過日私の属するハーモニカクラブで昼食会が催された。指導者はこの教室から巣立った方で、「例年 ”西武沿線ハーモニカ発表会”の後、退会者が出て会を維持するため新会員の募集を行っている。その為練習もくり返しが多く個々人の進歩につながり難い。その対策として何らかの工夫(個別指導)をしたい」と挨拶された。それは、丸で2ケ月の休暇開けで出席した私の心情を見透かした様な発言で私はドキリとした。
今迄も何度か記して来たように、旅先のペルーで、同行者の一人が飛び入りで移住者2世達の歌の伴奏をし、慰められていた風景に接したのがキッカケで始めたのだった。私もそうなりたい。暗譜が出来ればなお良いだった。教室に通い始めて数年。当初の目標は達成出来て少々ダレ気味であった私は、何人かの熱心な後進に追い抜かれてもいた。タマタマその昼食会で私は指導者の隣り合せとなり、同郷のしかもかなりの先輩と知った。薄謝のみならず、半現役のまま私達の成長を願う姿を目の当たりにして頭の下がる思いだった。止めたいなんて簡単に言っては申し訳ない。そこで私は「もう一段ハードルを上げる」と宣言したのだった。
私達の世代はたっぷり時間に恵まれ、その気になればどのクラブにも所属できる。しかし不定期な現役を続けていると継続できるクラブは限られてくる。仕事の要請があるとそれはそれで嬉しいが、習い事との調整を強いられる。それに性分として始めたことを中途半端に終わらせたくない。今迄中途半端に終わった1回は、中心者が慣習を改める気のない頑固主義で堪えられなかったからだ。次回ハーモニカがもう1本増えて4本になる。メンバーにプレゼントしてもらったハーモニカ入れは6本入れられる。来年の発表会は我が街「ルネ小平」である。