録画しておいた「日本人は何をめざしてきたか~知の巨人たち~」を見た。
今回は司馬 遼太郎さんだった。
平成3年文化功労者に選出された時の記者会見で話されていたことが印象に残った。
「自分にとっては敗戦というのは何ていいますかショックでした。なんてくだらない戦争をする。そしてくだらないことをいろいろしてきた国に生まれたんだろう。一体こういうばかなことをやる国というのは何なんだろう。
そういうことが日本とは何か、日本人とは何だということの最初の疑問になったわけであります。」
「昔は違ったろう。そこから私の小説が始まるんです。もう私は22歳の(敗戦時)自分へ書いてる手紙でした。日本人とは何ぞやがテーマでした。」
軍隊にいた時「もし 敵が上陸したとして我々が急ぎ南下する、そこへ東京都民が大八車に家財を積んで北へ逃げてくる途中交通が混雑する。この場合はどうすればよろしいのでありますかと質問すると大本営から来た少佐参謀が「軍の作戦が先行する。国家の為である。ひっ殺してゆけ」と言った。
私は死ぬために威張っていられる軍人兵士は、ところが皆のために死ぬんじゃなくて、皆の方が先に死ぬ。県民の方が先に死ぬ。何だろうと思いました。」
今の 政府はこの方の言葉を聞いてどう受け止めるのだろうか?まず一番に敗戦じゃありません終戦ですっていうのでしょうね。