毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「青海省の若者に日本のこと聞いてみました」No.2021

2017-08-04 18:30:39 | 中国事情

7月23日、甘粛省から青海省に戻り、

ガイド兼ドライバーの馬さんともお別れする日。

草原の向こうでは余立君さん・宋老師親子が最後の撮影会に余念がないので、

待っている間に施芳芳さん、周文毓さんと馬さんの記念撮影をしました。

思えばこれしかない貴重な一枚です。

ところで、この日の前夜に同じ民宿に馬暁旭さんも一緒に泊まることになり、

私はこれ幸いと、インタビューを試みました。

教え子たちが通訳や撮影を手伝ってくれたのでバッチリです。

下はインタビュー動画のスナップショット。

Q:出身や年齢、子供のころの生活を教えてください。
馬:青海省出身、今は26歳、17歳で高校をやめました。小さいころは親の言うことを聞くいい子でしたが、中学になると、西北地域の人々の性質の影響もあって、やんちゃになりました。

Q:西北の人々の性質は他の地方と比べてどんな特徴があるんですか。
馬:西北の人々は情熱的、直接的でものをはっきり言います。南方の人々は一般に婉曲的な表現をすると思います。

Q:馬さんの学校生活で一番楽しかったことは何ですか。
馬:放課後、友達と一緒に自由自在に遊んだことです。

Q:例えばどんな遊び?
馬:毎日別の友達をいじめたり、いたずらをしたりしていました。

Q:学校で日本のことをどんな風に勉強しましたか。
馬:歴史で日本の侵略戦争について学びました。戦争で日本は、中国人の心に深い傷をつけました。それは否定できません。しかし、今の日本人がだんだん変わってきているのも事実です。

Q:しかし、日本の兵士たちが中国人に対して酷いことをした歴史のために、今も青海省の人々は日本人が嫌いなのではありませんか。
馬:戦争当時、青海省は日本軍の直接的な侵略は受けなかったので、他の地方に比べて日本人に対してそんなに敵意は持っていません。しかし、テレビドラマなどの情報から青海省人も日本人は侵略者だと思っています。でも、私は日本人が好きだとも嫌いだとも思いません。

Q:馬さんは現代日本についてどこから、どんな知識を得ていますか。
馬:私は日本に行ったことがないし、今回生まれて初めて日本人(私のこと)に会ったのであまりわからないですが、日本には先生(私のこと)のような仕事熱心でまじめな日本人がたくさんいるのだろうなと思います。

Q:馬さんはガイドの初日から「すごい」「かわいいね」「そうですね」など日本語を話しています。どこで覚えたんですか。
馬:日本語のテレビドラマやアニメで「すごーい」「かわいいねー」はよく言われる言葉なので覚えやすいんです。友人たちも日本のドラマやアニメを見ています。私が一番好きだったのは『コナン』です。コナンがいるところでは必ず誰かが死にますが、賢いコナンが事件を解析して犯人を見つけるストーリーが大好きでした。あとは『スラムダンク』とか。もっと小さいときは『ウルトラマン』がとても好きでした。私が生まれて初めて買ってもらった玩具はウルトラマンです。

Q:中日友好を願う日本人に対して、青海省人を代表して一言メッセージを。
馬:まずは先生や先生の周囲の平和を愛する日本人に感謝を申し上げます。中日平和、世界平和のために心を砕き、行動する人たちに敬意を表します。

Q:最後にガイドとして馬さんがお勧めする青海省・甘粛省のスポットを教えてください。
馬:甘粛省にはあの有名なシルクロードの敦煌があり、また、青海省にはこの世の楽園のような中国最大の青海湖、そして、「天空の鏡」と呼ばれるチャカ塩湖があります。また様々な鉱物資源にも恵まれています。青海省人は日本をはじめ世界の人々が美しい青海省や甘粛省に来てくれることを大大歓迎します!

 

 このインタビューの後で、更に、12歳で両親が離婚して母親が自分を引き取り、

肉体労働など大変な苦労をして育ててくれたこと

(色白で美しかった母が日に焼けて真っ黒になった)、

成績のよかった高校で授業中、小説を読んでいただけで先生に叩かれて

翌日から学校に行かなくなったこと、

その後、親から一円もお金をもらわずいろいろ辛酸を舐めて生きてきて、

大学に進学した高校の同級生よりもたくさんのことを社会という大学で学んだこと、

大学に行く若者の多くは、

将来、楽(らく)をして安定した生活を得たいがために大学に行くが、

自分はどんなに苦しくても自分の運命を自分で切り開き、

人生を必ず成功させると決意していること、など、

別れる寸前に、強烈な身の上話を聞いてしまったので、

現在も(馬さん、どうしているかなあ)と気になります。


 

★もし、中国西北部へのオルタナティブ旅行をお考えの方がいらっしゃったら、

私・教え子を経て、馬さんに連絡することができます。どうぞ、お気軽にご連絡ください。

(取りあえずはコメント欄に)


 

コメント (1)
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