駿 府 は 96 か 町

駿府はちぃっと覇気がないけぇが,御所(ごせ)っぽくていいじゃん【ごせっぽい≒平穏でせいせいしている様】

吉見書店ビル

2008年12月20日 07時49分35秒 | 街かどのメヌエット

七間町の吉見書店ビル、「Since1879」が誇らしげです。
創業が1879(M12)年というと
県内はもちろん全国的にも老舗中の老舗の書店ということになるでしょう。

でも、今は七間町に店舗はありません。
5~6年前、4階に事務所・外商関係だけを残して貸ビルとなり、
店舗は竜南店(葵区・千代田四丁目)と県立総合病院内(葵区・北安東四丁目)だけに
なってしまいました。


 

吉見家は、なんでも先祖は江戸の直参で御鑑定組頭をつとめた家柄で、
江戸の文人として名高い大田南敏(蜀山人)も親戚すじに当るとか。

書店の初代は、明治始めに徳川宗家の静岡学問所の教授として静岡へ来て、
いったんは東京へ帰ったものの静岡の文化に貢献したいと
静岡で書店を始めたそうです。
(戦前は旧呉服町二丁目(現:呉服町一丁目3番地~5番地附近)にあったようだ)



その吉見書店ビルでこの秋ごろから耐震工事が行われていましたが、
工事中の表示の注文主に吉見書店の名と並んで
隣接の静岡伊勢丹の名があったので
工事完了後は伊勢丹の売り場になるのかなと思っていたらやはりそのようです。



それまでのテナントが撤退して工事が始まったとき、
吉見書店の復活を願う者としては、復活はありえないとは思いつつも、
もしやとほのかな期待を込めたりしましたが
やはりそういうことにはなりませんでした。

それにしても
流行に左右されない品揃え
いつも流れる古典音楽
しっかりとした栞
新券での釣銭などを思い出し
「いい本屋だったなぁ」と思うのでした。


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コメント (12)
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