・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

かたち

2010年06月30日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
砂浜の砂粒はいつも同じところにはないそうである。(「生物と無生物のあいだ」福岡伸一)
絶えず波に洗われ、風に当たり、雨に流されるのだから当たり前の話なのだが、砂浜で砂を見るとき、一粒ずつがどうしているかという見かたをしないから、粒つぶの位置が絶えず入れ替わっていることには気づかない。
砂粒が同じところにとどまっていなくても、砂浜の大きな形は変わらない。
大きな形を保つために砂粒が移動を続けているという見かたもできる。
どこかが壊れながら全体の秩序が守られている。

砂浜の散歩から帰って足を洗い鏡を見て気づく。
ひげの伸び方は髪の毛よりもずっとばらばらで、急に倍ぐらいの長さに伸びるのがある。
人の能力も皆そろって伸びるものではない。

ひげを顔の飾りにする人と、顔の隠蔽に使う人の二通りある。
飾りにも二通り、縁取りのような境界型と、飾りつけのような装飾型がある。
砂浜に意識があるとすれば、砂粒の置き方は飾りだろうか隠蔽だろうか。
形が大きく崩れずに保たれているところを見ると、飾りの要素のほうが勝っているとみておきたい。