ボラの背と書いて、鯔背(いなせ)という語源のようである。
幕末頃の文献の中には、「侠」と書いていなせと読ませているものもある。
なるほど漢字の受け取り方としては、後者の方に軍配を上げたい。
いきでいなせだねぇ。は粋(いき)で侠(いなせ)のほうがよろしい。
活きのボラの背だねぇ。ではなんや生臭い。
仁徳を尊び勇み肌も義侠心。粋でいなせに人生道中。と洒落込んでみたいものではある。
ボラの背だけではなく、それぞれの生き物の背中というものは、それぞれのいなせを表現するものかもしれない。
どちらにしても、その姿勢の問題といえようか。