重な業務によって発症した」と労災認定したが、同29日の民事訴訟の判決では、「うつ病と業務との因果関係が認められない」と、同じ東京地裁が“正反対”の判断を示していた。行政訴訟では、厚生労働省が控訴せず、労災が確定していただけに、高裁が、医師の当直勤務の過重性や病院の「安全配慮義務」について、どのような判断を示すかが注目されていた。

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労災認定されたということで期待していたのですが、なかなか難しいですね。

 

僕も今だからこの状況の勤務が苦になりませんが、家族ができたりすれば普通にそちらの人間関係も重視しなくてはなりません

 

そのことを考えると十分な人手や1カ月に一回くらいでいいから休暇や家族で旅行などをする時間をもらえるような体制になってほしいと思っています。

 

基本的に今の体制では医者が休める体制にはなかなかならないでしょう。それは僕らのような血液内科をはじめとして・・・重症患者を見たり、救急患者が多い診療科では共通点でしょうね。

休暇を取ることがなかなかできない実際の医療現場

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なかのひと 

ギリギリの状態で勤務を継続しており、それに責任が伴えば、いろいろと心理的負担も増えると思います。

 

これからの国の政策に期待したいところです。

 

それでは、また。

明日も忙しくなりそうです

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ど~でもいい話:僕と主治医意見書

2008-10-22 23:32:52 | ど~でもいい話

こんばんは

今日は早めに帰ってきました。明日もありますし、何より昨日の件で若干疲れています。

 

朝型人間なので朝はどんなに遅く寝ても起きられるのですが、夜はそれに応じて眠くなるのは早いようです。

 

今日はどうでもいい話から・・・

 

介護申請の主治医意見書。

 

今日初めて書いたのですが、話には聞いていましたが実際に自分で書くとよくわかります

何がわかるかというと・・・65歳以下の介護申請がほとんど承認されない

 

癌の影響で麻痺などが出現しても、特定疾患に入らず。癌患者で特定疾患になるのは「末期患者」のみ

 

末期だけかい!

 

もちろん血液領域ですから何が起こってもおかしくはないのですが、末期とはとても言えませんし・・・。

 

初めての主治医意見書を書きながら・・・

「これって介護保険安くするためなんだろうか?厳しすぎる・・・」

と思いました。

 

正直突破口が見つからなかったため、神経内科の先生にご教授いただき、うま~く書いてみたつもりではありますが、どうなる事やら。

 

65歳以下が本当に必要であれば介護は受けられるような社会になってほしいと思います。医者として・・日本の介護ってどんなものなのだろうか・・と思わず思ってしまいました。

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なかのひと 

それでは、また。

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医者は100%完璧であれ!:期待にこたえたいが、無理だと思います

2008-10-22 07:21:20 | 医療

おはようございます

 

う~ん、朝が子供のころから異常に強いので、2時間半~3時間睡眠でもとりあえずは・・・ばっちりです。 だいたい週末ころに疲れがどっとでるんですけど、今回は仕方があるまい。

 

今日は中心静脈入れるところまでは集中しなくては・・・ 当然その後も全開で行きますけど。

 

さて、昨日記事を書けませんでしたので、今日はネットサーフィンをしてきました。で、この記事を紹介します。

この記事のことよりも、実はその先のコメント欄を紹介したいので、リンク先に跳んでください。

時事通信です

 

男性外科医を書類送検へ=適切処置怠った疑い-手術後の患者死亡・神奈川

10月22日2時34分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081021-00000191-jij-soci  

 

神奈川県相模原市の医療法人相和会「渕野辺総合病院」で2004年、入院患者が手術後に容体が急変し死亡する事故があり、神奈川県警は21日、病院側が適切な処置を怠ったとして、業務上過失致死の疑いで、22日にも男性外科医を書類送検する方針を固めた。 

病院関係者などによると、死亡したのは急性胆のう炎で入院していた同市の60代女性。 04年2月、この医師により腹腔(ふくくう)鏡による胆のう摘出手術を受けた。その日の夜になり容体が急変。大量出血し、翌朝に死亡した。 

同病院は院内に調査委員会を設置。この医師は今年9月に処分を受け、退職したという。 

 -------------------------------

毎日新聞の記事ではこの医師が40代・・つまりベテランの医師であることがわかる。

<医療事故>腹腔鏡手術後死亡、医師を書類送検へ 神奈川

10月21日23時45分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081021-00000150-mai-soci  

神奈川県相模原市の医療法人相和会「渕野辺総合病院」で04年2月、手術を受けた同市の女性(当時68歳)が死亡する医療事故があり、県警は22日にも、術後の適切な処置を怠ったとして男性外科医(44)を業務上過失致死容疑で書類送検する方針を固めた。  

