時の流れには、節目というようなものがあるらしい。
西行さんが突然家を出たのも、自身の節目を強く感じそれを無心に実行しただけではないか。
導者とは、この節目の思いっきりがもしかしたら人並みはずれているのではないだろうか。
「われわれは、やらなければいけないことを実行しようとは試みないで、やり方を知っていることを実行する傾向がある」と、マズローさんは言った。
10年一昔と言う。
10年前は、10年分若い。尻は青く、嘴は黄色い。
何にしても、10年も経てば、知っていることは増える。
しかしそのことによって、節目を見逃したりすることはないだろうか。
知っていることが邪魔をする。
10年無常明心是捨知。
100年常明如何是拾無。
無心というものを欲し、静かに座してみたいと思う。