コープデリのチラシの片隅に「コープのエシカル」という文字を見つけた。エシカルなお買い物とは地域や社会、環境や人々に配慮してモノやサービスを買うことを言いますと説明がある。さらにレインフォレスト・アライアンス認証とは、熱帯の農園の環境・社会・経済3つの持続可能性の向上を目指すものと続く。つぎの商品らは、その認証農園で育てられたカカオやコーヒー豆を使用と宣伝していた。(右はセンダンの実)
しばらく読書すると目が疲れて、たちまち視野がぼやけてくる。拡大鏡を使うと少しは楽に見ることができる。活字を追うのをやめればよいのだが、最近はめずらしくつぎからつぎに読みたい本がでてきている。仏教おもに親鸞に関連する本に興味が向く。寺に生まれる、あるいは仏教の環境の色濃い家庭で育つ、または親鸞との出会いを語る作家が結構いることに気づかされる。
たとえば倉田百三、松岡譲、嘉村磯多、外村繁、丹羽文雄、武田泰淳、水上勉、寺内大吉、瀬戸内寂聴などであり、そのうち松岡、嘉村、外村については、まず初めて知る名だ。本棚の武田泰淳の「蝮のすゑ」を読んだ。「生きてゆくことは案外むずかしくないのかも知れない」で始まる。続いて読んだ「愛のかたち」では、光雄は町子から「わたし、女ではないのよ」と打ち明けられた時、少しも驚きはしなかったと始まる。
どちらも一人の女性が、語り手の私を含めた複数の男性と関係して物語は進行する。辛抱しながら読み進んだ。物語とはいえ、これでもかと人間が煩悩に追い立てられることに付き合うのはつらい。物語よりも、先人が親鸞にどのように向き合ったかなどが知りたい。そんな中の一つとして、梅原猛の「親鸞「四つの謎」を解く」を読んでいる。4年前の89歳の時に出版されたものだ。四つの謎とは親鸞の出家、法然門下入門、結婚、悪の自覚の四つという。