あなた、自分で見たものと私の言う事とどっちを信じるんです。
-グルーチョ・マルクス-
昨日の五輪の柔道の試合で興味深い光景がありました。
判定にもつれ込み審判の判定結果に会場内はブーイングの嵐となり、ジャッジ側のしばしの混乱の後、再度の判定で勝敗が覆りました。今まででは考えられなかったとんでもないことだと解説者は語っていました。
電話が出来た時、テレビが出来た時、そして手紙が電子に移り変わったときと、情報化社会と共に、私達は少しづつ惑わされない力、つまりより「フェア」に物事を捉える力を身に付けてきたのかもしれません。
先のブーイングは、自分の見たものを信じ、権威に対してもの申す人々の意思の表明であり、自然発生的かつ無暴力の抗議です。
私の目には、ガンジーの塩の行進もさもありなんと映り、何か込み上げてくるものがありました。
抗議を無視したり力で押さえつけるのではなく、判定を覆した審判団にも、大変な勇気が必要だったはずです。
しかし、大会がもし第3国ではなく、どちらかの地元開催だったらどうなっていたのでしょう。