米アマゾン・ドット・コムが2018年9月、ニューヨーク市のソーホー(SoHo)地区にオープンした実店舗です。名前にあるように、アマゾンの通販サイトの顧客評価で、4つ星(4-Star)以上の高評価を獲得した商品や人気急上昇中の新商品などを取り揃えているようです。
EC店舗(オンライン)での好評価商品を実店舗(オフライン)で扱うという戦略は、ある種の”O2O(オンラインtoオフライン)”戦略とも言われています。
アマゾンでは、「Amazon 4-Star」の導入以前にも実店舗の展開をしてきています。書店の「Amazon Books」、コンビニの「Amazon Go」、ショッピングモールなどに展開するキオスク型の「Amazon Pop-Up」、大学キャンパス内の受取返品センター、食料雑貨の「Amazon Fresh Pickup」、2017年に買収した「Whole Foods」などです。さらに2021年8月には百貨店規模の大型店舗にも進出する計画が報じられています(※1)。
※1 関連記事(2021.8.19)のサイトは、https://www.wsj.com/articles/amazon-retail-department-stores-11629330842?mod=latest_headlinesです。
ECの拡大や新型コロナウイルスの感染拡大により、従来からの実店舗が売上を減らしたり撤退を余儀なくされたりしている中、アマゾンによる、以上のような実店舗への進出は従来店舗にとって気になる存在と考えられています。
しかしながら、2022年3月に「Amazon 4-Star」だけでなく、「Amazon Books」、「Amazon Pop Up」を閉鎖するとの報道がされたようです(※2)。アマゾンも実店舗については苦戦も強いられているようです。
※2 関連記事(2022.3.3)のサイトは、https://www.reuters.com/article/amazoncom-stores-idCNL1N2V52T6です。
なお、食料品店の「Amazon Fresh」やアパレル店舗の「Amazon Style」など、他の実店舗は引き続き営業しているようです。また、上記百貨店規模の大型店舗が今後オープンされるのか注目されます。