県警や病院によると女性は急性胆のう炎で入院。男性外科医が04年2月26日に腹腔(ふくくう)鏡による胆のう摘出手術をしたが、術後に容体が急変。翌朝、出血性ショックで死亡した。同病院は「手術自体は成功したようだが、術後の管理が悪かった。病院としては当初からミスを認めて謝罪した」と説明している。  

同病院は事故を受けて調査委員会を設置。男性外科医は08年9月に懲戒解雇処分を受けた。【鈴木一生、高橋直純】

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亡くなられた患者さんには深く哀悼の意をささげます。

 

この記事に関して初めは何とはなしに読んでいたのですが、コメント欄に気が付き読んでいくと、そう考えられるのか…と思いました。

要は 「医者は完璧であれ。特別な職業なのだから」ということなんだな…と思います。

 

もちろん、何らかの出来事が原因で亡くなられるようなことがないのは理想です。このような死亡が少なくなることが求められるとは思います。

しかし、コメント欄にあるように

医者は患者の命を任されているのだから、責任は大きい

完璧であってほしい

と書かれてしまうと、げんなりしてきます。

 

全くその通り患者さんの命を預かる以上責任は大きく、完璧でありたいと思う。だからこそ、毎日努力し続けていると自分では胸を張って言える自信がある。

 

しかし、医療は確率論であるところもあり・・・・例えば胸部CTで

「この陰影はカリニ肺炎に特徴的な所見がある。しかし、肺水腫かもしれないし、白血病細胞の浸潤かもしれない。」

と考えられる陰影が出てきたとする。

 

実際は取ってきて調べてみないとわからないが、それを行える状況ではなく、専門家の意見を聞いたり、状況に応じて対応していく。

 

白血病細胞の浸潤であれば抗癌剤を用いるしかないが、それを末期の患者さんに行えるわけもない。高齢者のCMMLは治癒不可能な疾患である。病勢コントロールをしていくだけが精いっぱいで、そのコントロールが不能になっての症状ならどうしようもない。

 

肺水腫であれば水を引いていく必要がある。

 

カリニ肺炎であればクリティカルな疾患であり、ST合剤を大量に使用しないといけないが、溶解するのに大量に水が必要で肺水腫の治療とは正反対。しかも、ST合剤による炎症を抑えるためだけにもステロイドを使用しないといけないし・・・。

たとえ、電解質コルチコイド作用がないステロイドを使用しても・・・・、十分水はたまる印象がある。

しかし、一刻を争う疾患である。やっても勝てないことが多いのだけど・・・。

 

結局、抗癌剤治療以外をやるしかないわけですけど・・・この場合は原因の特定がこの現状では不可能であり、これ以上の処置はできないと思っている。

 

完璧であれ・・といわれても、確率論である以上医療は完璧にはならないと思う(ベイツの定理ですね)。

 

僕は外科ではなくて、オペには全く(先日骨髄採取で入りましたが)関係のない血液内科医ですから、この手術で何が起こったかはわかりません。

 

ベテランの外科医が見てもわからないような、微小な出血が残っていて気腹していたのを解除したら、出血したのかもしれないな~くらいにしか想像すらできません。

 

しかし、恐らく経験豊かな医師が手術をしていて、それで出血のリスクがないと思って閉腹(傷の閉鎖)していると思います。

 

出血リスクがあると思えば、開腹手術に移行したでしょうし・・・・。

 

ですから、このコメント欄を見て流石にげんなりしたわけです。

 

明らかな出血があって、それを止めなかったらどうなるかくらい外科医でなくてもわかります。腹腔内はスペースがあるので、タンポナーデ効果は期待できませんから出血多量で死ぬだけです

 

そんなことは外科医でなくてもわかることなので、ベテランの外科の先生がわからないわけもなく、注意して手術を終了されているでしょう。

 

にもかかわらず、微小な出血源があり・・・そこが気腹解除とともに出血したのか・・どうなのかは今となってはわからないですけど・・・。

 

いずれにせよ、このコメント欄を見て

「このコメントにはちょっとやる気をなえさせる」

と思いました。

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なかのひと 

まぁ、僕は医療が好きですからやれることを精一杯やるだけですが・・・

 

さて、記事を書いていたら出勤時間になりました。

そろそろ行きます。

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丑三つ時です

2008-10-22 02:28:52 | Weblog

こんばんは

 

2時に病院を出てきましたが、まだ研修医が2名働いておりました。

さすがに

「お前ら、早く帰れよ」

と、言ってきましたが・・・一人はこの1週間に6名の新患がいて明日の準備に時間がかかっている。もう一人は僕と一緒に最後までお見送りをしていたので、時間がかかったという状況です。

 

さて、今日も(すでに今日ですね)忙しくなりそうです。まずは朝一番にCV挿入して、明日からのInductionに向けてですが・・

 

この10月3人目ですね。

 

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なかのひと 

それでは、また。

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