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"クレジットカードのタッチ決済"とは

2024-04-24 23:20:45 | キャッシュレス決済・省力/省人化

クレジットカードの読み取り形態に着目したひとつの決済方式で、購入者(支払者)自身がカードや(カードの登録された)スマホなどを読み取り機にかざす形態の決済方式です。VISA、JCB、Mastercard、American Express、Diners Clubなどの国際ブランドのカードで展開されています。

従来は、利用者から受け取ったカードを、店員が以下の(1)あるいは(2)のような操作をすることで読み取っていましたが、タッチ決済の場合は、利用者自身が読み取り機にカード等をかざすだけで電波により非接触の形で読み取られる形態です。このことから、タッチ決済は、「コンタクトレス決済」とか「非接触型決済」などとも呼ばれています。

(1)「ICチップ入りのカード」を利用者から受け取った店員等が読み取り機に差し込むことで読み取る、あるいは

(2)「磁気ストライプ付きのカード」を読み取り機上でスライドさせることで読み取る。

クレジットカードには、タッチ決済型だけでなく、上記(1)(2)のように読み取る従来タイプのものも利用されているため、カードを見て区別がつくように、タッチ決済に対応したカードの券面には、「電波マーク」が付けられています。

クレジットカードのタッチ決済は、従来の読み取りタイプと比較し、カードを店員に手渡したり、暗証番号(PIN:Personal Identification Number)の入力や署名をする必要も基本的には必要ないため、手軽かつスピーディな決済が可能であり、しかも衛生的とのことです。ただ、盗難されると不正利用されやすい点は了解しておく必要がありそうです。

なお、タッチ決済として、スマホやアプリを利用したQRコード(あるいはバーコード)決済が広く普及していますが、クレジットカードのタッチ決済では、スマホやアプリの操作が不要なためそれが不得手な人にはフレンドリーのようです。

クレジットカードのタッチ決済における読み取り機とカードとの電波による通信には、近距離無線通信規格のNFC(Near Field Communication)の「Type A/B」と呼ばれるものが利用されているようです。ちなみに、Suicaなどの交通系ICカードやおサイフケータイなど、事前にチャージして電子マネーとして利用するタッチ型カードや携帯端末では、「Type F」が利用されているようです。海外でのType Fの利用可能場所は制限されるのではないかと思われます。NFCについては、例えば、以下のサイトの説明を参照願います。https://e-words.jp/w/NFC.html#:~:text=NFC%EF%BC%88Near%20Field%20Communication%EF%BC%88

クレジットカードのタッチ決済は、我が国では海外に遅れを取っているようですが、政府によるキャッシュレス決済の推進(即ち、2025年までに普及率を4割に)の動きもあって、2018年頃からファーストフード店、コンビニ、スーパー、百貨店などで対応が始まり、東京五輪・パラ五輪予定の2020年頃から対応店舗などが増えていったようです。2018年、2019年の状況は以下のとおりです。

2018年:日本マクドナルドが一部店舗を除き対応(3月)、ローソンが全店舗で対応(9月)

2019年:イオンがVISAと連携し傘下スーパーなどで対応開始(3月)、三井住友カードが発行カード(VISA)にタッチ型を搭載開始(3月)、ゼンショーが「すき家」などで対応開始(7月)、京王百貨店がVISA、Mastercardで導入(10月)

関連ブログ(“キャッシュレス・ビジョン(経済産業省)”とは、2018.8.14)のサイトは、https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/9fa537a85350d7914d45eba5cafa53b2です。


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