修行僧のNさんが久し振りに訪ねて来てくださった。昨年退院後にカサブランカの花をお見舞いにもってきてくださって以来だ。
いろいろ話をして楽しいひと時が過ごせた。一段とお坊さんらしくなって話されることも説得力が増してきたように感じた。信者さんを前に最近ではお話しされることも多くなり自信がついてこられたのかなあ・・・と思った。
その中でひとつ 「ありがとう」という言葉について話された。
以前のNさんは「有難う」という時にどうかすると表面的なところがあったが、自身が沢山の事を経験するなかで初めて「ありがとう」という言葉が身内から発することが出来るようになった。
自分が体験したことから得たことは自分の実となり知識となって本当に身につくが、本などからだけ得た知識はすぐに消えていってしまう。自分は今 そういう意味でいろいろな修業をとおして学ばせてもらうことが出来よかった。しかし自分の体験したことだけでは限界があるのでその時は本をひもといている。
又、私にはお寺にどんなことを期待しますか?という質問をされたりして将来のお寺のあり方など考えておられる様子も窺えた。
時間的な制約の中で自分なりの考えをもって進もうとされているNさんに心からの拍手を送りたい気持ちになった。