竹を切って、一節のこし、酒を入れて、焚き火で焼く。
野にさがり、風に吹かれてやる一献のかっぽ酒は、おつなもの。
その昔の小料理屋の凝り性の主人(あるじ)なんかは、ありきたりの庭下駄では面白くないからと、竹を二つに割って、シュロの鼻緒をすげ、それではなれまで、お客を案内したりしたそうで。
おつだねぇ。
おつ。は「乙」と書いたり「異」でおつと読ませたりしたようですが、ちょいとひとひねりあるところがよろしいもんでございます。
野暮に落ちず、無粋にならずに、ひとひねりするのはなかなかむずかしいようで、ひとひねりが、ねじりすぎちゃあかえって醜くなってしまうもの。
衆参のあれや、「山といえば川」とはいかぬ総務と社長のねじれなんかも、どっちが「ゆうせい」かわかりゃしませんが、異すぎて、甲乙でいやぁ、丙の部類のねじりかただとおもうのですよ。あっしは。
ひとひねりのよさはどこへやら、もうねじきれてるかんじで。
ねじきれて、ひねくれてしまっっているようにも受け取れるのでございます。
この花のように、こううまいぐあいのひとひねりともなりゃ、それこそ、お。おつなもんじゃあねぇか。といっていられるんですがねぇ。