玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*遠きこと近きこと

2011年05月02日 | 捨て猫の独り言

 最近のテレビでコスミックフロントという番組を見た。果てしなく広がる宇宙の、果てしない謎に迫ろうとする科学番組だ。そこで登場するのがハッブル宇宙望遠鏡である。この望遠鏡は1990年にスペースシャトルで打ち上げられた。バスほどの大きさのもので高度600キロメートルを90分で地球を一周している。2009年には長期にわたる準備訓練の後に望遠鏡の性能向上の作業が宇宙空間で無事終了した。

 なんと広大な宇宙には1000億個の銀河が分布している。人類の住む太陽系を含むこの銀河はそのうちの一つでしかない。この私たちの一つの銀河の中だけを、相対的なスケールで考えてみよう。私たちの銀河系を直径130キロメートルに縮めた場合、その中の太陽系はなんと約2ミリメートルほどの大きさでしかない。

 越冬のため飛来していた冬鳥のツグミがシベリアに帰るのが決まって立夏の前の頃である。小金井公園の「桜の園」には、まだまだサトザクラが咲き残り、その桜の木の下ではタンポポが満開になり、その中をツグミがミミズを捜している姿が見られる。小金井公園はツグミが帰郷するための集合場所になっている。冬の間は一羽で孤独に暮らしていたのが帰りには団体で行動する。前の日まで、一面に群れていたツグミが一夜明けると一羽もいなくなる。そして目につくのはムクドリの姿だけになる。

 私はこの話を鈴木忠司さんに聞いた。鈴木さんはツグミとタンポポの組み合わせの撮影を狙って、毎年この頃になると小金井公園に足を運ぶのだという。鈴木さんの散歩暦には5月1日つつじの花、2日茶の木、3日ツグミの帰郷、4日キビタキ、5日桐の花とある。

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