IT犯罪には、判例が少ない。
警察は捜査の経験も取調べの経験も少ない。
検察も深いところまでは読みきれない。
裁判もこれまでの知識では、判定根拠はみつからない。
前例に照らしてどうかということを気にしすぎてきたこれまでのやり方では、新しい事態への判定能力は育ってこなかった。
前例がなければ、自分で判定しなければならないのだが、考えるだけではわからないIT犯罪には、手のつけようがない。
年齢には無関係の子供のいたずらに似た行為からはじまるIT犯罪は、今の大人たちに、その経験を積ませることは絶対にできない。
タイムスリップも役立たない。
子供の時代に戻っても、そこにITはないのだから。
絶対などということは、この世にはないと思っていたが、やはりあった。
死刑をどうするかよりも、IT犯罪をどうするかのほうが急を要する。
法務大臣様はいかがお考えだろうか。
「IT」の死角―インターネット犯罪白書 (別冊宝島Real (#008)) | |
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