Wise Systems社(米マサチューセッツ州)が開発し、2021年第4四半期より、三菱ふそうトラック・バス株式会社(以下MFTBC)を通して日本国内で販売開始予定の、AI・機械学習を駆使した次世代の配送計画システムです。
AIと機械学習を駆使し、車両オペレーションに関わるリアルタイムに収集されるデータから、稼働率、パフォーマンスおよび顧客サービスを継続的に高めていけるようです。頻繁に利用するルートなどを機械学習により学び回数を重ねるごとに効率的な配送計画の提案が可能となるようです。従来、ベテランの配車担当者が長年の経験で行っていたようなルートの提案が、このシステムを利用することにより自動的に可能となるようです。
米国での利用実績として、平均で走行距離が15%削減、稼働率が20%向上、配送遅延が最大で80%解消といったものがあるようです。結果としてCO2の排出削減やドライバー不足への寄与もできるとのことです。
このシステムは、食品・飲料、宅配便、フィールドサービスや各種ビジネス向けのラストワンマイル配送に最適に機能するようです。
MFTBCは、7月15日に、Wise Systems社と業務提携に関する契約を締結したことを発表し、今年の第4四半期より、同社の日本国内パートナーとして、”ワイズ・システムズ”の販売を開始する予定とのことです。
なお、このシステムは、ラストワンマイル配送を最適化する配送計画システムとして、FUSOブランド製のトラックだけでなく、全てのブランドのあらゆる種類の車両で利用可能とのことです。
ただ、ワイズ・システムは、ドライバーなどが持つスマホのアプリとクラウドとのやり取りをベースとするシステムで、車両の状態などを監視する車載端末とのやり取り情報までは考慮されていないようです。これに関し、MFTBCの提供する車両には、”Truckonnect(トラックコネクト)”と呼ばれるテレマティクス機能を持つ車載端末の搭載が進められており、これが搭載されているものなら運転状況の監視も可能となるようです。
MFTBCのプレスリリース(2021.7.15)のサイトは、https://www.mitsubishi-fuso.com/ja/news/2021/07/15/%E7%B1%B3wise-systems%E7%A4%BE%E3%81%A8%E6%A5%AD%E5%8B%99%E6%8F%90%E6%90%BA%E3%82%92%E7%B7%A0%E7%B5%90/です。
ワイズ・システムズの製品紹介サイトは、https://www.mitsubishi-fuso.com/ja/product/wise-systems/です。