仙台で行われた第4回同艇会の最終日は市内観光した。レトロ感溢れる観光バス「るーぷる仙台」は、杜の都に相応しく新緑萌えたつ街並みや大学を縫って走り、20分おきに小1時間かけて市内を循環していた。青年運転手の車内案内は快活で運転は注意深く、往復とも同様であったから観光都市の施策の一環と思われた。
伊達政宗公を祀る瑞鳳殿と、空襲で焼失した藩主三代の霊屋の再建時、発掘調査された際のビデオや遺骨や副葬品など展示された資料館を訪ねた。木立に覆われた参道を登り始めた処に掲示板があり、[鹿児島県人七士の墓」とあった。急いで左側に数段の階段を上ると日照りの中に墓があった。
時を経た合同碑と一人一人の墓碑。思いがけず出合った故郷の古人たちは緑多いこの異郷の地で太陽に晒されていた。汗ばんだ暑い一日。せめて一本の落葉樹で覆ってやりたいと思った。帰宅後その経緯を調べ、しばし歴史の中に佇んでいた。(写真上でクリックすれば拡大します)