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日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「基地があればいつまでも米兵の犯罪は続く」No.1694

2016-06-20 00:06:13 | 日本事情

↑ 沖縄、抗議の「県民大会」に6万5千人 米海兵隊撤退を決議 06.19 17:02共同通信 

 

 

元米兵が沖縄の若き女性を暴行し殺害した事件が報道された直後、

一番印象的だったのが、

首相や自民党関係者の態度や言葉でした。

 

アベ首相は、

記者の「事件に対してひと言ございませんか」に対して、「・・・・・・」で答えました。

その後、急にパフォーマンスでアメリカに抗議しましたが、

何とも心のこもっていないこと、私はアベさんが

国民が元米兵に殺されたことに対して心底怒っているなんて

1ミリも信じることはできません。

 

高村自民党総裁は「それについては詳しいことがわかりませんので」と、

国民はみんな知っているのに、政府の要人が「知らない」とぬかしましたね。

 

自民党政府関係者の誰かが、

「(サミットが開かれるこの時期に)最悪のタイミング」と述べたことも報じられました。

これは、(事件がサミットの後だったらよかったのに)という考えがジョワーっと滲み出ている発言です。

何が(よかったのに)かと言えば、(殺されてもよかった)ということです。

 

沖縄に基地ができて以来、繰り返し、繰り返し引き起こされてきた凶悪犯罪に、

民の命と安全が踏みにじられてきたことを満腔の怒りを持って糾弾し、

心を絞るような悲しみを表現しているのは、

翁長知事を代表とする沖縄県民であって、

残念ながら、

アベ首相を代表とする政府でも、本土の多くの国民でもありませんでした。

 

この犯罪事件を個人的な事件として、基地や日米地位協定の問題と切り離そうと

やっきになってキャンペーンを張っているのが、産経新聞です。

一人娘を失ったご両親が、

「米軍人・軍属による事件、事故が多い中、私の娘も被害者の一人となりました。

なぜ娘なのか、なぜ殺されなければならなかったのか。

次の被害者を出さないためにも、全基地撤去、辺野古新基地建設に反対。

県民が一つになれば可能だと思っています」

と訴えているのに、

産経は今日のニュースで、わざわざ親戚の誰か知らない人の声として

「この事件を政治利用しないで、静かに眠らせてほしい」と言ったと書いています。

また、「今日19日の県民大会の参加者が主催者発表の65000人より少ない」と、

これまた、わざわざ政府が発表したとか。

聞く耳なしの、厚顔無恥の、人でなしとはこのことです。

 

「海兵隊は撤退を」とのプラカードを掲げる参加者=19日午後3時18分ごろ、那覇市の奥武山陸上競技場

↑琉球新報6月19日より拝借

 

今日の県民大会で、大学4年生の女性が、

「安倍晋三さん、日本本土にお住まいの皆さん、

今回の事件の第二の加害者は誰ですか。あなたたちです。

しっかり沖縄に向き合っていただけませんか。

いつまで沖縄県民はばかにされるのか」

と発言しました。

本当に、うなだれて聞くしかない言葉です。

日本の安全保障に米軍基地は必要だという意見の人でも、

その米軍基地が、日本全土の広さの0.6%しかない沖縄に75%も集中しており、

「基地問題は日本全体の問題なのに、全てを沖縄にしわ寄せし犠牲を強いている」

と沖縄県民が怒る声に、胸を張って反論できないと思います。

「未来を断ち切られた娘が、最後の犠牲者となり、

子を失い悲しむ親は、私たちを最後にしてほしい」

と、犠牲者のお父さんは声明を出しましたが、

基地が存続する限り、犠牲者がこれからも跡を絶たないのを危惧します。

「1か月間外出禁止」とか「綱紀粛正」とかで済むような問題なら、

とっくの昔に解決しています。

 

もし、自分の娘が、孫が犠牲者になったら・・・と、

全国民が沖縄県民の身になって考える時がきているのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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