・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

時計

2011年10月13日 | つぶやきの壺焼

駅の改札を入った正面に発車時刻の電光表示がある。解かりやすくて便利になった。
すぐ脇の時計を見る。行ったばっかりか、残念、と思いながらも、人の動きの気配で、遅れていた電車がまだ止まっているのではないかと感じて階段を駆け上がる。

発車したはずの電車がまだホームにいた。急いで跳び乗る。
飛び乗りは危険ですという看板をときどき見かけるが、跳び乗りならいいだろう。

ホームの電光表示をもう一度見る。その脇の時計と比べて見る。発車予定時刻は階下に出ていた表示と変わらない。当たり前だ。
だが時計は違っていた。まだ2分前。
ホームの時計と腕時計を比べて見る。合っている。

改札口を入った正面の時計が進んでいたのだ。

降りた駅でそんなことを伝えてみても、「ああそうですか」で終わりかもしれない。
帰ってからのメールにしよう。

電鉄会社のHPはすぐ見つかる。「お問い合わせ」の書き込み欄がある。「こうだった」では問い合わせにならないから、質問形式に仕立てなければならない。
「こういうことがありましたが、時計のチェックは毎日しないのですか」としておく。

連休明けに回答メールが来た。
「ご指摘をいただきました,駅改札内の時計につきまして,時刻が進んでいないか,確認を行いましたが,進んでもなく,遅れてもいないとの報告がありました。
このたびは,当社駅設備に関して,ご連絡をいただきましたこと,お礼申しあげます。
お客さまからのご意見は,当社サービスに関わる貴重なお言葉でございます。」
という丁重なものだった。

「駅改札の~~~いないとの」の中味を書き換えれば、前後はテンプレートで間に合うから多分同じだろう。それなら丁重に感心も感激もいらない。
「進んでもなく,遅れてもいないとの報告があり」お見事、事実を確実に伝える、客相の回答の見本どおりである。

問い合わせを受けた駅での駅員の対応を想像してみる。
「え、あ、いえ、進んでません」
「いけねえ、すぐ直せ」

さて、これで毎日時計のチェックをするようになるかどうか。電鉄会社の性格判定の材料になる。
A:時計の狂いを乗客から指摘されるようなことはない。
B:時計の狂いを乗客から指摘されれば、それ以降時計の狂いはなくなる。
C:時計は機械、たまには狂うこともあると気にしない。

これは性格だから、格付けとはひと味違う次元の話である。