ここのところ、年金のことがマスメディアの話題に取り上げられなくなっています。
ある時期に騒がれて、その後、話題にならない場合に、その状況にはふたとおりのことが考えられます。
1.話題にするような心配ごとがなく、安心していられる。
2.話題にされると大騒ぎになって、何かと都合が悪い。
日本の公的年金のうち、厚生年金と国民年金の積立金の管理・運用は、「年金積立金管理運用独立行政法人」というところが行っています。
そこから出された、今年度第2四半期の運用状況の報告によると、この3ヶ月間に8兆円に近い運用損失が出ています。
消費税を2%上げたいけれども、その上げ方をどうするかと、細かいところでごちゃごちゃ話し合いをしていることが伝えられますが、この2%は全部でどのくらいの金額になるのでしょうか。
平成27年度一般会計の歳入予算総額は 96兆3,420億円、そのうち消費税は 17兆1,120億円が見込まれています。
いま税率8%で 17兆1,120億円ですから、問題にしている2%は、およそ4兆円になります。
この金額と、運用がうまくいかず、そのうちなんとかと思っているうちに、3カ月で消えてしまった8兆円、比べてみてください。
ふところが違うというのは、言い訳にはならないでしょう。