(source)
「八兵衛、貴様、女房を持たぬか。俺が知ったところに、歳は三十ぐらいでもあろう。
きりょうは、とんだ悪い。大あばたで、ひっつりひっぱった顔だが、
そのかわり、はたらくことがきらいで、朝寝が好きで、そして、針仕事などは、手にすると頭痛がするということだ。
もっとも、
根性も悪いが、大酒のみで、そのくせ腹立ち上戸だが、どうだ、女房に持つ気はねぇか。」
八兵衛「いや、まず、それは見合わせよう」
「はて、こまったもんだ。不思議にあの女は見合いが上手くいかぬ」
-「江戸前噺鰻」より-
「八兵衛、貴様、女房を持たぬか。俺が知ったところに、歳は三十ぐらいでもあろう。
きりょうは、とんだ悪い。大あばたで、ひっつりひっぱった顔だが、
そのかわり、はたらくことがきらいで、朝寝が好きで、そして、針仕事などは、手にすると頭痛がするということだ。
もっとも、
根性も悪いが、大酒のみで、そのくせ腹立ち上戸だが、どうだ、女房に持つ気はねぇか。」
八兵衛「いや、まず、それは見合わせよう」
「はて、こまったもんだ。不思議にあの女は見合いが上手くいかぬ」
-「江戸前噺鰻」より-