玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*碁は占星術から

2011年05月16日 | 捨て猫の独り言

 日に日に若葉が繁り、通い慣れた道がふと見知らぬ場所に見えてきたりして途惑うことがある。とくに雨の日のあとは、すべての植物が一夜明けてぐんぐん伸びているように感じる。この時期は緑道を歩いていると突然目の前に糸でぶら下がった虫が揺れるように降りてくることがある。これらは蝶や蛾の幼虫になるイモムシだ。このイモムシが大量発生する初夏に合わせてヤマガラやシジュウカラが子育てをする。

 なんじゃもんじゃの木の花が見られるということを聞いて東京都薬用植物園に出かけた。西武拝島線の東大和市駅から徒歩2分のところにあり入園は無料である。我家からは玉川上水を上流に向かえば自転車で15分の近さだ。なんじゃもんじゃの木の場所を尋ねるとボランティアの婦人がその下まで案内してくれた。そこはあたり一面先日の雨で落ちたという白い花で敷きつめられていた。プロペラ型に四裂した白い花である。遠く離れて振り返ると、まるで木が雪を被ったように見える。人だかりがしている一角に近づくと、そこには厳重な柵で囲われて赤や白のケシの花が陽の光を浴びて咲き乱れていた。

 通い始めた公民館の囲碁会は気持ちよい運営がなされているせいか楽しく参加させてもらっている。置碁の時に置き石を置くにも順序があることを教わった。いつも適度の緊張感が保たれて対局が行われているのもよい。運営を支えている方々に感謝である。棋力向上のため、最近いよいよ私は囲碁の基本事項の学習に時間を裂くようになった。またこのようなゲームを考え出した人の知恵に深く驚いている。碁の起源は中国であり占星術の一法が変化洗練されて今の形になったのではないかと言われている。なるほど星とか天元とか広いとか碁ではよく使う言葉である。

 まもなく5月29日から世界アマ囲碁選手権が島根県で始まる。日本代表は84歳の平田博則さんである。体調さえよければ活躍が期待できそうだ。注目していきたい。プロの世界では上り調子の若手を応援したくなる。21歳の井山祐太名人が4月29日に張栩棋聖から十段のタイトルを奪取して2冠となった。これは棋聖戦でも張栩棋聖に挑戦して惜しくも敗れた直後の井山名人にとっては意義ある勝ちになった。5月10日には本因坊戦七番勝負の第1局が松江市で始まった。山下本因坊に羽根九段が挑戦している。第2局は5月24日に鹿児島市で打たれる。プロの構想力は私には計り知れない。下世話な話だがタイトルの優勝賞金は棋聖(読売新聞)が四千五百万円で名人(朝日新聞)が三千七百万円である。

コメント (2)
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