大谷翔平は二刀流の選手としてエンゼに入団した2018年にリーグの新人王に輝いた。投手として4勝2敗、打者として本塁打22、打点61、盗塁10の成績だった。シーズン終了後にトミー・ジョン手術を受け、2年目は打者に専念5月に復帰するも9月に膝の週術を受けシーズンを終わる。3年目はコロナでリーグ開幕は7月だった。
3年間の通算で4勝3敗、本塁打47、打点147、盗塁29の結果を残した。順調だった1年目にくらべてその後は我慢の2年だったといえる。大谷の父親は社会人野球の選手、母親はバトミントンの選手というスポーツ一家に生まれた。身長193㎝、体重95㎏の恵まれた体格は努力の天才のイチローならずとも祝福せざるを得ない。
入団発表の際、背番号が17に決まった経緯について記者が質問した。この質問に大谷が「本当は27にしたいなという気持ちがあったんですけども、埋まっていたので17にしました」と答えると会場の米国人たちは爆笑しながら拍手を送った。背番号27はエンゼルスの現役看板選手マイク・トラウトがつけているものだからだ。
4年目を迎えた今年の大谷を見て目を見張った。一回り大きくがっちりした体になっていた。そしてあれよあれよというまにホームランを量産し始めた。驚いたのは8月31日のヤンキース戦での「本盗」だ。本盗なんてめったにお目にかかれない。マドン監督もひやりとしたかもしれない。二刀流に否定的な意見もある中、けがをしないかという周囲の心配をよそに我が道をゆく27歳だ。