玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*新井薬師

2019年01月07日 | 捨て猫の独り言

 長男の双子の姉妹は大学生となりそれぞれの社交もあり、長男自身も今年から仕事の関係で正月といえどものんびりできなくなった。今年はみなで顔をそろえる機会を年度替わりの三月にという申し入れがあった。それもまた気楽なもので、特別なこともない正月を過ごした。初詣は地元の寺社が定番だったが、少し遠出してみようということになった。

 元日の行き先は新井薬師に決めた。以前この界隈を紹介するテレビ番組があり、寺の他にも訪ねてみたい場所が私の中にいくつかあった。東の浅草、西の新井薬師と言われることもあるというが、賑わいにおいて現在はくらぶべきもない。しかし真言宗豊山派新井山梅照院薬王寺は江戸の人々の生活ぶりを想像させてくれる雰囲気が残り静かな佇まいでそこに存在していた。

 

 子育薬師、治眼薬師がおわしまして、特に眼の治癒を願う人がお参りするということで名高い。願を掛けたところでどうなるものでもないと思うのだが、それはそれ気もちの整理、確認の時間だろう。ふりかえると昨年は身内に病院のお世話になる事が起きた。大したこともなく済んだが、新井薬師の初詣とはなんともいいタイミングだ。ついでに私の緑内障の現状維持もお願いすることにした。

 

 中野区上高田3‐26の民家の広大な敷地の半分が生垣でかこまれている。ここは「たきびの歌」発祥地である。毎年12月には垣根の中で焼き芋の会が開かれるという。駅に戻り線路を越えて北に向かうと妙正寺川沿いに中野区立の哲学堂公園がある。東洋大学の創設者井上円了が、ソクラテス、プラトン、孔子、釈迦を祀った「四聖堂」を建設したのが始まりという。たとえば理性(島)に達する道程には概念(橋)が存在するとして概念橋という橋が置かれていた。井上円了ワールドが楽しめる。

 

 

 

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